2019年4月26日金曜日
大岡政談唐代版
江戸町奉行の職務権限は非常に広大であり、激職。
過労死の例もあったと聞く。
月番制だから、半年は休暇...ではなく在宅勤務なんだ。
したがって、強行犯係みたいに現場捜査をやっている暇も無ければ
立場でもない。
読んで楽しい大岡政談も、史学的には虚構の山。
棠陰比事なんかの孫引きが多いらしいが、
比定までするほど暇ではない。
大岡越前は名官僚であったことに疑いはなく、
町奉行職在任記録ホルダーだと思われますし、
最後は大名にまで栄達しました。
遠山の金さんも能吏だったようです。
町奉行職を南北とも勤めたのは彼くらい。
王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン
なんともチープな邦題です。
英語版は...
Detective Dee: The Four Heavenly Kings.
あちこちを調べるに、唐代に実在する中華版シャーロックホームズシリーズの
一作なる触れ込み。
そんな感じのミステリー小説シリーズの翻案映画
日本公開時の惹句も「中国のシャーロックホームズ」
西洋向け宣伝文句を何も考えずに借用したみたい
映画宣伝マンの劣化は今に始まった事ではないが、
いささき酷い。
主人公は、狄仁傑
唐代のキャリア官僚で、浮き沈みをしのぎながら四代の皇帝に仕えた宰相
司法畑で実績を上げて偉くなったのは事実だが、
大岡や遠山同様に不浄役人の真似事をやった訳ではない。
予告編や公式サイトを拾い見るに、ミステリーではなく
荒唐無稽の怪獣アクション映画みたい。
悪女も登場しますが、これがなんと則天武后さま!
倭国の市場ではなくアメリカ市場をターゲットにしたようですが、
好評を博したとは聞きおよばない。
見るまでもなく、子供騙し。
倭国に配給した映画会社の気が知れない。
唐代中国に実在した大岡越前守❣️の活躍編
とでも言えば多少は入りが良くなったかも(^.^)
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