2016年12月16日金曜日
不思議の国の仲卸
至高のグルメ映画とは・・・何度も書いてますからパス。
カフェアングレのエピソードです。
まあ、お料理の登場する映画って安直ですから、得します(笑)
これも何度も書いてますから、ええ加減食傷気味ですが、お料理の三要素
素材の吟味
料理の技
盛り付けの巧み
・・・で、かかるが故に、焼肉とテイクアウトのハンバーガーは料理ではない!ってオチになる。
今日は、どのエレメントが一番かって話題です。
殊更に言挙げすることもない。素材の吟味に決まってます(キッパリ!)
さほどでもない素材を調理のテクニックでこねまわす京味もありますが、やはり苦し紛れ。
京の某権力者に仕える包丁人が、僥倖ともいうべき素材が手に入れ狂喜乱舞って・・・なんで読んだエピソードかな?
全体の四分の三までは素晴らしい出来栄え。
最高のグルメ映画の称号を与えてもいい。
築地の仲卸連が主人公です。
実のところ、魚市場の仕組みってよく知りませんでしたが、こういうことなのか。
気の利いた小料理屋で「大将!これって美味いねえ」と言うだけの立場です
しかし、料理屋さんがお客が喜ぶ料理を出すために仕入れる素材は仲卸の吟味の手になる
高いからそのお店にいいわけじゃない。
そのお店の客の嗜好に合致するいいものを世界中から集まる(集める)素材から「選ぶ」という前さばきの機能が
築地の本来機能だとか。・・・奥が深いですねえ。
たしかに、割烹に寿司ネタを斡旋しても意味がない。
名だたる名店の板前(次郎、石川、小十、さいとう・・・・)の調理の技も登場します。
所作の美しさには圧倒されますが、
それも素材あってのこと・・・って板前本人たちが異口同音に言うのですよ。
しかし、倭国の魚文化は家庭の台所で尾頭付きを三枚におろす主婦の基本機能あってのこと。
切り身の魚しか知らないガキどもに尾頭付きを食わせる給食活動があるらしい。
健気な努力に目頭が熱くなりますが、早晩「モンペ」が骨が喉に刺さって危ないとかなんとか・・・
仲卸も世代交代で閉店も相次ぐとか
日本橋から移転して80年。
次は豊洲だ・・・・と言わんばかりの映像構成には objection!
そういう制作意図のドキュメント映画じゃないだろうに・・・
まるで最後は「食育映画」となってしまった。
仲卸の掘り下げが足りない。
TSUKIJIに惚れ込んでいるようで一番乾いているのは制作陣だと断じざるを得ないのは慙愧に耐えないねえ。
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