2016年9月15日木曜日

宝籤が当たったら.........




胴元の銀行によれば

貯蓄
マイホーム
マイカー

が三大使途らしい。
夢を買いませんか?と宣伝する割には、夢らしからぬ使い道だ(笑)
マイカーが多少「夢」らしいが、であればブガッティが欲しいっていってほしい。
実際に当たったわけでも無い方々のアンケートらしいが、
実際に当たった人の実状が知りたい。
しかし、本当に知りたい事ほど、情報にはならないのです。
さればという事で、知の大伽藍から宝籤当選映画を探すに......
これはってまず無い。

それはそうだ!
あり気な事を絵空事に描く大衆娯楽なんだから、有り難いテーマはネタにはしにくい。

あなたに降る夢

が比較的まともでオスカー俳優の共演だし、強欲な妻に役者を得れば
多少マシになっだかもしれない。
きっと予算不足だったんだ。


と長いマクラが終わり、本編です。
実はこれもある種の宝籤当選映画なのです。
当時の一万フランの貨幣価値はよくわかりません。
パリのカフェアングレの一ダースのフルコースのお値段に相当するらしい。
しかし、バベットには、貧しい寒村の村人達に至福の一刻に与えるに充分な金額であればそれで良かった。
彼女にとっての宝籤当選の価値とはそういうものなのです。

銀座でお値段が最高のフレンチがどこかは知らないが、
彼女がつくった晩餐料理がいかほどなものか想像に余りある。
あの時代、女性でパリの最高級レストランのシェフを張るには、どれだけの
苦労と努力を要したか、
また、パリコミューンの戦火を逃れてデンマークまで逃げ延びざるを得ない苛酷な人生。
多分ですが、一家揃って革命側に参加し、敗残の中で夫と息子は圧殺されたのですよ。
だから、全てを失い、パリ帰参も叶わず、生涯たった一度の「王侯貴族でなく民衆の為だけに自分好みのワインと料理の晩餐会」を
アレンジしたい希望を叶えてくれた宝籤。
無神論者であっても、そこに神の恩寵を観るだろう。

みずほ銀行さんもこういうテーマ性あるCM打ってくれれば、宝籤の売れ行きも変わるのにねえ。
この映画を安直なグルメ映画だと思って映画舘に足を運ぶ向きはいないはずだ。
仮にいるならば、映画にもグルメにも無知なのです。
つまり芸術音痴
まあ、無知でも構いませんから、映画館や料理屋さんで蝸牛庵の邪魔だけはしないでください(笑)





ところで一体どんな料理にワインだったんだ?
それが、一万フランもするのか?って疑問の向きは
夕方公開の「おまけ編」をご覧ください。
FBにリンクは貼りませんので、直接「朱庵日乗」をノックしてください。

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