2015年1月16日金曜日

セレブの末路は哀れってお話し

そうはいっても、プロ映画鑑賞家にとって、極私傾向主義が一番(笑)

耽美
退廃
淫靡
狂気

ハリウッド社会だけがエキセントリックな猥雑でスキャンダラスなセレブ集団だとは思わないし、正面切って映画素材とするところがハリウッドらしく逆説的に健康的。
しかし、適当に醜聞を小出しにして絶対に秘匿すべきことは隠すって可能性も否定し難い。
映画人と言っても、反ハリウッド派もいるわけで、そういう御仁がハリウッドスキャンダルをネタにすればって思うのでしょうが、やはり一番は内部告発

その意味で「サンセット大通り」を嚆矢とする。

忘れられた大女優の狂気
売れない脚本家殺し

オスカー狙いには最適であるがノミネートはともかく受賞となれば・・・(笑)


今回のオスカーレースに強力対抗馬って警戒しましたが、面白いことに全米公開は、今年の二月予定らしい。
ジュリアンムーアはカンヌのベストアクトレスに輝きましたが、彼女ですらここまで卑猥に演じないと賞にはありつけないのか(笑)


クローネンバーグ監督の「マップ・トゥ・ザ・スターズ」


複数形ですので様々なスター(セレブ)が登場し、星座のように絡み合う。

忘れられつつある大女優
大女優を喰い物にする詐欺師まがいのセレブセラピスト
かつて弟を焼き殺そうとした、大女優の私設秘書にありついたセラピストの長女
セラピストの息子で薬物依存な落ち目の子役スター
息子のマネージャー業のセラピストの妻(実はセラピストの妹)

ろくでもない人種しか登場しない。
比較的真っ当そうなのは、リムジンドライバーで糊口をしのぐ脚本家。
第三者的冷静眼で、狂言回しの役柄を演じる。
まさに「サンセット大通り」へのオマージュです。

狂気の大女優は、カムバック作品の執筆のため、若い脚本家を籠絡するのですが、
男女関係のもつれから脚本家を射殺する・・・・
オマージュとは言いながら、クローネンバーグ作品では、カタストロフィから唯一のがれたのが、この脚本家。
据え膳を拒みはしないが、腹八分目に医者いらず。
逆に落ち目のセレブの末路は哀れ。
エンドマークまでに三人が命を落とし、あと二人も早晩・・・



物書き・・・に限らず文字を書くこと自体、つまるところ冷静にものを見ている(ことが出来る)習性の持ち主。
客体にのめり込みさえしなければ、危険に陥ることはない。
だから、たまには炎上目当てに暴言を吐くのだが・・・・(笑)







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