2019年7月15日月曜日

髪歌




歌謡素材として「髪(黒髪)」は死滅したのかしら?

長い髪の少女
亜麻色の髪の乙女

くらいしか思い浮かばないし、闇営業の紫綬褒章歌手に
「みだれ髪」があるそうな。
しかし、髪でなければならない必然性はどの曲にもない。
唯一正面切って歌うのが、歌姫の「髪」
セルフカバー曲ですからあまりよく知りません。



なんでこうなっちゃのかよく分かりません。
逆説的に面白いのはリンク映像だけ...って哀しい。


くちなおしに、王朝美学の真髄に触れてみよう。
元歌は、和泉式部
淫奔なキャリアウーマンでしたから、
アタシの黒髪に始めて触れたオトコを思い出している..というのが
正当解釈

黒髪のみだれもしらずうちふせば
まづかきやりし人ぞ恋しき


これを本歌取りしたのが、定家

かきやりしその黒髪のすぢごとに
うち臥ふすほどは面影ぞ立つ


エロじじいが愛撫したオンナの黒髪の感触から
そのオンナのことを様々想像しているって淫靡な風景。
この息づかいも激しくなるようなひとときを思えば
式部は初々しい乙女に見えてくる。
淫奔なんてあまりに失礼だし、いまならセクハラ発言。

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