2015年3月9日月曜日

知らない「遠く」へ行きたい

大冒険家、折竹孫七の活躍は、小栗虫太郎氏の著作に詳しい。
彼の冒険の足跡は、世界各地の秘境に止めるが、単純な探検心だけではなく、侵略を目論む当時の軍部がスポンサーであった事を示唆する。
倒錯衒学な名探偵なる法水麟太郎の活躍モノでは、ペンを折らざるを得ない状況には察しても余りあるが、なんとも荒唐無稽な秘境ものである。

地球津々浦々まで、近々百億人にもなろうとするヒトザル。
もはや「人外魔境」なんぞは・・・
しかし、二十一世紀の秘境は、コンゴの奥地やチベットのハズレではなく、我々の知り得るみじかにある。

日本の「秘境」と言えば、

飛田
山谷
釜ヶ崎
寿町

なんかって話題にすると先走るのは浅はかってもんです(笑)
本当の秘境は、国家機密等の名目のもとに閉ざされたカーテンの向こう側にある。

実に面白いお手軽本
しかし、オリジナルの版元は真っ当です。


ナショナルジオグラフィック版「世界の未公開地域」


軍事機密の先
人類愚行の残骸
お宝の眠るとされる施設
その他謀議の場所

なんかがこれでもかと・・・・


残念なことに世界版なもんで、日本の秘境紹介は限定的。
意欲のある倭国の編集者が、日本版を制作してくれるのを期待してます。
対象選定に人肌脱いでもいいが・・・・(笑)





2015年3月8日日曜日

部活対決




青春とは・・・・

部活に汗と涙を流し
疑似恋愛にうつつを抜かし
不登校なヤンキーの真似事

・・・何ていうのが物語の定番。
いわく・・・「等身大の君達を描く」・・ってアホたらしい(笑)

打ち込む対象は様々なれども、演劇は珍しい。
コーラスあるいは音楽はままあるが・・・

離島に赴任してきたちょっと陰ある代用音楽教師って言われると
今様「二十四の瞳」ですなあ。
ポスターを見るに、ガキが十二人写ってます。
涙腺刺激性青春映画なんか、あざといし苦手な部類・・・


アラカルトでは絶対に売れないプレートを、コース料理に仕立て上げても
猫マタギだと思うのですが、どうして人気があるのでしょうか?
かの「歌姫」が楽曲を提供したんだから、なんか「取り柄」があるのでしょうが、
なんとも、今度は、集団主演作で、演劇ガールズをやるのですよ(笑)

ろくに演技のできないガキタレをいくら集めても、センターにはならない。
実のところ、演技のできる大人が本当のセンターってことで、かろうじて映画らしくなっている。
もっとも、天才ピアニストのなれの果てって言う以上、
もうすこしピアノらしく弾いてもらわないと・・・ねえ。

しかし、元学生演劇の女王って触れ込みは、さすがさすが。
舞台稽古の凄さは、蜷川幸雄さんを思わせる。
なにが理由で、演劇を離れ、田舎高校の美術教師をやっているのかは語られない。
しかし、不器用なガキどもが、忘れていた情念に火をつけてしまった。
実のところ、この映画は、黒木華が主役だと思ってみれば、
そうバカにしたものではない。
黒木の出番以外は居眠りをしておれば、名作だと勘違いする(笑)


片や、アンジェラアキの名曲の映画化なんですが、新垣結衣が元神童とはねえ。
無駄に美人な女優さんが露悪的にニートっぽくされても共感しないんですよ。
使われる楽曲は、ショパンの別れの曲・・・苦笑
倭国の映画人の教養のレベルがわかります。
ヴィスコンティやキューブリックは絶対に・・・とまでは言いませんが、
よっぽどの必然性がないと使わない。


折角の名曲が、つまんない結果に終わりました。


---

今回は部活映画二本立て(笑)
単品じゃ、ネタにもならない・・・・(爆笑)










2015年3月7日土曜日

推定「有罪」



刑事事件の第一審有罪率はなんと99%だとか・・・
世界に冠たる有能無比な検察集団。
しかし、村木さんの例の事件以来、ちょっと怪しくなった。


刑事訴訟手続では「疑わしきは被告人の利益に」の原則に従う。
従って、犯罪の証明責任は検察官の責務である。
悪魔の証明とは違い「あることの証明」ですから、そう難しいわけではない。
一般的にその証明のレベルは「合理的な疑いを入れない程度」とされる。
それ以外にも、なんだかんだと検察官は挙証しなくてはならないが、まあそれはいい。



・熊谷市の事件で、殺人、非現住建造物等放火の罪に問われた無職男(被害者の長男)が
 裁判員裁判の判決で(求刑無期懲役)となった。

・贈収賄に問われた美濃加茂市長が無罪判決となった。


 
刑事訴訟手続での「証明」は上記の通り「厳密な自然科学的に一点の曇もない・・」ってことではなく、
裁判官の専門的技術・能力を信頼して、その自由な判断に委ねることで真実発見に至るってことですから、
これらの裁判では、裁判官(裁判員)の納得が得られるような論証を検察官ができなかったって
ことになります。
結果として警察の捜査にも落ち度があったってことである。



まずもって「警察や検察の能力」の低下があるのかもしれません。
脚光を浴びる事案ですから、功名心に走り、予断をもった捜査をしたのかもしれません。
弁護人の腕前次第って部分もあります。
無罪請負人のような刑事弁護士が被告サイドにつけば、それだけで相当に有利です。
 


そもそも「刑事事件である以上有罪であらねばならない」と考えるべきものかどうかという点では
様々な議論がありそうです。
とにかく疑わしいからしょっぴいてお白州に座らせてから・・・というのは相当に乱暴ですし、
人権侵害の疑いもある。
一方で、完璧に近い有罪率を背景に「推定有罪」な記事を垂れ流す大マスコミは、
傲慢であり、実質判決文を書き散らしているようなもの。
一転、無罪となれば、手のひらを返し、警察・検察批判を繰り返す鵺。
こんな不逞の輩がのさばる社会がまともとも思えない。
黒白の判断を行うのは、神の代理人たる裁判官の裁量(・・自由心証主義と言います)だけ


ここまで書いて思い出すのは・・・アメリカTVドラマの「逃亡者」

リチャード・キンブル。職業医師
正かるべき神も時として盲ることがある。
彼は見に覚えのない妻殺しの罪で・・・


正義の女神(テミス)は、目隠しをして天秤と剣をもつ。
天秤は善悪を測る「正義」であり、剣は「力」を象徴する。
法は「正義と力」により担保されることを意味する。
目隠しは神が前に立つ者の顔を見ないことを示し、法は貧富や権力の有無に関わらず、
万人に等しく適用される「法の下の平等」の法理念を表す・・・らしいが

冤罪で全米を逃亡するキンブル医師にとっては「目隠し」とは、そんな美しい法理念ではなく
正義と力の虚妄さの象徴でしかないと思っていただろう。



実際には、目隠しをした女神としていない女神がいます。
それぞれに意味する立ち位置が違うのでしょうが、ちょっと含蓄深いテーマです。









2015年3月6日金曜日

禍福は、忘れた頃にやってくる。


権利の上で惰眠をむさぼるものは保護されない。



今回の債権法改正で「評価」出来る部分です。
消滅時効の制度がシンプルになります。

簡単にいえば(民法上ですが)
ある事実状態が一定の期間継続したことを法律要件として、
その事実状態に合わせて権利ないし法律関係の得喪変更を生じさせる制度ということです。

例えば、居酒屋さんのツケを請求書がこないもんで、一年以上ほったらかしていれば
もうはわらなくてもいいって・・・まあ嬉しい話です。


債権に関して言えば、(消滅)時効の原則は10年です。
但し、短期消滅時効ということで・・・


債権額が比較的少額である
確証等債権債務の証明文書が紛失しやすい  等々の理由で様々な取引が該当します。

医者の診療費は三年(鍼灸師は・・・?)
弁護士報酬は二年(司法書士は明記されていません)
料理店・飲食店・貸席・娯楽場の諸費用(新型風俗産業は該当しますかねえ?)

法文上制限列挙的に取引や職種を明記していますから、ニュービジネスが
該当するかどうか判然とせず、紛争のネタである。


世界的には「時効短縮化」傾向の中、法律関係を早期に安定させる意味合いもあって
非常にシンプルな制度となるようです。


権利を行使することができるようになってから10年
行使することができることを知ってから5年

極めてシンプル。
但し、多少の例外もありますが、まあ合理的な延長規定です。
もっとも、5年とか10年が今の時代(もっと言えばこれからの時代)のスピード感に
フィットするかと言われれば・・・ちょっと長い気がしないでもない。


それに、商人さんの取引の多くははいままでは「短期消滅時効」に該当したんですが・・・
鬱陶しい限り・・・



忘れた頃に請求書が舞い込んでくるリスクが増えましたから、
立ち居振る舞いには要注意。
リボでないクレジットカード払い程度はいいとしても、
いつもニコニコ現金払いが一番ですよ(笑)






















2015年3月5日木曜日

接続詞の世界




トロツキスト
スターリニスト


・・・かようなレッテルを貼られるとその瞬間に政治的生命を失う。
実際に、トロツキーやスターリンの著作を信奉しているとか、その思想なりを実践していることとは
無関係である。
つまり、定義が曖昧な「ネガティブリスト」ってことです。

例示として適切かどうかは別にしても「テロリスト」って表現もそういう一面がある。
語源はフランス革命のジャコバン党による「恐怖政治」に由来するらしいが、
ちゃんとした「普遍的な用語の定義」がないことがその証明である。
一方で、所謂「テロリスト」の側から見れば、敵対する相手側の行為こそがテロ行為であるって
主張します。
 

御託はさておき、一応の「定義」を眺めるに・・・

 
--
政治上その他の主義主張に基づき、
国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で
人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。
--

 
あの「特定秘密保護法」12条記載のテロリズムの定義です。


 
この法律上の定義を正確に解釈するのはいささか専門能力が必要であり、
まずもって「誤解しやすい表記あるいは用語」が使われている。
だから、よく間違える人がいるんですよね(笑)
そして、その間違いに気づかないまま恥を天下に晒す(・・が読み手もよくわかっていない)
日常会話表現とは全く違う世界が展開されているってことに無知なんですよ。
 


法律用語としての「又は・若しくは」の使い分けって「厳格」なのです。
サルでもわかるように説明・・・ってこれは難しい(笑)

単純に言えば「大きくくくるか、小さくくくるか」の違いである。
数式で言えば、中括弧{ }が「又は」であり、小括弧( )が「若しくは」である。


複雑に説明すれば・・・

選択的に並列される事柄がお互いに単層的かつ並列的な関係に立つ場合は「又は」

選択的接続が二層構造となっている場合
含まれる側の接続に「若しくは」を使用し、含む側の接続「又は」を使用する。

ほとんど意味不明のママの引用です(苦笑)
 


以上の知見を元に「テロリズム」を解釈すれば・・・

まず一定の「背景」が必要です。
単にむしゃくしゃしてのライフル乱射による大量殺人は、テロリズムとは言わない
その他の主義主張って・・・なんでもありですが、宗教上の理由とかも該当するのでしょう。


そして「目的」があります。
ここの部分の解釈がミソです(笑)

A若しくはB 又は C若しくはD という構造です。
テロリズムの目的は大きく言えば「ふたつ」あるってことです。

1)自分の主義主張を意に反してでも服從させること(相手は、国家あるいは個人)
2)社会不安あるいは恐怖心を醸成すること


その目的実現のための「二種類の活動」を行います。

1)殺傷すること
2)物を破壊すること

言ってみれば、殺人、傷害、器物破損(含む放火)・・・多くの刑法上の重犯罪が該当しますが、
単なる刑法犯として処罰されるかテロリストとして断罪されるかは、この定義の該当性如何と
いうことです。

接続詞の使い方を誤解して解釈なんかしちゃうと・・・・それって「冤罪」ですよね。






2015年3月4日水曜日

子供だましの戯言なる「ガリバーの大冒険」




三大子供向きの絵入り活劇小説といえば・・・


宝島
カリバー
 
・・・あとは忘れました(苦笑)
 
しかし、大人目線で見れば、結構含蓄が深く、真っ当な形で読み返す価値ありって思うのですが
そういう奇特な方は少ない。
 

ガリバー医師(最後は船長になります)の冒険譚ですが、
作者のスフィフトは、ある種の政治批判・社会風刺プロバガンダとして、
とりわけ荒唐無稽なスタイルで書き上げた。

残念ながら、英国の18世紀当時の情勢に詳しくない倭人には、
洒落が理解できないので面白みがわからない。
その政治批判性がどこまで効果があったのかは分かりませんが、
不朽の古典として歴史に残ったのは慶賀のいたりだし、当時の読者にとって
ニヤリって思う部分が多々あったのでしょう。
 

小人国
巨人国
空飛ぶラピュタ国
魔法使いのグラブダブドリッブ国
不死人間のラグナグ国
馬人間のフウイヌム国
 
 
実のところ、最初の二つくらいが有名で、あとはあまり話題にならない。
ラピュタは、ジブリアニメ・・・って思いたいが、単に「空飛ぶ島」ってモチーフを
借りてきただけである。
出色なのは・・・最後の二つ。
WEBをそのまま引用しますが・・・・

-- 
ラグナグ王国に着いたガリヴァーは「不死人間」の噂を聞く。
自分がストラルドブラグであったならいかに輝かしい人生を送れるであろうかと夢想する。
が、「不死ではあるが不老ではない」ため老衰から逃れることはできず、
80歳で法的に死者とされてしまい、
以後どこまでも老いさらばえたまま世間から厄介者扱いされている悲惨な境涯を知らさる・・・・
--

18世紀の英国よりも21世紀の倭国にふさわしいエピソード(苦笑)
最後のフウイヌム国は、高貴な馬人間とヒトザルに紛うような野蛮なヤフー人が登場する。
ヤフー人であるよりも馬人間でありたいと希求するカリバー医師は相当に絶望的。

酩酊性のある植物の根による中毒症状
絶え間なく争い、無益な輝く石を切に渇望
特に理由も無い同種族での闘争

というような「ヤフーの習性」って、これまた21世紀のヒトザル全般に似ている。


多分、山口雅也は、最後にインスパイヤーされて、オマージュとして上梓したのだ。


狩場最悪の航海記


狩場=カリバーってダジャレはさておき、
実は、原作でも、カリバーは、日本に立ち寄ったことになっています。
時代は綱吉の頃だと推定されます。
つまり「人間よりもお犬様が大事される時代」ってことで、
風刺として一番面白い時代という設定。
もっとも、お話の展開は、暇つぶしでも読もうってレベルじゃない(少なくとも琴線には触れない)








2015年3月3日火曜日

五節句





江戸時代にさかのぼりますが、重要な年中行事として定められた式日


人日(1月7日)
上巳(3月3日)
端午(5月5日)
七夕(7月7日)
重陽(9月9日)


伝統行事に加えて、食い物や酒がまとわりつくのも嬉しいものだ。
もうすぐに・・・いわゆる「桃の節句」とも雛祭りとも・・・

菱餅に白酒
いまや「白酒」といえば、中国の蒸留酒であるが、
古式豊かに・・・「甘酒」なんかではなく、やはり度数9%程度にすぎないが、練酒がいい。
甘酒なんぞは、ノン(超低)アルコール一夜酒で、まっとうな舌なら受け付けない。

酒の肴にふさわしいかどうかは色々あろうが、あしらいは「菱餅」
三色三段重ねの菱型餅。
三色の組み合わせは「ひなあられ」も同様である。
しかし、聞き及ぶに、箱根の向こうでは「砂糖味付けポン菓子」らしい。
これまた外道の喰い物だ(笑)



故事来歴と薀蓄にはことかかないが、つまらん記念日を祝日にするくらいならば
五節句こそ、国民の休日に相応しいが・・・


いずれの節句も季節の切れ目で禊祓であったり、邪気からヒトザルを守護するのです。
新暦だと、桃の開花は桜の前あたり、3月下旬ですが「桃始笑」と呼ぶ。
中国では、更に典雅で「桃始華」
銀座であたり構わず爆買するいまどきの中国人が同じ人種とは思えない(苦笑)



対抗上、一番美しい「桃の歌」


春の苑 くれなゐにほふ 桃の花 下照る径に いでたつ郎子(をとめ)




2015年3月2日月曜日

柳だって雪折れします。



傑作「アメリカンスパイナー」を鑑賞しながら考えた。
これは戦争映画ではなく、戦後映画である。
PTSDがここまで社会病理となる背景が深刻である。
古代や中世だって戦争PTSDはあったようにおもえるのですが、悲しいかな浅学菲才につき知り得ていない。
一般的には第一次大戦の塹壕戦の恐怖体験が発端らしい。
しかし、軍の主流的見方は「臆病症」。
まともに受け止められだしたのは、ベトナム戦争の時。
戦闘の恐怖体験もさることながら「戦う事の大義への疑問」が主因とされる。
もっとも、戦争体験者の一部の病理であり、個人の性格差にもよるのだろう。

 
しかしである。
主人公は、羊や狼でなく、番犬である事を志したテキサスマッチョ。
国家護持の志願兵。
ミッションは、狙撃兵。
PTSDには縁遠いはずなのですが・・・・・
 

ここで信じがたい「事実」を・・・
ドローン(無人機)のオペレーターにPTSDが激増だとか?!
そんな馬鹿なと言いたい。
長期に故郷と家族と離れた危険な異国に出向くことなくエアコンの効いた屋内で「爆撃」ができるのです。
在宅勤務だって不可能じゃない。
 


長閑な昼下がり
裏庭の洗濯物干しの向こうから、野球だろうか、近所の子供達の歓声
リビングからは、二人の子供の言い争う声
おもちゃの取り合いだろうか・・(笑)
妻は、キッチンでアップルパイでも焼いているのか、甘酸っぱい匂いがする。
屈強な夫は、厳重にプロテクトされたPCにログイン
中近東の基地にある無人爆撃機を出撃させる
ISISの蛮人どもを殲滅してやる!!

ミッションは成功
一息ついた頃に、妻の声・・・・「あなたってばあ。お茶にしませんかあ」


ノーマンロックウェルの絵の風景に似てますが
実はデヴィド・リンチ風なシュールな世界
やはり、日常的なようで非日常的な世界には、PTSDがはびこるのか?


不義な正義よりも正義な戦争の方がまし・・・って思ってますが、いささか信任が揺らぐなあ(苦笑)











2015年3月1日日曜日

「山猫」は・・・・眠れない


ゴルゴ13が、ワンマイル先のフットボールをぶち抜いたのは、相当に前の話である。
つまり、操縦席を乗っ取ったハイジャッカーの頭蓋をヒット。
この時、銃弾は、風向以外に気温や気圧の影響を結構受けるって覚えたものだ。

いまや、性能なり技術の進化は素晴らしく、いまや極大射程は2.5キロ先まで・・・
しかし、スナイパーは、測量手というアシスタントとペアでシューティングを行うらしい。
その意味で、その機能まで独りでこなす彼って・・・やっぱり凄い。


ステーブンハンターの「極大射程」は、狙撃手ものの白眉であるが、
実際のところは、ベトナム戦争の実在の狙撃手の実話をモチーフとしている。
映画化された際には・・・まあつまんない出来栄えでまさしく想定の範囲だった。

さて今回の「アメリカンスナイパー」
公開前の評論家の冷ややかな反応が嘘みたいに絶賛されています。
批判的言辞を弄せば、非国民と言われそうな雰囲気です。
実在のアメリカ軍の狙撃手の実話だし、舞台が中近東。
現下の政治情勢に鑑みれば、まさしく「時分の花」である。
モデルの悲劇的な生涯(退役後傷痍軍人支援活動に従事中に元海兵隊員に射殺)もあいまって・・・と言いたいが
イーストウッドはそれには触れない。
正確には、巧妙に示唆します。
野辺送り・・・・アメリカン風ですねえ。


ハリウッドは・・・

第二次世界大戦においては多くの「英雄」を描き
ベトナム戦争では「病めるアメリカン」をえぐり出し
イスラムとの戦争では一体何を主たるモチーフにしようとしているのでしょうか?


ハート・ロッカー
ゼロ・ダーク・サーティ
ジャーヘッド


日常性と非日常性のなかで苦悩・瓦解してゆくする一人のヒトザル
イデオロギーを病理的・批判的に描く時代じゃないのだ。