2022年11月20日日曜日

ヘルスケアシリアルキラー

 職務に貴賎なしなんだから、、、と枕詞をつけますが、相対的に高度な職業倫理を求められる職種に、モラルに絶望的な欠陥のあるヒトザルが従事する事のおぞましさ.....


忘れた頃になれば、忘れてはならないとばかりにメディアを騒がす「名題のような衝撃」



ドイツではニールスボーゲル

アメリカではチャールズカレンやクリスティンギルバート

カナダではエリザベスウェットローバー

イギリスではビヴァリーバレット

倭国だって負けてはいない(まだ判決は未確定ですが)、、、久保田愛弓とかほかにも



パイク様以上に良妻賢母や薄幸の美女に不向きなジェシカチャンステインがグッドナースの役、エディレッドメインがバッドナースの役って、もの凄い重量級のラインナップ。


エディが演じた実在のヘルスケアシリアルキラーの近影がこれ!

エディの物静かに鬼気迫る演技はさすが、、、


彼らの心の闇は、聞いたような講釈はあまたあるが、所詮は解らない。ヒトザルの生き死にに関与する者が加担すれば如何様にも防ぎようはない、、、というのはあと講釈なんだが、そうともいいきれない。

この映画でも示唆しているが病院サイドの隠蔽工作的な行為が被害を拡大させるが、この事例では病院への民事裁判はなかったとされる。訴訟社会でファイトマネーだけで請け負う弁護士数多なのに、提訴がまったくなかったって、、、、まず勝てないってこと

横浜のあの病院もそうだろうと思われる。異様な事象が頻発しているのに不作為を決め込んだ、、、らしいし、なんと看板を架け替えてまだ営業していると思われる(どっかの反社宗教法人で聞いたようなはなし)が、よく客(患者さま)が来るもんだ。


先日久保田被告に一審判決が出ましたが「無期懲役」とはビックリ仰天。

裁判所は計画性も刑事責任能力を認めた上で酌量すべき動機もなく三人以上殺害しているのに贖罪意識を強く示した(死刑にして欲しいって何度も口走ったらしい)から、、、死刑回避だとさ

検察は無論控訴。

実際はさらに多くの犠牲者がいた事の蓋然性が高いし、病院サイドが適切な使用者責任を果たしていれば、犠牲者は少なくすんだはずだし、これで死刑判決が出ないならば金輪際死刑判決は出せなくなる。


再度冒頭の文句を繰り返しますが、、、「相対的に高度な職業倫理を求められる職種にモラルに絶望的な欠陥のあるヒトザルが従事する事のおぞましさ」、、、とは看護師とかだけに向かって言う事ではなくむしろ病院管理者に対していうべき事だと、、、信じて疑わない。

2022年11月19日土曜日

ファスト映画裁判

 倭国の著作物の定義は、、、



明らかにファスト映画は著作権の侵害にあたりますから、刑事裁判、民事裁判で相応の代償を払うことは当然なんですが



毎度、映画館の上映前に見せられる「注意喚起」なんだが、いったいどんだけの事をやらかせば、最高刑の10年を喰らうのかね?


この事件では、三人が共謀してファスト映画を60本あまり「製作」し、一千万回程度再生され、民事法廷での判断では20億円の損害を与えた、、、

もっとも、このゴロツキどもの収益は七百万円くらいって書いてますから、、、

再生する度に200円の損害を映画会社に与えながら

アガリは一円にも満たない(^^)

YOUTUBERって割に合わないビジネスだなあって感想なんです。


刑事裁判も民事訴訟も全件を対象に争ったわけでもなく(裁判の早期決着を優先したんでしょう)、刑事裁判では、なんと執行猶予がつきました!

アタシが担当検事ならば量刑不当で控訴するわ。

民事訴訟は五億円の損害賠償。

無論支払能力は無さそうだから、自己破産だ。


この裁判でファスト映画の投稿が激減したのは慶賀の至りだが、いろんな映画のシーンの編集投稿がなくなるのはいささか困った事なんだが、、、オリジナルの価値を毀損するのは論外としてもなあ


2022年11月18日金曜日

天下三不如意

 




加茂河の水、双六の賽、山法師、是ぞわが心にかなわぬもの.....

平家物語とも源平盛衰記とも、、、出典はそんなとこ辺りだから史実性は怪しい。



白河天皇は長く権力の座にあり、やりたい事はなんでも好き放題にやったが、


加茂川の水(天災)

双六の賽の目(確率)

山法師(神意)


だけは、、、如何ともし難いのは別に彼だけではないが、逆に以外はなんでも意のままだったということ


宮中のオンナはすべて夜のお相手みたいなもの

殿上人だって愛人....侍寝職なる御役目があった

自分の娘に手を出した模様(待賢門院)

手を出した娘を孫に相当する鳥羽天皇に押しつけた。

その後も近親姦は絶えず鳥羽帝の皇太子(崇徳院)の実の父は白河天皇とのウワサ


まあ皇統の血脈を絶やさない為にはこんくらいやんなきゃダメなんですよ。

品行方正は天皇制の最大の敵だ!とかなんとか(^^)


今日はそんなフランス書院文庫的な話題ではなくて、

双六のはなし

紙(絵)双六みたいな貧相なゲームではなく、王朝古典に登場するのは、盤双六。



見た目からもバックギャモンのようなゲームだと思われます。賽の目という偶然ですが、二個の賽を振れば出目の出る確率(ゾロ目とゾロ目以外)に差が生じる事からコマの動かし方(ポジショニング)次第で局面は有利にも不利にもなる。

まことに不敬ですが、白河院はあまり数学的才能がなかったみたいだ。


盤双六は、枕や源氏にも囲碁と並んでたびたび登場します。囲碁はさておき盤双六もある種の戦略や戦術は有りますし、実はこの時代ならばモンテカルロの誤謬が成り立たない可能性もあります。

丁半博打で使われる賽に鉛を仕込み特定の目が出やすくするのはイカサマですが、均一な工業製品のようなモノをつくる時代ではなかったから、出目のバイアスが多少はあり得たはず。つまり加えてカウンティングの技術があれば、連戦連勝だったって事。

2022年11月17日木曜日

キャスティング契約書

 芸能人や有名人のキャスティング(広告宣伝)契約。

広告塔の不祥事や醜聞等の有責事由なんかで宣伝の打ち切りや商品イメージの失墜、、、巨額の損害賠償ってままあるはなし。



本件に関しては、経営破綻の理由や諸々には余りに無知だから論評はしないが、ファイトマネーだけの暇な弁護士の売名的な人騒がせだろうとは思いますし、暗号資産投資って、ギャンブルに近いスピキュレーションでしょう。

提訴なんて、、、天唾の様だが(^^)



アタシ自身キャスティング契約書を作った事も見た事もない。雛形を拾い見るに「広告主の不祥事」を損害賠償等の事由にしている例は皆無だ。

広告主のスキャンダルでタレントの商品価値が毀損する事だってあるんだから、契約自由の原則とは言え、これはチカラ関係を背景とする片務的だし不公平だ。


実際に契約書通りがんじがらめに遂行しているかどうかは知らないが、、、、、業界が業界だもん(^^)

もっとも、アタシの最初の奉公先が属する業界は「基幹産業」と呼ばれていた時期もあったが、その頃の業界の盟主と言われた会社さまは、、、


契約書は一方的に下げ渡す(出入り商人は黙って判子を押すだけ)

明らかな誤字誤謬も訂正しない(出入り商人は苟も指摘をしてはならない)

契約書正本は一通しか作成しない(出入り商人には契約書の正本がない)


けだし近代資本主義の精神を唾棄するような所業ではないか。

もっとも「伝聞」ですがね

代引詐欺

 石川五右衛門の辞世の一首だと脊髄反射しそうだが、これも大泥棒らしく盗作(普通は本歌取りと言いますが、、、)


なにが本歌か諸説ありますが、古今和歌集仮名序のなかのたとえ哥の一例


わが恋は、よむとも尽きじ

荒磯海の 浜の真砂はよみ尽くすとも


あるいは


渡つ海の 浜のまさごを かぞへつつ

君が千歳のありかずにせむ(古今 賀歌 読み人知らず)



ありふれた比喩ですから、本歌は他にもありそうですが、盗っ人らしく辞世の一首まで盗んだらしいっサゲでマクラはお終い(^^)



ともあれ、小悪党がやりそうな薄汚い犯罪の類型は千差万別毎回の新基軸には感心するしかない。

一般的に被害者と加害者の関係で言えば「あたまが悪い、腕力が乏しい、危険予知感性の顕欠、、、」とかまあ被害に遭われた方には気の毒ですが、自分の命と暮らしは身の丈に合わして自分で守るしかない。


長閑で平和な寒村陋屋あたりにも世知辛い世間の風が吹いてくる。

最近ではさまざまなパターンの「代引詐欺」

しばらく前には、北海道の海産問屋を名乗る080の売り込み電話。都度着信拒否にするが次々に番号を替えて....

次は「点検商法」の電話版。古民家仕様の改修工事ができるならば、、あれこれ使用資材の指定までして明日にでも来てちょうだい!と言えば後は音沙汰なし(^^)


昨日はこれ!



そもそもアタシは代引で購入することはない。クレカ決済を勝手に代引に変える手口もあるらしいが、、、もしかしてアマゾンで注文したのかもしれないが、記憶にないようなどうでもいいものなんだろう(^^)

しかし、アマゾンとは言え出品者の身体検査をきっちりやっていないのだろうなあ。

いま貨物は近所の郵便局にあるみたい。

保管期限が来れば発送元に返送されるはずだから、放置プレイにするかな



この会社、この手の商法では悪名が高いらしい




2022年11月16日水曜日

永代橋おちた、おちた

 折角読み返したんだから、改めて、、、、


時は文化四年(1807年)八月十五日(陰暦)
太陽暦ならば、九月十六日に相当します。事故が起きたのは午後の四時あたり
真ん中深川よりから崩落したらしい。おりしも引き潮のため、犠牲者が増えたとも



別に不幸で笑いをとるつもりでもなかろうが、、、

蜀山人は、、、


永代と、いわれし橋は落ちにけり

今日は祭礼 あしたは葬礼


多少なりとも哀悼の念が込められています。

しかし、ある落首に曰く


御祭へ 

行のの道は 近けれど 

まだだしも見ず 橋の落たて


言わずと知れた百人一首の小式部内侍の名作のパロディ。

いまなら大炎上間違いなし。

武江年表には、このパロディだけが引用されています。



RRR

 映画大国なるインド

なにが「大国」かと言うと製作本数のこと。

映画人口も10億人内外と巨大だが、人口比からすれば倭国と変わらない。


サタジットレイの「大地のうた」が倭国で公開されたのは、カンヌ登場の十年後

過酷なまでの忍耐を観客に強いる名作だが、さすがに仏教哲学やゼロを発見した思弁性の高い国は大したものだ、、、なんて「大いなる誤解」だった。


その誤解の呪縛から解放されたのは30年後



インド映画の保守本流は「大いなる娯楽」

超人的な、、、歌謡にダンスにアクションやら恋。

脈絡もなく突然だけど踊り出したり歌い出したり.....

そして、バーフバリの世界的ヒットを踏み台に、満を辞しての超大作の大公開




大ヒット街道爆進中は慶賀の至り、、、なんですが、製作費と興収からすれば、あまり割のいいプロジェクトでもない。

いったい「RRR」ってなんじゃいな?


RISE

ROAR

REVOLT


物騒な単語が三つも並ぶ、、、はやい話が反英愛国解放闘争映画だということ。

そんな映画が世界で大ヒットとは、、、黄昏れる英国の没落の象徴

大英帝国の植民地支配の苛烈さに果敢に反抗するヒーロー二人、、、と書いてしまうとネタバレだが、公開から三週間経過し、そろそろ興行は打ち切り。

雨の日曜日の場末の小規模シネコンも満員手前のそこそこの入りだし、エンドマークと同時に観客の拍手喝采にはプチビックリでした。






2022年11月15日火曜日

メタバース工学部

 


かつては五十の手習い、、、、なんだから今ならば古希を超えてもおかしくない。



千葉市郊外にあったかつての「東京帝国大学第二工学部」みたいなもの、、、、さにあらず。

キャンパスはメタバース空間

全てのカリキュラムを踏破しても東大工学士の肩書が貰えるわけではない。


寒村陋屋から外に出るのは滅多にないから、メタバース空間でアカデミックな環境に浸れるの有り難い。

赤門の学士様の肩書はプラチナだが、別に学歴ロンダリングが今更必要な客観性も心理的理由もない

メタバース空間での学び舎はあちこちにあるが、どうせなら敷居の高い方が励みになる。

文科系学士の端くれだが、若かりし頃はCPU言語のサンスクリット語の周辺をウロウロし、さしたる規模でもないがIT会社のCEOをつつがなくまっとうもしたから、理科系周辺科目だって苦手な化学式や微積分さえ出て来なければなんとかなるだろう(^^)


そんな事よりも「高等教育の原点」に立ち返る意義に共感したってことかな?

そもそもが、國を支える「高度な」人材育成こそが原点である。と言ってしまえば身もふたもないし、教育勅語に飛躍する勘違いも起こりうるが、アタシのあたまにはかの「学事奨励の布告」しかない。



入試偏差値のランクを競い合い、その騰落に一喜一憂するのでなく「学び己の血肉に化しそして実践する」国家有意のヒューマンリソースの醸養こそが高等教育機関の使命だろう。

国力低下が顕在化し、なかんずく目を覆いたくなるリーダーたるものの劣化なり惨状を見れば、最高学府の中の最高学府として憂国の念が生じたのならば、、、遅きに失したの感あるが、いまから巻き返せば.....


しかしなあ、、、年齢条項はないみたいだが「法人会員経由」でないと受講できないみたい。

法人会員リストをながめるに、、、、貧相な風景だなあ。大企業の教育部門は未だ懐疑的なんだろうか?それとも羊頭狗肉だと切って捨てたか?

R社の名前があるなあ......多分本能寺は別だ(^^)


かくなる上は、古巣の会社を法人会員に登録するように誘導するか、、、アタシの後任社長ならば可能性は高かったが、今のあの社長じゃ話にならん。

今経営しているメダカ企業を登録させれは簡単だが、これじゃ面白くない(^^)



2022年11月14日月曜日

季と恋

 王朝和歌の世界は、煎じつめれば「季と戀」をあれこれと、、、、こねくりまわし

かかるが故に欲張りな王手飛車取りみたいな超絶技巧の散りばめに如くはものはない。



そろそろ木枯らしの吹くころ。

北寄りのやや強い風、、、冬到来を告げる風

英語の世界ならば、Winter Wind じゃあんまりだからって、 Drying outTrees、、、はなんとも(^^)

ネイティブは本当にこんないい方するのかなあ?


木枯らしでも構わないが「凩」という国字の方がなにやらゆかしいものの、和歌の表記としては、、、

だいたいにおいて掛け言葉らしく仮名で書くものであり、こがらし(木枯らし・焦がらし)が月並み技巧ながら.....

恋情なりと冬景色の二重構造が文字数以上の広辺な世界を作り上げる。

しかし、手垢の付いたテクニックですから観衆を唸らせるには、、、、


消え侘びぬ

うつろふひとのあき(秋・飽き)の色に

身をこがらしの森の下草(新古今 定家)


言の葉も

我が身しぐれの袖の上に

誰をしのぶの杜のこがらし(續拾遺 順徳院)


前者は千五百番歌合屈指の恋歌

後者の續拾遺和歌集は後醍醐帝の祖父である亀山院の命による勅撰集。


どちらも恋部の和歌ですが、冬部に収録しても苦しゅうない。晩秋から初冬の景色。

恋の風景としては御約束とおりの哀しい結末

この手の和歌での定番の字句をおりこんだつづれ織技巧の極地



楽曲としてももう少しイメージ素材になるとおもうのですが、有名どころはこれくらい



ポップス界は、、、まるで知らない。

先ず頭に浮かぶのはこの曲くらいかなあ