2023年4月18日火曜日

万年◯◯賞候補

 




かような話題ならば、それなりに「権威」が必要だ。
芥川賞とか直木賞......
まずは、芥川賞
川上宗薫は候補五回で無冠のまま。諦めて官能作家に転向(それらを読む限り芥川賞作家たる資質の片鱗は感じない)
もっとも宇能鴻一郎のように受賞作家ながらそっちの道に安住してしまい、、、文壇の重鎮からは受賞返上のお小言を(^^)
もっとも佐藤泰志氏のように候補五回の果て自裁した例もあり、、、彼が受賞出来なかったのは不可解としか言いようがない。



さて原田マハ
直木賞候補が、確か四回、、、まだ無冠だ。

特段に世を儚んでいるようには見えない。芥川賞まっしぐらは思い詰める可能性が高いが、、、直木賞はエンタメだもん。

彼女は経歴からしてアートミステリー系ならばキラリとひかるが、それ以上にもならないし以下でもない、、、って以前から言い切ったことがある。誰からも非難されなかったからまあそうなんだ。


コレも原作は、原田マハ。

主演が中谷美紀さんだからまだ映画らしくみえますが、、、


ルオーが登場するのが「楽園のカンヴァス」

感心はしたが、もう中身は忘れた。

今回は「暗幕のゲルニカ」、、、むろんあのピカソ最大の問題作



絵画としてのMSG性や氏素性流転の数奇さからしても20世紀最大の傑作のひとつって、、、まあそうなんだ。様々な理由からバルセロナのどっかの美術館から絶対に動かさないと言われている。

でもレプリカがNYの国連安保理議場の一角にあります。


ナチスによるゲルニカ空爆の衝撃に触発された作品だが、いまや無差別的非道徳的戦闘行為全般に対する「怒り」の表明だとされます。


小説的にはNY近代美術館のキュレーターが、ピカソ回顧展を開催するにあたり、911以降のイラク侵攻やら反テロを標榜する不義な戦争を強引に進めようとするやり方に対する理不尽さに対抗するためなにがなんでも「ゲルニカ」をアメリカで展示すべく苦闘するっておはなし。


オチはなかなかの素晴らしさ。

今やピカソの大傑作である事を否定する向きはまずいないが、発表当時は冷ややかなものであった。

しかしナチスをはじめとする戦争の災禍の拡大がこの作品の価値を高めたって、、、実に皮肉なはなし。


老子曰く

大道廃れて 仁義あり......みたいなものだ

2023年4月17日月曜日

朝練

 舞台出演まであと一週間

仙台平五つ紋の着付けはまあなんとか

正座は大丈夫

立ち居振る舞いも、、、

あれこれ練習しているが、肝心の謡が心許無い事が判明。十分くらいの暗譜に難渋するとは、、、歳はとりたくない(^^)


この界隈にはワンカラボックスがないから、、、、普通にジャンカラでボイストレーニング。
カラオケハウスなんか何年ぶりだろう(^^)


いわゆる「騒音」のクレーム回避には寒村陋屋ならばいざ知らず、下駄履きアパートだもん。





近くに24時間営業の店舗があった。

凄いなあ。無人受付無人精算(現金、クレカ、スマホ決済なんでもあり)

予定時間十分前にはアラーム連絡(Jアラートよりも正確だ)

フリードリンクを呑み散らかして....


しかし、アタシってこんなに美声だったのか!

なんて、帰ってから朝御飯食べながらケメ子様に自慢げに話せば、、、、


お風呂の鼻歌とおんなじ.....だとさ(^^)



しかし、突然ながら困った事態

素人診断だと「間欠性跛行」の発病かしら?

血管の問題か神経性かそこまで判らない。

お知り合いの医療関係者ならどなたの守備範囲なのかなあ?

たった一週間で完治はしないし、暫く歩けば回復するし、最悪は椅子に座るかなあ


2023年4月16日日曜日

夏衣 夜の綺羅こそオトコなれ

 


桜が終われば、すでに初夏どころか真夏ですよ。

衣更なんて美風も廃れた。




名題は、近江蕉門の河井乙州の俳句。

なかなか粋(スイ)ではないか
ウィキペディアでの代表作には取り上げられてはいないが、それは選び手のセンスの問題。


クールビズが悪いとは言わないが、夏だからと崩れてだらしない着こなしは男の値打ちを下げる。
夏こそ衣冠を正し、、、が佐々木道誉のような婆娑羅ファッションはあまりに嫌み。戦場に赴く華麗なファッションは嫌いではないもののあれは戦闘服という死装束。
平時には向かない。いわゆる勝負服です。

むしろ、箙に梅一輪を指した梶原景季の方が凛々しいのだ。


赤地の錦の直垂に 唐綾威しの鎧着て....(平家物語)

無作法な義仲みたいな木曽の山猿でもまことに凛々しく見える。
この文章のあと、、、粟津あたりで側近の今井四郎と情死さながらに討ち死にしちゃうのです。
巴御前なる奥様がいたはずだが、一緒に死ぬ程は愛していなかったらしい。

戦記文学はひたすらLGBTの世界、、、なの?


そもそもクールビズは「衣替え」とは似て非なるもの
常在戦場なんて息苦しいのはお好みではないが、本来的な「戦場」においてはやはりそれなりのスタイルがあるのですよ。
だが、真夏だからと嫌々ネクタイを締めればよいってものじゃない。だらしない結び目は論外。崩し着ルックが似合うほどのファッションセンスって最高難度なんだよ。

ワイシャツの第一ボタンをきっちりと隠すように左右対称のウィンザーノットで締め上げるのがいちばんの初心者向け。


固きカラーに 

擦れし喉輪のくれないの
さらば

とは 永久(とわ)に男のことば(塚本邦雄)




この時期だけの花水木柄のネクタイ、、、しかし、最近はまずネクタイは締めないなあ(^^)

2023年4月15日土曜日

サイタサイタサクラガサイタ、ススメススメヘイタイススメ

 




戦前の教科書を拾い読みしている。
名題は「サクラ読本」といわれた有名な尋常小学校の国語の教科書の冒頭。

若干の記憶違いがあり、サクラの次は、
コイコイシロコイ
その次がヘイタイサンのようだ。

アタシはまだ鮮明に覚えていますが、アタシの習った教科書では、

シロシロコイコイ、ヒロコサンヒロコサン

まあ、似たようなもの(^^)

アタシ的には当たり前に知っている事(水師営の会見とか)から、無駄に馬齢を重ねた事よと嘆慨することも。
菅原道真は学問の大家であるが、武芸(弓道)にも秀でていたとは、、、初めて知った。

とかなんとか、相当にレベルが高いコンテンツ揃い。ソリャ江戸期の倭人の知的水準は世界基準を遥かに凌駕していましたから、その延長として


族卒農工商及婦女子必ず邑に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す(学事奨励太政官布告)


なんて不退転の決意で全国民皆学の学校制度を作ってわけですよ。

さて、、、これもまた知らなかったが「九九」の事

コレが出来ないと小学生をやり直せ!って事になるのだが、江戸期の寺子屋では「割り算の九九」も教えたらしい。

そんな事も知らなかったアタシは小学校以前に寺子屋に通わなければならないようだ(^^)


細かい事は、Wikiの「九九」に説明があります。

算盤が苦手なアタシでは、うまく解説が出来ません😰

なもんで、得意種目を.....

謡曲「鉢の木」、無論原文ではないがほぼ忠実に現代語訳版で小学校五年生に教えています。

実に素晴らしい


戦前の義務教育はかくもレベルが高かったわけですが短期間とはいえ太平洋戦争期に改悪された国民学校制度が全てを台無しにしてしまい、そのイメージだけで全否定するのはまことに斬鬼に耐えない。

2023年4月14日金曜日

無駄遣い

 そんだけ有れば、、、高炉一基にはとても足りませんが、電気炉位ならば楽々つくれます。







そもそも出入り商人なんかロクにニンゲン扱いしてこなかった歴史と伝統があるくせに、直参旗本にしてやるからこれからは手を携えて精進せんかい!と言われてもねえ(^^)
かつて官営八幡には「商人出入口」があったそうな、、、実際に見た事はないが、躙り口みたいにかがまないと入れないようになっていたに違いない。

大株主である鉄鋼会社の合併については論評はしないし、大小のチカラ関係がハッキリしていたから以後の軋轢は限定的だったと思う(だっから対等合併なんてだいたいが上手くいかないのよ)。アタシの元部下達は聞く限り待遇的には不遇ではないらしい。経営中枢のエリートは叩き潰されたらしいが、まあ個別の現場力では負けていなかったということ。


しかし、お抱え主力商社の統合なんて、、、、氏素性や沿革に由来するスピリッツ、行動様式やらがあまりにも違いすぎるのに、、、あまつさえ上場廃止なんて

親子上場による利益相反回避等株主利益の為ならば大義名分はあるが、そんな事で上場廃止をするとはプレスリリースには書いてません。



上場鉄鋼会社の子会社よりもプライム上場の方が学生さんに受けるに決まっているからリクルートに困るだろうなあ。

親の締め付けが嫌いな連中が多いし、そんなのが良くできる商社マン、、、インディペンデントな会社にはお買い得人財が多いと思うし、、、

複合専業商社から専業一本足打法へ真っしぐらがありありですから、鉄鋼営業以外の部門は出来のいい奴どころがチャンスがあれば全員が逃げ出すかも(早晩繊維事業は三井物産の子会社に売り飛ばされるのは確実だとのウワサ)

食糧部門はどうするんだろう?

JFEの孫会社にはまだ「ノザキのコンビーフ」があります、、、、


アタシは既に過去の会社のしがらみなんかはなくなりましたし、、、年金方式で受取ってきた退職金は近々おわります。役員持株会で「半強制的に」買わされた自社株がありますが、株価低迷期が幸いした(アタシの頑張りも相まってその後上昇した、、と思っておく🤭)

たいした株数でもないが、配当利回りは商社株でも上位に入るし、、、問題は売買時の損益課税(計算するに笑ってすますにはいささか.....)

時間をかけて上手く税金を払わずに売り逃げようとアレコレ検討していた矢先に、、、実に腹立たしい

2023年4月13日木曜日

黄砂

 春霞やら朧刻といえば、美しく聞こえるがはやい話が砂塵つまり塵(チリゴミ)の類の結果と言い切れば、

身も蓋も無いので、多少文化的に(^^)


黄砂、、、なんて漢風表現だから王朝詩歌にはまず登場しない以上漢詩をサーチするしか無い。



あとは、工藤静香のカバーがかなりなヒットだった。

みゆきさん本人の音源はYouTubeにはないから、そっくりさんで雰囲気だけ(^^)


王維(八世紀玄宗帝の頃のキャリア官僚にして多彩な芸術的才能に恵まれた詩人)の著名な送別の詩


友人が遥か西域に出張する朝、折からの雨が黄砂を流し清め、新緑が美しい。

二日酔いだって?

迎え酒をさらにさらに一献

あの関所の先には、誰一人知るものはいないんだよ。



今朝は、洗濯物は部屋干し......とかなんとか我が家のケメ子様が騒いでいます(^^)



2023年4月12日水曜日

ヘルメット

 自転車運転時のヘルメット装着の努力義務の効果だろうが、にわかにヘルメット業界が活気付いている。

努力義務に過ぎないとは言え、自分のいのちと暮らしは自分で守るのが原則だからその意味では健全な行動様式だ。



懐かしい想い出、、、、といっても新左翼云々ではない。60年安保闘争に敗残した各セクトは冬の時代へ。はやい話が内輪喧嘩.....ゲバルトの季節。角材がゲバ棒として登場。その防御帽として「ドカヘル」

どの程度の防御能力だかは疑わしいものだが、、、トレンドアイテムとしてはヘルメット、角材、マスク手拭いは不可欠な三点セットだった。


アタシの最初のマスキングは、最初の奉公先。

管理部門とは言え「現場」のある部署。

マスクに安全靴(脚先を鉄で防御してくれます)純綿軍手、、、、やらなんやら。

首にはタオルを巻いていましたから、昔とあまり変わらない(^^)


ヘルメットも昔ながらのドカタ用のヘルメットですから衝撃吸収の内装ライナーはまことにお粗末。だから防御帽子も欠かせない。

作業着やらも含めて「貸与」ということになってますが、返却されても会社が困りますから、転勤時に自宅にもって帰った。しかし、五年余り使い込んだ古色蒼然としたヘルメットは中々のものだが、、、当時の耐用年数は二、三年。実のところ使用価値はマイナス以下





2023年4月11日火曜日

最高裁判事国民審査法

 倭国の有権者総数は一億人強。内在外有権者はたった十万人余り。

だから、投票させなくともよい、、、という事ではない。主権者としての「投票の権利」には最高裁判事の審査権(信任権)も含まれるはずだが、その権利は長らく無視されて来た。
昨年やっと国民審査法に違憲判断が下された、、、だがそれがどうした(^^)



最高裁判事の実質的な任命権は日米とも行政府にあります。アメリカンは議会の同意人事だが、倭國は主権者の国民審査による「否認権」があります。

一件後者の方が良さげだが、その制度が形骸化しているならば、無意味でしかない。


在外有権者にも最高裁判事の国民審査権を認めた事を画期的と評価する前にやるべき事がある。

無内容な権利を与えられても嬉しくもなんともないでしょう。そもそも在外有権者の投票率は20%そこそこ


倭国の最高裁判事は任命時と以降十年毎に国民審査の対象となるが、ここ半世紀ばかり複数回審査対象となった判事はいない(その前に定年退職)し、有史以来国民審査で罷免された例はない。

唯一回とも言える国民審査は任命以降最初の衆議院選挙の時。最大でも三年間程度の勤務実態で判断することになるし、過去には任命即国民審査という例もあっ

たやに

その形骸化の理由は様々だが、判断の為の絶望的な情報不足に加えて、最大の元凶は「白票=信任」である事。

否認したい判事にだけ✖️をつける。

あとは何も書いちゃダメ!

普通、白票は賛成じゃなくて判断保留でしょう。


だっから、、、手間暇かけて国民審査なんかやるよりも「国会の同意人事」にする方がましなんだが.....

憲法改正が必要だし、アメリカンのように、、あるいはそれ以上に政争の具になりかねない。



このクレランストーマス判事は「転向した極右」であり、九人の判事の中でもっとも保守的だと言われている。任命時には醜聞疑惑もあって最僅差でやっとこさ同意された経緯もある。

アメリカンの判事は終身だから辞任するか死亡しない限りその職にとどまり続ける。

例外は弾劾の対象となる事で罷免されることはありうるが、この程度(今の段階では単に報告義務違反)では弾劾の対象にはならない。

リベラルな判事が少数派となっており、早めに少しでも保守的な判事を減らしたい向きからすれば、チャンス到来!だと....要するに政局化。



憲法の規定の具体的手続を定める法律の中身には立法府の裁量権がある。とは言え何でもありはない。

憲法の精神なり趣旨が著しく阻害されるような手続は「違憲」であるって訴訟提起をどうしてやらないのかねえ?

たび重なる一票の格差訴訟により、議員定数問題はあらかたけりがついた。

今度はこっちですよ





2023年4月10日月曜日

日本左翼史

 



講談社ばなしのついでなんですが「真説日本左翼史」を流し読む。
講談社現代新書版なんですが、タイトル的には立川文庫みたいというところがけだしけだし

コミュニズムの歴史なり解説に関しては

日本共産党の研究
中核対革マル
新左翼運動全史


が一般教養書として、、、最初の二つ、立花隆氏の著作(いずれも講談社文庫版があります)を読めば充分だし、食い足りなければ、最後の蔵田計成氏(新左翼の職業的革命家)のかなりマニアックな歪んだ史書が反面教師の役割も果たします。

しかし、さいごの書籍は稀覯本寸前です。



しかしこの対談録は、非共産党系左翼政党について知らない事を教えてくれます。

マトモな日本社会党史なんてまずないし、政権交代を目指さない政党なんか歴史に登場すべきではない、、というか、そこまで堕落したから消えていくのよ。

社会党の興亡って実に面白い。

非共産党系左翼の野合政党ですから内部は侃侃諤諤。しかし、カネやポストではなく外交政策論争から左派と右派に分裂するなんてまことにレベルが高い(^^)

社会党の議員なんて労働貴族の隠居仕事で単なる祭りの神輿。足腰とアタマは職業的革命集団である社会主義協会が一手に支えていた。

が、その勢いが減退というか純化された良質の部分がマルクスレーニン以外のコミュニズム(ローザルクセンブルクとかトロッキー)を掲げて分離し始めて以降、自分で考えることが苦手な議員連だけじゃ迷走し没落してゆく。

自民党と雀卓を囲み色々やりとりすることは何も言わないし、連立もまあ我慢してもいい。でも首班となっちゃ絶対にいかんでしょう。

総理大臣は防衛組織の最高指揮官ですから自衛隊違憲論や安保条約なんかと折り合いがつけようがない以上あとは自壊の道。



因みに共産党は名題(ロシアのことわざ)の通り内部の見苦しいところは外部にはみせない。勝手に見せると分派活動で除名。

日本共産党史なんて枚挙の暇なしなんですがねえ。大抵は批判的、、、って言うか、悪様に言われるような所業ばかり。

このはなしは知らなかったが、樺美智子死亡(虐殺か事故かはさておくし、肩書を正確に書けば、東大在学中の共産主義者同盟所属の革命家)の際に中共からの弔慰金(当時で一千万円)をくすね、非難の嵐の中で五万円だけを香典で差し出した、、、、らしいってかなり高名な評論家さんが(^^)

日共ってさもしくもピンハネまでやってたのかよ😫


しかし党公認史書ではあれこれ、、、ああ書かれたらこう言うの山々。

例えば、あの宮本顕治

獄中で拷問に耐えながら完黙を貫いた不撓不屈の闘士って🤭🤭、、、彼は治安維持法だけで逮捕されたんじゃなくて、査問というリンチ殺人の容疑でも裁かれたのよ。政治思想犯というよりも刑法犯。「獄中で拷問に耐えながら完黙」は間違いではないが、単に口を開けばヒト殺しがばれるからかも



おかげで、確定判決では傷害致死。

よく「殺人犯」と言われるがそれは間違いなことだけは確かだと名誉の為に(^^)