2017年8月5日土曜日
孟子を読む(4)屁理屈編
紀元前4世紀から3世紀にかけての中国は戦国時代の政治哲学者。
孔子の孫世代くらいの頃。
様々な富国強兵策を喧伝する国家経営コンサルタントが百家争鳴した時代。
理想主義的な仁義政治哲学なんかまどろこしくて、
諸侯の受け入れるところではなく、孔子同様に失意の末、
故郷で学習塾を経営して生を終えた。
長い目で見れば、勝ったのは孔孟の道。
実際に実践され、仁義の政治がなされたとは思わないが、
理念的に(建前的にと言う事)東アジア社会を支配したのはこの教えである。
困った事に、あまりに正し過ぎるし、ロジックも巧妙過ぎる。
己れの主義主張の正当性を巧みな比喩を交え説明するが、
そのレトリックたるや、詭弁の寸止め(別に孔孟の道だけじゃないが)
あまりの巧みさに「座布団一枚!」(^.^)
不遜に言えば、孔孟の徒とはそう言う連中の類いに思えて仕方ない。
実際に、孟子を読むに、かくあるべし!と言う一方的な思い込みを前提に
古代の聖王の存在や事跡を事実のように述べ、都合の悪い伝承は
虚構だと根拠なく否定。
これじゃあまりに.....
以前にもネタにしたかも知れませんが、
無法者退治の支援を求める、夫を殺された妻にガンマンが問いかけます。
何が望みなんだ、復讐か?
違います。
正義の実現を!復讐はそのための手段です。
ハリウッドらしい台詞屋の才能がほとばしりますなあ(^.^)
しかし、先日ウツラウツラしながり観ていた映画にも、
このやり取りが登場し、目が覚めた!
思うに、定番のレトリックみたいだ。
復讐と言えばいささか不穏当だが、正義の実現と言われれば、
一旦は神妙になる。
あの「懲罰的」損害賠償のよりどころもここにあるのだ。
タバコ訴訟の原告代理人も同じ様な台詞をカメラの前で言っているに違いない。
しかし、詭弁と雄弁とは違います。
その実例がこれ!
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿