2017年8月12日土曜日

八月





12ある月の一つ。
特にこれってわけでもないが、

皇帝のいない八月
八月の家族たち
八月の鯨
八月の砲声

なんか創作意欲なり興味をそそるものがあるのかなあ?
八月の夜なる楽曲はあまりそそらない(^^)

まず最初は、小林久三のポリティカルミステリーですが、
映画の出来映えがひどくて原作までのリーチが(^^)
あのどうして愚作を意図的に選んで出演するのか、不思議な大女優さまの
ライブラリーの一つ。

次は毒棘の多すぎる舞台劇。
ピューリツァー賞に輝くのも当然と思いますが、いささか大衆の
こころを傷つけそう。
なもんで、名作だと思いますが興行的には不遇。
オファーがあった名優たちは嬉々としてカメラの前に立ったのだろう。

棺桶に両足突っ込んだ老女優の競演なんかが客を呼ぶとはなあ。
時代的にはまだ映画がシルバー産業化する前の事。
なんともいえないノスタルジックな、、、
ホエールウォッチングに最適な時期が、舞台のメイン州では
たまたま八月だからか?

いづれもが、八月である必然性があるのかないのか
何故に「八月」なのか?
よく分かりませんから、よく分かる最後へ(^^)


第一次世界大戦の宣戦布告が7月28日
騎士道精神華やかなりし時代ですから騙し討ちめいた真似はしない。
実際に火蓋を切ったのは八月であった。

落ち葉の頃あるいはクリスマスの頃にはお家に帰れるとは
とんでもない誤解。
四年間も世界中のあちこちで戦闘行為が行われた。
その後二十年余の休戦の期間を経て、改めて第2ラウンドとなったのは歴史の教える通り。

歴史学上の時代区分に於いて「近代」は、フランス革命に始まり、
第一次世界大戦の終結で終焉したとされるが、昨今はその定義の見直しがなされている。
諸説紛々であり、時代区分自体が西洋史的であり、グローバル史観には相応しくない。
いま時点で議論してもしょうがない。
後世に委ねる難問だとしておこう。

第一次世界大戦の有為な著作はあまりない。
このバーバラタックマンの労作は、西洋の知識人の必読書らしいです。
火事場泥棒めいたアブク銭を掴んだだけで
歴史的にも軍事的にも何も学ばなかった国民にはあまり興味が持てるものではない。
教科書的にはサラエボ事件が発端とされるが、あれはオーストリアハンガリー帝国の皇太子殺害事件であり、
宣戦布告の一ヶ月前。
下手人はセルビア人。
大戦の主役である、ドイツやフランス、英国、ロシアには関係ない話。
外交上の約束から参戦したとされるが、斯様な「約束」は信義により守るものではなく、
利害により破棄される事は歴史が教えている。
つまり、誰もが戦争をしたくてたまらなかったし、なんとしてでも回避する気もなかった。
そして、四年に及ぶ総力戦になることの想像力にも欠けていた。

現代史における様々な不幸の大半はこの大戦に起因する。
ちくま学芸文庫に2分冊で刊行されていますが、実に面白いのです。



















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