時代は、昭和四年から七年まで
世界恐慌の阿鼻叫喚の中、満州侵略に始まり、515の右翼テロから満州国の建国(連盟脱退はその翌年)
曲がりなりにも近代立憲的であった国家統治体制の崩落が始まります。
そんな時代でも、荷風先生は五十代前半の頃なんですが「紅旗征戎我が事にあらず」だが、、、
でも憤怒のこころが行間に滲むからか、原稿は下駄箱の奥に隠していた、、と日記には書いてました。
憲兵がその程度の小細工で誤魔化されるはずはない。
左翼を支援することは皆目の荷風でしたから、ことなきを得たのかな?
なんにせよ、文句や罵声は軍や政治よりも、犬猿の仲の菊池寛や朝日新聞に多く向けられる
金満放蕩文士ですから、夜な夜な愛人(関根歌子やら)をお供に下町のカフェやら山の手の待合を徘徊し、、、玉の井が登場するのはしばらくしてから
0 件のコメント:
コメントを投稿