2023年7月26日水曜日

炎暑には茶粥

 



お米の調理方法は「蒸す・炊く」の二種類だが、今時では「蒸す」のは酒米か餅米。
普通に「炊く」のが当たり前で、それが昔風に言えば「固粥」のこと。
汁粥は病人食の定番で、我が家のケメコ様もポンポンの具合が悪い時は梅白粥を所望します。


京の白粥 大和の茶粥 
ヤクザ河内は 下衆のドロ食い




南禅寺門前の瓢亭の朝粥は白粥でした。
二度と行かへんわ!と毒づいたのはお値段が法外ということもあるが、やはり近畿の扇風機の裏側チベットあたりの「茶粥」でないと朝は始まらない。
河内のドロ食いは何たるかはよく知りませんし、ヤクザとかゲスは、定型にするためや音韻を整える為の修辞であり、一般的に斯様に言われてはいない。

江戸時代は都会では白米の固粥を当たり前のように食べていたが、地方や田舎は、米、麦、稗粟のヒエラルヒー。百姓がまともに米の汁粥を毎度食べていたとは信じ難く、麦や稗の汁粥だったように思えます。


米の汁粥レシピはさまざま。
アタシは研いだ自家米をその十倍の井戸水に入れ一晩つけ置き翌朝に番茶を入れた茶袋と一緒にひとつまみ強の塩を入れ一気に炊く。
十倍の水とはかなり多めの部類ですが、辻留さんの料理本の茶粥の水の量もその位です。



思い出すに悪気はないのだが子供は残酷。
貧しい同級生を囃すに「オンシャ(お前)とこのおかえさん(お粥さん)には顔が映るとか箸が倒れる」とか...つまり貧富が水の量に現れるということ。
あまりな水腹だと根菜系を入れて粥を炊く...
でもアタシは単にサラリとした方が好きだから、箸は簡単に倒れました。

もっと好きなのは朝行商人から買い求めた落鮎を生けのままぶち込んだ香り茶粥


一時期茶粥は胃癌の元とか井戸水でピロリ菌とか....
アホらしい!
少なくともアタシには無関係だ。


炊き立て熱々の茶粥も香ばしいが、暑い夏には冷茶粥だ。添えるのは漬け物が一番。梅干、沢庵、野沢菜も悪くはないが、最高なのは水茄子の一夜漬け❣️

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