2015年1月20日火曜日

あらためて「依頼品」を見てみよう・・・






なんでも鑑定団風ですが・・・(苦笑)
根津と大英と夫々にしかないと言われる「双羊尊」
なんともいえない造形です。


二匹の羊(山羊かも・・・って説はありません)を背中合わせにあしらうので「双羊」
そして「尊」とは酒器のこと
時代はいずれも古代中国の殷代とも商代とも・・・
実のところ、王朝呼称としてはどちらも使われ、同意義であるが、どっちが正鵠を得ているかと
言われれば・・・よくわかりませんが、最近は「商」と呼ばれることが多い。

まあ、そんなことより羊さん全身に「饕餮文」の文様
饕餮とはなんでも貪り食らう中国神話の魔物。
転じて、魔物まで食いつくす魔除けの存在とされました。
一見刺青風ですが、その意図性においては大差はない。
さすれば当然ながら日用品ではなく、神事に使われたんでしょう。
山海経によれば・・・・
饕餮という猛獣は、

羊身人面
虎歯人爪   と書かれているようなので、双羊尊とは特段異様な造形でもなく、

たった二体しかないところのほうが、逆にミステリーである。


考古学は、土地開発が進むと発掘が進み、学問的知見も深まるものであるが、
大規模開発中に遺跡なんかがでてくると、ディベロッパーは、青ざめるそうな(苦笑)
多分、中国でも、開発を中断し、遺跡調査というのがルールなんだろうが、
そのとおりやるはずがない。
憶測で物を言いますが、そのまま文化破壊がなされ、多くの双羊尊が失われた、あるいは
盗掘され、富豪の隠れたるコレクションになっているに違いない。
いや、リアリストの中国人は怪力乱神を好まないし、
過去の歴史を大事にしないからから、海外流出し・・・西洋人のコレクションになっている
かもしれません。

近未来的に第三の双羊尊が現れることを・・・疑いません(キッパリ!)
しかし、そんなことを待ってられないので、生きているうちに「青山の根津」へ行こう。





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