春の夜の
短き夢を呼子鳥
さむる枕に うつ衣かな(木下長嘯子)
三十一文字の中に、春と秋を詠み込み、冬を遠景にイメージさせるという優れて技巧的ながら、言葉のリズムも素晴らしい。
さすがに長嘯子!
多少の背景説明が必要なんだが「呼子鳥」って古今伝授にも登場する口事秘伝の鳥のこと。秘伝ですから諸説芬々でなんだかよくわからない。
猿声とも言われるが、常識的には春告鳥の類いだろう。
つぎに「うつ衣」
小夜ふけてふるさと寒くころも打つなり.....って百人一首にも登場しますが、代表的な晩秋の夜なべしごと。遠くにいる夫を偲んで砧で麻や絹をうてば、その音が彼の耳に届くはずだって、、、そんな馬鹿なって(^^)まあそういう情念が大事だってことなんです。
砧で衣を打つなんていまどきは絶滅種なんだが、江戸期の俳句では聞き及ばないものの明治以降には散見される。わが陋屋の納屋にはまだあるはずだが、実際に使っている情景の記憶はない。
カバー写真は、観世流の「砧」のワンシーン。
ランニングタイムは一時間半程度と多少長めな難曲
アタシは演じたことは有りませんが、一番の聞かせどころの「砧の段」は正座アカペラでやりました。
約10分のまる暗記。
今となっては、カンニングペーパーがないと、、、それよりもきれいに正座ができないわ


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