メスザルが世間にのさばると社会が乱れる・・・という古来からの言い伝え
さしたる根拠もなく、ヒトザルの歴史は騒乱の歴史であって、およそ悪しく愚劣なオスが君臨をしていたことを主因とする以上
ある種の「封じ込み政策」のシンボリックな物言いに過ぎない・・・はずです。
女性の社会進出の程度は、喫緊の課題だと・・・これもスローガンでしかなく、事態の改善は遅々として進まない。
先進国といわれる国々においても、カトリックの長女とか次女とか言われる国の実情は、ミゼラブルとしかいいようがない。
私の人生設計
そんなていたらくですから「映画素材」にしてもコメディでしかありえない。
実話をモチーフに話題と人気を博したそうですが、一時の享楽と時間つぶし程度であって、社会をうごかすほどのことでも・・・なさそうだ。
ヒロインは、ローマ郊外の山間部から往復四時間かけてローマ大学の建築学部を最優秀で卒業し、
各国で学位を収め、建築家(映画のセット製作なんかも建築家の領分なんだ!)のキャリアを積むが・・・・
故郷忘じがたく、イタリアに帰ってきたが、なんとも男尊女卑社会。
とりわけ建築業界は、オトコ社会らしくって、オトコのコネのネットワークでがんじがらめ。
やっとこさ、職にありついたが、就職誓約書には「妊娠退社条項」まで・・・・
公営住宅のリフォームプラン公募に挑戦するが、オスザルになりすました事で採用され・・・そして「騒動」は起きる。
これがフランス映画ならば、多少シリアスで理屈の多い問題作になるところでしょうが、イタリア映画ですから、
予定調和的なほのぼのハッピーエンド劇。
ドタバタとやたらとボリュームの多いお料理が登場するところもお国柄(笑)
監督は初見ですが、主演女優に手をつけた模様。
ヒロインも同様ですが、イタリアでは人気の歌手とかコメディアンらしい。
あんまりお若かりしころのカルディナーレ風ですがあまりお好みなタイプでもない。
おおさかのおばちゃん風なぽっちゃりな女優陣はさておき、
カッコいいオスザルが結構登場しますが、すべからくゲイというのが今風。
社会で頑張るアラサー・アラフォーにエール!ってキャッチコピーですが、あまり当たらなかったようですねえ。
ロードショーは早々に打ち切られました。
興行権が安いようですから、場末の二本立てなんかでどさまわり中。
女性宰相が頑張る一方で「女性蔑視派」のリーダーが闊歩もする二極化世界の挿絵みたいな映画です。
特にお勧めするものでもない。
だって、このヒロインは知力と説得力、持続する意思があるのですよ。
これにあと「肉体上の耐久力と自己制御能力」が備われば、カエサル(同じ「サル」でもできばえが異様なまでに異なる)と同等。
メスだから、だれでもオスと対等になれるって・・・幻想です。
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