2025年6月18日水曜日

夏越の祓い

 



六月ともなれば、あちこちの神社では、夏越の祓い。
茅の輪くぐりがウリモノであり、、、面倒な作法がありますが、さておき

「水無月の 夏越の祓いする人は 千歳の命延ぶと聞け」

とかなんとか呪文のような三十一文字を唱えれば、今年も残り半分、無病息災だとか、、、


でも、お互いに思慕ながら別れ別れになった男女ならば、お勧めは、下鴨神社

神のご加護で再見が叶うのですよ


世阿弥作と伝えられるハッピーエンドな能楽。神仏の加護で苦悩から解放されるのは、毎度のパターンなんですけどね(^^)


能楽協会によれば、、、




インバウンドの洛の雑踏や殺人的な蒸し暑さが嫌いとか別れ別れの相手もいないならば、、、

たねやさんの「水無月祓い」の夏菓子でもデパ地下で買い求めご賞味ください。

豆、とりわけ赤い小豆は、邪気を払います



2025年6月17日火曜日

国宝は、読むもので、観るのはあとから

 


原作者は吉田修一
映画化の際の監督は李相日
配給は東宝

梨園を舞台とする芸事作品(要は鉄板のバックステージもの)だが、ランニングタイム三時間の大作に仕上がりました。

多分大ヒットと言われる興収30億くらいは期待出来そうな雰囲気ですが、製作費もそこそこ

海外のプロモーションが上手くいかないとあまり業績には寄与しそうもないが、このコンテンツなら客が入るのは文化成熟度からしてフランスくらいだし、アメリカや中共は無理だ


FBでやたらと褒めちぎり投稿を見かけるのですが、あまりに異様でして、ステルスマーケティングをやっているのだろうか?

アタシは、、、まだ観てません。三時間の長丁場は苦痛ですから、先ずは原作を読む(文庫本で二分冊)

語り口調の文体だからサクサクと、、、




なんだか、、、花と龍とか青春の門みたいなイントロダクションから、星飛雄馬対花形満の葛藤と愛憎へ(^^)

方や、没落した任侠の末裔、方や芸の名門の血統、


三時間の尺でも、原作は、概ね一世紀になんなんとする大河ドラマですから、かなり刈り込んだり捻じ曲げたりって思われます。映画では、道成寺や曽根崎心中が演じられたようですが、ウケ狙い(歌舞伎に詳しくない観客の方が多いのだから演目の認知度は無視できない)

原作では隅田川と阿古屋

これらの演目は、一年余りの歌舞伎修行の彼らにはとても無理無理

なんせ、後者は過去うん十年玉三郎さましか演じた役者がいないらしい難曲


そうそう、主人公は最後に人間国宝に認定されます。

出自からして様々異論があったらしいが、、、

アタシはそんな事に論評はしないが、少なくとも倶利伽羅モンモンを背負った歌舞伎役者ってまったく存じ上げないが、、、


エ・アロール(et alors)





2025年6月16日月曜日

安楽死とか尊厳死

 



言葉遊びではなくて、、、

単に語感だけだが、尊厳死の方が個人の主体性を感じます。

明確な定義の違いはさておき「自分の死にようを自己決定する事」が当たり前になりつつある。要件は国情の違いにより差異があるが、宗教的に禁忌あるいは犯罪とされてきた歴史からすれば隔世の感があるというべきか。


アタシの見解は、、、まあどうでもよくて、フランスの議会に上程され、、、つまり立法事実があるとに皆さんが思い、賛成多数だったと言うこと。

簡単に「自分の死を自己決定」するって書きましたが、それは強い意思が必要な大変な事だと言うことは分かります。

簡単に自裁する例がありますが、それは自我の未熟性でしかない、、、と考えるべきかも



アタシの駄日記は、そんな真剣な議論には不向きであり、いいたいことは、、、夫婦別姓法制の事。

長年議論ばかりして、実は議論もせずに店晒しにしていただけですが、さっさと法案の議決をすればいいのに。


あくまでも「選択的」だから、法律婚の夫婦が全て別姓になるわけではない。世論調査では、二割程度しか別姓を選択しないと言われる。別姓の賛成は七割らしいのだが、、、


つまり、多くの主権者は「自分たちのことは自分たちに決めさせてよ」と言っているだけのこと。

子供の苗字をどうするかって?それも父親と母親で相談して、決まらなければ、家裁が乗り出せばいいし、成人になれば、再度自己決定のチャンスを与えれば済む話。

万事、自己決定の多様な選択を可能にできる建て付けならばよいのだが、なんともお節介にあれこれ考えるから決まることすら決まらず、時間ばかりがかかる。

それに無関係な皇位継承議論まで絡めるから、、、




2025年6月15日日曜日

楽しいなあ、、、BBQ

 





毎度思うんですが、BBQ(バーベキュー)って、、、浅学非才だし、このような出し物には縁遠くって・・・そもそも「焼き肉」とどこが違う?
素朴な疑問とは大事なものだ(笑)
日本バーベキュー協会なる団体によれば・・・・

焼き肉   :焼きながら食べる
バーベキュー:調理し終えてから食べる

料理の定義とは「素材の吟味・調理・盛り付けの3点セットによる提供」だと、これは毎度の主張。
焼き肉はお料理ではありません(自分で焼いて自分で盛り付ける)
しかし、アメリカンの映画を見てますと。ホストが焼いて、お皿に盛って、ゲストに提供しています。
従って、BBQは料理です。

そして、衒学的にも焼き方の違いなんかの講釈もあるみたいですが、単純に一口大の大きさの肉片を直火焼きでたれ付けにして食べるという文化に比べると長年肉を喰らってきた毛唐の焼き方は多岐多様。
奥が深いといえばそのとおりであるが、それは、優劣でなく、単に文化の差。


倭國での焼肉の発祥は鶴橋らしい。

だから、韓国焼肉なる言葉はあっても、日式焼肉は聞き及ばない?

忙しいオモニが、カンテキと食材だけを用意し、餓鬼がくいちらかす。無論、ホルモン(棄てるもん)ですから、極貧でも手が出るし栄養価は高い、、、その意味でホルモンを高級焼肉店で提供するのは、アタシ的にはかなり抵抗があります。

2025年6月14日土曜日

ぶぶ漬け

 


アタシは辛辣な映画批評に躊躇しないが、面罵的な雑言まではしない。卑しくも映画人達が精魂込めた成果物ですから、、、ボロッカスに言うならアンタが作ってみろ(監督やってみろ)よ!って

でもこれは映画作品としては如何なものか、、批評にすら躊躇する



一般的に言われることは、京都人は外ヅラはともかく内ヅラは悪く、本音と建前が違いすぎて心底排他的。洛中のど真ん中に三代住んでやっとサークルの入り口に立てるって難儀な世界

かの細川護煕氏曰く、、、家宝めいたものは全部戦乱で焼けました、、、彼の言う「戦乱」は応仁の乱のこと。太平洋戦争なんかがアタマに浮かぶようではまだまだ(^^)

つまり時間軸やら感性があまりにも違いすぎるのよ


この映画が洛内で上映されたかどうかは知らないが、洛中の町衆のコメントは聞かずとも分かります。


ほんに京都のことようわかってはりますなあ


この台詞を底意地悪げにまったるく言われたら、、、意味を知らないと嬉しくなるし、知ってれば微苦笑するしかない。無論かれらは後者の意味です。



ヒロインは十三代続く京扇の老舗に嫁いだコミック系ライターを生業とする江戸女

洛に惚れ込み、洛のためにと、、、やることなすこと空回り。

一体、どう起承転結(ストーリーのオトシマエ)をつけるんだろうと、、ハラハラドキドキ。唐突にエンドマーク


極私的プロ映画批評家的には、製作サイドが破綻して途中で投げ出したとしか思えない。

素材的には面白いし、調理のやりようはいかほどでもあるだが、、、、とりあえず観客はいましたよ、それも信じ難いほど



洛中の慣わしに、毎月の一日と十五日にはお出入りのお店から赤飯が届けられる、、、ってこれは知らなかった。

京伝統ならば、アタシが知らないはずがないが、、、やはり十数年前からの新しい伝統らしい


ところで、、ぶぶ漬けって?

単にお茶漬けのことです



みどこは、室井滋さんの嫌味たっぷりな演技だけ(^^)



2025年6月13日金曜日

多段階認証

 


銀行キャッシュカードが出来た時、四桁暗証番号って新鮮だったが、、、今となっては牧歌的だ。


いまや、IDとPW(あるいはパスコードやらパスセンテンス)も当たり前、、、なんだが、PWのプロトコルが段々と複雑になるし、使い回しはしないようにしているから、システム単位でそのプロトコルが異なるもんだから、、、既に記憶力の限界を超えてしまった。


加えて、、某ネット証券の脇の甘いセキュリティシステムのおかげで多額の証券詐欺被害の発生

とうとう各社とも多段階認証システムの強制導入に追い込まれた。



しかし、今回導入された追加認証のやり方が多岐多様千差万別で、あちこちとお付き合いがあると、、、もはややってられない。

取引サイトへのアクセスがあったことのメール連絡は当たり前なんだろうが、いちいち鬱陶しい



大手IT企業が管理するワンタイムPW方式

事前登録したスマホに送信されてくる認証コード入力

事前登録したスマホから取引開始の為の認証交信

取引実施時に取引認証コードの入力とか生年月日の入力とか登録住所の郵便番号入力やヒミツの質問への回答やら


何が一番適切なセキュリティレベルだかはなんともいい難い。どの方法でも面倒だとは思うしアタシはパニクリはしないが、数多いIT音痴の方は大変かも

しかし、アタシも結構困った事態に追い込まれています(^^)



さすがに生年月日の虚偽登録はやっていないが、登録住所が怪しい(いつの頃の住所を使ったか分からないし、住所変更届は、、、多分していない)

固定電話の登録しかしていない

ヒミツの質問への正確な回答を覚えていない(古今集だか古今和歌集かどっちだっけみたいな)



究極は「生体認証」なんだろうが、究極の個人情報を差し出すのはごめん被るし、仮にもそうなると結構不便なんですよね。



それに、いまでもスマホを失くすとおおごとなんだが、益々それ以上に、、、、



2025年6月12日木曜日

吉野家と吉野屋

 


言葉遊びとか漢字遊びです。

どちらも表意する対象は似たり寄ったりですが、ニュアンスにはかなり差があります


政治「家」と政治「屋」が端的な例ですが、ネガティヴにもポジティブにも印象づける事もある。

アタシは「経理屋」ですから、、、って謙遜かもしれないし卑下かも?その辺りは全体の文脈で判断するしかない。

一般的には、家は上級イメージ(尊大とも)で屋は格下的



歌姫の隠れたる名曲「狼になりたい」



シングルカットされていないし、有名どころのカバーも無いが、、、実に素晴らしいのです。

でも駄文の展開上「あれって、、吉野屋だっけ?」と気がついてほしいねえ(^^)

牛丼チェーンの屋号なんかって、、、


吉野家

すき家

松屋


ラーメンチェーンだと、家や屋を看板にもたない方が多いが、あったとしても◯◯家は希少種


ラーメンは庶民食だからってことなんだろうし、牛丼が大衆化したのは牛肉の輸入関税が下がってからのこと。かつてはマックのハンバーガーだって高級品だった。


とは言え、ネーミングセンスはさまざま

京都の名旅館ならば、、、

柊家

炭屋

俵屋

東京の老舗料亭ならば、、、

福田家

濱田家、、、何処も招待されたこともないし、あとは残念ながら知らない





2025年6月11日水曜日

卒塔婆小町

 




知人の伯母さんが、名題の演目を素謡で演じるというから、いそいそと能楽堂へ
素人の発表会なんか、身内以外には笑止なんだが、、、



まずもって、無料です
プロの能楽師がサポートしますから、プロの技だけを堪能する(素人のパートは居眠り)

この演目自体最高難度の謡曲であり、目に触れる機会が少ない

老女ものの謡曲は、アタシが演じる事はまずあり得ないから(サポートするプロもAクラスですからお役料やら値が張るのよ)


伯母さんはシテ(老残剥落した小野小町)

ワキとワキシテは、旅の高野山の僧侶

地謡(バックコーラス)が四名

普通はただの和装ですが、この演目に限り女性は色留袖、男性は裃着用と重装備です。


流浪に疲れた小町は朽ちた卒塔婆に腰掛けるが、それを僧侶達が咎める。

美貌と歌才だけでなく学識豊かな小町は逆に僧侶を論破する

あまりの事に名を尋ねると、、、小町は老残剥落の身を嘆き、殊に恋焦がれ死にした深草少将に取り憑かれたように物狂う、、、とまあ時空を超越したような場面展開。

能はもとより素謡であっても、実に難しいってよくわかります。



でも、とっつきにくいからって忌避するのは勿体無い。そんな時には、天才三島由紀夫の「近代能楽集」を読む。翻案戯曲集ですが、お手軽ながら奥が深くてサクサク読める。

それが、情念と怨念の観念劇を新潮文庫で千円足らずで堪能出来ますよ

2025年6月10日火曜日

高慢と偏見殺人事件

 



邦訳された際のタイトルは「高慢と偏見殺人事件」
確かに「ウィッカム氏の殺人」では読者を惹きつけるものはない。
高慢と偏見と聞けば、氏の名前を連想するかもしれないが、逆の可能性は低いと思う。

これは、ジェインオースティンのシェアードユニバースミステリーです。
オースティンの作品群、、、いずれも18から19世紀にかけてのジェントリー達のたわいない社交と婚活話がさしたる事件が起きるわけでもないが、不思議と退屈せずにページを繰る物語の主人公が一堂に会しての密室殺人事件のしつらえ。作者はヤングアダルト作家(倭風に言えばジュニア小説作家)ですから、若い男女が狂言回し、、、つまり名探偵。


作者の執筆動機が、先行するパスティーシュミステリーが気に入らなかったからと言うことで、、、これには、激しく同意します。


今回の被害者はウィッカム氏。詐欺師にして恐喝の常習者だし色魔でもある。

ハッキリ言ってしまえば、コロサレテトウゼン!

豪壮なアビー(邸宅)に集まった人々は須くウィッカム氏に恨みをもつ被害者であり殺害動機がある。

犯罪は憎むべくだが、被害者には同情しないし加害者には共感を覚えるって(^^)


ミステリーの常道として、犯人逮捕で事件は解決なんですが、それじゃ読者の期待に答えられないから、クリスティの「オリエント急行殺人事件」的な予定調和なエンディング。


邦訳は今年の刊行

作者はこのミステリー路線がお気に入りらしくこの若い男女探偵をセンターにして「高慢と偏見」ワールドのミステリーをあと何作も上梓しているようです。

書店の店員さんが、売りたい、買って欲しいって思うかどうかは微妙だ。

公設貸本屋さんで行列なしに借りる事が出来ましたから、人気レベルは想定の範囲

でも、面白いしつらえだし、オースティン全作(六作品)の総集編一気読みをやった気にもなります。アタシとしては好きな作品だが、登場人物が多すぎて再読しないと、、、まだアタマのなかに入らない。