2016年1月6日水曜日

政治は「天才」までも殺す

ボードゲームそれ自体は映像にならないが、刺身のつまとしては知的にもエレガントにも見える。
チェスが添え物の映画は数多いが、チェスそのものに迫った作品は・・・まあ成功しない。
その辺は、囲碁映画や将棋映画もしかり。
高度に知的格闘技ですから、カードゲームのようにスリル満点な映像展開ができそうなものですが、所詮映画監督レベルの知性では天才の世界は描ききれないのかもしれない。

チェスは門外漢ですのでよく知りませんが、ボビーフィッシャーの名前くらいは知っているし、ボリススパスキーとの激闘の話も聞いたことがある。
狂気的な天才だったらしく、トラブルと失踪を繰り返した。
この72年の世界王座を賭けた対決を映像で描こうなんて大それたことをやってのけたものである。なんとかって監督ですが、一流どころってわけじゃない。
一流は、そんな無謀なことはしない(笑)

まあ、かれも馬鹿じゃないので、時代背景もあって東西冷戦の代理戦争って建て付けにした。東西の天才たちも、政治の目線から見れば「使い捨てのポーン」に過ぎないっていう
原題が皮肉に聞こえます。
勝ったボビーはもとより、負けて世界王座から陥落したスパスキーは、帰国後冷たくされたんでしょうねえ・・・・しばらくしてフランスに亡命。
別にKGBに暗殺されることもなく、フランス女性と結婚し、まだ存命のようです。


因みに、倭国のチェス業界は、囲碁将棋に比べて競技人口も含め貧相な世界です。
将棋界の超天才である羽生さんがチェスランキング1位。
かの天才でも世界水準からすれば、遠く及ばないらしい。
どちらもインド起源のボードゲームであるが、とにかく全く違うゲーム。

羽生さんって、ここ二十年間のタイトルの半分をゲットしてんですよ。
いかに勝ち過ぎかよく分かりますし、超天才たる所以。




将棋の方は、多少手抜きをされて、チェスを力を入れて、二冠制覇って・・・初夢を見た!!

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