噺家さんの小道具は、扇子に手拭い。
お話の展開に合わせて、巧妙に使います。
翻って、我が道楽。扇一本で、何に使うでもなし(笑)
抜いてはいけない武士の魂・・・・かな。
仕舞いでもやれば、様々な所作があるのですが、素謡いであれば、
手に持つ
膝に置く
膝の前に置く
以外はなにもない。
されども、扇
以前にも書きましたように、京都三条の十松屋福井さんの高級品を
使う。
お流儀指定の扇であり、長さは一尺一寸で、ほんの少し長め
親骨には、三つの彫りを入れる。
文様は、観世水といわれる三段水巻
まあ、こだわりの極致です。
舞台に上がる際は、刀のように腰にさす。
所定の位置に正座し、扇を右脇に置く
そのまま、膝の前に滑らすようにおく・・・この一連の所作の端正さで舞台が締まる。
謡う前に、両手で扇をとり、膝の上に瞬時起き、右手で左膝の前へ・・・
おやすみの間は、膝の上にあるいは膝の前に扇を・・・
謡い終われば、最初と逆の手順で、扇を腰に戻す。
単純な手順ですが、そこにだって、所作の美しさを感じ入るのです。
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