2016年9月20日火曜日

改めてグローバリズムを支援しようよ





国民と国土を統治できるシステムを継続的に堅持出来る体制を近代国家というが、長いヒトザルの歴史からすれば
新参者の仕掛けに過ぎない。
重国籍がどうしたこうしたと姦しいが、殊更に騒ぎ立てるほど本質的な事でもなく、規範に対する故意か過失は知らないが
違背の事実があっただけであり、それよりも、御当人が知性と誠実性の欠如を露呈させたことの方が重大である。

多少大袈裟に言えば・・・・

ヒトザルは論理も情緒も多岐多様であり、対等に付き合うには理性しかない。
論理的に客観的に説得し理解させ合意形成にもっていくのが在るべき社会のありようである。
目配せや阿吽の呼吸なんかに依存する余地はなく、本質的重要性は「理性と論理」・・と考えることを当然とする民族がラテン系

さすがに「カトリックの長女」と言われるだけのことはあるし、論理と理性を突き詰めれば、進化論なるものを
超克し、文化人類学だって生み出す。
しかし、この理屈って、神学の基層である論理学と修辞学そのものであり、長い歴史からすれば単なる背番号よりも
血脈や宗教の軛といったものの方がはるかに重い。


ロワール地方の名家の美しい四人姉妹の物語。
フランス版若草物語もどきですが、本家のような南北戦争を背景とするローカリズムなおとぎ話ではない。
グローバリズムを背景にすればこんな寓話になる。

長女:夫はユダヤ人の弁護士で、どうも専業主婦みたい
次女:夫はアラブ人の起業家で、本人は歯科医
三女:ムンク風の絵を描く画家で、夫はファンド運営風な中国人

すべからくフランス国籍を有し、ラマルセイエーズにも敬意をはらういわゆるフランス人であるが、
夫々の宗教的戒律と民族のアイデンティティーは・・・譲れない。

残った最後の四女だけはカトリック教会での挙式をって両親は願うのですが・・・
婚約した相手は幸いにもカトリックであったが、コートジボワール出身のアフリカンの役者
父親は軍人上がりで大のフランス嫌い。

無事に挙式にこぎつけられるか・・・・って、ちょっと基礎知識を必要とはしますが、
それさえあれば抱腹絶倒な喜劇として楽しむことができます。
フランス国内では、2013年の大ヒット作でしたが、少し時期が遅れれば、ブラックジョークにしかならなかったでしょう
ユーログローバリズムという蝋燭の燃え尽きる前の最後の輝きのような作品です。
多民族国家らしいしつらえという見方も出来ますし、
うがって裏読みすれば、戸板一枚で支えるEU支援映画って・・・・(笑)

グローバリズムという考え方が間違っているわけではなかろうが、正しい考え方や制度・システムだって、
維持管理運営するのが、不完全でバグだらけのヒトザル。
大抵のことは上手くいかない。
本質的重要性である理性と論理だって、都合が悪くなれば、恫喝と暴力に何時でも置き換わる。

比較的上手くいくとすれば、その程度のヒトザルでも使いこなせるように設計されたものだけ。
だっから、世界市民って概念・・・無国籍人を世界は認めないし、重国籍も馬鹿が使いこなすには課題が多すぎる。
国境のハードルを低くする実験にも失敗したし、世界通貨もどうなることやら・・・




この映画のオリジナルタイトルは以下。
フランス語以外の語学には堪能なもんで・・・意味不明なんです(笑)


QU'EST-CE QU'ON A FAIT AU BON DIEU?

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