2017年8月19日土曜日

セールスマンなる喪黒福造じゃなくてウァリーローマン。




なんでも商材にします。
こころの闇やわだかまりのソリューションだって。
しかし、怪しげな商材に手をだすのはやめたほうがいい。
安酒場で客引するような怪しげセールスマンは避け、
相手にするなら愚直に重いトランクを抱えた外回りが安全だ。

ウァリーローマンは、かつてはやり手のセールスマンだった。
得意先の代替わりや、六十の坂を越え気力体力も衰えた。
多少認知症かも....
ささやかなマイホームのローンもまだ残っている。
妻は献身的だが何故かうだたいし、二人の息子はいい歳をしてぐうたら役立たず。
父親の期待を裏切り...,しかし、子供達も裏切られたと思っています。
喪黒福造をもってしても「ローマンの心の隙間」は如何ともし難い。




アーサーミラーの「セールスマンの死」は、アメリカンの輝かしい50年代の
ダークサイドを描いたというのが定説的理解。
イランは思想統制や検閲があるはずですが、反アメリカンがテーマだから
上演が若干のものいいでも許されたみたいです。
しかし「セールスマン」なる映画は、イランの都会の現実と舞台劇を
入れ子的に二重写しにしており、制作中止にならなかったのがいささか不思議。
検閲官の目こぼしかも(^^)

意識高い系観客で定評あるテアトルリーブル系の映画館ですが、
予想外に閑古鳥。
実際に見れば、実力のオスカー作品でないことは明らか。
しかし、見ずして、、、とはクチコミによる敗退。
娯楽作品としての受け狙いの要素が全体の構成をおかしくし、
バックステージ風味である基本を踏み外している。

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