2016年9月8日木曜日
涎がしたたるって事でなく、涙のひと雫
シャトーブリアンと言えば、最高のステーキだそうな。
テンダーロイン、つまりヒレ肉の真ん中あたりのお肉と聞くからに美味しそう。
ブランド牛で買い求めれば......まず手に入らないし、法外なお値段。
ステーキハウスで恭しく提供されるが、あの程度の値段だと、まずまがい物、、といって悪ければダダのヒレ肉ステーキ
聞くに19世紀のフランス人の名前が由来らしい。
ステーキが大好きでこの部位ばかりを食べていた?!
グルメというより無駄に贅沢だ。シャトーブリアンで有名な人物は政治家、作家とふたりいるが、
どっちのエピソードかは知らない。
しかし、たまたま第二次対戦史を拾い読みしている所為なのか、
ヒトザルは牛肉如きで生きるにあらずと思うのかはさておき、
シャトーブリアンといえば、フランスの西部、ナント近郊の田舎町。
ナチス占領下の時代、レジスタンスを中心に多くの政治犯が収容されていた。
そう陰惨でもなく、独仏とも緊張感ある温和な日々であったが、そんな「楽土」は永くは続かない。
ナチスの将校がフランス共産党員により暗殺され、激昂したベルリンは、150名の処刑を求めてきた。
この決定を歓迎する者は、占領軍にすらいない。
そもそも、プロシャ貴族の伝統を引き継ぐドイツ国防軍は、反ナチとまでは言いすぎだか、
非ナチスである。オーストリアの伍長如きに畏敬の念なぞもつ筈はない。
他方で、文化と食に関しては圧倒的にフランスに負けていることを自覚もしている。
死を前にしたヒトザルの最後の営みは......?
アメリカンはジャンクフードを喰らう
ジャポネは恩賜の烟草か飯盒の蓋に安酒
しかし、自他共に認める高文化度なフレンチは......
シャトーブリアンからの手紙
彼らの絶筆は、反ナチ抵抗運動のシンボルとされ、知る限り始めて映像になった。
それもドイツ人の手になる。
独仏枢軸を思わせるようなイベントである。
普通ならば、暴動や報復が起きても当然な事態、しかし、静謐に従容と刑の執行は進むのです。
フランス人の監督ならば、ここんところで「ラマルセイエーズ」って場面
でも、流れないのは、いまや、ユーログローバリゼーションなのか。
もっとも、2012年製作ですので、まだ、明るいユーロの未来を信じていたのでしょう。
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