2025年3月18日火曜日

受難の時代

 



故人となりましたが、ハルバースタムの傑作です。

60年代のアメリカ政治史(特にアジアン介入史)・・・だと思えばいい。
おりしも、ケネディの登場
末路が衝撃的だったので、神話化してしまいましたが、60年の大統領選挙は大接戦だった(国民的な熱狂的支持とは後世の伝説)
共和党候補(あの悪名高いニクソン)が勝っても不思議ではなかった。
以下が最終結果(民主党対共和党の比較でサードパーティを除く)

獲得選挙人 303 219
勝利州数 22 26
得票数(千票) 34220 34108
得票率(%) 49.7 49.6

マフィアも暗躍する不正選挙の山だったと今では言われていますし・・・JFKのキャッチコピーが笑っちゃいますが

make america restart again!

・・・かどうか知りませんが「アメリカを再度始動させる!」だった。


物語は、そんなこんなな選挙運動ドキュメンタリーではなく、その後から始まる

若くてハンサム
富裕な名門の出身
きらびやかな学歴に軍歴
美人の奥さん

ヒトザルが欲しいと思うものはすべて与えられ、東部のエリートといわれるすべての才能(人材)までも手にし・・・・
でも、肝心の「統治能力」だけは、意地悪な神は与えなかったっていう物語です。
情熱と責任感はあったのでしょうが、判断力がなかった。
仮定の話だが、キューバ問題やベトナム戦争の行方が共和党政権・ニクソン「大統領」だったらどう対処しただろうか。
まあ無意味な課題設定ではありますがね。
自分のやりたい事が出来るのは二期目に入ってからと言われますから「悲劇が全てを摘み取った」と言う事で、、、でも、歴史にIFはご法度。

ハルバースタムは、NYTのベトナム特派員として、ベトナム戦争を「泥沼」と決め付け、JFKに批判的な記事を書き連ね、あやうくクビが飛びそうになったらしい。
ハーバードを出た一流のジャーナリストではありますが「ベス・トアンド・ブライテスト集団」・・・お友達知識人集団とまでは思ってもらえなかったようです。
しかし、賢者達が愚行の山を作る・・・とい背筋の寒くなるような出来事が頻繁に起こった時代
別に60年代のアメリカだって事ではなく、いつでも何処でも起きるのですよ。

倭国の「名門」大企業って・・・ある意味で「ベスト・アンド・ブライテスト」集団なんですよ。
いい大学を優秀な成績で卒業して、加えてええとこの二世お坊ちゃんってこともおおい。

羊が獅子集団を率いるって非常にまずいのですが、獅子が獅子集団を率いることにも問題が無いではない。
その指導する獅子が傑出した獅子ならばまだしも、そんな獅子はめったにいるものではなく、自己顕示欲と偏差値の高さのみで角つき合わす集団の果ては想定の範囲でしかない。

名門企業の没落とはそうなんだろうなあ



再度言いましょう・・・賢者は愚行を繰り返す











2025年3月17日月曜日

最優秀作品賞

 


何度もネタにしました。
つまり、面白かったし感心もしました。

アタシの大好きな「耽美、倒錯、頽廃」な映像美なんかとは無縁ながら、それ以前に大切な映画愛が満載


日本アカデミー優秀作品賞になりましたが、最優秀作品賞の声は微か、、、

当然です。日本アカデミー協会の会員は約四千人。法人会員(映画ビジネス関係)と大手製作会社の関係者で過半を超えます。

ある意味で不公平なレース。優秀作品賞になっただけでも驚愕の出来事


この辺りが、アメリカンとの最大の違いで、更にオスカー会員のDEIの進化もあり、、、ちょっと如何かと思うくらい受賞作品が多様変貌しています。

インディペンデントがオスカートロフィーを貰うのが当たり前になっています。

それを思えば周回遅れの「陳腐な授賞式」なんかリアルで見る気もしないのが、今回だけはなんたる事!


卑しくも、映画を飯の種程度にしか思っていなくとも、その底流には「映画愛」が流れているよって改めて感じ入るのです

組織的な締め付けがあるのかどうかは知らないが、会員の多くが、こんな作品が大好きだという事。

アタシも大好きです。


あとは、、、文句タラタラ

役者さんの賞はガキばかり。ベテランの重厚な演技はお呼びではないらしい。

女優さんって河合優実しかいないのかね?

不毛な風景だ。アタシは、、、まあ嫌いじゃないし、スクリーンに登場するだけで嬉しいが







2025年3月16日日曜日

尺が長い

 


長さを感じさせるのは作品としての完成度になにか瑕瑾があるのだ、、、とキッパリ。


過去の作品賞の長尺ランキング。

明らかに、大作なんだから波瀾万丈的に長いよって

最初から覚悟しているのはいいとして、、、

でも、不思議に観る側の緊張感が持続する。

上位の四本は「不朽の長作」だが、その長さにクレームをつけるのは、、、かなりどうかしてる

同じ鑑賞料金だから、お得感って思うのが素直(^^)


アノーラ 139

DUNE  166

ウィキッド  160

教皇選挙  120

ブルータリスト  215

サブスタンス  142

エミリアペレス  132

ニッケルボーイ  140

名もなき者  141

アイムスティルヒア  137


今年のオスカー作品賞ノミネート作品のランニングタイム(分表示)

二時間を越えないとノミネート作品の資格がないらしい。

全てを鑑賞したわけでもなく、既にそのつもりはないが、瞬ぎもせず没頭したのは、二本だけ。

後はそれなりに寝ました。








2025年3月15日土曜日

下請法

 


あんまり期待しないし、実効もない、、、と思う。

無論、従前からの希望にそった改正もあります。


そもそも本法は親事業者とその下請事業者の取引規律について定めるものであり、東海辺りの大会社が直接の取引先(大抵はそれなりの規模)との間には適用されず「原価低減」と称して無理難題を強要しても法律には抵触しない。大会社の五兆円の利益って取引先の血と汗と涙で出来ていると言う声をよく聞きますが、、、


今回事業者の定義に従業者基準も採用したのは見識だが、遅きに失するし、そもそも親事業者の義務なるものは商取引全般に適用すべき規律そのものなんだから、その視点で法整備をすべきなのに


今回の法改正の趣旨は、、、読めば誰でもそう思うでしょう

....

近年の急激な労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇を受け、発注者・受注者の対等な関係に基づき、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁を定着させる「構造的な価格転嫁」の実現を図っていくことが重要です

...


以下、おまけの雑談


ある奉公先で実際にあったはなし

子会社の増資案件。

さして理由のある増資でもないのだが、取締役会ではすんなり決まってらしい。アタシが陪席していれば、声を荒らげて....Objection 

取引先から下請法適用回避のために増資を強要されたってこと


後日談、、、アタシがある子会社の社長を引き受けた際、事業規模の割に過小資本と言うはなしから親会社が増資を持ちかけてきた。


断固拒否(^^)


下請法適用を始め、小会社である事の税法を始めさまざまな特権を手放すような真似は出来ませんから、

逆にたとえ1%でもいいから、親会社の資本を第三者に譲渡してほしい。なんならアタシが引き受けても構わない(小企業の税特権は100%子会社には適用されないのよ)

増資はなしは消えたが、譲渡もケンモホロホロ。そりゃそうだ



2025年3月14日金曜日

千円の壁 五百円の崖

 



前者はラーメンの限界価格ですが、後者は駅そば(立ち食いそば)


姫路にあるまねき食品。

創業百年を超える老舗ですが、看板商品は姫路駅で食べる駅そば(蕎麦ではなくて正確には中華麺)

テイクアウトも可能な人気商品で、カップ麺バージョンやら通販まで、、、



わざわざ姫路まで行かなくても、ご家庭でも味わえますし、気分を変えたいなら「万博会場に出店」が出来る予定です。

姫路駅の入場券は140円

万博はうん千円のチケットですから、それに見合う価格設定ということかな?


なんと、、、、3850円の駅そば!!


無論、素敵な容器やら(貰えるとは聞いていないが)

帆立とか姫路牛のトッピングで付加価値とやらをつけているって(^^)


万博開催自体が、おおいなる誤解なり錯覚だと思うアタシからすれば「豪華な駅そば」もまた然り。

2000円のラーメンが物議らしいが、それどころでは無い。


蕎麦や饂飩はシンプルなのか、一番美味しいし、

多分だが、、、中抜きビジネスの餌食になっているって勘ぐりたくなる。




別に、万博まで足運んで、NY価格を体験したくないし。

2025年3月13日木曜日

親子で名優

 


鷹が鷹を産むとは限らない、、、というか、大抵は鳶を産むし、鳶だって鷹を産みます。
伝統芸能は血脈継承だから鳶でも構わない。檜舞台の場数を踏めばそれらしくなるし、血脈の継承の方が芸の磨きよりも優先される。


二世芸能人って、二世議員を笑えないほどたくさんいます。二世議員でも、親を超えた、、、例えば、宰相に登りつめたのは「超えた」と言うのならば、

複数人がおられますが、世襲総理は流石に居ない。


話を芸能人に戻せば、親を超えた方はそこそこいますが、親子共々名優と言われると、、、


三国連太郎と佐藤浩二 くらいかな(梨園系は除外します)

看板役者ならば、市川右太衛門と北大路欣也

でも、看板役者であってもオヤジは大根。息子さんも名優とはいいがたい。



あるエピソード

一世を風靡した歴史に残る名作が仁義なき戦い(菅原文太主演)。

二匹目の泥鰌狙いが、文太さんが嫌がった為に番外編の製作となった。曰く広島死闘編。

山中某なる破滅型のチンピラを主役にして、千葉真一が主役に当てられたが、欣也が役をぶん取りに来た。普通なら歯牙にもかけないのだが、親が大御所だからやむを得ない、、、で、千葉には仇役のテキ屋の狂犬めいた二代目大友勝利を当てがったが、はなしはこじれる。

そこで、脚本家が笠原和夫の殺し文句


山中の役はそこそこの役者なら誰でもやれなくはないが、大友の役があの二代目の看板役者にでけると思うかあ?

あれは、お前でないとでけへんね


結果は言うまでもない。

千葉真一のフィルムグラフィーでまず最初に挙げるべき怪演技であり、喰われたのは北大路欣也。



まあこんな事はどうでもいいマクラ(^^)



キャプテンアメリカの一シーン

真ん中が主人公で、右がアメリカ大統領

さて、左が平岳大(倭國の総理大臣)


アメリカ相手の交渉で一歩も引かず、開戦も辞さない。

この役者は初めて知ったが、両親とも大物俳優。名優の冠にも相応しい。

ハリウッド映画ですから、自分の力で勝ち取った筈だ。

さて、親子で名優の道を歩めるかどうか、、、



2025年3月12日水曜日

梅にちなんで

 




梅は花より香り、陽光よりも春闇

待ち遠しい、、、アタシは田舎っ子。

花粉症には無縁だから春が直ぐそこに、、、

なもんで、梅素材の和歌のサーチ


最初からイメージを決め打ちすれば、選歌に困るが


花の色も月の光も
おぼろにて
里は梅津の はるのあけぼの(他阿上人)


一遍上人と並ぶ時宗のオルガナイザー的な鎌倉末期の高僧。
知名度は高くないが、実質的に教団組織を作り上げたとされる。
坊主がつくる和歌は抹香臭いが、これは優れてお洒落だ。
京桂辺りの地名を借りてきて、梅(花あるいは薫)を思わせぶりに、、、けだし仄かに梅香を感じさせるように。
夜明け頃の春霞のなか朧月と梅の薫とは贅沢な雰囲気です

梅のつく地名ならどこでもというわけにはいかない。
梅津だから絵になり、梅田なんかは和歌向きの地名じゃない。なんせ「埋めた」ですから、行き倒れの屍人の山のイメージだ。

梅花あるいは梅香なる地名もありますが、これはストレートすぎます。


大阪駅北側再開発エリア
グランフロントなる大型商業施設のお隣りには、巨大な「大阪のセントラルパーク」
曰く、、、グラングリーン

どっちもアタマかオシリに「大阪」が付きます。
大阪に決まってんだからうざとい。「ウメキタ」を冠にすれば「歌枕」らしくなりますが

2025年3月11日火曜日

全踏破

 


今年はなんとかなるかも、、、なんせ「劇場公開」の出足が早いし、動画配信サイトでの公開も期待出来ますし


既に

デューン

名もなき者

アノーラ   は撃破しました!


教皇選挙

エミリアペレス  は三月に劇場公開予定です。どっちも見逃せない。

しかし、オリジナル通り「コンクラーベ」に何故しないのかなあ


でも、、、

ブルータリスト

ウィキッド 公開中なんだが、、、

ブルータリストは長すぎるから動画配信サイトで、、、しかし、かなり先になるから、お気に入りの女優さんが登場する後編だけ鑑賞したいと掛け合うかな(^^)



あと、、、この手のミュージカルって苦手なんだが、夢の工事製品らしい一本だし


残りも早晩ネットやらで公開される筈だ。

ニッケルボーイは既にアマゾンで配信中だ。さいごの一本はかなり先に劇場公開


しかし、全踏破して何が楽しい。

最近の作品賞受賞作品は、アファーマティブというか従前かの「夢の工場製品」らしからぬ作品ばかりだ。

マイノリティに配慮することが悪いとは言わないが、芸術性が向上したようには見えないし、娯楽性もまた然り。

社会性を強調したいならば、欧州系の映画祭に任せておけばいい。


作品賞受賞のアノーラ。真ん中あたりで爆睡は至極当然だと、、自己弁護をしっかり



ただ、インディペンデント作品は、ローバジェットが特徴だし、興収もそれ見合いなんですが、今回はR18指定で万馬券になったのは、慶賀の至りだし、批評家はみなさん絶賛、、、するほどのものかなあ?

プリティウーマンは今でも再映されますが、これはなあ


晩御飯のあと、二人でプライベートジェットでオペラ鑑賞。出し物は予想通り「ラトラビアータ」





2025年3月10日月曜日

会報がきた

 


特段卒業の時に何も考えず、終身会員を選択してしまった。終身会員費はその時に一括納付。

初任給を叩いたような記憶がある。


以来会報を欠かさず送って頂いていますが、ろくに読まない、、、のは申し訳ないが

執筆依頼でもあれば、、、残念ながら皆目(^^)


学恩を感じることは多くはないが、最初の奉公先に就職できたのはひとえに学校のネーミングのおかげと思えば、、、別に就職してもいい事って、北の新地でどんなに敷居の高いお店でも、名刺さえ出せば飲ませてもらえただけなんですけどね


なんだか、いつもより分厚いもんだから、開封するに寄付をされた方々のご芳名一覧表。

さほどの金額でもないのに、麗々しく記載してもらって、、、やっぱり嬉しいかな?

アタシなら、赤面恥辱のいたりなんだが

多少の恩義はなくはないから、私財を投げうち、、、でも宝塚の岡本さんくらいのことは絶対に無理だが、

貧者の一灯ということで、使途指定寄付をさせていただこうと、、、


アメリカにメディカルスクールを開設するため


医学部がないってなんとなくOBとしてコンプレックを感じるのですよ(やっぱりあんときアソコの経済学部を受験しとくんだったなあ)

不祥事のなんとか女子医大を傘下に収める噂話は幸いにして消えた

普通に医学部をつくっても面白くないっていうか、資格取得要件に「学歴」を要求する発想が理解できない。

いわゆる「士業」は学歴を要求しないし、熊楠先生も牧野冨太郎さんもその功績は学歴とは無関係


アメリカンの医学校は大学院みたいなもので、多様な経歴の持ち主が医業を目指すと聞いている。

倭國のように、六年間医学部に縛り付け数千万円の費用(一番高額な場合)を払わないと医師免許が貰えない、、、費用はさておくが、、、シェクスピアを耽読する医師に看取られたいってのたもうた方がおられたそうだが、実によくわかる。

アタシは、シェクスピアよりも王朝古典ですが、、、


少なくとも、そんな方は多彩な経歴の持ち主ではないだろうと思うから、いまのままではアタシを看取って欲しい医師を文科省はつくれない、あるいはかなり困難

医師免許ホルダーが文学を目指す例は多々ありますが、逆のケースはまず聞き及ばない。

元来、医師と文学や芸術の親和性は高いのですよ。