海堂尊
医師からメディカルエンターテイメント作家に転身
柚月裕子
読書好きが講じて推理作家を目指した田舎の主婦
作風や小説素材は多彩
この二人は作家というだけで特段の交点はないが、ただ手術支援ロボットが登場する作品だけが共通する。
ブラックぺアン(海堂尊作品)
ミカエルの鼓動(柚月裕子作品)
基本的に手術は外科医のメスの切れ味に依存し、卓越した技量は神の手とか手術室の悪魔やら、、、雅称とも畏怖的表現に事欠かない。それに必ず心臓外科医(某統計だと心臓手術件数は最下位だと言うのに)
手術ロボットを活用したとしても、あくまで支援であり、操作はヒトザルである医師が行う。
自動運転レベルに例えればレベル2とか3程度?
小説的には経験の少ない外科医でも高度な手術がこなせる、、、みたいな事になっていますが、この辺りは疑わしいあるいは強調のし過ぎ。遠隔操作が理論的に可能であるが、、、
しかし、多くのメリットがあり導入が進んでいることも確か。
だから、アナログとハイテクの相克とか諍いみたいな設定は多少やり過ぎだが、それくらいやらないと面白い小説にはならない。
極私的な興味からすれば、そのロボットなる商品のネーミング。
世界最初のロボットの商品名はダヴィンチ
由来は言わずとも(^^)
国産ロボットは火の鳥(HINOTORI)
外来製よりも安価で小回りが効くのがウリ
この辺りをそのまま使ったのがブラックぺアンに登場する「ダーウィンとカエサル」
それぞれのネーミングに同じような開発意図なり夢が感じ取れますが、安直だ。
一方で柚月版では、ミカエル(大天使聖ミカエル)
数ある天使の中では最上位をしめる。
神話的に医神と言えばアスクレピオスだろうし、ヒポクラテスは彼の子孫らしい。
しかし、知名度が低いし長ったらしいからマーケティング的にはよろしくないということ?
勝手解釈をすれば、奥深い暗喩が感じられなくもない。
実はミカエルの弟はルシフェル(サタンの別名)
ルシフェルはミカエルと並ぶ神の使者であったが、傲慢で下剋上を企てたとして天界から追放されたとされる。同じ血が流れている兄弟、、、ということからして作者の意図を感じ取ることは難しくない。
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