2019年7月21日日曜日

ジェラシー


八十年代、歌舞伎町にあった「シネマスクエアとうきゅう」
映画を観ることは一時の慰安でも享楽でもなく、
禁欲的悦楽である事を強いる拷問的な空間でした。

館内禁煙飲食厳禁
立ち見無し入れ替え制
入場先着順(お客様を寒空でも並ばせる傲慢さ)
座席はフランス製定価8万円なり...(睡魔との暗闘)
カルト的マニアック作品厳選単館上映

斯様な映画館のこけら落としが..

ジェラシー

監督、役者のマニアック感はともかくも、
キースジャレットの音楽にクリムトの絵画を小道具に
病理的な男女のドロドロ劇ともなれば、
いたたまれなく中座するかのめり込むか...路はふたつ。
のめり込んでしまった極私的プロ映画鑑賞家は、足しげく
東京に通ったのでした。
これで、ウィーン世紀末頽廃芸術やジャレットのジャズピアノに
取り憑かれたのが人生の転落の始まり(^.^)


クリムトやエゴンシーレのひととなりや作品を描く映画には
事欠かないが、モチーフとしての成功作はこのジェラシーくらいかも。
シーレなんてポルノグラフィティだし、クリムトはシーレの先生なんだが頽廃
ナチスの手で燃やし尽くされなかったのが不思議なくらいだが、
あいつらってこの手が内心大好きだったのが幸いした。
むっつりスケベエも稀に役に立つ。

まあそんな秘密を垣間見ることのできる入門書ドキュメンタリー。
その後でじっくりと「ジェラシー」を



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