2024年2月16日金曜日

瞳をとじて

 昨年は、ベストテンを作る気力が失せたのだが(コレは!ってなのが複数本未公開の憂き目)、、、ことしは頑張れそう(^^)



芸術は辺境に花ひらく、、、と思えば、スペインとポーランドは似ている。隠れた映画大国。

無論テイストはかなり違います。まあ、これがテロワール。


直ぐに思い浮かべるスペインの名映画作家


ブニュエル

アルモドバル

そして、、、ビクトルエリセ(なんか誰も思い出せない。なんとも寡作で、半世紀でたった四本)


そのエリセの新作がやっていた!!



予備知識がないと多少複雑な構造を理解した頃には上映時間の大半は過ぎています(^^)


主人公の親友の俳優の失踪により未完となった映画の残片映像

その俳優と主人公の監督とのノスタルジックな回想

記憶喪失らしい俳優(もはや老人)を探し出すが、本物なのか?また記憶は甦るのかなんてミステリー劇


大衆映画的なつくりはしていませんが、可視化されるスクリーンには「事実」は映し出されない。

真実は、瞳をとじた奥にある。


以下、エリセのフィルムグラフィーから





どの作品にも、スペイン内戦からフランコ独裁政権の傷痕が滲み出てきますが、、、このあたりもポーランド映画に似たメタファーだ。



2024年2月15日木曜日

香水とラジオ

 




古い話だが、マリリンモンロー来日時に江戸前の小粋な女優さんのコメント

アタシって、、、毎晩
香水を「付けず」にラジオを「つけてるわ」

座布団一枚!、、、なんですが、これはアタシの捏造です。
あるネットコラムには、マリリンが来日時の記者会見での彼女自身の発言とありますが、直ぐにバレる捏造記事。
記者会見は英語でのやりとりだったはず。
同じ「つける」でも
Turn 
wear
くらい違うのだから、シャレにも掛かり言葉にもなりはしない。


昨今は、あまり「香水」が流行らないのかなあ?
体臭が少なくお風呂にこまめにはいる清潔人間にはさほど必要でもなく、典雅な懐石店に薫香芬々とマダムが登場するなら、、、塩撒いて追い返せよって。
あんまり興味はないが、パルファンとフレグランス、トワレのアバウトな定義分けくらいは解る。
しかし、王朝時代の薫香については余りにも奥が深く、、、只今勉強中だが、既に挫折寸前(^^)

当時はあんまりお風呂に入らなかったらしいから、、、くらいの知識は身についた。



眼が見えなくとも、薫り(香り)で、貴女がわかりますよって、、、ある映画でのアルパチーノのにくい殺し文句。
でも鋭い嗅覚には、逆に視覚は邪魔。
王朝美學的には、梅香は春闇に一番冴え渡る

梅が香におどろかれつつ
春の夜の闇
こそ人は あくがらしけれ(千載集 春上)

けだし和泉式部ワールドですよ
闇の奥底から微かに匂う梅香に、振り向いてもくれなくなったあの人のいつもの薫香を思い出し
尋ねてくるはずもないのに、、、、
アタシのこころは誘われるように庭先へ彷徨い出ていく

うすら寒い陽光の下の梅の花見宴なんか、倭人にはおもしろくなかったのがよく分かります。
梅園散策も夜にライトをおとして、客を入れると雅なのに、そんな洒落た梅園ってありますかねえ


2024年2月14日水曜日

プロ映画鑑賞家がベストテンを選ぶと、、、

 多くは映画検定二級以上ですから、なまじっかの映画ファンではない、、、だからプロ映画鑑賞家なんです。



参加者の数は60名弱

ベストテンに選ばれた作品の総数は150本強ですが、アタシが鑑賞した本数は、その三分の一程度

劇場公開される総本数は千本内外ですから、一応厳選された、、、というのか、単に「目に触れた」だけかも。


投票によるランキングは単純で、第一位に10点、以下降順。多くの選者の支持がないとベストテンにはならないし、平均点が高くともランク外もあり得る(マニアック映画ということ)

なお、半数近くが選者がたった一人

まあ、大した映画でもないが、なんか好きだし気になるから第十位に入れとこうって、、鑑賞家心理はよく分かります。



ベスト20の内、七本は観てません。

あざとい、辛気臭い、ながすぎる、趣味じゃない、、、とかなんとか。

見逃して残念!というのは一本だけ(公開されていたという事を知らなかった)

あんまり「後悔のない」一年だったのかも


でも、アタシの「推し」の過半は選外(^^)




2024年2月13日火曜日

58回目のスーパーボウル

 KCの二連覇

マホームズ(QB)がMVP



しかしねえ、、朝の八時からDAZNにかじりついて半日を費やした割にはなあ。

NBAは4Qの残り三分だけを観戦するのが通と言われるが、今回のSBもそんな有り様。

ミスによるターンオーバー

ファールの連発......結果的に最強クラスの攻撃陣の戦いの割に点が取れない。

テイラースイフトはVIPルームでずっと仏頂面(^^)

でも、最後は歓喜でした❣️



ハーフタイムショーは面白くないし、、というかようわからんし、国歌斉唱は、、、大歌手だとは聞いていますが、、、余りにも素直なカントリー調なもんで



スーパーボウルに相応しい試合は4Q終盤から。そしてOTも堪能(せめてそれくらいやってもらわないと)

スーパーボウルの延長戦は史上二度目だが、ルールがかなり変わった。従前のルールならば、最初に攻撃するSFが有利なはずなんだが、ルール改正もKCをアシストしたかもしれない?




だっから、3Qまでは全米版のCMを堪能することにした。

先ずCM枠のお値段が7百万ドル。これに加えて制作費(みなさんSBバージョンのはずです)

ハリウッドセレブはCMで稼ごうなんて考えない。だから忖度なしに政治的な発言を躊躇しない、、、ってホンマかどうかは知らないが、あれこれビックネームがこの時ばかりと登場するのは、やはりスーパーボウル効果だと。

かつてマイケルジャクソンはハーフタイムショーにオファーがあった際に、ギャラなしで出演した(露出効果に比べればギャラなんか端金ってこと)

だっから、これが慣例となったが、舞台装置なんかの実費はでるそうです。



子供の頃からの親友のベンアフレックとマットデイモンがドーナツのCMに共演するとか、、、あとは過去の名画の名シーンにインスパイアされたようなコンテンツが目立った(要はくすぐりで、分かる人はニンヤリ)

フラッシュダンスの曲が流れるCMなんかは、スェットの着こなしなんかジェニファービールスそのもの。

メッシが登場するCMにはダンマリーノ(ドルフィンズの元QB)がチラリと。あれ?と思ったが、今メッシはインテルマイアに所属しています。



それに結構番組宣伝や映画予告編(これもSBバージョンかしら?)もあるんだなあ。


最後に、、素晴らしい試合部分だけ





2024年2月12日月曜日

商店街はつらいよ

 




阪神間の小洒落た雰囲気の街の駅前
昔ながらの商店街が山手幹線開通に合わせて、駅直結の住・商・官の複合ビルに転換したのは半世紀近く前。
当時は飛ぶ鳥落とす勢いだった大規模小売店がキーテナントに入り、メガバンク二行も営業店を出し、無論株屋さんも。
毎日が縁日の人出は、、、慶賀の至り

しかし、栄枯盛衰は世の習い
スーパーマーケットは破綻
メガバンクは震災を機に退店
個人の商店は代替わりで、どんどん廃業。
創設時から残っているのは、、、片手に足りないし、今後とも残りそうなのは、倭國屈指の三代目パン職人の店くらいかなあ


さすがに地の利がいいので、まだシャッターモールにはならないが、跡を埋めたのは


学習塾系

整体マッサージ

そして、中古品買取屋


なんとも貧相な風景だし、品位を重んじるショッピングモールでは出店は出来そうもない業種ばかり(^^)

これじゃ「商業主義の健全な新陳代謝」とはいいにくい。

対策は「老朽リプレイスを理由とする建替」が一番手っ取り早いが、個人商店主主体の管理会社主導では遅々として進まない。

実は某大手不動産会社が三割強の持分をもっているはずだから、再開発能力のある彼らに全面委任するのが最良の選択なんだがなあ


まあ「衰退」に至るまでの経緯からすれば、これは必然だし、どこの商店街にも当てはまる事。

2024年2月11日日曜日

決着

 


自民党的な物言いだと、、、「怨念がのこる」とかなんとか。
政治的な勝ち負けとスポーツは違うのかも(^^)


なんでも白黒をつけることが良いとは限らない。

年間を通じてのリーグ戦ならば、引き分けがあってもなんら苦しゅうはない。勝ち点方式で点数にイロ付ければ済む話だし、OT(オーバータイム)で選手に過度に肉体的負荷かけて何が楽しい。


トーナメント戦ならば、かつてのラグビーや高校サッカーのように「引き分け但し上位進出は籤引きで決める」

しかし、なんともこれが不評でしたなあ。


可哀想だ

決着がつくまで試合をやらしてやりたい


パブリックセンシティブとは怖しい(^^)

籤引きとかコイントスの「結果」は、神意である。

ヒトザルの分際で神の御技をとやかく言うのは不敬の所業だ。


そうは言っても、カメラ映りやらスポンサーの意向には逆らえない。

PK戦とか、、、あれはあれで面白いが、アタシが考えるなら「キッカーは控え選手から選抜」

狂言綺語ではなくて、NBAには「シックスマン賞なるベンチスタートからの優秀選手を選ぶ賞がある。

こんな時に活躍させてあげるのも一興、、、



さあ、楽しいスーパーボウルです。



長いスーパーボウルの歴史でOTはたった一回だけ、、、の筈



トムブレイディ(QB)の盛名がさらに高くなった訳だが、、、この勝利に至るまでの功績、、、圧倒的な点差を4Qのタイムアップ寸前に同点に追いつくまでは、彼のチカラだが、OTでの勝利は「神意」つまりコイントスで攻撃権を得たこと。


出来るだけ公平になるように単純なサドンデス方式ではないのだが、レギュラーシーズンの統計からしても、最初に攻撃権を得たチームの勝率は六割。

なんとかしようって、、、議論百出なんだし、ルール改正を柔軟に行なっていますから、逆に最新のルールを追っかけるのが大変。


あるコロンビア大学の経済学者の提案だそうです。

いわく、ケーキカットシステム(^^)


兄弟二人がケーキを「公平」に分ける単純で明解な方法、、、、

つまり、一人が二等分にカットし、もう一人が等分されたどちらかのカットを選ぶ。


この考え方をOTシステムに導入しようってはなしですが、、、採用されるかどうかは(^^)


ケーキカット方式は、片方のチーム(先手)がヤード数を指定し、もう一方のチーム(後手)がそのヤード数の下でオフェンスかディフェンスかを選ぶ、というやり方だ。



2024年2月10日土曜日

建国記念の日

 



世界各国で建国の日を記念日として定めていない国は
極めて稀、あるいは皆無に近い。
エゲレスには正式には有りません。
コリアンは二つありますが正解です。
翻って倭国には....正解に言えば「建国の日」はありません。
法的な趣旨は「建国をしのび、国を愛する心を養う」日です。
だっから、建国記念日ではなくて建国記念「の」日なのだが、あまり理解されていない。

紀元節の復活?なんてアホかいな(^^)
橿原の地で神武天皇なる方が即位されたなぞとは言っていないし、即位されたという伝承があるだけ。

知り得た知識によれば国民にアンケートを取り、
その総意に従ったように言われています。
アンケートのやり方に疑義ありとまでは言わないが、不正(世論誘導)があったというだけの論拠もない。

半数近くが紀元節であった日に賛成
毎度の不要・不明等が二割
その他の記念日候補としては...

憲法施行日(5月3日)
十七条憲法制定日(いったい何時なんだ?)
主権回復の日(SF条約発効日)
立春(節分の次の日だから度々かわりますが)

どれもこれもオビタスキ。
二番目は某野党なんかが主張したらしいが...意味不明

まあ、いつでも構わない。

12月25日だって、キリストの生誕をお祝いする日であり、お誕生日ではない。


2024年2月9日金曜日

映画の格付け 2023

 



映画愛に関しては皆さん人後にオチないのだが、、、

映画自体を作る能力のない奴が評論家になり
評論で身を立てられないのが、プロ鑑賞家(^^)


毎年のベストテンなんて、ナンボのもんじゃいな!

オールタイムベストを選べば、その当時はかすりもしなかった作品が、、、

例えば、市民ケーン、第三の男、2001年宇宙の旅



所詮は「誰が選ぶか」で決まるし、最良の評価者は、なんと言っても「歴史」である。

ともかく「時分の花」選びだと割り切り(^^)

邦画と洋画のそれぞれベストワンだけ



◾️キネマ旬報

せかいのおきく

TAR


◾️毎日映画コンクール

せかいのおきく

TAR


◾️映画芸術誌ベストテン(洋画部門不詳)

花腐し


◾️シネマトゥデイ編集部(邦画洋画混在)

ゴジラー1.0

エブエブ


◾️映画コム(邦画洋画混在)

君たちはどう生きるか

グランツーリスモ


◾️日本アカデミー賞のノミネート作品群

怪物

ゴジラ-1.0

こんにちわ、母さん

福田村事件

Perfect Days


キラーズオブザフラワームーン

バービー

パリタクシー

ミッションインポシブル

TAR


それぞれ胴元のカラーそのままに、伝統的にコンサーバティブだったり、ミーハーとか

あるいは談合なり忖度(かな?)


その他映画賞はやまとありますが、略






黒髪

 



黒髪の魔力


One hair of a woman draws more than a hundred yoke of oxen.

一つの頸木に二頭の牛を繋ぐようですから、百頭ではなく二百頭が正しいそうです。
オンナの髪に「魔力」があると考えるのは東西を問わない。
その魔力はオンナ限定ではなく、旧約聖書に登場する怪力無双のサムソンのパワーの源泉は「髪の毛」である。

しかし、むさい男よりも美の象徴としての「黒髪」の方がいい。
オンナの黒髪をモチーフにする詩歌には事欠かないが
白眉はこの元和歌とその「本歌取り」



本歌取りとして出色の出来栄えとされるが、、、これは禁じ手です(定家自身がそのように論じています)




だから本歌取りとして並べて鑑賞するのは明らかな間違いであり、和泉式部の贈歌に対して定家が返歌をしたという時空を超えたメタバースの世界だということ。


和泉式部は十世紀から十一世紀にかけての歌才抜群恋情奔放な、、美人かどうかは知らないがよくモテたキャリアウーマン。
藤原定家はそれから二百年余り時代を隔てる。

偏屈な性格だったが、それが「幸いし」後鳥羽院に疎まれたため承久の変以降出世街道まっしぐら。歌学を今の冷泉家に伝える。

二人とも戀詩の名手ですから、実に巧妙です。

返歌だと思えば、


かきやりし

黒髪

うち伏す


のリフレインが冴えますし、黒髪の一筋一筋に面影が宿る、、、ってよくぞ言ったり!