2016年4月6日水曜日

光と影の境に消えていったはるかな地平線



所詮「脚本」の妙味だけじゃない・・・でもネットのレビューは桁違いに多いのよね。
生半可な金融知識じゃ歯がたたないし、実話もどきのドラマ作品としても、オスカーノミネートレベルなのです。
どうせならば、こっちのほうが話題になってしかるべき。
なんちゃって83回のオスカーの作品賞(但しドラマ部門じゃなく長編ドキュメンタリー部門)に輝いています。
もっとも、この部門は作家の主義主張(どっちか言えば極端な方が衝撃的)が先鋭に表現されますので、
毀誉褒貶が激しく、物議をかます。
いわゆる「作品賞」と違って、娯楽性よりも思想性(右左は別にして)が評価されるケースが多い。

例えば・・・

ボウリング・フォー・コロンバイン(銃社会)
フォグ・オブ・ウォー(ベトナム戦争の悔苦)
不都合な真実(環境問題)
ザ・コープ(不当な映画!!!!)
バックコーラスの歌姫(以前にネタにしましたが快作)

そして「インサイド・ジョブ」
内職とか副業・・・じゃなくて「内部犯行」という意味のようですが、意味深(笑)
冒頭、リーマンショックのシンボリックな意味合いとしてアイスランドが登場します。
地上の楽土ってこういう場所を言うんですよね(エデンの園かしらって)
それが失楽園と化したのは、過度で野放図な「金融・環境等様々な規制緩和」
どこにでも有りげなバブルとバブルの崩壊・・・・というプロローグに続いて

How We Got Here
The Bubble
The Crisis
Accountability
Where We Are Now

我々は今・・・って問いかけますが、これは2010年ころのはなし。
今は・・・・もう忘れたのでしょうか?
ヒトザルは「見たいものしか見ないし、思い出したくないことは忘れます」とは毎度の台詞
レギュレーションが良いことだとは必ずしも思わないが「ヒトザルの無節操な欲望」にだけは
放任すれば危なっかしい。
神の見えざる手なるものの結果とは「一面の焼け野原の静謐」のことらしい。
多くの著名な実在の「関係者」が登場しますが、本当に肉声を聞きたい大物は
ことごとくインタビュー拒否(・・・なんか不都合な真実があるんですよ)


つまるところ「マネーショート」よりもはるかに「思想的」
知性的なドキュメンタリーにはそれにふさわしいナレーターが不可欠
声が渋いだけじゃそれは「知性」とは言わない。
当然彼か・・・・父親は株式仲買人、母は大学教授。
本人はハーバード中退でオスカーの脚本賞にも輝く大俳優




吹替版のDVDがあれば、是非とも冒頭の「伝説のナレーター」にお願いしたいが、惜しくも物故
他に適任がいないなら、経歴・学歴・職歴・身長・形相等すべて偽装っていうコメンテイターでも構いません。
肉声だけは素晴らしいって噂なもんで・・・・(笑)






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