2015年5月31日日曜日

やっぱり、役立たずのまやかしかも・・・(笑)



最近よくある「秘密の質問」
こんなものが第二認証(暗証」になるとはとても思わなかったが、案の定。
よりアナログ的で個人的であれば認証性が高いってどこにそんな根拠があったのか?


○○さんの好きな歌手は?

多分・・・「歌姫」にしたはずだが、もしかして・・・

○○さんのすきなスポーツは?

当然、NFL!でも、フットボールって入力したかも


以下如何に当てにならないか。
あるいは危険かってことをGoogleのサイトでは論じています。

好きな食べ物
小学校の先生
パパのミドルネーム ・・・・・等々、答えはなさげでありげ、「巨人大鵬卵焼き」が正解だと先は見える(笑)

ーー


With a single guess, an attacker would have a 19.7% chance of guessing English-speaking users’ answers to the question "What is your favorite food?" (it was ‘pizza’, by the way)
With ten guesses, an attacker would have a nearly 24% chance of guessing Arabic-speaking users’ answer to the question "What’s your first teacher’s name?"
With ten guesses, an attacker would have a 21% chance of guessing Spanish-speaking users’ answers to the question, "What is your father’s middle name?"
With ten guesses, an attacker would have a 39% chance of guessing Korean-speaking users’ answers to the question "What is your city of birth?" and a 43% chance of guessing their favorite food.


ーー

そもそも、本人の錯乱の方が激しい。
ファジーであっても正解と・・はしないのですよ。

東京都世田谷区千歳台
世田谷区千歳台

は同じですって社会通念ではそうですが、秘密の質問の世界では別個に
取り扱うってことにヒトザルは耐えられない。
日本年金機構のログイン画面がそうです。

質問項目が多岐であり、素直な回答だとブレイクされる恐れがあると
感が働き・・・ここまではさすがって思うレベルですが、あまりに凝りすぎた。

出身県は?

そもそも、回答パターンがよめてるのは秘密の質問とは言わない。
なもんで・・・多分紀州藩、紀州県あるいは・・・・・(笑)
全てがこんな調子。

ブラックハッカーに負けはしないが、自分でつかえなくなってしまうのであれば本末転倒
泥棒対策で入口のない家を作るようなものだ。


2015年5月30日土曜日

本当に「一番長い日」だったのはいつ?



日本の一番長い日・・・でもないがねえ(苦笑)


最初に刊行された際には、大宅壮一原作とされたが、
実際は版元の当時若手社員だった半藤一利の手になる。
事情は察するしかないが、まあ想定の範囲内。
作者のネームバリューもあり、815戦争大作シリーズの嚆矢。
多分ですが、大ヒットだったと思います!
東宝の総力を挙げ、映画・演劇人のフルエントリー。
今でも鑑賞に耐える・・・はず。
ところが、リメイクされて、本年八月ロードショー。
二匹目の泥鰌かねえ?
芸のない(苦笑)


見もしないで小馬鹿にするのは、精魂込めて映画を製作した関係者に対して誠に失礼ですが、
戦後70年の節目ならば、他にもアイデアはある。
言ってくれれば、知の大伽藍あげて協力したのに(笑)


前作・リメイクとも、阿南陸軍大臣が配役のトップ。
概ねストーリーの展開は読めます。
玉砕徹底抗戦を叫ぶ陸軍の翻意をどのように・・って、
御聖断に至る苦悩のストーリーってことでしょう。
今回は、裕仁天皇が結構センターをやるらしい。
前作は、八代目松本幸四郎がセリフもなく鎮座していたことらしいが、
あれってハマクラと勘違いしていましたが、ちょっと釈然としない・・・

そもそも的に決断が遅かった。
ポツダム宣言から一ヶ月弱
其の間に幾多の命が奪われ、どんだけ戦後に悔いを残したか・・・
罪万死に値する!

いまだから、天皇をセンターに据えて815をって・・・
これも、ロシア人映画作家のソクーロフが「太陽」で実践済
あんときは、イッセー尾形が演じた。




ということですから、蝸牛庵が製作者ならば

昭和十六年の敗戦(猪瀬直樹)
東條英機暗殺の夏(吉松安弘)

なんかを素材にします。
それぞれに骨格のしっかりしたノンフィクション小説。
正しい歴史認識からすれば、あの一日で将来の日本が決まったってことじゃない。


負け戦は、戦う前から当時の官民一体の知のエリートたち(総力戦研究所)の研究で明らかだった。
その報告では、戦局のシュミレーションは、ほぼ現実と同じように展開し、
はずれたのは「原爆投下」だけだった・・・と言われている(原本を読みたいものだ)
当時の日本人だって理性と論理で分析はできたのです。
しかしながら、決断と実行となれば、勘と度胸で暴走する。
昭和19年の暑い夏
敗色濃厚のなかでも戦争まっしぐらだけの絶対権力者東條英機(首相・陸軍大臣・参謀総長)を
引き摺り下ろし、臥薪嘗胆のつもりで講和に転換しなければ・・・と謀略の渦が


ってことこそ、今昭和史に疎い国民に与えるべきMSGでしょう。







2015年5月29日金曜日

進撃する「広告」の巨人



漫画マニアを唸らせるこの作品ですが、どうも感性がフィットしないのか
手に取る気にならない。
独自の巨大な世界観を背景とする力作であることに異論はないが
善悪とか好悪のレベルではない。
まあ「美意識」の差かな(苦笑)






世界でも最大規模の広告代理店ですが、一部からは「広告の巨人」とも・・
高賃金だし、華やかだし、うまく立ち回れば、美人女優を配偶者にもできる。
しかし、そんなことよりもなんちゃってスポーツビジネスを牛耳ることで
飛ぶ鳥落とさんばかりに巨額の利益を上げているようである。
まさに・・・進撃(する広告)の巨人!!

アマチュアリズムが瓦解し、スポーツがカネになる時代がやってきたのは
そう古い話ではない。
滑降する広告塔と指弾され、オリンピックから有名選手を追放したなんて
隔世の感がある。
放映権とかスポンサー協賛金の仲介ビジネスって、そんなに美味いものなのか。
美味い話の陰には、なにやらが蠢いているのは世の常。
毎度は大マスコミに登場することもないが・・・

今回のFIFAの汚職事件

珍しいことに大マスコミの紙面すらにぎわす。
しかし、限定的な調査情報誌では、そうとう昔から疑惑の追及がなされてきたが
追従する大マスコミはいない。


そりゃ「広告の巨人」の進撃ぶりを知っていれば、危ない橋は渡れない。
しかし、今回の火の手がどこまで広がり、火の粉がどこに飛ぶか・・・?
通常フォーカスされない闇が暴かれ、多少なりとも怪しげなビジネスに鉄槌が
下ることは、自由主義経済の清冽な地下流を維持するためにも必要なこと。

さあ、どこまで暗闇に切り込めるか・・・興味津々ですねえ。
ちなみにこの情報誌のバックナンバーを見るに2008年ころより数回に渡り
鋭く切り込んでいます。
ここ暫くは、おとなしくしていますが、また書き立てるかな?


---追記

FIFAの新会長が突然に辞意表明!
前日まではあれほど「強気」だったんですが、一体何があったのか?
水面下の駆け引きがあったか・・・・これから更に取引をやるのでしょうか
次の会長選出まで半年もあるようですから、まだまだどんでん返しが期待できます。

2015年5月28日木曜日

いま 幕張で「展示会」をやっています。



さて「泥-ン」の泥縄規制って揶揄する前によくよく考えてみるに・・・
問題点の整理整頓がまず出来ていません。

メンツ丸潰れで、躍起になった罪名が「威力業務妨害容疑」
確信犯であると言ってくれるうちは公判維持は可能でしょうが、
操縦ミスだとか制御トラブルとかって言い出されると困りますねえ。
この場合の「業務」は社会活動全般を意味しますし、偽計か威力かと言われれば
直接的・暴力的です。

普通に考えれば「住居侵入罪」でいいのですが・・・若干罰則が軽い
住居とは人の住む建物以外に人が看守する建造物も含まれます。
居住者(管理者)の意思に反する立ち入りがあれば「侵入」です。
但し、侵入する主体は「人」に限られますから、操縦者の意に反しってことになると
上記同様となります。
そもそも過失を咎めるのは、重罪に限られます。


ところで、所有権が空中、地中のどこまで及ぶかってことになると、
民法では「法令の範囲内においてその土地の上下に及ぶ」って書き方。
関係しそうな法令をあちこちひっくり返せば・・・(面倒なのでネット引用)
多分ですが・・・

地中は地表から40Mくらい
空中は同様に300Mくらいってことになります。

かといって、家の上をドローンが飛び回ったから慰謝料って・・・
訴訟は勝手ですが、普通は勝てそうもない。
盗撮でもしてくれているとことは簡単です。
もっとも「盗撮」って「軽」犯罪法違反とか「迷惑」防止条例違反程度ですので・・
まあやり放題。


技術革新に法律が追従できていない事例がまた増えましたねえという程度の
印象でしかなく、泡くって飛行禁止区域なんか設定しても・・・
想定されるエリア(自民党の議案立法案だと)は、
三権の府+皇居+赤坂御所を包含するようです。
英国大使館は、そのエリアに含まれますが、ロシア・中国大使館は対象外
米国大使館あたりは・・・微妙ですねえ(笑)



先端テクノロジーの「法規制」は難しいのですが、

普及を後押しするような施策であって
不適切な活用を防止(抑止)し、
善意無過失により生じた損害を求償できる

ような枠組みでないと意味を成さない。


走る凶器って言われる自動車だって「自賠責」があるから、
歩行者も運転手もある程度安心していられる。
自転車だって、同様の制度が必要って言われている。
ドローンだって重力には逆らえないし、運転ミス・設備不良もありうる。
製造者(輸入者)にはPL保険に入ってもらわないと困る。
そうなると、保有者(所有者)の特定が不可欠であり、保有登録制度とか車検制度も・・・(苦笑)

言ってみれば「商用車」なみの管理が必要だということです。
ドローンを使用した革新ビジネスモデルって様々登場しつつあり、
これはこれで普及促進のための優遇税制(特別償却とか)なんかがあってもいい。

このように多面多角的に検討推進をやるのが行政なり立法のお仕事(当然やっていると思いますが)
である。
アマゾンが宅配をドローンでやるって・・あながち荒唐無稽でもない。
我が大新聞は「宅配システム」で発行が維持できているわけであるが、
昨今の部数減少は、報道の使命を忘れた「虚報誤報・広報誌への成り下がり」もあるが、
販売店の疲弊減少が大きい。
それこそ、ドローンで配達するってシステムでも考えないとあしたはない


実際のところ、法律でドローンの犯罪使用を防ぐのは、今や無理。
いくら規制をかけても・・・トカレフと一緒(笑)
抜け穴はおくらでもある。
物理的な防御手段を講じるほうが気が利いています。
法律は力ですが、法文だけで正義が担保されるわけじゃありません。

2015年5月27日水曜日

ベネッセの情報漏洩事件はどうなった?




民事の集団訴訟なんかに興味はありません。
被害者なる方々が全員参加し、数万円の賠償を求める。
仮に全面勝訴すれば、代理人は一生遊んで暮らせるかな?って程度のゲスの発想だけ(苦笑)

不正競争防止法に定める「不正取得行為」の容疑でしょっぴかれたSE君。
徹底的に争うって代理人がいきましていましたが、さあどうなったのでしょう。

法体系の不備としか言い様が無いのですが、
窃盗罪が適用されるのは「モノ」だけで、例外的に「電気」が含まれる。
モノは「有体物」に限られますから、デジタル情報は「モノ」ではない。
しかし「管理可能性があればモノである」って有力な学説もあるわけで
検察としては威信をかけて最高裁まで闘う覚悟で「窃盗罪」で訴追すべきだった。
仮に敗訴となっても「窃盗罪の改正」の世論が高まる(苦笑)


なもんで、この手の「営業秘密の不正取得行為」って面倒な論理構成が必要になる。
この程度は覚えておく方がいいが「営業秘密」の要件は・・・


秘密管理性
有用性
非公知性


の三要素を満足しないといけないが、多くの場合「秘密管理性」が争点になる。
ベネッセサイドの管理レベルの実態が多少見えてきたので、つらつら思うに・・・
裁判官次第ですが、腕の良い弁護士だと「無罪」も見えてくる。
もっとも「子供さんの大量の個人データを扱う」という限りにおいてであるが・・
つまり対象情報の「機微性が高い」という前提である。


・SEの身体検査                  (✕)
・認証ID・PWの識別               (✕)
・クライアントPCの持ち出し防止          (◯)
・クライアントPCのインストール制限        (◯)
・クライアントPCの外部サービスへの接続制限    (◯)
・私物デジタル機器の持ち込み制限          (✕)
・アクセスログの取得                (◯)
・アクセスログの定期的なモニタリング体制   (×)
・アラート機能の設定                (✕)
・情報セキュリティマネージメント体制        (✕)
・DB単位のアクセス権限付与            (△・✕)
・書き出し制御システム(データダウンロード)の有効性(✕)
・情報セキュリティ研修の実施            (◯)


実に面白いですねえ(笑)
当該被告君のSEとしての腕前のほどは知りませんが、
仄聞するに大したレベルとも思えない。


あの程度でも、長期に渡り大量に「情報の窃取」ができたのですよ。
それに、ベネッセって一流企業でしょう
本来あるべき秘密管理性が充足していなかったって言われてもしょうがありませんねよ!



東京地裁(霞ヶ関)で公判をやってくれるのあれば、有給休暇で傍聴に行くがねえ
立川支部だと、ちょっと遠いなあ。


付記:

ガイドラインや判例を見るに、司法の判断は比較的企業寄りです。
秘密管理性のガードの多少の脆弱性があっても、社会通念的に「機密」だと考えられれば
営業機密の要件を満たすと判断されそう。
しかし、管理の甘さは民事では致命傷になりますねえ。















2015年5月26日火曜日

博愛あるいは人類一家



改めて「八紘一宇」ということが今日のお題

金八先生が教えたとも思えないし、一体誰が「知恵」をつけた?
定時制高校自主退学のわりに(・・といえば言葉が過ぎるが)
比較的よく勉強している女流議員だとはおもいますが、これはない(苦笑)
個々の字義からしての解釈はともかく、この「スローガン」の使われ方からして
肯定的な意味合で捉える歴史感覚とは抱腹絶倒もの。
語義については山と出てますから、そんじょそこらに書いていないことだけで
極私的な講釈を・・・・


元々の出典は、中国の古典書籍だろうが、
通常は神武天皇即位記事の公文書(日本書紀)に登場することを元ネタとする。
まず「八」はそれこそ「四方八方」で世界の津々浦々である。
東洋的数字観では「八」は吉数。
中国では、祭祀の場所(台)には「天壇、地壇」とあるが、
天を祀る際の壇は「丸」。
地を祭るには「八角形」と決っている。
天皇即位の際にお立ちになる台も八角形(・・と京都御所にお邪魔した際に見た記憶)

漢字の「国」に代わる則天文字で「圀」と書くのは、けだしこれに由来する。
国の正字は「國」
国内が「惑う」にはよくないからってこともある。


紘は・・・中村紘子(ひろこ)さんのお名前にも登場しますが、
糸へんですので「つな」を表す。
つまるところは「八紘」とは四方八方に綱が際限なくのびてゆく様である。

 
一宇は「一つの家」
ウカンムリは、まさしく屋根を表す。
家とは、屋根の下の豚ってことですが、別に「豚小家」じゃない。
天に捧げる犠牲豚をお供えする屋根のある場所というイメージ
一方「干」は、軒下ってことらしいので、普通に「おうち」だと思えばいい。


この地上津々浦々までが我が家ですってことですが、
神武天皇の頃だと、狭隘な大和盆地を見渡して、ここってボクの領土!という程度の
ささやかな表現(西方から苦労して大和までやってきたのです)である。

昭和風に言い換えれば・・・「世界一家 人類兄弟」
これまた、毀誉褒貶の激しい黒幕右翼とも稀代の篤志家ともいわれる某氏の言葉
もっと言いかえれば 民主主義の絶対価値観でもある「博愛」である。


いかようなスローガンもその使われ方で評価が定まる。
この精神があったればこそ「ユダヤ人の亡命に力を貸した・・・」って一部の物言いは
牽強付会もいいところだ。
所謂「侵略」の正当化の理屈であり、「神がそれを望んでおられる」といえば
南米のインディオを根絶やしにしても恥じ入るところでないのと大差はない。
十字軍だって「聖戦」というのは勝手だが、イスラムの側から見れば「侵略」以外の解釈はない。


高校日本史が必修科目になったことはよいことだが、
昭和史まできっちりと教えないと意味が無い。
内藤湖南先生がいうように、日本史は室町より始まるっていいますから
建武の中興ころ(鎌倉幕府滅亡)からじっくりやればいい。
その上で、

暗黒左翼史観
ネトウヨ史観  ・・・のどっちがより妥当か?自分でよく考えればいい。











2015年5月25日月曜日

国を滅ぼすもの・・・・正義のスローガン




傾城・傾国の美女と言う言葉がある以上、オンナで身を滅ぼし、国を破滅させる。


西施
楊貴妃
妲妃
褒?     ・・・・  オンナが国を滅ぼしたというより「オンナに溺れた絶対権力者」

絶対権力者がオンナに溺れると国家が危うくなるということらしい。
オンナそのものが国を滅ぼしたのは・・・


西太后
閔妃       

位ですかねえ。
歴史上言う割に雌鳥が時を告げることはないが、彼女たちの罪科のどばっちりは
今に至るその後の東アジア史に大きな悪影響を与えた。



倭国では、そもそも絶対権力者って少ないもので事例も少ないし、
どうも「ヘソから下だって存外生真面目」って部分もある。

従って、オンナに溺れて国を潰した例も・・・・・


阿野廉子のおねだりや讒言を信じて建武の中興をおかしくした後醍醐
勾当内侍の色香に迷い意思決定に迷い、尊氏を撃ち漏らした新田義貞   


・・・くらいを思い出す程度。
どっちかといえば「勝者の奢り」である。
いずれも「太平記」のエピソードですが、
平家物語では・・・単に軟弱な公達はあまた登場しますが、
国を滅ぼすほどの度量はない。
しかし、平家勃興のきっかけとなったのは、保元平治の頃の宮中の乱倫が、
多少影響している。
その意味で言えば待賢門院璋子なんかを真っ先にあげるべきかもしれない。

戦国時代は、油断も隙もない時代だったし、
江戸末期は、時代的に老境でオンナに狂うほどの気力もなかった(苦笑)


世の中一番危険なのは「能力がないくせに自己顕示欲に長けている輩」
なんちゃって「国を滅ぼすもの」は、正義(大義あるいはイデオロギー)です。
正論とは、論理構造が明晰であり、黒白がはっきりしすぎて反対しにくいだけ厄介である。
声高に耳障りの良いスローガンを弁舌爽やかに鼓舞する連中は胡散臭いと思えばいい。


・胸に愛国 手にハンマー
・守れ日の丸 汚すな歴史 
・九千万人一列行進 出せ三千年の底力
・銃執れ 鍬執れ ハンマー執れ
・遂げよ聖戦 興せよ東亜
・子よ孫よ 続けよ建てよ 新東亜
・聖戦だ 己殺して国生かせ
・一億が みんな興亜へ散る覚悟
・血の犠牲 汗で応えて 頑張らう
・一億抜刀 米英打倒


昭和初期くらいから戦争末期ころまでのスローガンの時系列的変化
だんだん血なまぐさくて悲壮感が漂っているところが末期的です。
でも、当時は、言葉のヒロイズムに酔っていた・・・かな(?)
どっかの半島国に似ています。





そうそう、このような「わかりやすい」俗語版もあります(苦笑)
ちょっと狂歌風にアレンジを・・・


酒呑みは 瑞穂の国の 寄生虫 飲まないあなた 飾らぬアタシ

国策に 理屈は抜きだ 実践だ まだまだ足りない 辛抱努力

一億が みな砲台と なる覚悟 国が第一 私は第二(任務は重く 命は軽く)


2015年5月24日日曜日

アファーマティブ・リアクション



チャンスは平等
しかし、結果も平等 ・・・と言われれば、ちょっと首を傾げたくなる。

機会均等とは「前者」を意味するのであって、後者はちょっと違うよねって
思うのが健全な社会常識。
各種ハンディがあっても法学部や医学部の受験ができるように一定の「配慮」をするのはいい。
卒業できるように相当の就学支援もまあいいだろう。
しかし、学校の成績奈何にかかわらず誰でも弁護士や医者になれますって言われると、
事はおかしくなる。
そもそも「アファーマティブアクション」のおかげで、まともな学力がなかったんですが
医者になれたんです・・・ってことがバレれば、患者は誰も来ない。
実際に、なんとか同盟の要求に屈して若干名を受け入れた医学部があるらしい。
幸いにして・・・といえば物議をかますが、挫折したと言われている。

ムリ編で門戸開放をしても、能力がないとどうしようもないし、
そのトバッチリをこうむった若者がいるはずであり、制度の罪科は倍増する。
戦前の華族制度上の学歴優遇措置ですら、定員未達の帝国大学は無試験入学ができたらしいが、
以外は真っ当な競争社会であった。


確かにねえ・・・我が身を省みて、峠を三つ、吊り橋を二つ越えないと街中に出れない
人跡まれな寒村でなかったら、もうちょっと小賢しく勉学できて、
ワンランク上のブランドと言われる学校の卒業証書がもらえた可能性は十分あると
思う反面、そんなものは、本当の才能じゃないって心の声は嘯く(笑)


まあ、世の中、社会的弱者であるとか、マイノリティって騒ぐと得するような
システムになったんですねえ。
真に正義公平とは難しいものである。
韓非子に曰く・・・・

富人に徴斂して 以って貧家に布施するは 
是れ力倹(努力と倹約)より奪いて怠贅(怠惰と贅沢)にあたうるなり

程度問題ってこともあるが、富人と貧家が固定化するような社会システムを
放置はできないが、富人を貧乏にしても貧家が富裕となるわけではない。


名馬(才能のある奴)はどこにでもいる
しかし、伯楽(その才能を見出す者あるいは見出す仕組み)は、
なかなかうまくはいかないってことは歴史が教えている。
努力と才覚だけで世渡りができ、成り上がれるのが「乱世」の時代。
適時・適当に「戦国時代」が到来するっていうのは、ある意味で次善の解決策かもしれません。



2015年5月23日土曜日

幕間の楽しみは・・・

プロスポーツはビジネスである。
プレーで如何に観客を唸らせるか!?ってことは勿論、幕間でも
観客を楽しませるのが腕である。

かつてシカゴのユナイティドセンターに出かけたことがある。
MJなきあとの低迷期のブルズのホームゲーム。
試合は予想通りの結果で有ったものの、幕間での楽しませ方には
一味違うものがある。
しかし、決してTVに映せるようなものではない。

ラッキーセブンってその意味は諸説紛々。
幕間のインターミッションだと思えばいいが、アメリカンの言い方だと
七回裏のストレッチ
みんなで「take me out to the ball game」を大合唱。
試合開始前の国歌独唱は、演出が見ものであるが、こちらのほうは、ただただ
全員で声を張り上げるだけが本流・・でも、いいもんです。




翻って、倭国の野球。ここでもベースボールとの違いが出る。
ジェット風船の大乱舞!!
ファンファーレに合わせて五万人の大観客が一斉に・・・たしかに壮観です。

使い捨てですから、毎試合・・・ざっと二百万円程度の売り上げである。
二個で五十円程度で売ってますが、原価は・・・限りなくタダに近い(笑)
拾い集めて再生販売する方がきっと高くつく。
誰が考えたか、アコギと言うか上手い商法であるが、まさか893のシノギって
ことは・・・ないか?
しかし、私設応援団の看板を背負いながら、製造元も怪しげなジェット風船をとんでもない値段で売りつけたり、
六甲おろしの歌詞カードを無許可販売したりと、
善良な虎ファンをむしっている悪党が
この前捕まったそうですから、まあなんとも言えない。


ちなみに、阪神猛虎軍公式応援グッズは「シャープ産業」という阪神間に本社のある
中堅企業が一手にやっているらしい。それ以外にもあちこちの応援グッズを
手がけている。企業審査の元プロなんだから、調べ上げてもいいが、
藪をつついて、なんかが出てくると怖いからやめておこう(笑)

創業者・・いまは会長かな?・・・さんは
新潟出身で神戸大から有名船会社に就職。
その後起業したようだ。
同じ「シャープ」でもこちらの方は、順風万歩のように思えます。

2015年5月22日金曜日

暴虎馮河ナル者ニハ吾レ与ニセズ



勝手に背番号を振っておいて「私の番号」はないでしょう。
ネット上のサイトでのIDやPWだって、一定の枠組みの中で自由採番できるのが今や当たり前。
絶対になんか属性をコッソリもたしているに違いない・・・って思って向きも多いはず。
 

さておき、法律名称をそのまま使えば

行政手続個人番号
特定個人識別番号 ・・・・というのが正鵠を得ている。

いわゆる「マイナンバー」法ですが、全体で77条あります。そのうち、第26条以降は、

情報保護規定
情報保護組織規定
罰則規定

ですから、法律名の「・・・番号の利用等に関する法律」って実態を表さない。
利用よりも「等」に含まれる保護規定の方が重いのです。
従って「番号の保護等に・・」というほうが妥当である。

 
個人情報保護法の特別法に当たりますが、罰則規定が非常に厳しい。
この手の法律の最高刑は通常は懲役三年。
しかし、この法律では最高刑が懲役四年。
三年以下だと執行猶予がつけられますが、三年超は実刑。
これは相当に重い・・・ってプロ目線だとそう考えるのです。
 

行政手続個人番号の取り扱い事務(業務)に従事する者が、
正当な理由がなく
特定個人情報「ファイル」を提供する ・・・と厳しく罰せられるってことです。

通常の個人情報と違って「特定」と言われる所以は、行政手続個人番号を含む場合を意味する。
ファイルという以上、電子記憶媒体に格納されたり、サーバー内のデータそのものを意味するとかんがえるのでしょう。

 
自分の身を守るためには、君子危うきに近寄らずが一番(笑)
虎に素手で立ち向かったり、大河を舟無しで渡って死んで悔やまないような無鉄砲者とは、
私は一緒に事を行いたくないですなあ。
大事をするに当たっては、慎重に考え深くやる者と一緒にやりたい・・って孔子もおっしゃっておられます。


行政手続個人番号を扱うシステム開発や運用には一切関わらないって決めた!
そうはいっても・・・
最低限の防御としては、通常の個人情報データと行政手続個人番号データを同じバスケットの中には入れないことだ。
所詮ハンドリングする個人情報の数が少なければ、そもそも個人情報取扱事業者の規制からも外れる。
これって、生活の知恵。
電子記憶媒体への書き込みにも制限を加えないとねえ・・・



あと半年ですよ
時間がありませんねえ・・・

 
そうそう、新しい源泉徴収票の雛形が公開されてます。
サイズが少し大きくなりました(A5サイズです)
なんと、給与をもらった方の行政手続個人番号の表記はいいとしても
扶養家族全員の氏名と番号を記載するのです!

凄いことになったなあ・・・・って改めて嘆慨






2015年5月21日木曜日

燃える「イシ」


歴史の必然かどうか知らないが「燃える水」にとって代わられ、
地球環境の敵だと忌避されることも多いが、ヒトザルの「成長」における貢献は
多大であり、未だに一定の地位を保っている。
エネルギーの主役を交代するプロセスでの様々な「軋轢」は
映画監督に多くのイマジネーションをも与えてきた。


炭鉱映画・・・なるジャンルをことさらに打ち立てる必要はないが、
炭鉱(多くの場合「閉山」あるいは・・・)を舞台とする一定の舞台がある。

炭鉱からフラダンスって奇天烈な業態転換を舞台とする「フラ・ガール」
高倉健の生き様(幸福の黄色いハンカチ)は、消え行く炭鉱夫であったことと無関係ではない。

炭鉱につきものの「ストライキと事故」を正面から捉えるだけの骨太でもないのが
今の映画人
英国映画はその辺・・・まあその辺一筋縄じゃいかない(苦笑)
この国の映画はなんとなしに階級社会的であり、
労働者が主役の映画と上流階級を舞台とする映画に別れる。
どっちもそれなりに味わえるところが大したものです。


80年台でのサッチャー政権下の炭鉱閉鎖と長期のストライキ(労働者サイドの敗北)を
舞台に多くの映画が作られたが・・・


フルモンテイ
リトルダンサー
ブラス

そしていま上映中なのが「パレードにようこそ」


倭風では下町の長屋風景な映画が主ですが、
英国では寂れかけた炭鉱町でないとリアリティがでない。
加えて、ブリティッシュ・ロックのテイストが彩りを添える。
恨み節でも嘆き節でもなく、
それでもあしたをしぶとく行きてゆくジョンブル魂・・・ってことでしょうが、
炭鉱と国民との関係は、ちょっと我々の想像とはちがうのでしょうか?
世界で最初に、石炭エネルギーによる産業革命とその関連労働者階級や労働組合を生み出した
国です。

我々の労働者=mine worker=炭鉱夫




しかし、炭鉱夫とゲイは近似値なのか?
そういえば、新宿署の鮫島警部のいきつけの飲み屋のママは炭鉱夫上がりのゲイだった。


なんてつらつら思いながらですが・・・
炭鉱労働そのものを正面から(社会批判的でなくともいいが)まじろぎもせず見つめる
映画ってあったかしら?
暫く考え込んだ結果・・・知の大伽藍(灰色の脳細胞のこと)から取りいだしたのは


スタンドアップ(2005年:アメリカ)





 
 
シャリーズ・セロンがオスカーを取らなかったのが不思議な作品
オトコだって厳しい炭鉱労働に従事するヒロインが不屈の闘志でセクハラに立ち上がるお話。
普通なら「リーガルドラマ」として、企業法務屋がいかに悪辣な手口で原告女性を
ズタズタにするかって話題に仕立てあげるのですが・・(笑)

この「無駄に美人」としかいいようのない美形女優は、
どうしようもないほどの逆ダイエットをやった作品でオスカー女優賞に輝き・・・
ご本人の例えようのない美しさを誇示した映画はつまんないという不思議現象が絶えず起きます。


近日公開は・・・ マッドマックス(最新作)
なんとパンクメイクにスキンヘッドで登場!!
これは傾向的に期待できます。


2015年5月20日水曜日

magic in the moonlight




サンシャインの恋はガッキっぽい。
ムーインライトのもとでの妖しい出逢いは・・・って
誘われるのですが、場所は南仏のリゾート。
トワイライトの雰囲気よりも、健康的な恋の鞘当て。
一目惚れの相手に警句と皮肉は、最初から負けのサイン(笑)
1920年代のウッディアレン風の恋愛喜劇は、底が浅い。

興行元も馬鹿じゃない。
これじゃ売れないって思ったんでしょうねえ・・・場末の単館ショー。
そうひどくはないが、お洒落でもスノブでも、ソフィスケイティドとも
いささか縁遠い。


西洋では十八世紀中頃より心霊主義が盛んになり、とりわけ上流社会では
交霊会が行われた。インチキ霊媒師が、死者を呼び出すって趣向。
コックリさんの原型である。
コナンドイルまで夢中になったらしいので、人気沸騰ぶりが分かります。

ヒロインは、キュートなんですが、定番とおりなペテン師で、大富豪の馬鹿息子を
タブラかそうとしている。
その化けの皮をはがそうとやってきたのは、理性と論理のマジシャン。
しかし、タネも仕掛けもない彼女の予知能力と魅力に翻弄され、いつしかって
雰囲気で恋の鞘当ては進行するし、超常現象すら信じるようになる。


別に月の光の魔力ってわけでもない。

月の光のマジックならば・・・第六十回のアカデミーで主要三部門でオスカーに
輝いた「月の輝く夜に」にしくものはない。






2015年5月19日火曜日

トリックスターよ! サヨナラ サヨナラ サヨナラ



没落したイタリア貴族の末裔のベストセラー小説を、

サーカスのぶらんこ乗りあがり
インドシナの傭兵(外人部隊)くずれ
チェニジア生まれの仏語を母語とするイタリア女優・・を役者に据えて

同性愛傾向なミラノ貴族が監督して出来上がった作品
三時間あまりの超大作で、シチリア貴族家系のエキストラが参集した舞踏会シーンは
一時間にも及ぶ。
そんなトレビアなことよりも・・・


時代が変わった以上、我々も変わらねばならない(主人公の貴族の弁)


あの小沢一郎が好きな言葉らしいが、
別に自己変革のすすめのような教養映画ではない。
消え行く貴族社会への哀悼の蝋燭の一灯とでも思っておけばいい。






稀代のトリックスターはサバサバと八年間の「闘いの幕引き」をやってしまった。
予想に反しての超僅差とはいえ、負けは負け。
どうも最近の世論調査はあたりませんねえ。
今日の新聞の論調は様々でしょうが、読み筋のわかる論評には興味はなく、
穿った見方だけをご紹介しよう。
まあ、そういうことだってことです。


要するに「シルバーデモクラシー」に負けた!っていい方。
出口調査では、年齢層による「現状維持と改革推進の分離傾向」が顕著らしい。
年齢別の投票率が今時点不明なのですが、傾向的には投票率は年齢に比例する。
明日の大阪をどうしようか?って議論に余命いくばくもない老人がくちを挟むものではない。
けだし「老いては子に従え」ってそういうことなのだ。
投票制度的言えば「年齢による一票格差をもうけるべき」だったし、
それには投票目的に鑑み一定の合理性があるのです。
比較的高めの投票率とはいえ、70%に届かない。
自分たちの未来の選択を求められている「画期的な」現状に背をそむけるとはねえ・・・
それが「ワカモノ」の今の民度だし、もっと言えば別の理由もある。


各区単位の賛否傾向図なるものがあり、これが・・・実に面白い。
大阪市の北部は都構想に賛成し、南部は反対。
いみじくも「大阪南北戦争」だったのです。
多少の誤差を交えて言えば、東京都の山の手と下町的な傾向的格差がある。
住んでる「ジンシュ」が違う。
ありていに言えば「収入レベルが改革推進レベル」を規定する。
東京でも、下町のブルーカラーベルトよりも山の手の中央線や西武線沿線のほうが
革新の支持が高いのと同じ理屈。
収入レベルが知的レベルを規定するとは言わないが、
衣食足りて初めて多少先のことを考える余裕もでてくる。
今日明日の三度の飯で頭がいっぱいだと、
何時のことだかわからない「大阪都」なんて・・・まあどうでもいい。
どうでもいいから「現状維持」・・・ってよくわかりますねえ(苦笑)


関西人のライフスタイル的には

阪神間に住まいして
洛陽の学校で勉強して
大阪の会社で稼いでくる・・・ってパターン

住む街じゃないんだけど、社会とのかかわり合いの多い人々が周辺地域には多いのです。
大阪市のことは大阪市民だけで決めるって、多少僭越じゃないのかねえ(笑)
逆に、大阪市民でも、そもそも終の棲家って考えない向きも多いわけであり、
それでも一票の投票価値を与えるのか?
であれば、近隣市区郡の「大阪市利害関係人」にだって一票の投票価値はあってしかるべきって
考えるべきである。



まあ、今回の結果は、国政選挙以上の「一票の投票価値格差」からくる
不義な投票制度の結果であり、にもかかわらずあの程度の僅差であったということは・・・
大阪再生の(ある意味最後の)チャンスを大阪市民自らの手で潰してしまったってことが総括でしょう。








2015年5月18日月曜日

赤絨毯の上を歩くためのリベラルアーツ




そもそも「選良」と言われる方々はリベラルアーツを身につけているのか?
西洋の古典的な意味合いでの「自由な(奴隷階級でないという意味)人間としての基礎教養」である七科目は
当然ながら現代風にアレンジされなければならないが、その寄って立つものは同じだと思われる。

三学(トリウィウム)
・文法学
・論理学
・修辞学
四科(クワドリウィウム)
・幾何学
・算術
・天文学
・音楽

七科目とは、煎じ詰めれば「言語と数学」
さらに言えば、この基礎科目の上に「哲学」があり、最高位が「神学」
つまりは「哲学を学ぶための基礎的なストレッチ」にすぎない。
であれば「哲学」とはなんじゃいな・・・??


哲学とは学説ではなく活動である。
哲学とは理性による思考の明晰化である。
哲学という活動の本質は解明することにある
・・ってヴィントゲンシュタインは言います。


小国寡民ならいざ知らず、グローバル社会においては
論理も情緒も多岐多様なヒトザルが巣食い、対等に付き合うには理性しかない。
論理的に客観的に説得し理解させるかがキモな社会であり、ムラ社会の対極に位置する。
目配せや阿吽の呼吸なんかに依存する余地はない。


そういう世界で自存自立できる存在であることを自他共に認められることが
所謂「選良」の必要条件である。
さて「トリウィウム」において重要視されたのがラテン語(当時の知識人の世界語)
今であれば「英語」
単に喋れますだけでは「パングリッシュ」という(笑)
論理的で理性的に(これを学ぶのが論理学)
加えて・・・美しく説得性をもって(これが修辞学)という・・・
言ってみれば「高度に知的なコミュニケーション力」を兼ね備えたってことになります。
巧妙なレトリックを駆使するためには「歴史や古典を咀嚼し巧みに引用する知識」が基盤となる。
ここまでは、現代でも通用する「学の大系」


徳川慶喜公が、帝国大学で民法や刑法を学ぶご子息に対して
ヒトの上に立つものが学ぶべきことではない!って言い放ったのは
けだしそういうことなのである。


ここではたと困るのが「クワドリウィウム」
リベラルアーツがリーダーに必要な資質だと考えた場合、
数学(天文学も運動論という意味での数学の一部)と音楽だけがどうして必要なのか?
多分「音楽」って、今のミュージックとは別の概念かも知れません。
よくわからないのでパス。

数学も、理屈しか扱わない形式科学分野ですから、理科系頭脳の限られた分野であり、
所謂自然科学の世界とは本質的に一線を画す。
自然社会は神の摂理で動く(・・と中世人は考えた)が、
形式科学の世界は限りなくデジタルに近い論理だけは支配する世界・・・
神が支配する世界を学ぶことは、哲学をも極めた以降のことなので、リベラルアーツでは
数学のみを学の対象としたのでしょうか・・・?



ここでカエサルだけが持ち得たとされる資質)(リーダーの要件)を考えると・・・


知力
説得力   
肉体的耐久力
持続する意志
自己制御


数学よりもまずは「体育」でしょうってことになる(笑)
トリウィウムと体育だけで、これらの要件は満足できます。
さらに言えば・・・

人前に立つ以上「立ち居振る舞い(マナー)」も大事ですし、
なによりも「羊たちの名前」を覚えてあげないと・・・


翻って、我らが選良たちをながむるに・・・

一票を投じてくれる有権者のお名前はよく存じておられますなあ。
そして体力バカでも有ります(・・でないと過酷な選挙戦は戦えない)
さて・・・トリウィウム??


議員資格試験には、まあ反対がすくないであろう「TOEIC800点以上」・・(笑)
これで、

神輿ギャル
キャバ嬢崩れ
似非女優
退役アスリート   ・・・等々お馬鹿の幾ばくかは赤絨毯から追放できるが、

この程度では、有意な人材を永田町に送り込むにはいたらない。









2015年5月17日日曜日

「意欲と気質」のわかれ道




東西の入り口に名門百貨店が睥睨していた時代の賑わいが懐かしい。
四丁目あたりに傾向的マニア映画館が出来たのはしばらく前。
キネマ不毛化の進む彼の地で・・・
社団法人形式とは珍しい66席のミニシアター。
閑古鳥が見たければ・・・って揶揄の声をよそ目にどうしたわけか
満席お立ち見ではないか!?

ちょっと客筋がお好みではないって匂いがします。
嫌な雰囲気・・・

かの「戦争」が、いつ始まったのは定かではない。宣戦布告をやっていません。
いつ集結したのかも・・・通常75年4月末の大統領府陥落をもって終戦と言うようです。
汚い戦争とか大義のない戦いとか、中近東で行われた・あるいは進行中の戦争の原点みたいなもので、
したり顔で「歴史から学べず愚行を繰り返す・・・」って、聞き飽きましたねえ。
そもそも進化・進歩には時間がかかるって、生物学の基本が分かっていない。
何度もまちがいを繰り返すのは当たり前。



しかし、この物議を醸すドキュメンタリーがオスカーをゲットしたのはなんと74年度。

かの戦争の愚劣・虚妄・悲惨なんかを主題とした名作群の製作年は・・・

帰郷ー78
ディアハンターー78
地獄の黙示録ー79
プラトーンー86
フルメタルジャケットー87
ディアアメリカー87






おわってからならなんでも言える(笑)
進行形だとグリーンベレー(68)のような作品にしかならない。
その意味で、内容はともかくも、製作者の勇気には敬意を。
カンヌで大絶賛されたものの、有料上映が出来てナンボの世界。
配給会社は尻込みするし、上映禁止訴訟とか・・・大変だったようです。
それが今頃上映とは・・・・
なにやら思惑でもって、神戸元町にいそいそと出かけたのですが、
単なる良心的反戦思考だけの為せる技のようです。
目を皿のようにして「半島国専属従軍慰安婦施設」でも写っていないかと
探したのですが、徒労に終わった。
映像があろうとなかろうと、ソンミ村虐殺事件のたぐいはいくらでもあったと
言われています。
歴史に目を閉ざすものは、現在においても盲目である・・・って誰のことだ!?

ベトナム戦争やこのドキュメンタリー映画へのコメントは特にありません。
今となっては言い尽くされていますし、あえてと言われれば・・・

今回が実質的に本邦初の有料上映です。
今頃になって・・・・貧相な倭の風景。
歴史の目を閉ざすどころではないゆがんだ骨格に・・気持ちが萎える。


http://heartsandminds.eden-entertainment.jp/site/#to_comment


















2015年5月16日土曜日

懐事情をみながら・・・「賛成」ですか?(笑)



ローカルな話題ですし、くにの形が変わるような大事でもない。
早い話が「ハシシタの人気投票」・・・といえば言葉が過ぎますが、
事前の動向調査では「ハシシタの好悪が都構想の支持不支持」を左右しているという。


民度と言ってしまえばそれまでであるが、これは別に大阪に限ったことではない。
何事も「理性と論理だけで判断」することのほうが少ないだ。

大阪府と大阪市の「二重行政」の解消!が大命題らしいが、
早い話が「大阪府による大阪市の吸収合併」である。
そもそも、役割分担がきっちり決まっていたはずであり、
府県レベルの行政と市区郡レベルのそれが冗漫なまでに重複しているとすれば、
それは国家規模の大問題・・・だが、大騒ぎをしている府県は極めて限定的。
仮に事実ならば、大阪府には43の自治体があるが、今回その問題が解消されるのは人口比で
30%程度、数で言うなら「たったひとつ」
府県レベルにしめる東京23区の人口比が70%弱ってことを考えれば、仮に効果があっても
限定的だとだれでも思う。


この手の話は、反対しているメンツの懐事情を忖度すれば、本音が見えてくる。
賛成している向きもまた同じ(苦笑)
大阪府と大阪市が抱えている、あるいは批判・改革を渇望されている諸問題は、
都構想がなくとも解決できることが多い。
しかし、府市合体となれば「改革」するしかないってところに追い込まれる。
高コスト化した現業部門は否応なしに「民営化」されるだろうし、
様々な既得権が木っ端微塵になることは当然に予想される。


府市合体の先にあるものが薔薇色の行政だと信じるバカはいない。

・行政効率の向上
・住民自治の強化
・広域行政の一体性向上

 
こんなことに期待して賛成の一票を投じるのか、
退路を断った既得権益層の解体を優先するのか(当然反作用も凄いことになる)って選択肢。


野次馬的です(だって市民じゃないから投票権がない)が「結果」が楽しみです。
都構想実施コストは数百億円って言われていますが、役立たずな「マイナンバー」に
比べると安いものです。
もっとも、数百億円には、民間のIT投資は含まれていませんので、
嬉しい事に汗かいて営業しなくとも天から仕事が降ってくる。
賛否の本音ってこういうことだって・・・これは先に書きましたね(笑)

2015年5月15日金曜日

再訪

二十三年前、その居酒屋は暖簾を下ろした。
間口一間、カウンターだけ。
上品なおばさんといかつい兄さんだけでやっている。
二人の関係はとうとう聞きそびれた。
どうみても、血縁を感じさせないが・・・・

出すものは「クワ焼き」
鍬焼きと書く方が、感じが出る。野良仕事のランチに、鍬の上で四つ足を
焼いたもの。通常の食器を使わないのは、穢れを忌避したとも言われる。

呑みものは、白濁り酒。
どぶろく系ではない。清酒にさらに生酵母を添加している。
冷やした味がたまらない。

学生さん・・・・そう、そんな昔から通っていた。
三杯で止めときなはれや!

確かに、口当たりに蠱惑され、度を越せば足に来る。


おばさんは引退してお店を閉めた。
お兄さんが、暖簾と鉄板と屋号を譲り受けて、天神橋筋に新規開店をした。
客筋が変わったが、常連も見かける。
なんせ、インテリが集まるお店だった。

いつも見かける隣の三人組はどうやら阪大の院生みたいだ。
意味不明な科学論争を口角泡を飛ばし・・・
一人が立ち上がり・・・

そんなら、今から研究室にも戻って実験やろやないか!

おばさんは、ニコニコ見ているだけ・・・
最後まで、名前も身分も明かさなかったが、どうも知っちゃってたみたいだ。



お兄さんの天神橋筋のお店も昨年末に引退閉店した。
たまたま足を運んだ日が閉店日。
僥倖と言うか感無量だった・・・って感じの常連ばかり。
半世紀に及ぶ付き合いが終わった。

ところで、昔の阪急東通商店街のお店は、ある若者が借り上げ、
八重垣の屋号のまま、今に至る。
商売に励んだ結果だろうが、お店の規模は倍になった。
普通の居酒屋となったが、相変わらずの鍬焼きと白濁り酒は定番メニューの
ようです。
栄枯盛衰の激しい業界で四半世紀お店の暖簾をあげ続けるのは大したもの。

久し振りに足を運んでみるか。
八重垣酒造の銘品をフルラインアップで揃えているらしい。





https://m.youtube.com/watch?v=mbO0_zhAlwg

2015年5月14日木曜日

まなざしが語りかけるもの




ロベールブレッソンの言葉だと知れば「やさしいおんな」のヒロイン、ドミニクサンダを思い浮かべ、
その延長に「真珠の首飾りの少女」を容易に位置させる。
蓋し、眼は口以上に語りかけるものなのだ。
饒舌が虚しい事は太古より身に染みている。
曰く、巧言令色は仁にあらず。

静謐とは、いまや現代映画への最高の賛辞。
グランシャルトリューズを舞台とする台詞と音楽のないドキュメンタリーは、
異様な感動を与えた。
過度にデコレーションされたサウンドが古き無声映画への共感を呼ぶ・・・
と言う程度の論評では極私傾向主義とは言わない(苦笑)
いま我々は「話言葉」という言語への限界を身に染みたのである。

手話という視覚に訴える言語がある。
手の動きだけでなく身体全体で論理を展開する言語体系だと理解しているが・・

手話が登場する映画は稀ではない。
しかし、一切の聴覚言語が登場しない映画は、寡聞にしてきいたことがない。
自然音は聞こえるが、音楽は流れない。
字幕のないウクライナ映画。
まなざしと身体表現に目を凝らし、
内容を理解する異次元体験に足を運ぶような観客は、
聾唖関係者以外は、プロ映画鑑賞家だけだ(苦笑)

暴力的な映画であり、性的でもある。
いまのウクライナとはそういう存在だと訴えかけている。
衝撃的で絶望的で後味の悪い・・・でもそれが現実でしょうと言わんばかりの
エンドマーク。


2015年5月13日水曜日

BPH


実に面白いことに、常任指揮者選びが混迷している・・・(苦笑)
 

BPOとも言うらしいが、ベルリン・フィルハーモニーですから、当然にこっちでしょう。
報道によれば、首席指揮者の選考に失敗したようです。
なんせ、いまでも世界最高峰のオケラですので、指揮者にとっても最高の名誉。
でも、責任とか卓越した能力の発揮を要求される。
19世紀終わり頃の創設ですが・・・過去歴を見れば


ルートヴィヒ・フォン・ブレナー (1882年 - 1887年)
ハンス・フォン・ビューロー   (1887年 - 1892年)
アルトゥル・ニキシュ      (1895年 - 1922年)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1922年 - 1945年)
レオ・ボルヒャルト       (1945年)
セルジュ・チェリビダッケ    (1945年 - 1952年)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1952年 - 1954年)
ヘルベルト・フォン・カラヤン  (1955年 - 1989年)
クラウディオ・アバド      (1990年 - 2002年)
サイモン・ラトル        (2002年 - 2018年までの予定)


過去歴からすれば、こりゃ人選は難しい。

まず、創設期や時代の混乱期は別にしても「相当期間勤める必要」がある。
でないと「自分の時代」が作れない。
つまり、骨董品のようなご老人じゃダメってことです。
アバドなんかもっと活躍しても良かったが、健康を害して「追放」されちゃった。
まずもって「頑健な壮年」を選ばないといけない。
カラヤンは四十代半ばで就任しています。

伝統と格式を重んじつつも、革新にもチャンレンジしないと歴史に名を残せない。
なんせ、腕の覚えのある一言多い連中の首根っこを押さえつけ、意のままに動かす必要がある。
カエサルのような「リーダーの資質」が必要ってことです。

名門オーケストラなんかだと、腕の悪い気弱な客員指揮者の指揮だと
馬鹿にして、タクトを無視し、コンマスのサインだけで演奏をやってしまうそうではないか(笑)
コンダクターとして選ばれることは栄誉だと思うがリスクでもある。

ラトルは2018年まで・・・あと三年もあるということですが、
有名な音楽家は数年先まで予定が決まっていて当たり前。
一体どうするんでしょうか?

音楽界のコンクラーベとも言われるようですが、過去には結構長い大空位時代もありました。
拙速で選ばないって選択もあります。









2015年5月12日火曜日

あまりに定番




多分、誰でも知っている。
イージークラシックの入門曲で手触りも耳障りも初心者向け。
映画やドラマのバックにも使いやすいからでしょうか、よく使われる。
しかし、倭国の映画業界の音楽関係者のセンスが悪すぎるので
邦画の例は、浅学非才ながら、全く知らない。
これが洋画ともなれば・・・・好学の方のサイトをお借りします


ジェラシー ニコラス・ローグ
普通の人々 ロバート・レッドフォード
カスパー・ハウザーの謎 ヴェルナー・ヘルツォーク
鬼火 ブレッソン
ブリジット・ジョーンズの日記 シャロン・マグワイア
プリティ・ブライド ゲイリー・マーシャル


しかし、不思議なもので、CMの世界には才能があつまるからか・・・
結構多いのです。
そのなかでも、屈指の名作がこれ!
しかし、これほどひどい演奏も例がないが(笑)


作者は、十七世紀のドイツ人
バロック期の音楽家であるが、これだけで歴史に名声を止めた。
まあ、お母さんと一緒楽派のはしりです。


2015年5月11日月曜日

静止画を動画で肉薄する




要するに、画家を主題とする映画ということ。
義務教育の「美術の授業」に登場する西洋の画家はそれなりに映画のセンターをやる。
その映画自体もそう悪くない。
映像作家にそれなりの素養があるということだろう。

画業の厚みが違うと言ってしまえばそれまで。
幸いにして、経済の下部構造の変化がパトロンの主役の交代を生んだが、
うまくそれに対応した。

翻って倭国の絵画事情。
残念なことに、グローバルに通用する絵画世界は浮世絵だけ。
従って、映画の主役も・・・

写楽
北斎

あとは、土佐の絵金の映画がありました・・・

雪舟
探幽
光琳
崋山
等伯

まったく映像になりません。
そもそも、芸術家を素材にすることが稀なのです。
そりゃ、西洋のブルジョアジィーは、無意識のうちにセザンヌやルノアールの絵に
かこまれ、弦楽四重奏を当たり前のようの奏で、おばさんの遺産がころがりこんだから、映画でも撮ろうか・・・・
これって、ルイマルが代表的にそうだった。



長年、その画家に傾倒し、思いの丈を映像に込めた畢生の名作・・・と
いうわりに多くの場合は貧相。
プロ映画鑑賞家のプライドがなければ、確率的に時間とお金の無駄使い(笑)

百日紅

杉浦日向子さんの漫画のアニメ化。
ヒロインは、北斎の娘、葛飾応為ことお栄。
ブスの割りにか、なればこそかは知らないが、美人画と春画に巧みであったらしく、その分野の多くの北斎作は応為の代作と言われる。
さておき、映画の出来は・・・
まあ、北斎の陰画なればこそ、センターを張れるのであって、肝心の北斎の
描き方が粗末なので、なんともいいようがない。

ろくな才能もないくせに原作を粗末にするんじゃない!
草葉の陰で日向子さんが泣いているに違いない。
漫画を実写映画にするのはともかくとして、アニメ化は、結構冒険だと
思ってます。



2015年5月10日日曜日

Unstaged






かのレディがこよなく愛し、旅先でもカセットテープ(古いなあ・・・苦笑)を
手放さなかった・・・らしい。
そんなブリティッシュロックのコンサートがライブ映画になった。


行きたんだけど、会場が遠すぎる
LAくらいどってことないけど、チケットが取れない
お手軽にシネコンでコンサート気分味わえるからこっちのほうが・・・


なんて低レベルな極少人数の観客だけのシネコンでの最終上映
しかし、監督がデヴィッド・リンチだから、あえてって極私傾向主義なプロ映画鑑賞家も観客の一人です。
確かに彼の映像表現でないなら、わざわざ場末まで足を運ばない。


映画あるいは映画作家もしくは映像監督に要求するものは・・・

笑いと涙と感動・・・(笑)

とんでもない!
そんなことを売りにするような監督を持ち上げるから日本映画はダメなんです。


耽美
退廃
倒錯   から醸し出す陶酔(あるいはシュールな感覚とかグロテスクな戦慄)


そういう魔の一刻を提供できる存命の数少ない映像作家。
カラーとモノクロの映像の重ね撮りによる曲想はこのように解釈するのだって感覚の
映像表現は、非類を見ない。
ダイアナ妃がこの映像にどのような感想をお持ちになるかいささか興味がある。




彼も段々とエッジがきかなくなったみたいで、初期の淫靡ともいうべき作品が懐かしい。
あの 大コケの「砂の惑星」も今見れば、なかなかのものです。
個人的に最高は・・・・「ブルーベルベット」


2015年5月9日土曜日

AUってそういう意味だったのか!





ヒトザルにとって有史以来最希少貴重元素。
妖しく黄色に輝く塊のために、長年殺し合いを続けてきた。
いくら、万葉歌人が・・・

銀(しろがね)も金(こがね)も玉(たま)も何せむに 優れる宝 子にしかめやも

と詠んでも、子供そっちのけで財を争うのがヒトザルの本能
因みにこの有名な和歌は、段々価値の高くなる順番で財を並べています。
この考え方は中国古来の伝統。
金なんか有難がるよりも「寶玉」です。
ある将棋の盤上解説で、女流棋士が「玉将の上に金将が並んでしまい・・・」を見た瞬間に
解説そっちのけで絶句爆笑という放送事故を起こしてしまい・・・(苦笑)
ねえ、だからやっぱり「玉の上に金じゃなく、金の上に玉」なんですよ。


さておき、希少価値・流通価値・換金価値・使用価値・隠匿価値等々様々を考慮すれば
優れる宝は「金にしかめ」やもである。
年間の産出量は2~3千トンくらい
未採掘埋蔵量が、43千トン程度と言われていますので、20年足らずで掘り尽くしてしまう・・?
一方で、有史以来累積採掘されてきた量が170千トンくらいあり、
そのリサイクルだけで結構需要がまかなえるとも言われています。

主要国の政府(&中央銀行)保管の金在庫は、ざっと20千トン
どの程度の容積になるのか?ちょっと絶句しますが、一体どこにあるのか
各国とも、アメリカのNY連銀の地下金庫とかフォートノックスに預託しているって言われていますが
棚卸しをやったと聞いていませんし・・・倉荷証券くらいはあるんでしょうねえ?
アメリカの核兵器が日本国内に「存在しない」という程度に「アメリカ国内に保管」されているって
ことみたいです。
因みに、ドイツは海外保管の金塊の引き渡しを正式に要求しています。
保管している側は、預かり品ですから直ちに払い出しをすればいいのですが、
なんと七年間の猶予付だそうです。
すぐに返せないって、普通何か事情があるのですよ。


日本政府の金在庫は、800トン弱(時価換算で3兆円強)
全て架空在庫でした・・ことになると国家の信任が揺らぐかもしれません。
しかし、青森の恐山には菱刈どころではない驚愕の金鉱床があると言われています。
空前絶後の含有率だと言いつつも・・・
国立公園内で採掘は出来ないとか思わせぶりな公式情報ばかりで推定埋蔵量は不詳。
なんか、これも陰謀論かな?



2015年5月8日金曜日

議員資格を付与する「試験問題」とは・・・





定数や報酬見直しですらあれほど紛糾するわけですから、
資格制限につながるかような制度設計に賛同する政党や現職議員がいるとも思えない。
国会レベルはまだしも、地方選挙だと「選良」という言葉の意味を疑うような惨状となるらしい。


以下は仮定の話であり、仮に導入できるならばってこと。

まず・・・

・現状の被選挙権要件に加えてということになる。
・一度合格すれば終身ということではなく、10年単位くらいで「盃改」をやりたいものだ。
・合否結果は公開すべきかどうか・・・ちょっと迷いますが、必須事項とも思えない。
・本人には点数開示まで必要でしょう(誤採点ってありますから・・)


難問は試験科目のコンテンツ


義務教育終了レベルの知識・教養を問う!・・ではあんまりかも知れません。
多額の国費をかける以上効果性も問われる。
もしかすると「義務教育カリキュラムの是非」なんて場外乱闘に発展するかもしれません。
事の本質は、義務教育終了レベルの知識を基層として、政治家に必要な「アート」を本当に
身につけているか?ということを問うべきである・・・って口で言うのは簡単。
最初にNETで言い出し、無条件反射的に賛同する愚を思い知るべしです。
かくあってほしいという議員様の期待値像はヒト様々です。
地域益と広域益のどっちが大事って・・・結構難しい(苦笑)


しかし、日本史を紐解けば、一定のレベラルアーツとしてある種の知識なり素養を求められた時代が
あったことを思い知るべきです。


江戸時代、歌舞伎や落語にうつつを抜かす一方で民衆の間では「太平記講釈」が爆発的に流行していた。
町内ごとの集会場では、頻繁に公演が行われ、いりが悪くなると

・・・明日より楠公出ず

一方では、大名や武士相手に講釈する「太平記読み」たちがいた。
その講義のタネ本がかの「太平記秘伝理尽鈔」である。
研究の第一人者、若尾政希さんの見解を引用させていただきますが・・

太平記の描く人物や事件を論評し、膨大な別伝を付け加えたこの本(理尽抄)は、
楠木正成を理想の為政者=仁君として描き出す「政道の書」でもあった。
戦国武将から藩の為政者へと変身(武から文)を余儀なくされた大名たちに
幕藩体制マニュアルを伝授する一方で思想家たちに決定的な影響を与える。
江戸の政治思想の基軸は、世間常識な朱子学系ではなく、
この「理尽鈔」こそがこの時代・社会の政治に関する共通認識の基盤となり、
太平記読みの思想こそが江戸の秩序の根幹となった。

さながら、司馬史観を代表する「江戸版坂の上の雲」って感じである。
理尽抄の哲学が正鵠をえたものかどうかは議論があるし、それは司馬史観も同様である。
そういうものが仮にあれば、試験問題集のネタにしてもいいってお話である。
まあ、当時の統治者階級(お武家)は、人口比で数%ですから、それなりの姿で収斂したのです。


そうは言ってもかつての必須教養書籍「太平記」の人気はいまいち。
古典文学全集と銘打てば、必見のスターターというわけにもいかない。
岩波の「大系版」は、新版ではレギューラー落ち
小学館の「全集版」は、新編になってやっと登場
新潮の「集成板」では、なんとかレギュラー
吉川の「私本太平記」なんか読み人がいるのでしょうか?


罪滅ぼしでしょうか、最近岩波文庫で「西源院本」版の太平記が刊行されだした。
なかなか読みやすい。







2015年5月7日木曜日

議員(被選挙権者)のための「国家試験」あるいは・・・






いまネチズンの間での多少高尚な話題が・・・「議員(候補者)にも最低限の国家試験を!」


賛否の全貌は不明ですが、賛同コメントが結構散見されます。
 
社会常識の著しい欠落
美人すぎるだけで上位当選
政治へのプロ意識の欠如
蓄財の手段としか考えない不逞の輩

・・・このような議員が横行すれば、かような暴論が「卓見」に見えてくるらしい。
論者はその根拠を、高度な技術を必要とする様々な国家資格の存在に求める。
確かに政治とは「最高のアート(芸術あるいは技術)」である。
あるいは、戦前の陪審員資格においては「読み書き能力」が必須条件であったし、
裁判員資格においても「義務教育終了あるいはそれ同等」という条件が課せられている。


議員の種別により多少異なるが、被選挙権者の具備要件は

国籍条項+年齢基準+失権要件の不存在の3点セット
特に失権要件は、一定の犯罪歴があることに該当する場合である。
この「3点セット」に抵触しなければ、筆談ホステスだって立派な区議会議員なのです。
戦前は、これ以外にも

性別による区分
禁治産者・準禁治産者
破産者・、貧困で扶助を受けているもの
住居のないもの

が失権要件であったようである。


まあそんなこんなで「資格試験導入」には一定の合理性がありそうであるが、
民主主義国家の選挙制度の基本フレームの有り様とその歴史の流れに鑑み
被選挙権者の具備条件を最小限にとどめ、その選択は有権者に委ねるというのが
基本論であり、失権要件を増やすことは歴史の流れに棹さすようなものである。
試験制度を導入すれば・・・

問題選定の適否
カンニングの横行
試験結果の客観性の具備

とかなんとか新たな問題を生じるだけである。


事の本質は「アホでも選んでしまう選挙制度の欠陥」にある。

選挙権者のリテラシーが低い
被選挙権者(候補者)の選択の幅が狭い

解決すべき課題はむしろこっちである。
















2015年5月6日水曜日

「戦後七十年」ですから今更・・・がしかし・・・



時折話題になるレトロな犯罪・・・認知症まがいならいざ知らず、
未だに騙されるヒトザルがいるのか?

M資金なんですが・・・特に貴方(貴社)だけに
ウチは九条公爵家の出身どしてなあ・・・

資金調達手段が多様化し、更に直接金融が主流になりつつあり、
タダみたいな金利水準の現状で、いまさらM資金のお世話になることもない。
確かに九条家は、旧摂家ですから「公爵家」。
しかし、華族制度は現行憲法施行とともに廃止され、単にDNAを引き継いでいますっていうだけのこと。
血脈として崇めるほどのことはない。

しかし、この二つが化合すると形容し難い魔力を醸し出すのでしょうが、
IQがそれなりであるほどコロリと騙されるらしい。
所詮は、知力に乏しいってことだと思います。
M資金の虚妄なんか、口にするのもバカバカしいので、
今回は華族制度について・・・華族制度って案外と中身を知らないんですよね。


明治「革命」とは、四民平等を標榜しつつも、
従来の公卿・諸侯という特権階級を「華族」という新制度に再編温存した。
当然に華族の中にもヒエラルヒーを持ち込むことは制度の秩序形成上不可欠という知恵もこれまた当たり前。
復古主義風潮の中で「八色の姓」を採用しなかったのは・・・
多分、いや絶対に天武天皇の制定した制度を忌避したからにちがいないが、
理由は我が身大事だし、書けないこともある(笑)
古代中国の周の制度・・・礼記王制編記載の五つの爵位を持ち込んだのは、
まあ、座りの良い選択だったと思います。


こうこうはくしだん


呪文のようですが、一発で変換しません(笑)


公爵
侯爵
伯爵
子爵
男爵


どの「家族」を華族にするか?
どの爵位を当て嵌めるか?

伊藤博文と三条実美の二人がねじり鉢巻・・・かどうかは知らないが、辛苦し最終決定したらしい。
そもそも、公卿の世界の序列は、摂家、清華家・・・「どこ迄出世出来るか」って、
今の国家公務員世界秩序だったが、
諸侯の世界は、石高・・・お米の生産量だけの表石高と、
幕府との距離感(譜代とか外様)のマトリックスで決まった。
華族制度の当て嵌めについては、公卿の世界は旧秩序を踏襲したが、
諸侯は其の儘ってわけにいかないのは当然であり、
実質石高の三区分で、侯・伯・子の当て嵌めを行ったらしい。
江戸時代の格式の中で表石高サバ読みをやっていた諸侯は軒並み格付けが下がり、
農業以外の産業が寄与して格上げって・・・まあ悲喜こもごも。

なんだかんだと明治の頃は、華族は約五百家。
爵位を名乗れるのは男性の戸主だけですが、その家に所属しておれば華族様と言われたその数ざっと三千人。
当時の人口比からすれば、一万人に一人程度ですから、まあセレブ。
昭和の頃は、勲功いちじるしければ学者や商人であっても男爵になれたもんで、ざっと千家。
人口比はあまり変わらなかったと思います。

世間知に乏しく詐欺師に喰い物にされるケースが多く、
凡そ「天皇の藩屏」としての貢献度は限定的。
貴族院に巣食い、民主的な政策や学説に異を唱えるだけの存在であった。
西洋も同様の制度があるが、西洋貴族はそれなりに国家への貢献が認められる。
ラグビーコートとオックスブリッジの教室のお陰でノブリス・オブリージュを叩きこまれたようだ。


倭国の「貴族」ってその程度なんだから、別にありがたがる程のものでもないってことが
分かれば「セレブ詐称詐欺」なんか根絶される・・・はずなんですがねえ(苦笑)









2015年5月5日火曜日

蝋燭は燃え尽きるときに一番輝く・・・



かの「終活」の定番化された物言いにも思えますし、
最後に一花咲かせようって人生の黄昏時を情感豊かに描くのは、ある種定番である。
ベテラン大物俳優は、この手の作品群がないと、重厚な脇役しかキャスティングされることはない。
往年のファンとか暇な老人を客層に一定の商業主義的成功も期待できる。

 
八月の鯨
黄昏

 
しみじみと・・・という定番路線
しかし、世界的な傾向だろうか、若者と張り合うタイプ映画が増えてきた。
いつ迄も若いつもり・若づくり・ガキと腕を競い合う・・・なんて分別あるオトナのすることではない。
しかし、算盤勘定の前には正論は通用しないのがこの世界。
結果かも知れないが、当たると思えば・・・

 
エクスペンダブルズ
RED

 
そこで、真打登場とばかりに・・・ 「龍二と七人の子分たち」


シネコンでは初日満員御礼続出だとか(笑)
興行的成功は慶賀の至りであるが、キタノ映画って品性に欠けるのよねえ。
主要な配役の役者さんの平均年齢は「後期高齢者」まじか。
続編を企画する頃には、欠員数多ってことで、PART2が日の目を見ることはまずなかろう。
どうせならば・・・


銀嶺の果て(筒井康隆)
七十歳死亡法案、可決(柿谷美雨)


なんかを映画化すればいいんですよ。
どっちもモチーフは「七十歳以上生きることを許さない世界」のお伽話。
老人の人権擁護・・・なんて戯言は・・・人権団体は言いません(苦笑)
筒井康隆が、小説で身体障害者や精神疾患(癲癇症だったか?)を取り扱った際には
絶筆まで追い込んだくせにねえ・・・

しかしである「長寿」とはいうものの、馬齢を重ねるって言葉もある。
予定調和的に、ヒトザルは一生涯でなすべきことが予め決まっており、
才能があればあるほど、早めに全てを成し遂げ・・・夭折。
惜しみ、嘆くことは錯覚以外の何物でもないっていうような感度のなせる技であれば見識ってこと。




















2015年5月4日月曜日

やっぱりダメだったみたいです(笑)





金融機関ご推薦の「ワンタイムパスワード」が早くもブレイクされた。
安全性にイマイチ確信が持てなかったし、なんちゃって煩わしいもんで・・・
しかし、このシステムも様々な方法があるので、脆弱性は千差万別。

決め手は・・・

ワンタイムパスワードの生成方法
ワンタイムパスワードの伝達方法

時刻同期型パスワードでないとフィシングに対して脆弱性があることは論をまたない。
つまり本質的に古いPWを使い続けるリスクと変わらないということ。

通常、ワンタイムパスワードはハードウェアトークンで伝達されると思っていたが・・・
なんとPCにメールで「お知らせ」するシステムがあるらしい(苦笑)
システムが乗っ取られているのに・・・これを「飛んで火に入る・・なんちゃら」という。
セキュリティコストをつまらんことでケチるとダメですねえ。



昔ながらの「第二暗証番号カード」システムはどうなんでしょうか?
大抵は・・・「カードの◯桁目と○桁目の番号を入力ください」って仕組みです。
これも、フィッシングウイルスが存在します。
銀行のウエッブサイトを見るに騙された人がいるんでしょうねえ・・・



やっぱり、デジタルフィシング技術に対抗するにはアナログ技術
画像認証とは、機械識別が困難という触れ込み。
アナログ的なデジタル技術です。
しかし、人海戦術で行う「画像認証破りビジネス」が結構盛んと言われていますので・・・
あるいは、画像の作り方の巧拙で脆弱性は高くなるらしいが、
あまり複雑にするとヒトザルでも識別困難になる。



最近登場したのが・・・
音声パスワードと言われるワンタイムパスワードの変形版です。
予め指定した電話番号にワンタイムの第二パスワードが音声伝達されるという仕組み。

・認証手順を複数回にするというセオリーをちゃんと守っています。
・音声というアナログな手段を使っています。
・PCの世界だけで完結させていません。
・既存のガラゲ・スマホ・宅電がハードウエアトークンになるので安上がり。

この方法は、今んところですが・・・ターミネイトされた事例はないみたい。
・・・というか認知度が低く普及が少ないのが理由かも(苦笑)
逆に一番安心できる認証システムということに(・・・差し当たり)なります。





















2015年5月3日日曜日

屋号だか家号とか・・・・・・




崩れ化粧のシティガールが夜明け前の牛丼屋で一体何を食べるのか?
当時のこと、メニューが限られる。
しかし、あのお店は理屈的には存在しないが、屋号を騙るワルはいるかも・・・

実のところ、結構面白いのです。

吉野「家」
松「屋」
すき「家」

かの「歌姫」は・・・夜明けまじかの吉野「屋」では・・・って歌い出す。
一体どう言うことでしょうか?
思い出すのは・・・国営放送での神田川を歌う際に、歌詞の変更を強要された。
24色の「クレパス」を「クレヨン」にだと(笑)
つまらん言いがかりですねえ。
歌手はどう対応したかは記憶に有りません。
真っ赤なポルシェを真っ赤な車って・・・たしか山口百恵さんは泣きそうな面相で歌っていたなあ。
民間企業名は困るとか、商品名は御法度なんてことを言わさないためのクレバーな
策略だと、デヴュー以来の大ファンは・・・本当に甘いですねえ。


さておき、屋号か家号か面白い。
ファストフード店でもお好みは様々。
しかし、ミシュランの名店では


人形町の濱田家
紀尾井町の福田家


やっぱり、品格は「家」が上みたいです。



翻って・・・

CoCo壱番屋
カツ丼屋

2015年5月2日土曜日

狭山には魔物が住んでいるのか?




どういうわけだか「◯枝さん殺し」って覚えているのです。
まだ幼かった割にこの記憶だけは鮮明である。
苗字の「◯田」は、最近知ったこと。
しかし、今では「狭山差別事件」とか「石川青年冤罪事件」と言わないといけないらしい。
被害者保護の観点からの「言い換え」なら理解しますが、まるで「踏み絵」ではないかって声もあるようです。


罪状とは言えば・・・

強盗強姦
強盗殺人
死体遺棄
恐喝未遂
窃盗
森林窃盗
傷害
暴行
横領

営利誘拐ではないのか・・・(?)
要するに石川なる男による当時高校一年生だった被害者に対する刑法犯罪ってことです。


狭山って言えば西武沿線。
お茶の産地で赤旗まつりや長ったらしいホールの続く狭山CCよりも
この忌まわしい事件のネーミングで全国的に有名になりました。
善良な住民にとっては迷惑な話と思っているかもしれません。


あってはならないがよくありげな刑事事件であり、浦和地裁の判決が無期懲役であればこんなに紛糾し、
第三次再審請求(まだ棄却とはなっていない)まで半世紀以上も時間がかかる話ではなかった。
石川なる被告人が被差別部落出身であり、かかるがゆえに予断をもった捜査による冤罪事件という
主張を各団体がスクラムを組んでの法廷闘争を繰り広げている。

時間の経過とともに、事件の真実の追求(・・所詮は法廷上の真実です)よりも「場外乱闘」としか
言いようのない事件が相次ぐことになったと言われます。


近親憎悪みたいな支援団体間の確執や内ゲバ
司法に対する支援団体関係によるテロ行為
差別の視座を持たない報道や発言への「糾弾」活動
事件関係者の相次ぐ不審死
同和教育教材として取り上げられる


部外者には何がなんだかよくわかりません。
そういえば、宮崎駿の映画「隣のトトロ」は本事件モチーフ(冤罪鎮魂)説って
都市伝説が流布されています。
西武沿線は陰謀論渦巻く伏魔殿なんでしょうか・・・

実のところ、原武史さんの空間政治学本なんかにインスパイヤーされました。
彼は、近代史学者だと思ってましたが、どっこい、鉄道オタクなんですねえ。










2015年5月1日金曜日

ある私鉄沿線





池袋には、西武と東武が並んでいる。
西の武蔵野と東の武蔵野のことなんだと思います。
しかし比較対比されるのは「西武対東急」

東武の根津一族は甲州商人の末裔だし、
茶事に造詣も深いので、同郷の阪急と比較する方がいいからだろう。
あるいは・・・
箱根山戦争で小田急に肩入れした「五島対堤対決」のイメージが強いから。
創業者の個性は、どっちこっちはない泥棒匪賊的である。
スキャンダラスさの差で西武のほうがなにとか話題になりやすいが、
堤家の奇っ怪な家族構成やら銭目当ての骨肉の争いには興味はない。


イメージ的には、西武のほうが負のイメージ。
何に起因するのかは知らない。
芸術のパトロンとしての資質は収集品に鑑みて圧倒的に五島慶太
血を引いた文化人気取りの二代目のレベルも・・・まああんなものでしょう。


池袋と渋谷
ダサい埼玉の山間部とお洒落な箱根・横浜
団地と病院群対戸建住宅街と大学群


好き嫌いはともかく、西武沿線が芋臭いことには紛れもない。
戦後しばらくは糞尿輸送列車が走っていたくらいで、帰り便に青果物を山と積んでいたらしい。
食糧難の時代に都民の暮らしを支えたのであるから、馬鹿にすることではない。


大東京から西へ・・・


中央線
西武新宿線
西武池袋線

と三本の路線がほぼ平行して走ります。
中央線は文化人の路線
西武はといえば・・・庶民派、よくて市民派路線


大規模団地が沢山あるからでしょうか?
不思議なことに、西武は遊園地を作っても宅地開発や学校誘致には積極的ではなく、
住宅公団におまかせだったようですし、沿線の学校の数も比較的少ない。
ところで所謂「ブルーカラーベルト」よりも西武沿線は革新支持率が高いそうです。
そういえば、日本共産党主催の「赤旗まつり」は、長く狭山湖界隈で行われていました。
ライト的な鉄道会社にとっても、乗客が増えるのはありがたいこと。
思想を越えて、利害が一致したってことは容易に想像できます。

もっとも、当時の上石神井の寓居(駅から近いのですが、周囲はキャベツ畑という長閑さ)の
住人にとってみれば、数万人規模で大移動する祭り参加者は鬱陶しい以外何者でもない
先鋭であるべき前衛が「うたっておどって革命か?」って揶揄ってましたが、
相応の党勢拡大に寄与した・・・のかどうかはわからない。
一方で、新左翼と呼ばれる、団地より遥かに格下の民間木賃アパートに住まいする連中は、
ヘルメット姿も凛々しく街頭でゲバルトを繰り広げてました。
60年安保闘争以来の京大生の死者を出したのは、68年10月のこと
おりしも、赤旗まつりの真最中だったそうです。


その後「赤旗まつり」の開催場所は変更され、一帯はライオンズの街になりました。
そしてちょっと田舎に行けば懐かしいあの「トトロの世界」
おぞましい「狭山事件」なんか・・・もう一部の支援者と好事家しか覚えていない。