2016年1月23日土曜日

ボクが鯨について知っていること


ボクが鯨について知っていることは・・・


はりはり鍋って美味しいよねえって食い意地の張ったこと
芥川賞に輝いたらしい「鯨神」なる作品(当然読んでません)の作者は、その後官能系に転向したとか
メルビルの傑作「白鯨」は、小説としてのストーリー部分より鯨にまつわるエッセイのほうが多くて
面白いとか
コーヒーなんか皆目登場しないのに、一等航海士の名前が世界的なコーヒーチェーンの名称になったとか
傑作だと思うのですが、ジョン・ヒューストンで映画化されたが、なにかと不評で、関係者全員が
不幸な目にあったし、脚本をレイ・ブラッドベリが書いたんですが、おかげで二度とハリウッドに
出入りしなくなったとか・・・

まあ、ろくでもないことばかりなんですが、実のところこの小説には実話モデルがあったことは知らなかった。
板子一枚下は地獄とはよくいったもの
鯨取りって命をかけた漁法だったんですねえ。

大型捕鯨船に多くのキャッチャーボートを搭載して機械化された銛打ち機じゃあ、そんな悲壮感はでない。
ただただ、鯨油欲しさのために太平洋の鯨を殺しまくった毛唐どもに、鯨保護なんて言われたくない!って
思うのですが、動力源は帆が受ける風力で、己の腕力だけで銛を打ち、巨鯨と対峙する姿と近代漁法との非対称性を
見るに、いささか信念も揺らぐ。
だとするならば、太地町の古漁法なんて、非難される筋合いもない。
ヒトザルにとっての「白鯨」とは、ダークサイドのメタファというのが、普通の解釈なんですが、
モームだかがいいだしたのが、ダークサイドはエイハブ船長サイドにある。
たしかにねえ・・・おぞましいばかりな、出来れば伏せておきたい、知られなくない狂気的な妄執だ


モントリオール映画祭で上映された「Behind the Cove」
反捕鯨反証ドキュメンタリーですが、おおかたの西洋人の共感を呼んだらしい。
日本上映はこれからのことで、今のところ未定のようです。

西洋人が大々的に鯨とりをやっていたと言う実話(あんまり知られたくはないだろうが)の映画も公開されるし、
反「反捕鯨」の機運も高まるだろう。
あの「21世紀の海賊ども」たちがこの地球上から駆逐される日も遠くないって思いたい。




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