2014年6月5日木曜日

囚人のジレンマ




ヒトザルは、合理的思考を行う一方で不合理的行動を平然と行う。
73年の秋、某都銀があるアンケートを実施した。

質問=資源不足に対するあなたの対応は?
回答=①無駄な消費の回避、②再利用、③自給自足

実際に、この直後から発生した事象は、上位の回答とは縁遠い「買い溜め」
流通段階の在庫は、合理的な消費行動を前提とする以上、
不合理な行動の連鎖は、ある種のパニックを呼ぶ。

獲得のパニックと心理学的には言われるが、むしろ「囚人のジレンマ」と
考えるべきである。
あのオセロですら、愛する貞淑なデズデモーナを疑心暗鬼の末、殺害に至る。
緑色の眼をした邪悪なものは、どこにでもいる。
洗剤やトイレ紙の買い漁りのため、髪振り乱し・・・・
決して他人事だと笑えるものではない。

智者は惑わず・・・と孔子のたまうも、個は智のカケラはあっても衆は愚である。


流言蜚語の発生量は「重要性と曖昧さの積」だとされる。
なんか、深刻そうな話題だと注目を集める。
真実らしくもあり虚妄らしくもって不分明さで増幅され、
それにある種の意図が加わると、燎原の火の如くとは枚挙にいとまなし。
そのうち、我も我もと同調すれば
そう、韓非子いうところの・・・「三人市に虎をなす」



情報不足がパニックを呼ぶが、情報過多であっても、囚人のジレンマから
抜け出せない。逆に錯綜する多岐多様な情報がジレンマを増幅する。
情報の権威ほど怪しく犯罪的なものはない。
最初からいかがわしさをウリにする2CHの方がまだ真贋を
見分けやすい。



三度炊く 飯さえ硬し軟らかし 思うままにはならぬ 世の中


ネットの世界では、北大路魯山人の作・あるいは言葉とされます(笑)
誰かの与太記事を文献批判もせずに孫引きを繰り返した結果でしょう。
あたかも魯山人作が定着したようです。
そもそも、魯山人の評伝を読めば、こんな殊勝なことを言う男じゃないことは
すぐにわかる。


西新宿の常圓寺というお寺があります。
一代の快作を「盗まれた」狂歌師に出会えます。



ネットに限らずですが情報はもとより、真贋の目利きは難しい。








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