2015年11月30日月曜日

一番「美しい」さぎ



サギって、結構面倒なんですよ。
被害者同盟作って、民事・刑事で責め立てても、ない袖は振れないし、
騙すつもりは有りませんでしたって・・・キッパリそっぽ向かれると・・・
鬱陶しい事この上ないから、民事訴訟なんてやるもんじゃない。
被害者同盟って、最後的には代理人が喜ぶだけ。
刑事は・・・検察が勝てる思う時しか立件しませんし、たいていは相手の頭が悪い場合だ。


詐欺罪は、日常会話的なのと違って構成要件が厄介なんです。


①欺罔行為又は詐欺行為
②被害者が「錯誤」すること
③財産等の処分行為を行う
④財物の占有移転、利益の移転
⑤以上のあいだに因果関係が認められ、加害者に「不法領得の意思」があったと認められること


厄介ですねえ(笑)
具体的な事例で検証検討してみましょうか・・・


毎月五万円の定期積立でいつかは(30年後)には◯◯◯(一億円の蓄財)!!


普通に考えれば、孫子の代ならいざ知らず、
若者世代が生きているうちに毎月これぽっちで一財産できるって信じ難いのですが・・・

①ですが「加害者に騙す意図」あったかどうかがポイントです。
内面の問題って、外形的ではないので証明しにくい。
そのつもりがなかったって言い張れば、傍証があればともかくも・・・

②は、比較的簡単。被害者が「そんなこととは知らんかった」って泣きわめけばいい。
今回の場合は、不正競争防止法でいうところの「優良誤認とか有利誤認」にも抵触しそうです。
しかし「消費者」庁って、消費者の味方かどうか・・・よく分かりません。
このキャッチコピーで180億円くらいかき集めいたそうですから、
その辺の効能のない健康食品やダイエット薬よりも本当は罪は重い。

③と④は実際に定期積立をやってますから、ことは簡単。

⑤ですが、当然因果関係は認められます。
大々的な嘘っぱちCMの連打に騙され、金員を提供し・・・
でも、問題はここから
蓄財の実現は「いつか」なのです。その「いつか」はまだ到来していません。
最初はあまり蓄財が増えてなくとも、後半戦で怒涛の連続勝利って・・・ないとは言い切れない。
実際に投資行為をやっていれば「不法領得の意思」ということにもならない。
実際に詐欺罪容疑を問えるのは、30年後・・・

当然最後は、想定外の外的波乱で期待した結果に至らなかったのは慙愧に堪えないとでも言っておけばいい。
別に「保証も確約」もしたわけではない。


しかし、別の理由で早々とビジネスモデルが崩壊したようです。
あのかき集めたお金はどうなったんでしょうか?
この手の話は、手を変え品を変え・・・次なる商品「元本確保型の財産保全策のプランニング」
元本「確保」ってネーミングが、プロ目線からすれば胡散臭い
貧民若年層には見切りをつけて、一定の富裕層狙いです。
名ばかり富裕層もどきが対象らしくってこのクラスって一番カモになりやすい。
一体どんな金儲けシステムかは分かりません。
うつくしい言葉には毒があるって言いますから、信用しないのが得策だろうとおもいます。
案の定、これまた別の理由で崩壊しつつあるようです。


どうも、詐欺で勝つ極意って知らないのですねえ。
博打はイカサマで勝つのであって、イカサマでしか勝てないのです。
そしてイカサマは長期間は持たない。
そういう意味で「一瞬芸」ほど、芸術的なのです。


2015年11月29日日曜日

シンギュラリティの世界って何?




今日(11月24日)は、エチオピア北部で人類最古の化石人骨が「発見」された日
グーグルのロゴも、それを記念して二本足で歩行する生き物のアニメに変わりました。
そうです。ルーシーの発見です。

多少誤解を生む表現ですが、サルからヒトザルへの「シンギュラリティ」の黎明です。
ICT技術者って、お得意の三文字熟語で、過去から世間を誑かしてきましたが、
最近は多少知恵がついて・・・(苦笑)
このような単語を使うようになりました。
当事者以外には意味不明な三文字熟語よりもましとは思いますが、なんとなくイメージ先行です。

要するに、ヒトザルの社会(生活)がテクノロジーの急速な変化による甚大な変貌を遂げるって
意味合いで使われます。あえて倭語にすれば「技術的特異点」って言うようです。
具体的には「人工知能(AI)」なんかですが、これって、SF的で嘘っぽいイメージですが、
シンギュラリティと言えば、なんとなく神秘的なんですが、ありがたそう・・・(笑)


嬉しい事に、ICT関連のお仕事では、上流工程以外のお仕事(プログラミング以下の
下流工程・・保守運用)は、すべて肩代わりしてくれるそうです。
ICTの管理者の悩みの種は自分の視野に入りにくいこのような分野でのアクシデント。
情報通信システムには初期不良やバグ(瑕疵)は付き物っていうような弁明を
しなくて済むし、詰まるところ「製品品質の劇的向上」なのです。


そうは言うものの「過度の期待と言いようのない脅威(不安)が一杯」というのが
現実の姿。

シネマの世界では、ヒトザル滅亡のエレメントは

エイリアンの来襲
隕石との激突
パンデミック

そして・・・AIによる人類の支配

人は可能なことのみ空想するという命題が正しいのであれば、
最初の3つは、実例がありそうだし、最後だって「ありうる」ってことになる。
ターミネーターやマトリックスの世界を希求するヒトザルはいないだろうが・・・・


少なくとも、すでに実現しているシンギュラリティもある。

MRIなんかの画像診断(医療)
タクシーの配車(乗客のいそうな場所を指示してくれる)
法律家に対する訴訟戦略サービス(判例の傾向分析)
融資先のリスク判定(AIによる与信判断)

医療分野での成果は・・・専門外なので論評しません
売上抜群のタクシー運転手の行動プロセスを見るに・・・これはありげで「uberX」って
サービスがNYで成功を収めています。

最後の二つは・・・どうもねえ(苦笑)



はっきり言えば、懐疑的なのですよ
某氏曰く・・・シンギュラリティの世界でも絶対に残るには

クリエイティビティ
マネージメント
ホスピタリティ     ・・・らしい。


相手の気持に寄り添った創造的なお仕事を管理できれば、いついかなる場合でも失業しないって
ことなんですねえ(これって、AI以前の話ですが・・・)






2015年11月28日土曜日

世相を切れば(2)





今年の流行語だか漢字一字だか(一昨日のブログ)で書き漏らした後発的事象


原節子が逝去した。
敬愛する小津の後を追うように映画界の引退。
半世紀にも及ぶ隠遁
小津の墓所は円覚寺にあり、墓石には「無」とだけ刻まれているそうです。
原も、同じような墓所が似つかわしいのかもしれません・・・・
刻むに一文字



月並みかな(苦笑)
今年の感じ(漢字)って言われれば、これにしよう。
語義は様々ですが、

度をこえないようにおさえる
言動にけじめをつけて則を超えない  といえば、わかっていただけるでしょうか?


いいえ そうなんです わたくしずるいんです 


東京物語での紀子(原節子が演じた未亡人役)のラストあたりのセリフ・・・・・
戦死した夫の両親が上京し、その後義母の突然の死
葬儀のあと、義父とのしみじみした会話で、この台詞のあと、こう続きます


お父さまやお母さまが思ってらっしゃるほど そういつもいつも昌二さんのことばかり考えてるわけじゃありません
このごろ 思い出さない日さえあるんです
忘れてる日が多いんです
わたくし いつまでもこのままじゃいられないような気もするんです 
この ままこうして一人でいたら いったいどうなるんだろうなんて-
夜中にふと考えたりすることがあるんです 
一日一日が何事もなく過ぎてゆ くのがとっても寂しいんです 
どこか心の隅で 何かを待ってるんです
ずるいんです

いいえ ずるいんです
そういうこと お母さまには申し上げられなかったんです


美貌だけの大根役者って一体誰が言ったのだ。
朗読してみればわかるが、すごく難しいセリフなんですよ。
さらりとこの映画を眺めているだけならば気が付かないのですが、台本を読み、自分で演じるって
気分を出せば・・・・難易度が高い。




2015年11月27日金曜日

反見為者月西渡

いつからブログもどきをはじめたのだろうか?
一部の方々が言うところの詐欺師の主催するSNWを濫觴とすれば
2009年頃だ。
ブックログなる言葉の短縮形が「ブログ」らしい。
プラットホームは転々としたが・・・けだし定住を嫌う蝸牛庵らしい。
最近は、安住の地とも思えないが、ここにおちついている。
連続連載回数もゆうに五百日を超えた。

だからどうなんだって・・・・

継続は力だって・・・ばかばかしい(笑)
惰性とか慣性の法則とも言うではないか。
過去記録をかえりみるに・・・

映画ネタ
和漢の古典ネタ
歴史モノ
法匪的法律論

これらで八割。
結構長文ではあるが、引用が長い。所詮、知の大伽藍とやらは空虚な洞窟。
巧言令色とはこれをいう。
人畜有害だが、なにごとも程度問題。
劇薬も多少ならば、薬ってもんだ。

しかし、最近は江戸戯作者の心境がなんとなくわかるような・・・・
文章は経国の大業にして、不朽の盛事って、ちゃんちゃら可笑しい。
所詮は戯れ言。
一期は夢よ・・・ただ狂え。


2015年11月26日木曜日

世相を切れば・・・

なんともエレガントでない単語の羅列だこと(笑)
今年の流行語大賞候補らしい。
何が「大賞」に選ばれるかには興味がない。
選者の人選次第でなんとでもなりますから・・・・
しかし、候補用語はそれなりのフィルタリングで選んだはずだ。
時代の風景を一部的ではあるが「切りとった」ものだろうから、
それなりに意味があるはずなんだが・・・

爆買い/インバウンド/刀剣女子/ラブライバー/アゴクイ/ドラゲナイ/プロ彼女/ラッスンゴレライ/あったかいんだからぁ/はい、論破!/安心して下さい、穿いてますよ。/福山ロス(ましゃロス)/まいにち、修造!/火花/結果にコミットする/五郎丸ポーズ/トリプルスリー/1億総活躍社会/エンブレム/上級国民/白紙撤回/I AM KENJI/I am not ABE/粛々と/切れ目のない対応/存立危機事態/駆けつけ警護/国民の理解が深まっていない/レッテル貼り/テロに屈しない/早く質問しろよ/アベ政治を許さない/戦争法案/自民党、感じ悪いよね/シールズ(SEALDs)/とりま、廃案/大阪都構想/マイナンバー/下流老人/チャレンジ/オワハラ/スーパームーン/北陸新幹線/ドローン/ミニマリスト/ルーティン/モラハラ
/フレネミー/サードウェーブコーヒー/おにぎらず

それなりに世相には興味をもって斜視ながら観察しているつもりだし、紙新聞を読まない
ネチズンの端くれでもある。
馬鹿タレや安モン芸人には全く興味がないが、
年の割にはバラエティ話題・・・とりわけ芸能人スキャンダルにもついて行けてるつもりだ。
しかし、知らない言葉が結構ありますねえ。
だからと言ってわざわざ調べようとは思わない。
だって、言葉的に「時分の花」としか思えないから、将来の自分の辞書には
掲載される可能性はまずないし、一般の辞書だってそうだろう。

ざっと鳥瞰するに・・・・集団的自衛権絡みが目立ちます・・がズバリ「集団的自衛権」という用語は流行語ではないらしい。
薄っぺらい皮相な言葉で代替させるところが、このイベントも、結構サウスポー系新聞が毎度取り上げた反対運動だって、その程度かってイメージになる。
法理的には極めて重要な問題なんですがねえ。

地球儀的視座の流行語は希薄です。
国民の意識としての内向き志向が気になるって事でしょうか?

シリア難民
テロ
南沙諸島・・・・なんかって。
直接火の粉を被らないと分からないってことらしく、あの言葉だけ
川向こうの火事っていうが、本当は他人事じゃない。
パリ市民がテロに遭遇した悲劇って、それはそのとおりだが、
あれ以上の悲劇がレバノンで起きても、無視する態度に論評する資格がない
ことを自覚せせよってことですよ。


やっぱり、縦から見ても横から見てもつまんないですねえ。
これなら「今年の漢字一字」のほうが、まだマシだ。
ちなみに去年は「税」







----追記

明日に続く

2015年11月25日水曜日

一見無関係な三題噺




邦画のオールタイムベストテンの選考において

黒澤(七人の侍・羅生門)
小津(東京物語)
成瀬(浮雲)
木下(二十四の瞳)

なんかをスキップするような度胸ある選者はいない。
いてもいいが、そもそもかような異端は選者に選ばれない。
単なる「権威」に過ぎないとも思うのですが、ボクだってそんな子供じみたことはしない。
しかし、上位にはお気に入りの小栗康平さんの「泥の河」を入れる。
なんちゃって、哀しくなるような美しい映画なのです。
見るたびに、何故か川中美幸の「二人酒」を口ずさむのはどういうわけだ(笑)





戦争画という呪われた映画群がある。
イデオロギー的に言えば、侵略戦争賛美芸術家である。
芸術は政治に隷属するというのは、サウスポーの芸術論に限らず、芸術の宿命であり、
その葛藤から歴史に残る作品が生まれたのではなかったのか。
どういうわけだか、非公開作品が多くて、単なるプロバガンダなのか、やはり捨てがたい芸術的魅力があるのかさっぱりわからない。
わからない以上予断をもって断罪するのは、ヒトザルとはいえその態度において問題がないとはしない。
不幸にして戦争に負けたから批難されるだけのことであり、勝っていれば、芸術英雄である。
ふとしたことで東京国立近代美術館に足を運んだのは、先日のこと・・・・


バロンフジタの絵は好きとも嫌いとも・・・・
しかし、あの乳白色の色合いはなんとも言えない・・・まったり感ともふんわり感とも、ちょっと冷たい気もするし・・・
彼は呪われた画家である。世界的な才能であるがゆえに倭の画壇からは、嫉妬という名の羨望のあまり、不遇であり、
戦後はスケープゴート的に戦争画制作の咎により戦争協力者として狙われ、日本脱出を余儀なくされた。
協力した、画家や文人は、枚挙にいとまなしなんですが、なぜか彼だけが・・・

僕が日本をすてたんじゃなくて、僕は日本に捨てられたんだ

哀しいまでの愛国者であったが、不幸な人生は真の芸術家の本望ですよ。


藤田嗣治をモデルとする小栗康平さんの
映画作品が上映中。
小栗さんの十年ぶりの新作です。


2015年11月24日火曜日

ホームバンキングの時代は長閑だった




あれやこれやと小うるさいことも言ってきますが、あまり効果的とも思えない。
個人のみならず企業まで被害に合うに及んで、金融庁のお達しでもあったのでしょう・・・
面倒なことを言ってきます。

企業のインターネットバンキングは、使用できるPCを限定するために
電子証明書を発行しますが、PCそのものを乗っ取られると、全く効果が無い。
なもんで大手金融機関は「IC認証方式」を推奨していますが、地銀クラスはまだまだのようです。
これはこれで効果ありですが、問題は「第二暗証番号」を都度生成する
トークンデバイス方式。
本当に効果がありますかねえ?

金融機関単位に全て調べたわけではないが、

ワントランザクション単位の使い捨て方式
ログインからログアウトまで何度でも使用できる方式

が併存するようです。
またトランザクションの種類で両者を使い分ける方式もあるみたい。
後者の場合(あまり報道がされなかったが)今年のはじめころ
欧州で凄まじい被害が発生したはずなのでいささか不安がいっぱい。
いちいちトークンデバイスを持ち歩く必要があり、これまた面倒なこと
そんな面倒なことより、お手軽な対策がいくらでもありますがねえ・・・


おすすめしているのが「音声パスワード」
これって本当に優れもの(笑)

ワントランザクション単位にPCから第二暗証番号を請求すれば、予め登録した
モバイルフォーンとか宅電に電話連絡してくれる仕組み。
PCとは全く別なデバイスを使いますから安全だし、そもそもデバイスコストが不要
知りうる限り、ブレイクされた事例はないが、利用している金融機関が少ない。

もっと単純な方法があって「即時振込」が出来ない方法(翌日振込み方式限定)
振込処理がなされると通知メールが飛んできて・・・不審に思えば金融機関に
お電話をして、処理を一時停止させる。
企業向けのサービスとしては存在しますが、個人用では余り聞きません。
事後的に通知メールが来る仕組みはあります。


更に簡単なのが、新規の振込先登録はオンラインで出来ないってやり方。
しかしいちいち窓口に出向くのは本当に面倒です。
一日あたりの振込可能金額のキャップを下げるってありますが、これはこれで不便なことが多い。
まあ、くすねられて困るような金額を普通口座に置いておかないことですし、
便利だからって貸越枠なんか設定しないのが一番安全。

まあ、日本国内の詐欺口座への振込であれば、引き出し限度がありますが、
海外送金だと青天井。







2015年11月23日月曜日

13分で世界は変る・・・はずだった



悪運が強いとは・・・このオトコのことなのか?
物の本的には、40回強も暗殺計画があったが、いずれの企ても失敗している。
あまりおすすめするような「行為」ではないし、むしろ歴史の流れを悪い方に誘導した例もたたある。
しかし、後世からして無意味とも言えない事例だってある。
このオトコなんかは、暗殺されるほうが、あとあと良かったのかもしれない。
ヒトラー暗殺も、広義の反ナチ運動に含まれていいが、戦後一番高く評価されているのは
身を挺して暗殺を実行したテロリスト達よりも、非暴力的抵抗運動。
確かに尊いことではあるが、あまり持ち上げすぎるのもねえ・・・

白バラ抵抗運動なんかを素材にすれば、映画祭ではシカトするわけにはいかない。
二度映画化(いずれも未見)されていますが、どちらも独逸での映画賞に輝く。
一方で、あと一歩のところで失敗に終わった爆弾テロリストは、長く評価されることもなく不遇であった。
理由はよく分かりませんが、共産党員だったことが原因とも言われます。

惹句に曰く・・・あと13分演説を続けていれば、世界は変わった。

けだしその通りである。
1939年のミュンヘン一揆記念の恒例のヒトラーの記念演説は、早めに切り上げられた。
数十名の死傷者がでたというのだから、なかなかの威力である。
とても、反ナチの家具職人による単独犯とは信じられず、
背後関係が徹底的に調べられるが・・・何も出てこない。
敗戦間近の時期まで、ダッハウの強制収容所に収監されていたが、死刑に処せられた。


同じ暗殺犯でも、シュタウフェンベルクは英雄視されるのに不公平なことである。
彼の暗殺計画は、豪華なハリウッド映画(ワルキューレ計画)にもなったが、
家具職人「ゲオルグエルダー」のほうは地味なドイツ映画。
入りもよくありませんが、観客だって食指が動かないだろうと思います
ドイツ国内での評価はよく分かりませんが、決して良くはないだろう

失礼ながら、センターを張るには「ハナ」がない。
延々と続く「尋問シーン」も・・・退屈です。
コスタ=ガヴラスの「告白」の苛烈な取り調べシーンの足元にも及ばない・・・

ちなみに、家具職人は銃殺だったようですが、
ワルキューレ一味は、針金による絞首刑で、その死刑シーンは、録画され、
ヒトラーは毎夜「鑑賞」していたようです。

やっぱり、こんな悪辣な輩はさっさとテロすべきだった。



2015年11月22日日曜日

とうとうきましたよ!


マイナンバーがやって来ました(笑)
別に欲しいって言ったわけではないが、去る者は追わず、来るものは拒まず。
当然不在ですから、ピンク色の簡易書留不在配達票が郵便箱に入っていました。
田舎ほど届くのが早いというが・・・ボクって「大都会」に住んでる思ってましたが
江戸情緒たっぷりな下町ってその程度らしい。

さて・・・

①郵便局にとりにいく
②再配達を依頼する
③勤務先に配達してもらう
④誰かの住所で受け取ってもらう

いろんな選択肢がありますが、

①:いつも窓口が長蛇の列
②:一番簡単だが、大抵は忘れてどっかで呑んでる
③:部下に受取の事実を知られると都合が悪い
④:委任状が必要だって

どれもこれも、問題が多い。
そのうちに役所に舞い戻るだろうから、ほとぼりが冷めてから受け取りに行こう。
今年は、源泉徴収票に表示されないはずだから、困りはしない。
年明けになれば、会社としてかき集めることになるが「届いていない!」って言い切れば良い話(だって事実ですから)


しかし・・・話題の「Ki-Re-i」を使ってみたい(笑)
街角の証明書写真印刷ボックスって、よく酔っ払った時に「変顔写真」を撮るんですよ
たまには「真面目顔」で写真を撮ろう。
そのまま、個人番号カード請求が直接オンラインで出来るらしい。
設置場所を検索するに・・・なんだ近くにありませんねえ

順次拡大設置中らしいので、それまで待つか



よく調べるに、DNPの子会社が運営しているようだ
この印刷会社は、個人番号カードの製造を受託しているから、受注拡大を狙った撒き餌作戦のようです。
この調子だと、パスポートの更新だって、個人番号カードがあれば、このシステムから
オンライン申請が出来そうだし・・・
よく考えていますなあ(設置台数増加にドライブをかけているようだ)

2015年11月21日土曜日

ラストナイツとやら


最後の夜・・・だと思ってシネコンの足を運んだワタシが馬鹿だった。

最後の騎士

世界に羽ばたく倭人と言う割には映画社会では風景は貧相です。
国際的俳優って言葉ありますが、内実は空虚
倭人の国際派男優のハシリは、早川雪洲。
ありていに言えば、北韓国のジェイキンズさんみたいな国辱の風景
俳優だとかバックステージな専門家の世界では、結構活躍しているようですが、やっぱり
監督として名声を馳せてほしい。なもんで、宇多田ヒカルの元夫がそれなりの
バジェットでハリウッドデビューときけば、心ときめく。


・・・これって、忠臣蔵ですよ(笑)

刃傷による主君への不当な処罰
賄賂を取り専横を極める皇帝の側近
いち早く酒場のオヤジに転じた無節操な元部下
身分を隠し、重労働に耐えながら復讐の計画を進める元騎士団
酒浸りになり、妻にも愛想をつかされる・・・ふりをするリーダー

忙しいのに、足運んで大損ですねえ。
しかし、このまえに、47RONON'Sって、とんでもハリウッド映画があり失笑を買いました
比べれば、よくできています。
でも、だからなんなんだってすごまれると言葉がない・・・・
比べる対象が悪すぎる。

地元での批評レベルは、可もなく不可もなく。
倭人にとって当たり前な復讐譚ですが、欧米での知名度が高いとは思えない。
それなりのキャスティングですが、俳優のキャリアに泥塗ったかも知れません。
興収は多分ボロボロですが、お金持ちのボンボンの道楽ってことで
多分将来の成長の糧にすらならない。

ゴールデンラズベリー賞にでもノミネートされると話題性も上がりますが
その可能性すら・・・・(笑)



2015年11月20日金曜日

有料図書館のすすめ

佐藤隆信の「卓見」

創業者の三代目である新潮社社長の言うところの「本の売り上げが減っているのは図書館の貸し出しの増加が一因」が正鵠をえているのかどうかは知らないが、図書館の貸出冊数も利用者数も増えているのは統計上明らかである。
一部の新刊に限って図書館に対し1年間の貸し出しの猶予を求めるという提言は一考に値する。

全国の三千館と言われる図書館が、一斉に人気新刊本を購入すれば、最低でも約三千部。
貸出期間は通常二週間ですが、人気本ともなれば、もう少し回転は良くなる。
半年足らずで数万部の発刊に相当する読者が生まれる。

佐藤社長の言う「売れる本を貸し出しでぐるぐるまわされてしまうと、少し出版全般が傷んでしまうという構造」というのは一部の真実を含んでいるような・・・
しかし、図書館で無料で読めるからこそ、芸人芥川賞作家の受賞作に千人以上の待ち行列が出来るのである。
それだけの行列となれば、本当に読みたいのであれば、ランチを抜いてでも書店にお財布を握りしめて
駆けつけるでしょう。
佐藤社長の提案通りの貸出システムになれば・・・・図書館に置いてないなら読まないってことに多分あるいは絶対になる。
一年後には・・・この変化の激しい時代、二流芸人クラスの文芸なんか・・とりわけ
芥川賞だと、みなさん猫マタギですよ(笑)
結果、既得権の三千部・・・実際は複数部数を購入しますから、多分ですが、その一万部強も
売れない結果になる。

本当に書籍という知の大伽藍に敬意を表する人種には無縁の世界のたわごとです。
しかし、これ以上出版業界が疲弊してもらうと困る。
所有から利用へってわけ知り顔にいう向きもあろうが、それは所有に耐え得ないコンテンツの話。本当の知に対するレスペクトを知らない。

ふと思うのですが、公共図書館が無料であらねばない理由って何ですか?
タダって一番の悪徳だというのが蝸牛庵の信念。
たとえ、ディポジットでもいいから、金を取りましょう。
レンタルビデオの世界では、新作は割高・・・当然の資本の原理。

一年間貸出停止の代わりに一年間有料貸出ってアイデアはないのかねえ(笑)
版元と利益を分け合う方がまだ気が利いている。
貸出カードだって、ディポジットですよ。
そうしないから、ホームレスや受験生の溜まり場になる。
借りた本をちゃんと返さないとか毀損するごくつぶしが数多いるわけで、
その求償財源としても有効です。

何事もそうですが、理由はともあれ民度が落ちてます。
無料のサービスを提供することには懐疑的であるべきです。
別に高額な会員フィーを要求してはいませんし、お預かりするだけです。


結果、図書館に巣食うホームレスが駆逐されるってことで、人権団体がさわぐ。
それのどこが悪いって・・・居直ると糾弾されるんですよねえ・・・苦笑
そもそも、衣食足りて知の大伽藍をしるのであるが、知の大伽藍は貧者に扉を
閉ざすものではない。




ただ、知への探求ということに共鳴さえしてくれれば・・・

2015年11月19日木曜日

「佐世保」は今日も雨だった







テーマパーク成功の要素は、ある意味単純です。

商圏
アクセス
イベント性

加えて、稀代の起業家は、上手く話をまとめます(笑)

天候

佐世保の外れのテーマパークは、戦う前から敗北を予定されていました。
よくぞ再建が出来たなあ〜と思う限りです。
実を申せば、某証券会社勤務の友人も一時期関与していましたが、苦労してたようです。
しかし、澤田さんには悪いが、過去のテイスト・・・・あの古色蒼然としたブリュージュを思わせるような佇まいに、霧雨が降る夕暮れ時
なんかの方が好きです。しかし、再訪しようとは思わなかった。


ところが、再訪のチャンスがあり、鉄路遥々とやってきました。
案の定、雨です(笑)
なんともまあ・・・・遊園地だなあ
音楽がガンガン流れ、LED電球の凄まじい数にやたらなフードコート。
こうでもしないと、インバウンド利益もとれない。
中世中欧の石文化の片鱗を味わうなんて高踏的に考えない事です。



まあ、そんな事よりも、ハウステンボス隣接の奇妙なホテルに宿泊したいってのが、本命

変なホテル

糸井重里風なネーミングですが、別におばけ屋敷でもホーンテッドハウスでもない。
白木の和風建築を思わせるシンプルな作り。
こういうスペックは、好きです。

徹底的に自動化による従業員縮減ビジネスホテルがありますが、このホテルは「ロボット化」
フロントもポーターもロボット。
部屋の中にも、ロボットが鎮座してまして

灯りをつけて
明日の天気は
今何時?

なんて会話、、、?が楽しめる。
しかし、学習も推論も出来ないから、

電気をつけて・・・には無反応。これには苦笑

まだまだ発展途上。技術レベルは玩具なみ。
そう難しくはないので、次に来た時には、格段な進化が見られるはず。


しかし、三度目は、多分あるいは絶対にないなあ。

2015年11月18日水曜日

インターナショナルの虚実






観念的にはナショナルよりも凡ゆる面で優位にあるという錯覚はもう
虚妄とも幻想とも思って忘れるほうがいい。
倭国は何故だか「国際」ネーミングの評価が高い。

理由は定かでは無いが、ゴルフ場のなんとか国際ゴルフ倶楽部
映画館とかストリップ小屋、パチンコ屋にも多い。
結果としては、多少の誤差を無視すれば、品性の中流以下に多いっていうネーミング素材。
所詮その程度であるが、その程度ならば罪科もしれているが・・・・

国際勝共連合・・・・要するに統一教会という詐欺団体
国際サッカー連盟・・・不正腐敗の温床
国際陸連・・・・ドーピングのメッカ
国際連合教育科学文化機関・・・インチキ遺産製造元
国際連合・・・・倭国の女子学生の三割は売春経験者だと表明

実のところ、いわゆる「国際」機関への日本人派遣は低調で、批判も多いのですが
ロクでも無い組織に貴重な人的資産を配備する余裕も無い。
歴代国連大使を見ても、大物はいない・・・とはもうしませんが数少ない。
ある意味で老獪な対応を取っているようにも思えますが、
その割には場外での四畳半的な寝技が下手くそ。

別に難しくはないのですよ。下品と思うかどうかは其々の人生観ですが・・・


好いた御方と寝る夜は
二三度もちゃげて七ゆすり
嫌な御方と寝る夜は
寝ぼけ眼で上の空

嫌いで嫌いで大嫌い
死ぬほど嫌な御方でも
金という字にゃ勝てやせぬ
泣いて帯とく四畳半 ・・・・・・以上はお座敷小唄裏歌詞


あんだけの拠出金を払ってんですよ。
因業オヤジみたいにゴリ押しして何が悪い。
しかし、金目で物事を左右しようなんて下品なやり口は、人知れず離れの四畳半で
やるべきこと。
売名行為的に万座の前で虚勢をはるから馬鹿にされる。
銀座のつまらんお店に入り浸りで、見番のいる花街で修行しないからダメなんです。
生駒、今里・・・なんか最適(笑)
そう言う無知蒙昧な輩は、

謀を帷幄の中に巡らし、勝を千里の外に決する

って、言葉すら知らない・・・だろうねえ(史記高祖本紀)
本当に最近の銀座は、教養があるともてないのですよ。



2015年11月17日火曜日

貴方は「正義」を行ったってことを信じますか?

北欧

遠い国々・・・よく知りません。
デンマークが北欧と言われれば、そうかなって思いますが、フィンランドは言語圏的には違うらしい。
まあ、堅いことを言わずに、地理的にアイスランドも含めて「北欧」というのが国際常識だが、
狂言綺語的には、文化圏としての北欧は存在しない映画芸術の不毛地帯。
しかし、映画史に残る映画人を数多世に送りながらも映画という文化ジャンルを作り得なかった悲劇・・・ありていに言えば、
産業にはならなかったってことです。
才能ある多くの映画人は、資金を求めてハリウッドやあちこちへ

才能もないくせに、資金だけは集まり、愚作に費消する映画人とその観客のいる国には幸せだか不幸せだか・・・



ドライヤー
ベルイマン
トリアー
アウグスト
カウリスマキ
ハルストレム

そして・・・スザンネビア

これらの映画人のいない映画史は不毛です。

最後に登場する映画作家は、デンマークの・・・どうでもいいのですが女性です。
彼女の最新作が・・・北欧サスペンスって言ってしまえばおしまいですが、これが
含蓄深くって・・・・興行の仕方が粗末で、作品に無礼ですよ。

タイトルは「真夜中のゆりかご」
ベタなタイトルです。

主人公は警察官
不安症気味の妻と生まれたばかりの息子

一方で、ジャンキーなムショ帰りの無頼
同棲相手の娼婦・・・みたいと二人の間の息子
二組の夫婦のあり得ない交点とその結幕・・・よくできています。

正義とは・・・幸せとは・・・たかがお手軽サスペンスと言うなかれ。
結構含蓄深く、ラストシーンは、ベルイマンの救済を想起させます。




ベルイマンほど重苦しくなくて助かりました(笑)

2015年11月16日月曜日

杭の数が足りないのがなんとかプロジェクト

歴史上最大規模の美術品に対する冒涜行為はナチスに如かず。
略奪した美術品の数は、数十万点。いまなお、二割程度が行方不明。
簒奪された美術品の行方を探すことも大事だが、本来の所有権者に返還されるべきものではあるが、
これがまた極めて難度の高い作業で、遅々として進まない。
返還を要求する個人は高齢であったり相続人であったり・・・時間が経つほど解決は困難だし、
善意の第三者を標榜するその美術品を占有する者は、必ずしも最終解決を望んでいない。

たまたまですが、

簒奪された美術品ハンターもの
クリムトの名画を取り戻そうとする法廷闘争を展開する老女の話

が同時期にスクリーンにかかります。
前者の日本語版が「ミケランジェロプロジェクト」
なんともベタなタイトルですが、実話がベースらしい。
ビッグネームな俳優が総動員ですが、興行的には苦しいみたいで、オスカーレースの出走も危ない。
後者は「黄金のアデーレ」
オーストリアのモナリザといわれるクリムトの傑作をめぐる物語
名優、ヘレンミレン主演の小品ですから、安心して観れます。



略奪美術品問題は、国際間でも頭の痛いテーマで、須らく原産地に返還すれば、先進国の美術館は空洞と化し、
原産地では原理主義者の手で破壊あるいは横流しされる。
パブリックユースだということで、人類共有遺産として保護し、後世に伝えるシステムを検討する方が気が利いている。
お馬鹿な記憶遺産問題で存立の危機にたつ国際機関が罪滅ぼしで知恵出しすればいいのですよ。

因みに、このミケランジェロプロジェクトですが、ちょっと勘違いしてました。
2004年のポーランド映画に「ダビンチプロジェクト」ってあるのです。
登場する名画はあの・・・白貂を抱く貴婦人
ポーランドの至宝ともいうべきダ・ヴィンチの傑作。
それが強奪されるっていうショッキングなストリーリー展開に、美術品の関わる犯罪テーマも盛りたくさんに・・・
どうも、ミケランジェロよりダ・ヴィンチのほうが面白そうですが・・・




なんとかプロジェクトって、安物の都市開発名称みたいで、食指が動きませんし、なんとも怪しげな印象すら・・・
ビッグネームだけに誑かされていけませんってこの際ですからキッパリ。

2015年11月15日日曜日

生きているうちに「最終結果」がでますかねえ?



3000億円とも言われる「粉飾」
その影響に因る株主価値(株価)の下落は・・・計算の仕方にもよりますが3000億円だとか
凄い損失を会社に与えた旧経営陣への損害賠償請求額が・・・なんと3億円!

誤植ではない・・・らしい。
原告は東芝 被告は旧経営陣のうちで5名(・・だけ)
懲罰的な天文学的な賠償請求というのは、いかがかとは思うのですが、
この程度ならば、自己破産しなくとも軽くお財布から払えそうです。
年間報酬が一億円くらいはあったらしいですからねえ
いくらなんでも微温過ぎませんかって思うのが国民感情でしょう。
個人の利得を図ったわけでは事を考慮したらしいが、会社業績が悪くなると引責辞任なんてことが頭の中を過れば
それはそれで、個人利得じゃないですかねえ。
多くの不正は「会社のため」といいつつも、真底「じぶんのため」なのです。
だから、ある名門企業のトップは言い放ちます。

迷惑な話だ。会社のためっていうが、そんな事(不正)までやってくれって頼んだ覚えはない!

露骨な「株主代表訴訟封じ」としか見えません。、
長丁場ともなれば、訴訟費用もかさみますので、適当なところで守秘義務契約付和解。
金額は・・・多分満額に近いだろうと思われます。


しかし、株主による集団訴訟はそうはいかない。
日本のみならず海外でも・・・ファイトマネーだけ(着手金無しで経済的利益の◯%の成功報酬とか)
でやってくれる弁護士はいくらでもいます。
アメリカでは、すでに提訴されています(当然東芝さんは受けて立つんでしょう)
日本でも早速に「弁護団」が結成されて、被害者として訴訟参加してくれる株主さんを募集中です。
なんとまあ、ウエッブサイトまで立ち上げています。


弁護団のメンツを見るに・・・
過去の判例(ライブドアの株価損失)が事例紹介として掲載されています。
最高裁まで争って、株価下落の90%+遅延利息までゲットできた大勝利って書いてます。
ざっと、90億円・・・
しかし、この裁判は大手ローファームを代理人とする機関投資家等が原告だったはず
金融商品取引法のプロ弁護士によるドリームチーム。
失礼ながら、今回のこのメンツではちょっと荷が重いのでは・・・

よくある質問コーナー・・・
裁判に詳しくない善良な一般市民はこんな質問をするのか(苦笑)
一番肝心の質問が掲載されていません・・・

弁護士の報酬はどの程度ですか?

下手をすれば数年間本件にかかりきりで、他の収入の道は途絶える
要は体力(財力)勝負。
アメリカンリーガルミステリーでは、本筋ではなく、兵糧攻めで原告サイドを潰すというのが
セオリーです。
そういうことですから、着手金がない場合半分くらいが成功報酬でもおかしくはありません。
白馬の騎士が損害回復してくれるなんて・・・甘い甘い(笑)
正義ではなく、これも欲目の世界。


なんちゃって、有価証券虚偽記載と株価下落に因果関係があるとされれば、会社側は非常に不利なのです。

--

金商法21条の2では、有価証券報告書等に虚偽記載等が存在した場合、投資家に対し
無過失損害賠償責任を課すとされます。
その損害額の推計計算は、虚偽記載等の事実の公表日前1年以内に有価証券を取得し、
公表日において引き続き当該有価証券を所有する投資家については、
公表日前1か月間の当該有価証券の市場価額の平均額と、
公表日後1 か月間の当該有価証券の市場価額の平均額との差額とされます。
なお、推定損害額の全部又は一部が、虚偽記載等によって生ずべき当該有価証券の値下り以外の事情によって
生じたことを証明した時は(証明責任は会社側です)賠償責任を免れる。

--

そうは言っても、結構突っ込みどころがあります。

虚偽記載以外の理由って言い出せば理屈と膏薬で・・・きりがない
虚偽記載の事実の公表日だって、今回の場合具体的に何時のことだ?
全国津々浦々の被害者にとって裁判管轄はどこだ
原告に名を連ねる被害者が本当に原告適格があるのか?


そうそう、後日談があって、賠償金が課税所得って税務署がいいだして
紛糾したんだよねえ・・・(笑)


2015年11月14日土曜日

第九回田辺・弁慶映画祭

百数十本から候補作を八本選ぶこととその八本からグランプリを選ぶことの難易度の違いとは・・・・?
何れにしてもある種の苦行には違いない。
二年ぶりの映画祭はその内実を大きく異にする。
一昨年は、これでもファイナリストなのか!と一言浴びせたくなるような作品が過半近く・・・しかし、
今回は平均的に尺も長くなり、業平的な学生風実験映画は影を潜め、多少の商業主義にも耐えうる作品が増えてきた。
けだし「新人の登竜門」という呼称もあながち大袈裟でもない。

もっとも、三十代後半ともなって「新人」でもない。
ルイマルが、カンヌのパルムドールの栄に輝いたのは二十代。
芸術に年齢は関係なく、生涯になし得ることは予め予定され、夭折の天才あれば、
白寿を超えても、瑞々しい作品を作る映画作家もおられる。

候補作八本

SFっぽい環境テーマが二本・・・どうもねえ。
SF映画ってオリジナリティが大事だし、SFX技法テクニックも必要だし、新人作家には荷が重い。

15歳の心の揺らぎ系二本
似て非なる造作ですが、プロ観賞家の目線的には評価が色々あるんですが、
高評価作品は・・・シリアスな素材てんこ盛りで時代性を押し付けてくる点を良いと思うか思わないが・・・
この世代を描くのであれば、素直な小さな世界の方が清々しいんですがねえ

唯一の倒錯系の映画・・・歪んだ愛の姿という定番モノ
毎度のことですが、使用するBGMが相変わらずのお母さんと一緒学派
女優さんが初監督作品。

とかなんとかあって・・・一次選考で残ったのが四本ですが、
早々に、短尺が落馬。
あとは甲論乙駁
毎度の通り、作品評価を通り越して、政治と駆け引きの世界(笑)


評価の視座はそれぞれの人生観の具現ですが、思惑もそれぞれ。
最終の3本に残る以上、甲乙つけがたいし、もうどれでもいい。
貝殻投票という荒技もあるが・・・まあ、これでもいいかって





2015年11月13日金曜日

龍馬暗殺・・・あるいは砲艦外交の真実

途上国の政変・・・革命、政府転覆、クーデター、然るべく英雄や愛国者が数多登場するが、当然に黒幕もいる。
黒幕は彼等の陰に隠れて実権を振るう。
アセアンや、南米、アフリカで起きていたこととが、19世紀末の極東の島国でも
起きたに違いないと思わないならそれはあまりに歴史と国際政治に無知な証拠

新時代に向けての国家デザインの類型はある意味で単純であった。

攘夷 開国
勤王 佐幕 あるいは中間日和見の公武合体
武闘 和平

黒幕達・・・有り体に言えば、英仏米にとっては、国益に叶えばいい。
つまり、
西洋的価値観・・適度な自由平等博愛精神と民主主義・・を共有してほしい
交易メリットが安定的に享受できればいい
短期間の争乱は、武器商人的に望むところ

以上からすれば、落ち着くべきところは自ずと決まるのである。
口先でいくら攘夷を唱えても開国をしないことには国際社会の支持は得られない。
けだし、口先攘夷とは政治的プロバガンダなのである。
将軍でも天皇でもどっちでも良いが、軽くて担ぎやすい方が良いとって思えば
佐幕や公武合体なんてあり得ない。
やっぱり無血革命は困りますが長期な争乱も迷惑なこと。
適当な小競り合いが一番。大政奉還なんて一番困る・・・・

明治維新の歴史的評価ってこの程度で十分です。
講座派と労農派が口角泡を飛ばし、絶対主義革命であったとか不徹底ながらブルジョア市民革命であるとか・・・・(笑)
ぞれぞれが担いでいる政治イデオロギーに都合の良い理屈としか見えません。


以上の文脈からすれば、日本史上の最大級の疑惑の暗殺劇・・・らしい「竜馬暗殺」の
真相もたわいない話である。
狂気にとりつかれた個人的暴走ではなく、政治的な暗殺劇だとすれば、佐幕派組織ではあり得ない。
むしろ倒幕過激派の仕業って思うのが一番である。
陰謀論には組しませんので、フリーメイソン云々は言及しないし、ある意味で瑣末なこと。

といいつつも、国営放送に限定しますが、暗殺真相への肉薄がお粗末ですなあ
配役に妙味も、一言二言いいたくもなる。以下はネット引用

竜馬がゆく 北大路欣也
竜馬伝 福山雅治
三姉妹 中村敦夫
勝海舟 藤岡弘
花神 夏八木勲
翔ぶが如く 佐藤浩市
新撰組 江口洋介
篤姫 玉木宏
花燃ゆ 伊原剛史

それなりの役者をそろえてはいるのですが、どうもイケテません。
そもそも竜馬本の定番は司馬さんのあれしかないわけで、
人物造形も、その枠組みから脱却できない。単なるパシリって言い方もある訳で、革命の大立者かどうかは疑わしい。
やたらと、当時としては高額な飛脚便を使い倒していましたが、あれほどとなれば実家の財力だけでは心もとなく
なんか、活動資金を提供してくれるスポンサーがいたことは確か。

とかなんとか思いつくもんで、司馬史観を超越した最高の龍馬像はこれ!


2015年11月12日木曜日

惹句師




一体どう読むんだ?
ジャックシ・・・つまり、キャッチコピーライターってことですが、特の映画の宣言文句
ポスターなんかに目立つように描かれます。

映画は優れて資本主義的な芸術であり、いくら傑作でもコケればなにもならない。
リピーターに支えられるものでなく、まずはイメージだけで客を呼び込み、あとは、口コミ人気。
セールストークだけで売れるものではないが、とにかく宣伝大事。
芸術としての文化的洗練度に遅れを取る邦画の世界でも、この分野だけは命がけ


この世界も、言語表現としての時代変化があり、最近は寸鉄人を刺すようなズバリひと言系が
隆盛を極めるが、かつてのプログラムピクチャー全盛期は・・・こんな感じです。


女を捨てるか 命をやるか 
振ったダイスに聞いてみろ 
望郷の唄に賭ける男の勝負


歌と喧嘩は江戸の華
暴れるムードはボサノバタッチ
イキでモダンな現代次郎長、歌とパンチで大暴れ


キャッチコピーっていうより、拍子木を叩く講釈師ないしは香具師の口上です。
コンテンツに相応しいといえば、けだしその通り。


しかし、最近の傾向は・・・


宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない(エイリアン)

決して一人では見ないでください(サスペリア)

叫びだしたら、止まらない(スクリーム)


包装紙だけで売れるものではないし、最後は作品そのものであることは言うまでもないが
多くは「一時の陶酔と慰安の道具」の使いすて


ところで、1953年公開のOZUの「東京物語」
世界中の名画ランキングで必ず上位を占める邦画の金字塔ですが、公開時の惹句にいわく


鬱然として豊潤な傑作


こんな惹句で映画館に足を運ぼうと思ったのかどうか・・・
ちなみに興行収入は1億3千万円(この当時は配給ベースですので興行収入ベースだと倍になります)
この年のトップは「君の名は」で2億円強。
一億円を超えないとベストテンには入れませんが、忘れ去られた多くの映画のなかでの第八位。

ちなみに、この年の国家公務員の初任給は7650円
映画館の平均入場料が60円程度
物価はざっと20倍に上がっています。

一方で娯楽の王様だった映画産業の規模(入場者数)は現在の10倍程度だったことを思えば・・・
大傑作にしては、教養あふれるキャッチコピーの甲斐なく、そこそこのアタリにとどまったようです。




2015年11月11日水曜日

体力馬鹿は小賢しく金売り損なう(笑)

消費税率の変更の際の時間差を狙った益税テクニックは・・・まあ小賢しい。
ささやかな小遣い稼ぎ程度だが、風景として貧相である。

よくある話が、金地金
換金性も流動性も・・・加えて秘匿性(最近は一定金額以上の取引記録が徴税官庁に報告されるようですが)もあり、
一定の支持を集める金融資産。
難点を言えば、資産を生まない資産。
金リースなんかで利息稼ぎって方法もあるが、そもそも有事の金。
手元に置いておくことに意味がある。


なもんで・・・
金取引に税金のかからない国で購入し
輸出時に仮払い税金を還付してくれる国に密輸し、堂々と持ち出し
日本には、コッソリと持ち込み
銀座の田中貴金属さんで売りさばき、そもそもの地金の売買価格差に加えて
消費税相当額をくすねる。

二度も密輸行為を働くというリスクのある行為(関税法違反)の割に、リターンは少ない。
脱税効果は、税率ベースで20%弱にしかならない
ここから、航空運賃等の経費が差し引かれますし、各国通貨による為替コストもありますし、
売買のスプレッドで逆ザヤになれば意味がない。
なんちゃって、香港やシンガポールで金地金を
調達すれば、かなりの確率で金メッキのタングステンインゴットを
つかまされる可能性がある(笑)

そうはいっても、旧知の税関幹部によればかような事件が激増しているそうです。
酷税金があるから脱税効果があるわけで、当然に想定の範囲。
真っ当な地金取引業者は、輸入消費税の支払確証の提出を求めますから、無事に
輸入できてもいざとなれば換金性がなくなるのです。


犯罪経済学っていうほどのモノではないが、犯罪収益と刑罰の軽重を比較するに
体力型の強行犯系がもっとも分が悪い。
詐欺横領のように頭を使うのが一番。
金地金のハンドリングって、キロ四百万円程度の商品ですから、
一億円の持ち運びには25キロですよ。
この犯罪スキームって、結構知恵使っているように見えますが、


箸とグラスしか持ったことのない体力の無いイロオトコのやる犯罪じゃない(笑)
脳味噌量の相対比率の低い体力馬鹿にまかせますl

2015年11月10日火曜日

アメリカンドリーム





なんだか美しい響き
しかし、実際のところは・・・主人公の妻の罵声


努力と魅力と運命だけで成功したっておもってんの?!


主人公は、80年台のオイル業界(採掘ではなく仲買の世界の住人)でのイタリア系移民の成り上がり。
ハドソン川に面したターミナル用地の買収という大博打に打って出るが・・

長年の不正会計疑惑の告発
オイル輸送のタンクローリーへの度々の襲撃
チームスター(労働組合)との軋轢
銀行融資の突然の打ち切り
家族への脅迫行為

内憂外患、四面楚歌の中で、主人公はいかに苦境を乗り切るのか(乗りきれるのか?)ってストーリーです。
オリジナルタイトルは

A MOST VIOLENT YEAR

邦題には「理想の代償」ってベタなタイトルがついてますので、中身は予想通り。
主人公はダーティなオイル業界の中でクリーンにビジネスをって思っていますが
妻は、マンハッタンのギャングの娘(経理のプロみたい)
片腕は、どうも叩けばホコリのでそうな闇社会の守護神風弁護士もどき

キレイ事だけでは済みそうもないし、告発しようとしている検事だって
正義の具現者というより、主人公の成功を利用しようと企む・・・

高級ワインに親しむような真似事をしながら、泥水をすするのが「生きていく」ということなのです。


アメリカンのオイル業界って未知の世界ですが、業界人の集まりなんて・・・
まさしくマフィアの会合風(笑)
そんな世界だったんですねえ・・・

まあ、魅力的なのは妻役のジェシカ・チャステイン(ゼロ・ダーク・サーティのヒロインです)



2015年11月9日月曜日

「エール」の交換ってこういう風に・・・

乾いた感覚に根ざす確立された個が理屈っぽくり理性的にお喋りをするだけが
フランス映画ってわけでもない。
笑いや涙や、そんなものから演繹される感動とやらは映画芸術の敵・・・だと確信をもって言いますが、たまにはいい。

下半身不随の大富豪とアルジェリア難民の間の介護というバトル映画もテイストは似ている。
初夏の頃のフランス映画祭のオープニングがやっと商業スクリーンに登場した。

フランスの片田舎の家族四人の農家は高校生のヒロイン以外は聴覚障害者。
彼女には声楽の素晴らしい才能があり、パリで勉強したいが・・・・
家族には、彼女の才能を理解できないし、唯一の耳と口が居なくなれば、
生活にも支障が出る。
理解しようとする気持ちとの葛藤・・・ベタな展開なんですよ(笑)

手話も言語であるって何度も書きました。
ちゃんとした日本語体系として法律上も認知されていますが、義務教育で基礎程度を
教えることになっているのかどうかは寡聞にして聞き及んでいません。
身障者に寄り添う気持ちで手話を勉強する気持ちは尊いのでしょうが、
ちゃんとした日本語を学ぶという視座も大事だと思う次第。






この手のお話は予定調和のハッピーエンドですので、ひとしずくの涙を流したいのであれば、劇場へ・・・・
毎度の狂言奇語がご期待であれば、以下を・・・・苦笑

聾唖者と書きますが「差別用語」とされます。あえて書きますが、つんぼやおしと書けば
あるいは口にすれば「差別者」として指弾されます。
言葉それ自体に罪はなく、その単語を用いる個人の内面の問題だというような「正論」が通用しないのが、
またそれをおかしいとも思わないのが、今の日本語を取り巻く世界です。

龍の耳とは筒井康隆がいうように美しい漢字かどうかは疑問があるのですが、悪い漢字ではない。
どうして聴覚障害が龍の耳なのか?
諸説紛々でよくわかりません。
俗説では、龍には耳がない・・・?耳もどきがあるが、実は聞こえない?
出典が明らかでなく、こげなヨタ情報を撒き散らかすし、それを鵜呑みにする馬鹿が多いからネチズンは信用されない。
むしろ、漢字の成り立ちにかんがみ、構成要素より、形・音・義に照らし、耳に関係する漢字であるが、
龍は単なる発音を示すものって冷ややかな解説の方がいい。
もう少し親切に言えば、龍にはボンヤリって義もある。朧って漢字が傍証。
耳が少しボンヤリしてるんですといえば、いささか親切な説明になる。

この程度では狂言綺語とはいわない。
恐れ多くも、南方熊楠先生の向こうを張って十衒学的二支考的に述べれば・・・・
さて、
龍の成長・・・一人前になるには三千年かかると言われている。
最初の千年は、蚯蚓期。
次の千年は、蛇期。
最後の千年で龍の形態に成長する。
つまり、耳が不自由であるということは成長過程の一過性のことだということである。
やはり、美しい意味かどうかは別にしても、ある種な重要なMSGが込められた漢字だということにはまちがいはないのです。




で、出典ですが・・・・汗牛充棟の間で探索中。しばしお待ちください。

2015年11月8日日曜日

いま、紀州が観光ランキング急上昇だとか・・・



この時期、東京では華々しく「東京国際映画祭」なるものが開催されていましたが、
関係者の努力にもかかわらず、空虚な洞窟感。
そろそろ30年経過するのに、成長が見られません。
お声がかかれば、知恵も汗も出してあげてもいいが、
そんなことよりもこの時期は片田舎の映画祭に足を運ぶ方が楽しいのです


第九回田辺弁慶映画祭


はっきり言って、映画文化不毛の地になぜだか「新人の登竜門」みたいな映画コンペがある。
誘致され、開催されている理由は別にあるのですが、さておき・・・
今年も(第七回以来ですが)映検審査委員として、厳正な審査を行うために、はるばると東京から
足を運んだのです。

エイケンといえば「英語検定」と間違えられる程度の知名度ですが、
言ってみれば「プロ映画鑑賞家」に相応しいと認定されたということ
愛と笑いと涙に感動し、一時の陶酔に浸り現実逃避をするような映画ファンとは一線と画すマニア集団。
昨年は予定を開けて待っていたのですが、お座敷がかからず・・・

やっぱり、前回審査過程でのエキセントリックな態度が影響したのかっておもいきや・・・
審査員候補に選ばれ、送付した映画批評を審査した結果審査員に内定
どういうプロセスなのかは全くわかりません。


コンペティション参加作品は八本
あまりな長尺はないとはいえ、一日半かなりな苦行を強いられます。
主義主張素材に全く共感しない作品であっても、製作者たちの「思い」がこもったもの
居眠りをするとか粗末に鑑賞をすると申し訳ない。


そうはいっても、この映画祭の特徴は、映画業界人、映検審査員、市民がそれぞれに賞を選ぶという
ユニークさが売り物。
さすれば、映画鑑賞のプロはこのような映画を推奨するのかってところを見せつけてこそナンボ

そうです・・・!

陶酔
倒錯
耽美


琴線に触れる作品が登場すると嬉しいのですが・・・・・


ちなみに田辺市は・・・平成の大合併で、海岸線から奈良県との県境に至るまでの大規模市(面積のはなし)となり、
熊野古道、龍神温泉、天神崎・・・と観光ネタには事欠かない。




2015年11月7日土曜日

他人の懐を探る・・・(苦笑)




上場企業の平均年収ランキングを眺めていますが、まあ常識的な感想しか思い浮かばない。

平均年収
昨年比増減額
従業員数
平均年齢
勤続年数

程度の情報から見えるものはそう多くないし、加重平均値にはトリックが多い。
せめて「中央値」も同時掲載してくれるとありがたいが・・・

上位50社強が千万円プレーヤー群
ズラリと第三次産業のプレーヤーが並びます。
現場のある産業は、給与体系が複線化している場合が多いので、
所謂ホワイトカラー集団だけに比べて低めに出る。
産業のソフト化傾向の現れと言われるが、必ずしも正確ではない。
人類の未来に貢献するような付加価値提供の対価が収入だと思えば、
そうは思えないような業種が隊列を組むのは健全な産業構造ではない。
産業モデルを変革しないと、危ないじゃないのですか?って心配したくなる。
平均年齢は40歳代ですが、通常定年まで会社がもつかどうかなんとも言えない?

平均年齢と勤続年数の差が「採用時平均年齢」
通常は大卒社員が多いので22歳+α程度になるはずだが、思いの外年齢が高い。
中途採用が一般化しつつあるみたいです。
もうすこし言えば、派遣社員の賃金は、労務費でなく業務委託費です。
本来は、労務コストに算入すべきだとおもいますし、この統計では、就労の現状を正確に表さない。


平均的な収入モデルに比べて、非常に恵まれていることは確かですが、フローとストックは別物
老後破産リスクは誰にでも襲ってくるし、恵まれた上場会社サラリーマンほど
逆境に弱いらしい。

健康
節約
投資
副業

後二十年の内に、以上の「四本の矢」を用意しとかないと危ないかも・・・



ちなみに以下は「上場会社低年収ランキング」です。
サービスや小売業が軒を並べますが・・・・

http://toyokeizai.net/articles/-/75110?page=2





2015年11月6日金曜日

六枚の盾



いわゆる「成長」のための三本の矢に加えて、さらに新三本の矢。
それを阻む「六枚の盾」・・・普通は日本経済の六重苦と言うそうですが、
誰が言い出したのでしょうか?
無能な経営者の「いい訳」かな
いささか信じ難く、ある種のプロパガンダではないかと思っているし、かような経済レポートをかくような投資顧問屋は、信頼のかけらもない(笑)

1 為替・・円高
2 高い法人税
3 FTA対応
4 岩盤な労働規制
5 電力不足
6 二酸化炭素排出規制

為替は、輸入と輸出の合わせ鏡。外貨バランスがニュートラルなら影響はない。
そもそも、貿易の全てが外貨建ではないし、円貨決済規模は財務省統計で分かること。
思いの外円貨決済が多い。
もっとも、取引の際に為替リスクをミニマイズする手続きは面倒だし、管理システムの維持管理にもコストがかかる。

法人税が重いというのは全くの幻想、若しくは根拠不明。法人税率が高いことは比較の上では確かだが、本質は納税額。
課税所得の規模あるいは水準を論じずに、率だけにかしましいのはマトモな議論ではない。研究開発費とか繰越損失とか様々な控除制度があることをあえて忘れている。

GATTが機能不全している以上、FTAにたよるしか、貿易の自由化の道はない。
ある種のブロック経済化の危険はあるが、これはトレードオフだ。
政治に振り回されるが、そもそも政経分離はありえない。

労働規制の意味が不明であるが、労働の需給を自由に弾力化できない不自由さというのであれば、それはその通り。だから派遣制度に頼り、結果として雇用機会を縮小させているのは、よけいに不幸な現象を生んでいる。
派遣社員だからって同一職種同一賃金を顧みないのは如何なものか?
結果的に、消費と未来を毀損している。
金銭解雇制度は悪いことではないが、前提条件がある。
そんな事より、真っ当に働く正社員を確保できなくなるリスクの方が大きい。
働く能力と意欲はあるが、その環境にない規制の緩和こそが求められる。

電力問題と環境問題はまさしく矛盾の世界。
地球自体の環境容量が限界にちかずきつつあるらしい。
この不都合な事実の真偽は分からないが、貧困に喘ぐ新新興国の民草が、先進国並みの生活をしようと思えば、
信じられないくらいの大量のエネルギーが必要だという事は容易に理解できる事。
綺麗事な再生可能エネルギーだけで供給できそうもなく、化石燃料だけでは持続性にも問題があり・・・核エネルギーしかいまんところ考えられない。
しかし、アレルギーもリスクも・・・・


今、考えるべきことは、経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュが唱える「経済成長」という信仰の呪縛から逃れ「脱成長(デクロワサンス)」への価値転換。
消費を常に増大させることを前提とするようなこの狂気じみたシナリオを放棄しなければならないというテーゼである。
・・・でも「具体論」はといえば、説得力にかけるのですよ。





2015年11月5日木曜日

AKBでなくとも武道館は満員



11月3日は文化の日。
文化らしく・・・上野の博物館ではなく、九段下へ
なんだか、ガタイのでかい人種がたむろし、制服姿の赤胴鈴之助もどきも・・・
この日は恒例の全日本剣道選手権大会。
この手の大会は警察官だけの選手権大会の方が馬力・迫力ともダントツです。
なんちゃって、一本勝負ってルールが峻烈だし、タックルも・・・たしかこれって反則だよねえ
しかし、今回は学生剣士の連覇がかかっていますから、これは必見。

忘れもしないが、一学年上の国士館の剣士が学生として初めて制覇したのが、ウン十年前。
翌年、連覇がかかっていたが、なんたる神の配剤なのか!
有史以来の激闘の結果、警察官剣士に決勝戦で敗退。
彼はその後帰郷し教員となり、不慮の事故で夭折した。
以来の快挙が昨年の事。
なにがなんでも、目の当たりにしなくっちゃ・・・・


すごい人出です。桜の季節以上ですよ。
倭国にこんなに剣道業界人がいたのかねえ?
ダフ屋さんまで登場してます。
この業界、警察関係者が多いというのに大胆な事です。

しかし、不親切なHPですねえ。
いったい何時に始まるのだい?
チケット販売はどうなっている・・・あちこち探しまくらないとでてこない。
アクセス殺到でしょうか、繋がらなくなるし・・・
広くファンを広げようという気がないらしい。
スキだらけだし、脇も甘いって言われますよ。
だっから「韓国起源」のスポーツだって、歴史まで簒奪される・・・
十年後には、フェンシングをオリンピックから駆逐し、剣道を正式種目って気宇壮大な野望はないのですか。
空手を模倣したような半島あたりの格闘遊戯だって正式種目になれたのに・・・

やっとこさ・・・・試合経過なんかは国営放送でライブ放映されましたし、
新聞でも報道の通りなので省略します。
まことに文化的な一日でした。

2015年11月4日水曜日

確か今日ですよねえ・・・・




もう記憶の彼方なんですが、NTTの上場時の「狂乱」の再来を期待する向きもあり、
とりあえずは、相場の足を引っ張ることはないというのがおおかたの見方だそうです。

しかし、あの時は「値上がり期待」で確かにそのような上値が上値を呼ぶような
こともありましたが、JPの場合は、古典的な金融事業・保険事業に加えて
どうみても衰退系な郵便事業・・・
海外展開なんていうは安く・・・成長のシナリオって難しい。
ドラスティックな事業の選択と集中も、縛りがきつくって簡単には行きそうもありません。
あの「iモード革命」はちょっとありえない。
PBR的には割安に価格設定をし、高配当(3%程度は期待できそうです)志向。
定期貯金からの大量の資金移動なんでしょうか?

なんとも食指が動きません。
そもそもが、内需銘柄で資産の中身の多くは日本国債ということであれば、金利敏感株。
かつての電力株のように「資産株」として安心して長期保有・・・といいたいが、
これまた裏切られた歴史がある。

所詮はリスク資産(そもそもリスクのない資産ってあるわけがないが・・)
ポートフォリオ的に多少はもってもいいが、おもしろくもなんともない。



そんなこともさることながら、配当金等への支払調書には「個人番号」が早晩必須になります。
どの程度の個人株主数になるのかしりませんが、ざっと百万人とも・・・
源泉徴収票に表示する必要上、社員に対して扶養家族もふくめて、個人番号を提出せよって
言われれば、今までの流れの中で面倒でも提出するでしょうが、
個人株主が、ホイホイ提供しますかねえ?
有り体に言えば社員と違い、株主は「欲目」で付き合っているだけ。
面倒なことを言うならば、株なんか売り飛ばすって騒ぐ輩も絶対にいる。
個人番号が提出されないと配当金は支払いません・・とは言えない。

配当はしません!株価で株主に貢献します・・・って株でないことは記述の通り。
直接上場企業が個人番号を収集するはずがなく、証券代行業務の一環で信託系金融機関が
やるんでしょうが、大変ですねえ。同情します。
収集したあとのセキュリティ管理なんか子供の遊びに思えてきます。
上場時期を間違えましたんじゃないでしょうか
公募申し込みの際には個人番号必須という制度だったらよかったのにねえ(笑)



2015年11月3日火曜日

垂直結合の典型



ワンコイン以下メニューも無いではないが、客単価を見るに下流品じゃない。
注文してから一杯ずつ温めますから結構待たされ、ファストフードでもない。
あれこれなにをトッピングにしようかと選択に迷う楽しみもある。

倭人好みの単純な言ってみれば、主飯と副食一体のドンブリ系のチェーン店である
勝ち組カレー屋さん。
なんとまあ、食品メーカーの傘下に入るそうです。

知らなかったが、この食品メーカーとは仲良しで、ルーを一手に仕入れるし、
第二の大株主さんでもある。

ところで
某大手ビールメーカーが、関西の老舗料亭を買収した時の感覚、、、言い難い齟齬感かありました。
麦酒屋が、ビアホール経営はわかるが、、、、
料亭は、ビアホールと違い、料理が主役で、酒はあしらい。主客転倒は、顧客を不安にする。

どうもこのような垂直結合は、顧客にいかなる気分にさせるものなのか?
定評ある家庭用カレールーの製造元であり、それぞれのレシピに応じた業務用の製造販売を営んでいることは容易に理解できるし、そもそもCoCo壱番屋のカレーのルーは平板で特徴がない。多様なトッピングにマッチするようにできており、仕入品の得意分野である。

思うに、このチェーン店は、カレールーは副食で、トッピングが主役なのだ。

幸せなマリアージュとなり、海外への積極展開が成功するといいのですが、成功の要諦は「以上」ではないかって思う次第。
今回のM&Aを機に創業夫妻は第一線を退くのかな?彼らの倭風な経営モデルが、世界標準になるのはちょっと厳しいかもしれません。




2015年11月2日月曜日

嘘っぽいが「恐怖」の方程式(再説)





(es+u+cs+t) squared +s+ (tl+f)/2 + (a+dr+fs)/n + sin x -1

(注記:squaredは二乗を表す。sinはサインのこと)


さて、意味不明な方程式を解説すれば・・・・(ちゃんとした英国の数学者の学術論文です)

es 段々と大きくなる音楽
u  未知のこと
cs 追跡シーン
t わな
s ショック性
tl 現実性
f 空想性
a 登場人物の孤立
dr 暗闇
fs 場所・設定
n 登場人物の数


要するに・・・

段々と大きくなるBGM・未知のハプニング・追跡シーン・わなの和を二乗すれば「ショック度」が増す。
恐怖とは現実におこりうる状況のほうが観客に訴えかけ、さらに空想が「恐怖感」を増大させる。
そして、バランスも大切なので「現実性と空想性」を足して2で割る。
登場人物が孤立すればするほど、暗い場所であればあるほど恐怖感が増すので「孤立と暗闇と場所」を足して、
登場人物の数(n)で割ると「衝撃性」が表される。
血の量を表す要因の効果的な使用もホラー映画には欠かせないが、
一方、ステレオタイプ的なとらえ方もあるので血が出すぎはかえって逆効果である点をsin x -1で考慮する。

以上が「完璧なホラー映画」のレシピということである。


三つ星の栄冠に輝くのが、あの「シャイニング」
一番怖い映画ありきから逆算した帰納法の結果のような気がしますが、確かによく出来ている。
やたらとアンデッドなゾンビが登場し、画面いっぱい血まみれになる映画って
実のところグロテスクなだけで怖くはない。
しかしながら、方程式はいいとしても、実際の数値は?三角比はなんのこと?って、実運用のイメージがない。


いま「ヴィジット」というシャマラン監督の作品が上映中。
ホラー・サスペンスの大家の久しぶりの作品。
あまりに「方程式」に忠実です。
従って、これ以上の批評は書きようがない。
しかし、レシピ通りつくっても、美味しくならない事例は多々あり・・・(笑)
なお あえて付け加えれば・・・怪談は夏ですが、ホラーは冬・・・が似合います。








2015年11月1日日曜日

悪い奴ほどよく眠るらしいが・・・・




本当に「斜棟」にお住いの方々には、お気の毒としか言いようがない。
一生もののお買い物ですから、まずは「ブランドを信用」してということですが、
その安心を土崩瓦解された訳です。


安全と安心はそもそも別個の物です。
安全性には問題がありません・・・なんて口が裂けても、販売元も製造元も言ってはいけない。
言うと火に油を注ぐ(・・・のですが、よく口にします)
とりあえずと言ってはなんですが、建て替えもその間の居住費も引越し費用も販売元が面倒を見ると言っています。
本当に丸抱え的に手厚いのかどうかは、部外者には分かりません。
アメリカ的には「合意の暁には守秘義務契約を」・・・結ぶって
仮にですが、前例以上にあまりに「手厚い」と業界の悪しき前例って・・・内心思っているかも。

結構大盤振る舞いのような報道もあるのですが、最終的には誰が負担するのか?
欠陥建築を売りつけられた販売元は、自分も被害者だと思っているはずなので
一切負担しないつもりはない。
建築物請負契約の内容次第ですが、多分様々な付帯損害費用までツケ回しができるようになっているのでしょう。
一義的には元請GCである三井住友の責任ですが、一括下請の疑いのある日立はどうなりますか?
仕事も責任も旭化成に「丸投げ」という契約だと言われていますが、
これが事実であれば明確な業法違反であり、この程度は業界の常識。
もっとも、この会社は、ハイテク商社であって、建築を業とするとは、HPを見る限りまったく判然としない。




さて、いまんところ一番の「悪いやつ」は旭化成という風潮ですが、如何なものか?
親会社の社長さんは、医薬部門のご出身らしく・・・住宅事業はともかくも、杭打ち事業の存在すら
知らなかったかも・・・・
杭打ち作業の手抜きだけが斜棟の原因と決まった訳でもないし、真因追及には時間がかかる。
夫々の負担割合を巡っての裁判ともなれば、軽く十年戦争。
当事者は上場企業系だから、適当に手を握れば、株主代表訴訟リスクだって起こりうる。


ところで、以上のことは「マクラ」でして、今日のお題はそんな事ではない。
今回の「被害者」は、斜棟の住民だけなんでしょうか?


もう数年前になるかな・・・最高裁で「別府マンション訴訟判決」なるものが出まして、
なんとも画期的な判断なのです。
超ざっくりといえば・・・・


欠陥建築の被害者を買主に限定せず、そこで働く者や、訪問者、周辺通行人、隣人に至るまで
当事者として適格性を将来にわたっても認めたことにある。
地域社会を構成する重要なエレメントであれば、社会全体に責任を負っていることを売主は自覚せよ
っていう重要な司法のメッセイジなのです。


建て替えまで三年程度の期間が必要らしいのですが、
その間、お隣のララポートの営業に支障が出るとか、
近隣住民が工事車両通行で迷惑するってことになれば、みんな揃って集団訴訟ってありなのです。
あらかじめ文句の言いそうなところには須らく菓子折りの下に小判でも敷き詰めて参上し、
三拝九拝し、ご理解ご協力をお願いしとかないと大変なことになりますよ。


詰まる所・・・・欠陥のある社会インフラを提供した輩に被害者ズラをさせてはいけないのですよ。
管理責任とはそこまで重いもの。
後世に残る街づくりって、キャッチコピー程度にしか思っていない証拠としか思えません。
古い街並みが泰然とあるいはひそやかに息づいている街とは、作り手の想いの発露。