2014年10月22日水曜日

一隅を照らすもの




人々の篤い信仰心が結実した文化的遺産を集め、日本文化形成の精神を見つめ直すことを試みた壮大な展覧会・・・・祈りをテーマに、 仏や神と、人の心をつなぐ役割を担ってきた絵画・彫刻・工芸・典籍・考古資料などを展示し、日本文化の粋の結集を・・・・

キューレーターの意気込みは凄いが、どうも散漫です。
そもそも的には、芸術のパトロンのスタンスで創作物が決まる。
西洋絵画のヒエラルヒーが、如実にそれを表す。
印象派とは、中産階級の勃興なくして存立し得なかった。


祈り、信じる力・・・・と言ってしまえば、少なくとも室町時代以前の国宝で、信仰と無縁の芸術品は皆無に近い。
何を並べてもテーマに合致するが・・・・

漢倭奴国王金印
大井戸茶碗 喜左エ門
志野茶碗花墻
飛青磁花生

こんなものを展示するのか?
でも、これらがお目当て・・・宗教心の著しい欠如です(笑)
しかし、いくら探しても「金印」が見つからない。
どうも、展示期間が限定されているみたいだ。

後漢書に光武帝が印綬したという記述だけが頼りの江戸時代の偽印説が根強く、
見たかったのだが・・・



しかし、信仰心はそれなりにありますので、この五点揃いは見逃せない!

仮面の土偶
縄文のビーナス
中空土偶
合掌土偶
縄文の女神

これまた、前半は、上記のうちの二点だけ。
五点揃いは十一月末頃の二週間のみ
金印の展示期間を重ね合わせれば、更に一週間程度に縮まる。


セコいことをやるもんだ。
要素の錯誤で入館料を返せって言うかなあ。




ちょっと補足すれば、一番有名な土偶は、亀ヶ岡遺跡で発見された遮光土偶。
宇宙人みたいなアレです。
これは、左足を欠損していますので、重文指定にとどまっています。













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