2019年4月15日月曜日

立ち上がる女





百万人あたりの殺人事件発生率が20件以下。
世界的にも安全な国の一つがアイスランド。
もっとも絶海の孤島に住むのが30万人くらいで
警察官の数は八百人。

殺人事件を扱う強行犯係の数は分かりませんが、
こんな平和な国でも、マーダーミステリーはあります。

アルナルデュル・インドリダソンさんの原作

湿地
緑衣の女



エーレンデュル警部なる殺人事件捜査担当の一連のシリーズは、
新しいノルディックノワールとして有名。
変に長くもなくプロットを複雑でもなく、
サクサクと読めます....が、読後感は陰鬱。
明るく陽気な殺人事件なんかありはしないが...



彼女はコーラス指導者を隠れ蓑にするテロリスト
ライフルの乱射や爆弾を仕掛けたりはしないが
筋金入りのエコテロリスト
環境保全や自然保護と言えばなんでも許される。

目的は正義の実現
アルミニウム精錬工場の操業妨害や施設破壊は単なる目的

再犯の恐れの少ない殺人者を追いかけるよりも
こちらが優先します。
お話しとしてはユーモアのオブラートで包んでいますが、
余計にタチが悪い。
警視庁との比較で言えば、人口比の警官の数には
有意差がない。
業務領域の違いはなんとも言えないが、
リソースの配分を考えて、エーレンデュル警部なんかは
テロ対策要員が相応しい。

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