2016年9月23日金曜日

別の楽しみ方




プライムで007シリーズの見比べをやる前に、どうしてもこっちの方を優先してしまう(笑)
つい先日からプライムのラインナップになったのですよ。

仁義なき戦い全五部作

マニアックと自称するファンは「秀逸な広島弁の台詞」を言挙げしますが、これはもう食傷気味。
ある意味でモデル映画ですから、実在の人物に比定するって楽しみ方があるが、政財界モデル映画ならいざ知らず所詮893ばかり
ということで、殺されてもシバかれてもゾンビのように役柄を変えて登場する役者のスタイルなんかに着目しよう。


この映画は、広島・呉のヤクザ集団の興亡史をモデルとする覇権闘争劇である。
当事者の手記を素地に笠原和夫さん畢生の脚本。
仁侠とかなんとか綺麗事を払拭した実録編で、単なる地域紛争に止まらず対立する全国組織が絡み合い・・・・
まあ、国際政治・外交もよう似たもんだって半世紀前に喝破したわけである。


当時の東映ですので、男優陣には事欠かないが、群像劇だし、プレーヤーはどんどん殺されてゆくか網走送り。
さすがに連作ともなれば、役者の使い回しって事になる。
実のところ、最初から最後まで全うした役柄もあるわけで・・・・

主役の菅原文太。
一応道理をわきまえた役柄という事になっているが、綺麗事で生き残れるわけは無い。

山村組組長夫妻である金子信雄と木村俊恵
似た者夫婦でボケとツッコミ。腹黒さにかけては天下一品で、小賢しい謀略で生き残りを図る

ヤクザ社会の長老である内田朝雄。
何が権力だか権威の源泉かわかりませんが、全員が一目おく不思議な存在です。
不謹慎に例えれば・・・・ローマ法王でしょうか?

あと、田中邦衛が、山村組長の腰巾着みたいにウロチョロし、天寿全うしそうでしたが、最後の最後に文太さんの舎弟に射殺されました。

要はたった四人だけが生き残った。
後は中途参入の途中退場。
役柄を変えて二度三度と登場したり、役柄の都合上配役が変わったり・・・・

松方弘樹:三回登場し、三度とも惨殺されます
北大路欣也:二回登場しますが、二回目はいい役。まあ、モデルがアレですから、悪くは出来ない。
梅宮辰夫:二回登場ですが、コメントは避けよう。

千葉真一と宍戸錠で、若い頃と初老期を演じ分けしていますが、どっちも狂犬みたいで(笑)


しかし、一番よく毎回登場は、ピラニア軍団と言われた、大部屋役者達。
五回もチャンスがあれば、川谷拓三のようにチョット意味ありげな脇役が回ってきたりもしますが、まったくのちょい役だけなのが

福本清三さん

そう、トムクルーズのラストサムライにも登場した「斬られ、殺され専門役者」
一隅を照らすって、彼のためのような言葉であり、義務教育の副読本に自作のエッセイが取り上げられた役者って
彼くらいでしょう。
今回は、彼の登場シーンを確認するために五部作を見たようなものです。






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