2014年11月10日月曜日

「鉢の木」を演じる(4)



鉢の木 その四


結構長編なドラマ仕立てでして、まともにやれば一時間はゆうに越えます。
なもんで、瑣末な部分を刈り込んで、四十分程度に・・・
師匠とあれやこれや(笑)
実際に演じると、ヤッパリ五十分はかかる。
約束事として、シテ謡いはカットしないのですが、そんなことは言うとれん。

能は、やはり、基本は「舞」なのです。
だから、能を舞うと言うが、能を謡うとは言わない。
その際は、謡曲を謡う・・・と言う方がまだまし。
実際に、一番かっこいいアリアの部分は、実は地謡・・・バックコーラスの
パートなのです。
この鉢の木では、通常「薪の段」と言われる部分・・・客人のために秘蔵の梅、桜、松の盆栽を囲炉裏にくべるシーンが謡いどころですが、時間の関係で無残にも全面カット(笑)

やっぱり、今年も独吟・・・ソロ謡いで、この部分をやる方が良かったかなあ。


さて、長時間の正座に耐えられるか?
色々と工夫はあります。
しかし、どうしても、速く終わって欲しいって心理も働き、テンポが速くなるのですが、
ここんところは、師匠からどっしり謡うように釘を刺されました(笑)


因みに、噺家は、まだイイですよね。
座布団の上で演じます。
そして、シビレが切れそうだとゼスチャーを大きくすればいい。
そういう噺家は、実は正座が苦手な証拠
まあ、少々音外しやトチリは大勢のプロがカバーしてくれますし、ミスを察知させない程度の技量はある(笑)
ド派手に間違えない限り、観客の多くは気がつかない。
しかし、所作の良し悪しは、誰でもわかる。
毎晩、それだけを練習中です。

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