2015年10月31日土曜日

それゆけ!・・・・スマート(メーター)



懐かしいTV番組
でも、お馬鹿スパイコメディのイメージが強すぎて「スマート」って言葉に
インテリジェンスもエレガントも感じない。
本当は「賢い」という意味なんですがねえ・・・


ご家庭の電気やガスの使用実績の把握を行うのが「検針員」
イマイチお仕事の実態がわかりにくいのですが、どうやら・・・(なんとか知恵袋の引用)

受託会社の歩合制社員
平均日収で一万円強
大体収に2日程度のお休み

ということらしい。
高度な知的労働とも言い難いので、処遇的にはこんなものか?
だからといってアナログなお仕事なので、恣意性を発揮されては困る。
どんなお仕事だって職業倫理はあるわけで、
とりわけ個人作業の場合モラルに問題がありそうな輩を使うわけにはいかない。
東京電力の公表資料によれば、年間160億円の検針費用がかかっているらしい。
検針員の数にして五千人程度
年収換算ではまあ「下流」ですが、このご時世働きたくともお仕事がないのだ。
文句を言えばバチが当たるし、多少お体に負荷がかかりますが高齢者雇用職場には格好とも言えます


しかし、この数字からガスも含めて全国規模で推計すれば・・・・まあそんなことはどうでもよくて
有り体に言えば日本の生産性の低さ(高コスト体質)の象徴みたいに思えるのですよ。
当然電力・ガス会社も無為無策ではなく「スマートメーター」の導入を進めています。
要するに「自動検針装置」ですが、そのネットワーク自体がIOTの導火線になることも期待されるという
夢のあるお話。
アメリカに比べて普及が遅れており、
申し訳ないが、雇用問題は別のチャネルで解決してほしい。


しかし、本家では反対論も強くて・・・

毎度の「プライバシー」の侵害
科学的根拠がどうなのか電磁波の「健康被害」

強制設置義務はないようですので、嫌なら設置しなければいいのですよ
その代わりに検針費用を追加負担してもらえば済む話。
この程度の二重価格制は合理性の範囲です。


ところが、理屈がよくわからないのですが、発電と送電の分離という電力会社にとっては
絶対阻止したいことを実現するカードだというもんですから、ことは前に進まない。
さらに言えば、スマートメーター通信網は、早晩電話系の通信網に匹敵する存在になる
これは、国益無視の通信網の省益争いになりかねない。

そう言えば、東電のスマートメーターシステムは東芝が落札したんだっけ?
夢のあるテーマなのに、例の不正会計の目玉でもあった事業ドメイン・・・
やっぱり「スマート」じゃないみたいですねえ(苦笑)


2015年10月30日金曜日

得意分野ですから「新規事業」で始めようかなあ(笑)


賭博は「法令又は正当な業務による行為」以外の場合は犯罪です。
どうして「犯罪なのか?」って素朴な疑問もあるのですが、公序良俗に反するというのが定説。
裁判所は「国民の射幸心を煽り、勤労の美風を損い、国民経済の影響(副次犯罪の誘発を含め)を及ぼす・・・から」と
説明しますが、処罰のレベルからして、重罪とも思えない。

賭博関連の罪に問われる犯罪類型は・・・

賭博をした者
賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者
富くじを発売した者


しかし、賭博の定義なるものは甚だ難しくて、かつては「偶然の輸贏に金員を・・・」って法令に書いてありました。
明らかに勝ち負けが決まっていれば、それは賭博とは言わない。
が、詐欺罪を構成する。


面白い判決(下級審ですが)が出ました。

電子空間は賭博場ではない!!

ビックリマークを二つもつけますが、賭博の幇助罪は認めましたが賭博場の開設については無罪ってことのようです。
どうなんでしょうねえ この判断は?
明治のはじめに「盗電は窃盗にあたらない」って紛糾したり、偽札で自販機を使用しても詐欺ではないとかってことで
法律改正を余儀なくされたことがあります。
要は、時代の変化への対応に遅れをとっているってこと。


しかし、開張と言っても人を集める必要はなく、電話による野球賭博が有罪とされた最高裁判決があったはずですので
判決要旨を読んでみたいものだ。
つまり「サイバー空間上で賭博をしても、賭博罪にはなるが、運営する者は賭博場を開設したわけではなく
場の運営により多少の手数料をとることはちゃんとしたビジネスだ」・・・ってことです。
賭博罪の幇助が成立というのも解せない。
賭場の開場自体が「幇助」であるので、賭場の開場ではないが、賭博の幇助ってどういう理屈なんでしょうか?

一体この裁判官ってなんでしょうか?
罪刑法定主義に則った妥当な判決って持ち上げる法律学者もいるようで・・・
まあ、ネットビジネスに理解のある先端的な頭脳の持ち主の方々って「褒めて」おきます(苦笑」


福岡地検は当然控訴だろうなあ




2015年10月29日木曜日

本当は「反対」ですが、いまさら・・・なもんで視座の転換



消費税軽減税率議論をする際に、品目をどうするか?ってこともさることながら、

免税取引
非課税取引  ・・・にメスを入れないことはこれ如何に?って誰も思わないのでしょうか?

消費税のコンセプトは「国内で消費される財貨やサービスに対して広く公平に負担を求める税金」ですから
主として輸出取引を免税とする考え方は一旦そのままとします。
しかしながら、国内取引であっても「消費に負担を求める税としての性質上や社会政策的配慮から
課税の対象としないこととされている取引」が非課税取引ですが、
本当に妥当なのかしらって・・・思う今日このごろ

ちなみに国税庁HPによれば・・・・

--
主な非課税取引

(1) 土地の譲渡及び貸付け
(2) 有価証券等の譲渡
(3) 支払手段の譲渡
(4) 預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
(5) 日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡・・・
(6) 商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
(7) 国等が行う一定の事務に係る役務の提供
(8) 外国為替業務に係る役務の提供
(9) 社会保険医療の給付等
(10) 介護保険サービスの提供
(11) 社会福祉事業等によるサービスの提供
(12) 助産
(13) 火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供
(14) 一定の身体障害者用物品の譲渡や貸付け
(15) 学校教育
(16) 教科用図書の譲渡
(17) 住宅の貸付け
--

当時のことを思い起こすに・・・

金融取引的な項は、なんか合理的な理屈がありそうなので、意見は保留 
女流国会議員が「お産から税金を取るなんて!」とか赤い気炎を吐き、その勢いに
負けちゃったとか・・・どれもこれもが理性と論理で決まったわけでもない。
仮定の計算ですが、これらをすべて課税にすれば、いくらの税収があるのでしょうかねえ?
ちなみに本人負担の保険診療費用だけでも5兆円程度あるはずです。
いっそのこと、全部課税取引にして、税率は10%は論外ですし、8%でもとりすぎかも・・・
従前の「5%」くらいでどうなんでしょうねえ

まさしく「広く薄く公平に税負担をお願いする」という趣旨に合致しませんか?
結果として「軽減税率の実現」となりますから、政権与党は「公約実現」
火事場泥棒みたいな大マスコミも適用税率が下がりますから文句はないでしょう。

税制の基本(*)に反することは自明の理ということは、少し考えれば分かりそうなものですが・・・

公平(富裕層によりメリットあり)
中立(適用品目如何では・・・野菜鍋は売れるが、湯豆腐は敬遠される・・?)
簡素(いまさら論じる必要もない)




2015年10月28日水曜日

なんでも「九州起源」説



なんでも「韓国起源」説は、その荒唐無稽性や夜郎自大性に鑑み、抱腹絶倒の極みとしか思えないし、
よもやかようなことを喧伝しているのは、どこにでもいそうな一部の偏執者に限られるが、
その幼児性たるや話題にするのもバカバカしい・・・
例えばですが・・・

剣道
茶道
寿司



しかし「どこにもいそうな」って事がキモであり、同じようなムジナが倭国にもいるようなんですよ。
日本史の虚妄の最たるものは「万系一世的単一民族国家」に如くはない。
いずれもが長い歴史「教育」の中で刷り込まれてしまったものであり、その呪縛からの解放はなかなかに難しい。
歴史は多くの場合多元的であり、結果として淘汰され一本化されるのが常である。
天地開闢以来天皇家が大八洲全体を一元支配していたわけがなく、
古事記にしても書紀神代編はシマの争奪戦の歴史であり、負けた方は、どうも異民族的だ。
古代史は大八洲に限定した世界でもなく、半島エリアを含む東アジア世界で俯瞰しないと真相は見えてこない。


よく分からない古代史は、歴史学的というよりロマン溢れるミステリーの世界だ。
史料・文献・その他物証にも乏しく、想像力さえあれば参入障壁は低い。
従って、プロ歴史家にとっては腹立たしく、ていよく無視するに如かず・・・であるが、
荒唐無稽古代史は枚挙に暇無し。

いろんな理由で我々の先祖の歴史がクリアにならないのは腹立たしい。
邪馬臺(台)国はどこにあったのか?
宮城県という蝸牛庵説はともかくとして、九州と近畿説の対立はもはや学問的な域を超えて
我田引水の感すらある。
邪馬台国はなく、あったのは邪馬壹(壱)国だ・・を唱えた在野の歴史研究家がおられた。
なかなかファンタスティックな説であり、九州王朝説はここに始まる。

素直に古代に思いを馳せれば・・・

戦国時代さながらに各地に王権が有り、
対中国外交では並列してわれこそは正統王権を主張し、
連衡合従を繰り返しながら東遷を行い、
最後は大和の天皇政権に収斂した・・・・が、その後もまつろわぬ地方政権が割拠した。


ところが、九州王朝学派なる存在は、段々に夜郎自大的になってゆく。
いまや、超古代史学派的に「なんでも九州起源説」を唱えるにいたり、学会はもとより
真面目な歴史愛好家からも支持されることは少なくなった・・・
ちなみに・・・

大宰府は倭国の首都であった
伊勢神宮は福岡県糟屋郡から移転した
法隆寺西院伽藍は太宰府都城の観世音寺(又は福岡市難波天王寺又は筑後国放光寺)が移築されたもの
源氏物語はもともと九州倭国における作品で、平安時代に紫式部により改編された
君が代は九州倭国の春の祭礼の歌である
九州では七世紀にすでに貨幣経済があった


これを見れば、韓国起源説なんか幼稚な子供の戯言に聞こえてくる。

















2015年10月27日火曜日

本家維新組対大阪維新組の「仁義なき戦い」





天下の公党を揶揄するつもりはないが、イデオロギー問題とか政治理念の争いだと
思っていましたが、どうも政党交付金という「欲目」が原因らしく思えてきた。
そう言えば、神戸の某組織の分裂騒ぎも、人事の不満とか色々あるようですが、
金銭収奪型組織運営への反撥らしい。
何事につけて「お金は先議事項」ですので、ないがしろにはしていいものではないが、
普通はオブラートに包むものです。


面と向かい腹を割って議論するならいざしらず、お互いがNETで罵詈雑言の応酬では、
解決の道筋もあったものではない。
非合法のお金の取り合いはさておき、今回は「税金」が原資である。
国会議員の年間コスト(彼らにとっては収入)が2億円とも聞けば、
泥仕合の間のコストは返上してよねっていうのが素直な国民感情。
その意味で、いち早く解党して政党交付金を国庫返上しますって・・・真意はともかく
納税者の琴線をくすぐる・・・さすがに喧嘩上手な・・・○○さん(笑)



さて、893さんは「任意団体」である。
組事務所の所在地で登記し、法人となるって・・・聞いたことがない。
そもそも公序良俗に反する存在で法人登記が認められるはずがない。
しかし、政党の場合・・・(ちょっと不確かなんですが)
例の政党交付金の根拠法によれば・・・・

・中央選挙管理委員会の確認を受けた政党は登記を行うことができ
・登記を行うことで法人となる

ということのようです。
もっとも、登記を行うことが政党の要件ではない(政治資金規正法)のですが、
法人格がないとなにかと不便ですから、政党交付金をもらえるような要件(一定の国会議員を抱える等)に
該当するような政党は基本的には「法人」だとおもっていい。


法人である以上「解散・・解党」もできます。
しかし、内部分裂で勝手に除名したり、一方的に解党宣言をしたり・・・
組織である以上、まずもって社会常識に合致した自治の世界であるべきであり、
意見の一致を見ないから「司法の判断」ってありかも知れませんが、まことに恥ずかしい。
地位確認の訴えとか決議不存在の訴えとか・・・まあなんでもできますが、裁判だって国費の費消である。
これ以上税金の浪費はやめてほしい(苦笑)


腐敗堕落
ポピュリズム
自浄作用の欠如 ・・・立憲政治発足以来なにかと政治不信の材料には事欠かなかったが、

ここまで当事者能力を喪失すれば「劣化」という言葉すら綺麗事に聞こえる。
明治の近代立憲政治は大政翼賛会をもって、その命脈を断つに至った。
その間50年。

戦後の立憲政治は、55年体制から起算し、民主党政権までざっと50ないし60年・・・・
おもえば、しばらく前から賞味どころじゃなく消費期限切れだったんですよ。





2015年10月26日月曜日

命と暮らしと情報を守る


西洋とりわけアメリカンのリーガルミステリーが面白い所以は「裁判所の権威」に求められる。
倭製ミステリーでは「裁判官」の位置づけはあまりに軽い。
司法制度の違いでもあるが、アメリカンでは、裁判官とは「テミス神の代理人そのもの」であり、
連邦最高裁判所の判事はローマ法王同様に終身官である。
検事と弁護士が丁々発止の一騎打ち
それをあたかも傍観するがごときが倭の裁判官(・・・まれに自己主張をされる場合もあるが)
いくら激闘を繰り広げても、それはお釈迦様ならぬ裁判長の手のひらの争いってのがアメリカンリーガルミステリー。

それはまた「法廷侮辱罪」なる武器の存立の根拠でもある。
日本の裁判所でも、審理秩序を阻害するような行為に対する裁判官の訴訟指揮権は認められているが
名刀正宗とは言いがたく、なまくらの肥後守程度(笑)
ありていに言えば、裁判官の声(指示)は神の声であり・・・つまり最終的な判断である。


11歳のボクは上院議員の死体遺棄事件の真相を聞いてしまった。
犯人訴追のための決め手となる情報(証言)に垂涎とするFBI
証言前に口封じを目論むマフィア
一ドルでボクの代理人となった弁護士




どうも波瀾万丈のストリー展開の都合上あちこちに綻びが目立つんですが、それなりに面白い。
自分に不利な証言(情報開示)は強いられない(修正第五条)以上、それを盾に取れば済む話ですし、
弁護士という職業は「守秘義務・・あるいは権利}を認められている。
しかしながら、マフィアにとっては、それだけではリスクの排除にはならない。
証人保護プログラムでプロテクトしようにも、証言をしない以上保護もできない。


ここからが、難渋な法律論になるんですが、守秘義務(権利)自体最強でもなく「正当事由条項のしばり」が
ついている。
何が正当事由かは状況によりけりであるが、いかなる状況でも頑張れるってことでないことは確かである。
とりわけアメリカンでは神の代理人が、ボクに対して証言を求め拒否すれば、
その行為を裁判官だけの判断で「侮辱」って断罪することは可能なのである。
多分証言するまで拘置するんでしょう。


情報漏洩にここまで神経質になる時代が来るとは・・・
たかが雇われIT会社社長とはいえ、様々な両指に余る守秘義務を私法上負わされています。
機密漏洩を行えば、民事上の賠償責任とか、不正競争防止法とか特定個人情報保護法で
しょっぴかれる恐れもあります。
一応どれもが「正当事由」付きですので、公益のためって抗弁すればいいのですが、
曖昧な概念ですので、確実に逃れられる保証はない。
腕の良い代理人を確保してからでないと怖くて危ない橋は渡れない・・・


我が家にはまだマイナンバーの「通知カード」は来ませんが、すでに漏洩・・・というほど大袈裟なもんじゃないが
様々なインシデントが起きている。
不安を煽り過ぎな大マスコミ・・・まるでイエロージャーナリズム(苦笑)
国家に収集された個人情報はそれに触れる者が多くなるほど漏洩するものってある種自明であって、
それを前提に「自分と家族の命と暮らしと情報を守る」が世帯主の責務でしょう。


そうそう・・・ JACK REACHER

アメリカンではベストセラーシリーズらしいが、
主人公は、携帯もPCもカードもおよそデジタルデータ化される危険のあるものを
一切遠ざけるって生活習慣の持ち主

ある意味羨ましいが・・・・







2015年10月25日日曜日

銀座でのおよばれの「作法」



飲み食いは自分のカネが一番。
会社の交際費目当ては品がないし、他人様のお財布めあてはさもしい・・・って
いうよりも、相手の好みに合わすのが苛立たしい。
お料理内容なんか事前に希望を聞いてくれるならまだしも、
勝手に呼びつけられたような気分になるし、
二次会でもってなれば、もてるのは、お財布君のほう。
オンナノコだって、本当はお客様の方に媚びを売るのが接客だと思うのですが、
その程度のデリカシーが行く店の程度はあらかじめ想像がつく。

・・・なもんで、およばれの際も、お店はこっちが指定するっていえば傲慢そうに聞こえますが
お好みのお店(行ってみたいお店です)をさりげなく複数指定し、最後はお手元が選ぶってしつらえ。
予算もあるだろうから、バカ高いお店は除外し、和洋中バランスよく候補リストをつくる。


先日の「およばれ」では、多分このキャッチコピーに騙されたんだ(苦笑)


贅沢の極み! 
コース16,000円→9,800円!
最高級黒毛和牛を堪能!
スパークリングワイン付38%OFF


銀座でも屈指かどうか知らないが、結構バブリーなビルの八階
候補リストに入れたのは、肉系のお店って理由だけで他意はない。
まさか、選ぶとはねえ・・・・

料理を相当に割り引いても、ワインはびた一文安くしない。
ヴィンテージワイン中心ですから、半端ではない。
カエルじゃあるまいし、食事の時は水だけって貧相な真似はしない。
呼ばれた以上は、堂々と飲みたいものを飲ませて頂く・・・

が、まあ武士の情け。


焼酎なんてを銀座で飲むほど貧乏しちゃいないが、さすがにロマネコンテイはやめとこう(笑)

2015年10月24日土曜日

キングホラー




お手軽な雑本製作が生涯賃金で5億ドル近くなるって・・・作家って美味しいビジネスだ。
やっぱり日本語で書いているとダメで、英語版で世界を相手にしないとセレブにはなれない。
しかし、カネのための駄文製造の人生だけだと虚しいようにも思えますがねえ・・・


そうは言うものの、なかにはキラリと光る作品もないではない・・・が、
多くは、原作以上の映像化能力に依存する。
原作が素晴らしくて、それを凌駕する映像作品は、極めて希少
この仮説の逆は・・・これまた、原作がひどいとまあ頑張っても無駄な場合も多い。


キャリー(処女作だが、原作はつまらない)
シャイニング(原作者はご不満で自前で映像化したが、とんでもない出来栄え)
ミザリー(原作は読んでいないが、映画版は劇場で寒気がするほど凄かった)

刑務所のリタ・ヘイワース(ショーシャンクの空に が映画版のタイトル)
スタンド・バイ・ミー(この中編シリーズって比較的読ませます)


映画化された約40作中の五本程度は鑑賞に耐えそうですが、シアワセなマリアージュは
たった二本だけです(笑)



しかし、TV版は見せます・・・というか、
アメリカンの海外ドラマは、シリーズ通算の原価で言えばハリウッド大作並みのお金をかけますから、
その辺の、月九だかなんとかの安っぽさとはまったくの別世界。



いま、GYAOでの「ヘイヴン」に興味津々
毎回配信されるたびに、無料電波を探しての彷徨。

メイン州にある港町(彼の作品はこの州が舞台が定番)
摩訶不思議な超常現象の被害と加害の街

原案は、スティーブンキングの非売小説(予約購読者に対し抽選で頒布したらしい)
どんな出来栄えなのか知るすべもないが、過去傾向からすれば、原作以上の映像版に違いない。
マニアは、オークションで手に入れることを薦めていますが、そんな戯言には耳貸さないって(苦笑)


2015年10月23日金曜日

社会派なるミステリーとは

人間を描かないと文芸とは言わないが・・・・・・・

昭和29年の北海道は災厄の年だった。
岩内では市街地の八割が火災炎上。
函館港外では洞爺丸の海難事故
この沈没事故は、低開発国ならいざ知らず、もはや戦後ではないわけで、タイタニック事件に
並ぶ大惨事であった。

これだけのインシデントを素材にしないって訳はないが、水上勉さんの飢餓海峡以外にはろくなっていうかまずない。
出来栄えが良すぎるからだろうか?
水上勉は、北陸の土着的な哀しい女の情念なんかで有名になったが、
元々は社会派ミステリ作家である。
松本清張と双璧といってもいいが、作風が変わってしまった。
いまや、水上勉も読まれることが少なくなったが、これは、彼の描く女性を
演じられるような女優がいないことに起因する映画化あるいはドラマ化の不在による。

若尾文子
佐久間良子
岩下志麻
左幸子

これらの女優さんのリストが雄弁に物語っている。


飢餓海峡


上記の事件を背景とするが、時代は昭和22年とされている。
まさしく「飢餓」の時代である。
物質的ということもあるが精神的にも喪失感からくる精神的な空洞による部分が大きい。

お話の展開は、ゼロの焦点風でもあり、砂の器的でもある。
松本清張へのオマージュではなく、社会派ミステリと銘打てば、このような展開になることが必然だということである。
時系列的には、多少松本作品が先行する。

実のところ、原作は初めて読んだ。
内田吐夢の映画版は、オールタイムベストテンにえらばれるくらいの名作とされる。
しかし、最新版の ベストテンからは脱落した。
改めてDVDをみてみましたが・・・・長尺を感じさせないつくりではあるが、原作以上とは言い難い。
まあ、審査員の顔ぶれでどうにでも変わるし、オズやナルセ、クロサワを外すなんて
度胸はないだろうし、それ以外の監督作品が割りを食う。


主人公を三國連太郎
執念の元刑事が、伴淳三郎・・・・は当然記憶にあるが、
若い警部補が、高倉健だとはおもってはいなかった。

ちなみにヒロインは、左幸子。京マチ子さんに似た感じだった。

原作本は、古さを感じさせないが、映画版はどうもねえ。
オールタイムベストとは言いにくい。



2015年10月22日木曜日

「理想としてのEU」亡き後の地中海世界




ローマ帝国の再来を夢見たのかどうかは知らないが、時代はそう甘くなかった。
発展途上国家の財政を支える産業はありていに言えば「略奪」
国境を通過する「貨物」からピンハネする関税なる税金が、財政収入の太宗を占める国は少なくない。
資産や所得から税収を得るというのは、近代的な統治システムの裏打ちがいる。
手っ取り早いのは国境封鎖による通過手数料の収奪。
これも簡単なようでそれなりのノウハウが必要であり、経済協力の一環として数多の
税関の実務家が日本から諸外国に派遣されている。


しかし「徴税行為」が平和的且つ平穏理に行われるとは限らない。
通過する「貨物」と漠然というが、その中には「個人の生命身体財産」を含む場合もあり、
それらに対する侵害行為は通常「海賊行為」と言われる。

冒険商人や漁民と海賊の境界線は曖昧である。
手荒なことをせずに、それなりに儲けが出るのであれば、海賊の真似をするまでもない。
それは初期の「倭寇」なる存在がそうであった
ローマ帝国の内海といわれた地中海も、アラブと西洋との境界線となった時代は
サラセンの海賊行為が支配する世界であり、主たる交易商品は「ヒトザル」
奴隷として売り飛ばすこともあれば、金員と交換することもあり、
なんとも信じがたいことに、塩野女史によればアルジェリアが仏蘭西国の直轄県となるまで
この状況は続いたらしい・・・

その後リビアに狂犬と言われたカダフィ大佐が君臨していた当時、
シロッコが吹く時期はいいとしても、下手に航海中に遭難でもしようものなら、
あの千年におよぶ恐怖の海賊支配の時代を想起し、
慄いたものらしい(映画「流されて」にそういう台詞が出てくる)



地中海から中近東一帯の難民は、北を目指す。
南側の国々は同じ宗派の国家なのに非常に冷たいらしい。
北の国々が難民に「優しい」のかどうかはなんとも言えない。
少なくとも、独逸のように受入積極容認国もあれば、冷淡な国、さらには国境封鎖をする国まで・・・
EUとしての「統一も団結も、崇高な理念」も現実の前には混乱しか目につかない。

問題というか興味はそんな池水の波紋よりも水底に沈んでいく石の行方である。
難民の旅とは、苦難の道だろうが、それよりもなによりも無手活という訳にはいかない。
交通機関を利用するには運賃がかかるし、国境を越えるにはそれなりのフィーがいる。
手引してくれるナビゲーターへの謝礼なくして旅は続けられない。

持参できる金銭やスマホを持たない無産の民は、国境すら目指せない。
EU圏に押し寄せる千万人ともいわれる難民は、ある種のサービス財の消費者足りうるのである。
不幸にして残念なことに「消費者保護法制」なんか保護されることもなく、
ブローカーに法外な手数料をぼったくられ
命を全うして目的地に到着する約束もなく・・・

濡れ手で粟なのはならず者組織だけらしい。
ISとかマフィアがローリスク・ハイリターンで闊歩しているそうではないか
人身売買や拐取のようなコストがかかるビジネスなんかより絶対にこっちだし、
見ようによっては難民支援NPO(NPOは有償のサービスである)




欧州の良心を象徴するともいうべき行為・・・と賞賛の声(口先だけだとコストはかからない)が
世界中から巻き起こる一方で、ならず者国家や犯罪組織が太ってゆく現実は不条理でしかない。

今一つのシュールな「現実」
極東の島国の宰相がUNでの記者質問(9月30日)に答えたこと・・・


今回の「難民」に対する対応の問題であります。
これはまさに国際社会で連携して、取り組まなければならない課題であろうと思います。
人口問題として申し上げれば、我々は「移民」を受け入れる前に、
女性の活躍であり、高齢者の活躍であり、
出生率を上げていくにはまだまだ打つべき手がある。


毎度の駄弁は控えます(苦笑)
ただ、千億円程度の支援金を拠出することは表明しています(毎度の「カネ」だけって思われると悔しいが)

2015年10月21日水曜日

ネット通販アパレルを着たプリンセス




キャラクターとアクトレスの格の違いからすれば、そんなものかって・・・・(笑)
ストリープとハサウェイの比較なんかとてもではないがおこがましい。
同じオスカー女優っていっても、宮中席次が違う。
美人でもなく、演技もダメだし、喜怒哀楽表現が素人臭い。
なんちゃって、泣きの演技が見るに堪えない。
先日来日した際も、我儘放題だったらしく・・・・


その程度の映画が、シネコンの一番座席数の多いスクリーンで上映とは・・・・
この時期ほかに看板作品がないからだろう。
しかしながら、渋いベテランの名優たちのお陰でかろうじて、映画らしく見える。

全てを手に入れたはずの彼女に試練が・・・
そこにやってきた七十歳の見習い社員

って、惹句からは、突っ込みどころ満載。

BJの日記もそうであるが、等身大の貴女風なキャッチコピーは、憧れと共感とちょっとした意地悪感をくすぐる。
こんな惹句に惹かれてやってくる客が興行的には一番ありがたい

他方で、ITに弱くとも人生経験の豊かさは、ITで提供できないソリューションをもつ老人力

年金をあてにせずに・・・・死ぬまで働きましょうね
休息は棺桶の中で死ぬほど堪能できますって、どっかのブラックだかお役所の代弁をやっている。

そういえば、ダイバーシティな風潮
いろんなキャラの悩める登場人物がそれぞれに生きがいをみつけて・・・お手軽な予定調和です。
いろんな働き方の提案映画かしらと思いつつ・・・・
エンドロールを目を皿にして探したが、そこには厚労省後援の文字はなかった(笑)

入りはソコソコ。
慶賀の至りですが、これが「一億総活躍」ってことか?







2015年10月20日火曜日

今 梅田のちょいはずれの界隈が人気なんですが・・・・





ある種のアンチテーゼなのか「レトロ商店街」が一部にブームである。
昭和レトロロマンみたいなもので、懐古的だし、言い方が難しいが廃墟趣味でもある。
起業意欲ある若者が、なけなしの開業資金でできることは、賃料の安い元商店の居抜きだし、
扱うものは、雑貨や水商売系。
悪いとは言わないが、商店街のコアは実生活に根ざした実業的商品の取り扱いである。

米屋、パン屋、魚屋、肉屋、八百屋、豆腐屋、乾物屋・・・
商店街の「主食」とはそういうものだ。
主菜があってこそ、あしらいが生きる。
移り気な若者相手のお店なんぞは底が浅くて、時分の花でしかない。
しかし、一時であっても「活気」を取り戻す縁にはなる。

そうはいっても、主食の世界に後継者がいないのも事実。
後継者がいないのは、その職業に未来展望がないからだけのこと
一時の賑わいのあいだに取り戻すべきは「本来のお客様」
そもそも的に郊外に拡散した街作りが元凶としか思えない。
いまやダウンサイジング化の時代なんだから、拡散した街の維持はコストが増える一方。
過ちは早めに認めて、人が集まりそうな公共施設は、都心に再集結させることが肝要。

市民病院、図書館、大学・・・まずもってインナーへ
これ以上焼畑農法的なショッピングモールに街を破壊させないようにすることですよ。



阪急梅田駅は、大昔はもっとJR寄りの場所にあったが、乗り換えの動線を長くし、その間に
ショッピング街やビルを設置するという小賢しい方法で、界隈を反映させた。
口の悪い御仁は、あれって梅田ちごて中津や・・・
今の梅田駅の東側に茶屋町というエリアがあり、バブル時代にご派手な地上げが行われ、
ある意味阪急の命取りになりかねなかった。
いまや、地の利をあいまって、ロフト、TV局、ジュンク堂・・・と若者好みの施設満載
その茶屋町から更に東に在する寂れ果てた町並みが・・・・中崎

再開発リスクを再びって気にならないもんで、昔の町並みのママ、若者が闊歩するにふさわしい
エリアに化けたのが最近のこと。
空き家通りとなった原住民はどう思っているか存じませんが、
それなりの活気は・・・土日に限りですが戻ってきました。


2015年10月19日月曜日

国家あるいは国旗を背負うということ





日本ラグビーは「快挙」だった。
ノーベル賞の受賞も誇らしい。またも文学賞にはずれて落胆の向きもあるが、
これでまた来年も大狂騒ができるではないか(笑)
騒ぎ立てるほどに民度が低いって思われるって思わないのかねえ
毎年当たり前のように受賞しているんだから、少しは成長すればいいのに・・・


さて、多少違和感を覚えるのがラグビー
ナショナルチームの構成要件が多少異なる(いいか悪いかではない)
違和感を覚えるのは・・・単一民族幻想というか虚妄にとりつかれているに過ぎない。

それはノーベル賞の「日本人受賞者の定義」にも現れる。
基本は国籍条項・・・


ここからは、笹川陽平さんのブログを参考にします。
倭国が「活躍」すると嫌悪の念・・・って偏狭な国々ですが、
今回は、ちょっと風向きが悪いのか「黙殺」に近い。

以下は「中国出身」のノーベル賞受賞者リストです。

丁肇中   中国系アメリカ人、1957年物理学賞
李遠哲   台湾生まれのアメリカ人、1986年化学賞
朱棣文   中国系アメリカ人、1997年物理学賞
崔 琦   中国河南省生まれ、アメリカ国籍取得、1998年物理学賞
銭永健   中国系アメリカ人、2008年化学賞
李政道   中国系アメリカ人、1957年物理学賞      (中華民国出身)
楊振寧   中国系アメリカ人、1957年物理学賞      (同     )
高行健   中国江西省生まれ、フランス国籍取得、2000年文学賞
ダライラマ 法王、中国籍、1989年平和賞         (亡命中)
劉暁波   中国吉林省生まれ、中国籍、2010年平和賞   (現在刑務所暮らし)
莫 言   中国山東省生まれ、中国籍、2012年文学賞   (体制側にころんだ)
屠呦呦   中国浙江省生まれ、中国籍、2015年生理学医学賞(在野に近い)


チャイニーズが客家あるいは華僑の伝統で世界中に拡散しており、
むしろ国外でも活躍組が多く、業績も上げている(中国政府の支援の賜物ではない)

ダライラマ法王は、中国籍とは知らなかった。無国籍人じゃなかったのか
本人も中国政府も中国人だとはおもっていないでしょうに

その他どなたも曰く因縁がありげで、国家として胸を張って栄誉を称えるのは
天唾の行為のように思えます。


しかし、逆説的にも言わないと公平ではない。
所謂「倭人以外」で日本国籍を有する受賞者がまだいない。
これが現れてこそ「国家としての科学技術レベル」はホンモノってことである。
日本ラグビーに齟齬感って論調があるうちはまだまだ子供である。

2015年10月18日日曜日

横浜の「斜塔」


もう感覚が麻痺しそうって・・・そんな今日このごろ
信用も信頼もあったものではないが、ものは考えよう。
内部通報が有り、それなりに機能し、遅ればせながらであるが「懺悔」するだけでも、大したものだ。
オンナ心の唄ならば「どうせワタシを騙すなら騙し続けて欲しかった・・・」と言うんでしょうが、
いまや、懐メロ以前。
その辺の有象無象の輩は、ホッカムリをしているにちがいないって思うのが真っ当な状況認識である。

が、大会社や大企業だからってほんとうに意味でのモラルが高いわけでもない。
逆に、会社のため・・・だなんて会社はそんなことまでやってくれって頼んじゃいないが・・・
間違った愛社精神だけは旺盛なもんで、実のところかような行為は迷惑極まりない。

コストを抑制
納期を遵守
それにちゃんと成果出さないと・・・というか出して当たり前なんで、とどのつまりは、社益より私益(笑)


今回は登場人物には事欠きません

三井
住友
日立
旭化成

下請けだから・・・ってことではないと思います


しかし、全塔(じゃなく棟)建て替えですって??
700戸もあって、三年程度の期間を要し、その間の代替居住先も準備し・・・一体負担コストはいかほどになるのか。
負担割合がどうなるかってことだけに興味ありますが、結構管理責任分担も重いから、
下請け起用メリットなんか吹っ飛びます


いまんところ、実際に杭を打った旭化成が一番の悪者になってます。
鬼怒川堤防決壊の濁流に耐え切ったあの白いヘーベルハウスの賞賛はなんだった。
旭化成のセグメント構成比からすれば、住宅は三割程度ですが、建材はその十分の一。
マイナー事業です。
陽もあたらねば、目も届かない。

そう言えば、大手のタイヤメーカーさんでまた品質偽装発覚ですか!
今回はさらにマイナー分野みたいです。






2015年10月17日土曜日

愚民に迎合し、国をおかしくする





マイナンバーを利用した税額還付のほうがまだましかも知れません。
かつての物品税の愚をまた繰り返すつもりらしい。
本当に歴史に学べない。

なんだっけ「写ルンです」だったかな?
カメラなのか?フィルムなのかって?適用税率を巡って大狂騒があったでしょうに・・・・

所詮は税収をどの程度まで諦めるかってレベルの議論がまずありきで、
品目をどうしましょうって検討になる。
大マスコミの大合唱「知には課税すべきではない!」はどうなるのか?
選挙前にマスコミを敵には回したくはないだろうが、
新聞だけが「軽減」って非論理的だ。
タブロイド紙が「知」であって、みすず書房の「夜と霧」は知ではないなぞと
言おうものなら、痴愚魯鈍と言われることは必定。

誰もが憂慮するように、ロビイング活動の巧拙や選挙協力の大小できまると
天下りの受入の程度がモノを言う・・・ってなれば国益よりも省益ここに極まれり。


ここからは、嫌な予測なんですが・・・・
いざ蓋を開けてみれば、財務省の予想以上に税収が減少するのではないかと危惧している。
消費税課税の仕組みはある意味簡単で、

仕入れの時の仮払消費税と売上時の仮受消費税の差額を納付する。
100円で仕入れたものを200円で売れば、税率10%ならば10円
軽減税率適用(販売時)となれば6円になる。


ここでワルが考えること・・・・

友人が買い物に来たので、わざと軽減適用品目で売上計上してあげる

特に同じ商品であっても、外食ならば10%、テイクアウトならば6%というような
制度設計にすれば、確実に横行するに違いない・・・



我がIT工務店としましては、来年4月に大型プロジェクトが終了し、
次なる開発案件を探査中である。
例えば・・・売上時に品目認証をした際に、通常税率品目ベースの仮受消費税日計表と
軽減税率品目ベースの日計表を二種類つくってくれる販売システムの構築なんか
どうでしょうか・・・(笑)


明らかな消費税法違反行為ですが、VWのやったことに比べれば可愛いものです。
差額税額をすべてくすねてしまうといくらなんでもバレますから、
全体の売上品目構成とかくすねる税額の絶対額とかをA.Iでシュミレーションしながら
許容限界をシステム的に見極めるのですよ。

我が社がやらなくとも、誰かが絶対に作ります。
そう言えば、マイナンバー対応関連システム受注のために厚労省の役人を買収した
ITベンダーがありましたねえ。

2015年10月16日金曜日

だっから言わんこっちゃない(苦笑)



いわゆる「南京問題」・・・虐殺とも事件とも書かないのであれば、こういうしかない。
この問題は、2013年の1月のブログに取り上げている。
前日は「男装女装」話題で、翌日はスティーブン・キングのホラー小説がテーマ
なんの脈絡もなく、唐突に登場していますが、当然このタイミングでネタにしたのは
ある種の背景があるのですが、それは略。

もういっちょ!
今年の七月には「ユネスコ脱退あるいは拠出金の支払停止」を論じています。


言わんするところは想像通りでありまして、この事象が記憶遺産にとどめられた
ということについての外交的な失態について今更拳を振り上げても後の祭り。
やるべきタイミングでやるべきことをやっておかない罪科である。


そもそも的にはA新聞のスター記者なる人物の「虚報あるいは捏造」に始まる。
この辺は、なんだか例のなんちゃら「売春婦」問題に似ている。
正確には、37年時点ですでに様々な報道がなされてはいたが、プロバガンダに近い。
三人市に虎を成すとは韓非子の言葉であるが、伝聞はいくら積み重ねても事実にはならない。
むしろ、この大マスコミのH記者の日中国交回復直前の報道の方が後々への影響力があったといえる。

どっちが正しいのかどちらに与しようともどうでもいい。
歴史問題ではなくイデオロギー問題なんだから、まじめに史実議論するほうが愚かしい。
かような正しい事実認識も出来ないまま、記憶遺産に取り上げた国際機関なるものの
存在意義も疑わしい。
国連系というだけでありがたがる雰囲気も考えなおす方がいい。

所詮衆愚政治の典型例であり、地球にとっての重大事項の解決能力はなんらもっていないって
何度もホゾを噛んだでしょうにねえ。





2015年10月15日木曜日

祭りの準備



70年代に一世を風靡したATG映画のタイトルなんかから始まれば、
毎度の映画ネタ・・・と予想させるほど、甘くはない(笑)



秋祭りの季節は

試験曳き
宵宮
本宮
残宮・・・・とイベント目白押し

泉州界隈は、だんじりの世界
岸和田市内を爆走する祭りだけが、だんじりではない
ざっと数えるに、泉州地区では三百基程度のだんじりが地域単位に保有され、、
年に一回の出番に余念がない。

大工方は、俊敏に屋根を飛び跳ねる練習
コテ方は、とにかく体力勝負
その他、綱元、鳴物、ブレーキ係・・・・

見せ場のやりまわしとは、アクセルとブレーキを同時にフルに作動させることで
あのダイナミックさがでるらしい。

喧嘩祭りっていうくらいで、死人の出ない年の方が珍しい。
不幸なことが起きれば、曳行責任者が腹かっさばいてお詫びってしつらえ
いくら祭りが好きでも、命と引き換えにできるものではない。
聞くに、就任すれば、ひたすら斎戒沐浴し、無事を祈る。


夏が終われば、準備に余念なく、
十月の日曜日の泉州路は、どこかでだんじりが疾走する。
昔は、見物客よりも参加者の方が多い地元行事だったが、今や街おこしの
観光資源。
本宮も日曜日が当たり前って雰囲気で、平日本宮で、学校には登校生が皆無って
時代が懐かしい。

しかし、重さ4トン内外、欅の手彫り、高さにして4メーター程度。
ヤクザや専門の担ぎ手が跳梁跋扈することもなく、
新規製作だと数千万円を有に超えるらしいが、そう裕福とも思えない
村の衆が大事に祭りを維持している姿が清々しい。









あはれ 今年の秋も いぬめり・・・・・・

2015年10月14日水曜日

今の時代こそ社内預金制度

不正のトライアングルの因子が、三つあるとしよう。

動機
機会
自己正当化

起きてしまったことをあれこれ論じても、覆水は盆には帰らない。
しかし、同じ失敗を繰り返す愚は回避できるかもしれない。

不正の要素が三つあれば、対策も三つ・・・三つの局面でありそうだ。
情報セキュリテイの世界では

技術的対策
物理的対策
組織的人的対策 というが、この世界に限定したことではない。

しかしである。ややもすると最後の「組織的人的対応」が疎かにされる。
不正を防止する最後の砦がヒトザルの倫理観であるならば、この対策無くして
なにをやってもセキュリテイホールが残る。

けだし・・・人は石垣 人は城 なのである。


かつての大規模製造業では社内預金制度があった。
社内に金員を預けると銀行の定期預金以上の金利をつけますし、住宅の社内融資でも、融資額の上乗せをしますって触れ込み。

従業員の財産形成の一助とするという美名ですが、その内実は、運転資金調達である。
当時は、銀行借入という間接金融主体で資金調達手段の選択肢が少なかった。
資金調達の多様化とともに、その意義が減少し、今となっては死語そのもの。
制度廃止の理由がもっともらしい。

財テク手段の多様化に伴い、その意義が希薄化し・・・

内心が垣間見えます(笑)
もう一つの隠れたる制度存在意義もあり、こちらのほうは、制度廃止により
壊滅的な打撃を被った。

お手軽で・・・給与天引きですから、世間よりも有利な資産形成手段があるのに
それを活用しないって一体どういう輩なんでしょうか?

会社のやることに何かと疑念をもっている。
浪費も相まってその日暮らしで貯金どころではない
サラ金の返済でアップアップしている
遊んで暮らせるだけの資産持ちで、いまさら貯金なんか・・・・

最後のケースは、まずありえない。そもそも働く必要がない
最初のケースはサウスポータイプで不正よりも別のことで会社に仇をなしそうだから
保安部隊の監視対象
問題は真ん中の二つのケースで、不正の動機がありげです。

要するに、社員の社内預金の預け入れ状況を監視することは有効な人的対策の一つだったのです。
順調で預金残高増えていくのはいいとしても、引き出しが続くようだと
要注意。
ドイツのシュタージかゲシュタポまがいの汚いお仕事なんですが、非常に効果的だったことは事実である。


防止対策の一環として形を変えて制度構築って動きがないことは・・・残念である。

2015年10月13日火曜日

秋の永青文庫を訪問する


目白台当たりに行くには、

JR目白駅から歩く
メトロ江戸川橋から目白坂を上がっていく
早稲田あたりから、よりどりみどりのきつい坂を登る・・・


永青文庫は、椿山荘のお隣あたり、和敬塾(学生さんの下宿施設)と隣合わせにある。
肥後細川家の広大な下屋敷の跡地の一部に設置されている。
お武家としての歴史性や正統性にかけては屈指とも言える家格の高さ。

室町幕府の大番頭(管領職)
古今伝授をうけるほどの文化性の高さ
江戸政権下での六十万石近い石高
戦前政治の黒幕の一人
知事を経て総理大臣までも歴任(いまのご当主は陶芸家です)

その細川家保有の文化財の収納公開施設が永青文庫
普段は暇老人が稀に訪れる程度だと思われますが、今だけは貴賎都鄙の善男善女が押し寄せる。
展示品もさることながら、観客の目つき顔つきの鑑賞のほうが面白い。
ブルーフィルム時代からアダルトビデオ世代まで・・・
一人で見るなり、観客が少ないとそれこそ息を弾ませ、ため息をつき、口の中がカラカラにって
言いたいが、平日午前中だというのに芋の子洗い状態なので、すました顔をして鑑賞するしかないって
雰囲気もあります。


しかしながら「世界が認めた」展示品の展示公開を拒絶した美術館の一覧表なるものが
あれば見てみたいものだ。
担当キューレーターレベルではみなさんやりたがったらしいが、保守的で保身しか考えないような
トップ連中が世間の反響を慮ってか尻込みをしたらしい。
美は冒険でもある。
恐れていては何も出来ないし、そんな内容でもない。
美術館の館長と言っても、美的センスにかける御仁はあまたいるようです。

美術展ともなれば、大マスコミの後援なりが当たり前ですが、
かれらもスポンサーに手を挙げなかったようです。
情けない話です・・・



チャタレイ裁判で示された有名な「わいせつの三条件」

・通常人の羞恥心を害すること
・性欲の興奮、刺激を来すこと
・善良な性的道義観念に反すること

別に恥ずかしくもなく、むしろ「乾いたユーモア」を感じさせる
性的興奮には縁遠く、その辺の浮世絵展とさほど変わるものでもない
画像も端正、図柄も真っ当で、これが善良でないなら国語辞典からこの言葉が消えるわなあ


R18指定は、一定の節度というものだし、男湯と女湯に分けるような無粋な真似もせず、
ジジイと妙齢の女人が肩を並べて歌麿の肉筆画を見つめる・・・っていい風景です。


展示規模からすれば、いささか高めの入館料ですが、あの程度の観客が連日押し寄せてくれれば
採算性もなんとかなるのではなかろうかって・・・慶賀のいたり。



2015年10月12日月曜日

A.I


人工知能というが、その概念はあやふやである。
国語辞典的に言えば「コンピュータ上などで人間と同様の知能を人為的に実現させること」であるが、
しからば「知能」とはなにか?
これまた、広い概念であり、とりえあず「学習と推論ができる能力」だとしよう。

データの集合体である「情報」から将来の有為な知識を蓄積できる能力が「学習」であり、
これらの知識をもとに,新しい結論を導き出せる能力あるいそのような行為を「推論」と定義する。
これって、一般的な「知識と知恵」に似ている。
学歴と学力もそうかも知れない。
優劣関係にあるように言われるが、本来はお互いが補完しあうものであって、このバランス感が大事なのだ
バランスが悪いと、頭でっかちとか勘と度胸だけとか・・・よくて揶揄、普通は馬鹿にされる。


そのような能力が人工的に作り出せるものかどうかはなんとも言えない。
特定の領域だけであれば、将棋やチェスのたぐいのゲームソフトがそうであるように、すでに存在し
ヒトザルをはるかに凌駕する知能を有している。
しかし、ゲームのルールが複雑になれば(例・・囲碁)その知能なるものはお粗末なものであり、
ゲームのルールが曖昧であったりすれば・・・お手上げになることは十分理解できる。
高速道路と一般道路の自動運転の難易度の違いということがまさにそれである。

ヒトザルと同じことができることような人工物を作り出すことが究極の目標らしいが、
そもそもヒトザルができることってあの程度なんだから、ベンチマークにもならない。
ある分野だけは天才的であるが、それ以外は痴愚魯鈍なみ・・・でも困る。
道具としての人工知能ならそれでいいだろうが、ヒトザルのコントロールを振り切り、
暴走する危険もあり、その点がホーキンス博士の警鐘だということでしょう。
SFの世界が現実化する・・・人は可能なことのみ空想するというか、空想することは可能になる以上
笑い飛ばす訳にはいかない。

思えば、ヒトザルの進化のスピードとは比較にならない時間で発達するテクノロジー。
それが、ヒトザルの脳髄との対極にあるものだから、この危惧は相当に深刻だと思われるが・・・・

ある識者曰く・・・・本当に人工知能を作り出すには、なにかコペルニクス的展開なアイデアが必要 らしい。


従って、とりあえずは「特定分野に偏した学習と推論の世界」の探求である。
とあるセミナーの惹句に曰く

人工知能が切り拓くエンタープライズITの新時代

なかなか示唆に富むコンテンツ。とあるITベンダーのCEOが弁士である。
超大雑把に言ってしまえば

企業のビジネスアプリは、コンシューマーのITを参考にすべきである。

思えば、社内のビジコンってあんまり進化していない。
少なくとも、グーグルやアマゾン、FBなんかが提供するITサービスに比べれば・・・・

コンシューマーITのキモは「分散処理と人工知能」
要するに、超短時間でビッグデータを解析して次(未来)のアクテイビティ予想をする


だからなんなんだ?
操作者の嗜好に合致したバナー広告を表示するってまさしくこれなんですが、
見るところ、まだ頭が良くない。

これをお買い上げになった方々は、うんちゃらはいかがですか?
確かに興味はあるが・・・・っていうかもう買っちゃたよ(笑)

どうも「過去のアクテイビティ予想」をやっているようです。
道は険しい・・・・
様々な数理解析手法(データマイニングとか)も、この技術の変形ですが、あまり当たらない。

雨が降れば傘が売れる
パンを買ったヒトは牛乳も買う ・・・・程度までですねえ。






2015年10月11日日曜日

老いて学べば、死しても朽ちず

正体不明の暗殺請負人であるゴルゴ13愛用の銃器は、アーマライトM16ライフルおよびその後継版のアーマライトA2。
これはあまりに有名だが、常時携帯する拳銃はそれほどの認知度はない。
JBが、ワルサーあるいはベレッタの小口径銃をなにかと批判されながらも、
愛用していることとの際立ちが目立つ。
まあ、スナイパーとスパイのミッションの違い。
実のところ、ゴルゴは、S&Wのリボルバーを愛用する。
自動式全盛の時代に時代錯誤って言いたいが、
手動式は、単位時間当たりの発射弾数を制御できる点だとか、
機構が複雑でない点がプロ好みらしい。
そう言えば、手打ち時代の伝説的なパチプロは自動式になってから引退したと言う。
カタログ以上の性能を引き出すのがプロの腕であり、逆に腕前に羽交い締めを
かけるような自動システムはプロ好みとはいわない。
そうはいっても、この自動式の重銃器は、戦闘力が高く、
JBも、愛車の物入れにはコルトを入れているシーンが垣間見られる。

そうです!
なんだかんだ言っても、歴史上の一番の名器・・・
長期に渡り愛用あるいは採用されてきた銃器は、コルト45。
百年に渡り、米軍等で正式配備されてきたし、
ライセンス供与を世界中にやったせいなのか、
使わないのは、旧共産圏と日本の893以外と言われるほどに、
地球上に蔓延している。
殺傷力が高すぎるのが、昨今嫌われたんでしょうか、
歴史と伝統にあぐらをかいているうちに新興勢力に侵食され、
この名門銃器メーカーは、
つい最近、民事再生の申し立てを行った。
アメリカの銃器セクターは成長分野と言われていますが、
軍のコンペで負けたこともひびいたようです。
老兵はただ消え去る・・・という宿命。
変革を恐れたのか、怠ったのか・・・佐藤一斎先生の語録でも読んでおかないから



ところが、とあるフレンチフィルムノワールで、
やたらとコルト45が登場するのには絶句した。
フレンチテイストとは最も縁遠いフォルムとスタイルのくせに・・・
この手のフランス映画は、エッジが効いているわりにまずもって「クライ」
モチーフは、友情と裏切り。
オトコの世界にオンナは無用。ファムファタールなんかは登場しない。
末路悲惨は、犯罪映画の定番。
しかし、この映画では、裏社会で生きていこうとする意思が見られる。



続編期待のエンディングだが・・・賭けてもいいがパート2はない(笑)

2015年10月10日土曜日

本当に大富豪は「誘拐」されたのか?




拐取罪というのが正しいが、正式呼称は「略取・誘拐」罪である。
拐取と誘拐との違いは正確に使い分ける方がいい。

目的物たるヒトザルを「自己あるいは第三者の支配下におく」ことは同じだが、
その方法が違う。
暴行・脅迫等の強制的手段を用いるのが「略取」であり、
偽計・誘惑などの困惑を助長するような間接手法を用いれば「誘拐」という。

どちらにしても「法定刑」は変わらない。
違いがあるとすれば「被害者の属性・犯罪の目的」の差に有り、身代金目的ってのが一番重い。
過去の悲惨な事件に鑑みての応報的意味合いである。
単に「営利目的」だけだと最高刑でも10年以下の懲役
これが身代金誘拐だと「無期懲役」に跳ね上がる。
犯罪に美醜があるわけではないが、やっぱり「弱い者いじめ的」な犯罪は薄汚い。

ところが・・・である。
一般的に加害者は暴力的に被害者に君臨支配するものであるが、
なかには、一筋縄でいかない被害者だっていないわけでもない。


柳川とし子(日本最大の山林地主で紀州柳川家の当主で当時の御年は不明の老女)

彼女の誘拐事件事件では、身代金はなんと・・・百億円

彼女の資産からすればこの程度の金額の身代金要求があってもおかしくはないが・・・
事件は複雑な展開を見せ、老女は無事救出されましたが、犯人は洋として行方しれず。
百億円の金員も行方不明・・・のまま迷宮入り

小説の世界ですので、当然ひねりの効いた「オチ」があります(笑)
うろ覚えですが・・・窃取あるいは強奪された金員は所得申告上損金計上できるはずですよねえ
柳川刀自の年収は多分相当なものでしょうから、損失の繰越なんかを繰り返せば
実損はでないかもしれません・・・あとは「大誘拐」って作品をお読みください。
文字を読むのがお嫌いならば「レインボーキッド」だっかねえ?
映画版も有ります。






しかし、世界は広い。
有名人そのものの誘拐事件自体稀である(多いのはその子弟)が、
なんと大富豪であるハイネケンのオーナー社長「フレディハイネケン」が運転手ともども「拐取」されたのは、
1983年11月の出来事。
要求された身代金は1000万ドル・・・だったかな?
貧相な誘拐事件ですなあ(笑)

友情は悲しみを軽減させ喜びを増幅されるというが、欲目の前には固い絆も脆いものである。
ビジネスの修羅場という血だけは流れない戦場での狡猾で老練な戦士には、
ガキ犯連を手玉に取るのはたやすいこと。

まあ、創作の世界ですので実相はわからない。
我々が事実として知っていることは

犯人は全員捕まり、10年の懲役に服した
大富豪は無事に「救出」された。
身代金は・・・全部ではないが行方不明のママ



天童真さんの「大誘拐」は、この事件を参考したとおもいきや
実は78年の作品。
けだし「実社会はフィクションの世界よりも奇々怪々」





2015年10月9日金曜日

マグロの「内蔵」を喰う



花をのみ 待つらん人に 山里の ゆきまの草の 春を見せばや・・・

家隆作だと思いますが、一部の方には茶道の心得として斟酌されている。
深まりゆく秋の頃に、初春の風景でもないが・・・


食の薀蓄を語るほどの才もなければ、そもそも鉛の舌だ。
しかし、美味しいものは美味しい程度のことはわかる。
マグロは本マグロの大トロが一番・・・かどうかはしらないが、値段もはるし珍重もされる。

ところで、肉の世界では、通ぶった方はホルモン(内蔵)が一番という。
丁寧に前処理をおこなった本当のホルモンは、ある意味で高価なステーキ肉を凌駕する。
そこではたと考えた・・・わけではなく、たまたまのもののはずみなんですが、


サカナの魚肉以外を食べたい!!


神仏のご加護のかいあって「マグロの内蔵(正確には赤身肉以外)を喰う」宴席が出来た。
実際のところは、神や仏のおかげというより

三崎の魚音さんの素材調達能力
神田の治味屋の大将の腕前
ワインの差し入れをしていただいた某先生

なんかのお力であり、黙って食い散らかしただけの蝸牛庵
タイミングが合わずにおいでいただけなかった方々は・・・運がなかったんでしょうなあ(笑)


目や舌で味わうものを言葉で表現できることは難しい。
せめては、画像でもご覧頂くしかないが、食の美は辺境にあるのですねえ
赤身の刺身だって美味しいが、
普段食べない(食べようと思っても手に入りにくいが)箇所にも食の美が潜んでいる。
まさしく「ゆきまの草の春」である。



2015年10月8日木曜日

R18な話題

京都の町衆に限らずですが、財産は全部戦争で燃えちゃったっていいますが、
それは、応仁の乱のこと(笑)
細川家の末裔御当主もそうおっしゃます。

細川家累代の書画骨董は永青文庫に保管されていますが、この美術館は文京区にあり、戦後の創設。
しかし、戦前は熊本にあったはずで、太平洋戦争の戦火もくぐり抜けたには、
相応の理由があるはずだが、関係者の努力以外になんやら因果話もあるんだって
つくづく感心した次第。
聞き及ぶに、戦地に出征する息子や夫が怪我なく無事に帰還しますようにって、人前では死して護国の鬼となれっていいつつも、
なにやら「ナニ」をバックパックの奥に忍ばせたってけだし真実らしい。
今風に「ナニ」を写メして恋人にメールするのも、そういう伝統に支えられたって、その動機によってはあり得る話

さて、細川家のコレクションだけあって、武張ったものだけと思いきや、さすがに洒脱って感心したのは、浅学非才ってものです。大名家だって当然に秘蔵していたと思うのですが、コレクションっていうほどのものではない。

要するに、あるコンセプトであちこちから収蔵品をかき集めて展覧会をやろうと
思ったが、20箇所あまりの 美術館や展示施設がことごとく断ってきたところ、
永青文庫の細川護煕理事長だけが快諾し、実施の運びとなったのは慶賀の至り。
この手のコレクションを大切にする心映えが先祖伝来の美術品を戦火から保全するコツでありってことに感心したと・・・・
お話は、最初に戻るのです。

 
SHUNGA

 
世界が認める・・・っていうか世界に通用する日本の美術品。
普通の日本画や井戸、備前のたぐいは、オークションでは見向きもされないが、これは別
収集する方向を間違えたと・・・展示物を鑑賞しながらほぞを噛む蝸牛庵でした。



2015年10月7日水曜日

コンゲームあるいはシロサギじゃなくて「クロサギ」




笑いも涙もいわゆる感動もありませんが、エスプリたっぷりなカタルシスだけは満載。
最高のエンタメは「詐欺テーマ」

ダマされることが好きな御仁はいないが、他人が騙されるのを見るのは悪くはない
これがコロシ・タタキ・ゴウカンと陰惨になれば目を背けたくなるが、
騙しってエレガントです。
だからといって、心神耗弱一歩前のご老人を詐惘に陥らすような行為は品性に欠く。
やはり、プロをだますのが一番である。

何が楽しいって、高みにいるえらそぶってる奴が騙されて地に落ちて這いつくばるその瞬間
映画的にも一番の醍醐味である。
ハリウッドはこの手のテーマが大の得意

スティング
オーシャンズ11(シナトラなんかが出演する古典版)
アメリカンハッスル

・・・まあ書き出すとキリがないが、最近ではこれ

FOCUS

二幕構成のようなしつらえであるが、幕間狂言部分が一番面白い。
主人公をリーダーとするスリ集団は、120万ドルを稼いでとんずら
その途中、スーパーボウルとおぼしいゲームプレーに、
カネだけはうなるほど有りげな東洋人紳士と倍々な賭金で見事に全額すってしまった。

次のプレーはランかパスかに百ドル
次のキックが決まるかどうかに千ドル  ・・・って感じ。

そして、起死回生のギャンブルにでるが・・・
オチは「全てが予めデザインされた博打ネタ詐欺ストーリー」だったってこと
最初はわざと負けて賭金を釣り上げって有りげな話ですが、このオチは実によく出来ている。
なかなか評判の良い映画ですが、この秀逸な狂言部分以外は、まあねえ(苦笑)



翻って、倭国の詐欺師映画
あまりというか全く気に入ったものがない。
いまさらM資金でもないだろうし・・・・それに現実の世界のほうが面白い。


東京地裁の判決(平成24年11月12日)。
控訴中らしいが、どっちが控訴したのか知りません。
原告は「東証1部上場企業の会長・社長を歴任した方」
被告は「大手証券会社」

平成18年に5000万円を拠出して「ノックインプット・エクイティリンク債」を購入したが、
3千万円強の損失がでたということで損害賠償請求。
理解不能な金融商品ですが、要は「仕組債」
説明困難な商品ですが「デリバティブを組み込んだ債券」だと思えばいいが、それでもよくわからない。
基本的にはハイリスク商品であって、投資の素人とも思えない連中が大損をこいている。
逆に儲かりましたって例は聞いたことがない(笑)

争点は2つあります。

通常は「説明責任の有無」が争われます。
詐欺師の口上にも近いのですがこれじゃつまらん。
が、今回もその線だった。
判決では、説明不足を咎められました。
しかし、かりにも上場企業の経営者だったものがリスク認識があまりにお粗末ってことで、
過失相殺となったようです。
大した金額でもないのですから、証券会社としては説明不足くらいならばさっさと手を打てばいいのですよ。
しかし、元経営者サイドは・・・多分に名誉が傷つきましたから、とことん争うのかな?

今一つは・・・
そもそも仕組債自体が金融商品というより賭博商品であったという主張
そうなれば、その時点で証券会社の負け
公序良俗違反商品の販売ということになりますから、
証券会社の皮を被った詐欺師だったってことになり、これはこれで大スキャンダル。
2010年の大阪地裁ではそのような趣旨の判決がでているのです。
一部に有名な「稲葉判決」
一億円くらいの賠償命令だった。
その後どうなったのかよく分かりません。
詐欺師と決めつけられれば、証券会社としては存亡に関わりますから徹底抗戦。
まだ係争中でしょうかねえ?(こっそりと和解なんかしてたりして・・・笑)







2015年10月6日火曜日

あさってのジョー・・・・

場末の街角レジャーといえば・・・・


雀荘
碁(将棋)会所
玉突き
卓球場

なんかと相場が決まっていたが、いずれも衰退産業化している。
表通りで電気エネルギーを食い散らかすホールですらマーケットサイズは十年前と比較し半減。
不思議なことに警察庁のデータだと、ホールと雀荘の数は同じくらいとなっているが、
これは、多分廃業届をまじめに出していない雀荘店主が多いに違いない・・・
あるいは、高額賭金の裏麻雀専用の賭場とか?
全国で10千軒といわれるが、実数は半分程度だと言われる。
いまどき、雀荘で麻雀を打つのかねえ?
ネットで正体不明の誰かさんと打つとかコンピュータ相手とか・・・
蝸牛庵は、ネット対戦で「達人五段」にまでのし上がりました(笑)


囲碁将棋の方は更に悲惨で・・・
競技人口は、5百万人弱とその倍くらい。
しかし、面白いことに碁会所は二千軒位ありますが、将棋倶楽部はうんと少ない・・・確かに見たことがない。
裾野の狭さが、世界で日本棋士が勝てない理由かねえ(中国や韓国の後塵を・・・涙)
将棋に至っては、ヒトザルどころかコンピュータソフトにすら勝てない。


玉突き場も最近は見かけない。
昭和初期は大ブームで全国に二万軒もあったらしいが、いまや、カフェバーの装飾品。
囲碁人口並にプレーを楽しむ人がいるらしいが・・・
世界レベルの選手権大会はなかなか盛況らしいが、まあ映画素材になりにくいところを見れば
ブームも限定的だ。


マクラはこれくらいで・・・今日のお題は「卓球場」
全国に三千軒弱あるそうです。
ゴルフコースやバスケットコートより多くて(信じがたいが)弓道場や剣道場より少ない。
しかし、ゴルフ場はよく見かけますが、卓球場ってついど見かけない。
屋内施設ってこともあるが、看板くらい出しているはずだ。
それに競技(レジャーも含めてであるが)人口だって、サッカーや野球を凌駕する。




実のところ、唯一知っている卓球場は、高速神戸駅と新開地駅の間をつなぐ地下通路にある。
通路の片側には、安っぽい理髪店や食い物屋、更には古本屋さんが並んでいる。
その反対側に相当数の卓球台が並んでいるのが卓球場。
通路とは金網で仕切られただけですから、見学無料で自由自在。
毎度は営業時間外に通過することが多いので、客層や人気度を想像するしかなかったが・・・
とある休日の午後のこと。

なかなか盛況である。
ピンポンレベルの腕前だと気恥ずかしいくらい

思い出すのは昔どこかのテニスコート
フィラだかタッキーニのウエアだけはプロ仕様ってスタイルの可愛い女の子
見るともなしに眺めていて、目があって、お互いが微笑み・・・
そこで黙っていればいいものを・・・(苦笑)

ねえってばあ。なにやってんの?見た目テニスにみえるけど・・・

瞬間、美女が鬼面に変わった!!


さておき・・・
奥まったサイドのコート(どうやら、暗黙の了解で腕前によって宮中席次が決まるみたいだ)では、
出で立ちもプロ仕様。
ラリーの応酬たるや、福原と石川の対戦レベルの迫力
この卓球場では人気選手なのか、ちらほらと見学者もいる。

なるほどねえ・・・
泪橋の橋下のボロジムから矢吹丈は這い上がってきたが、
卓球のトッププロだって、場末の卓球台から・・・


2015年10月5日月曜日

鶯谷は焼き肉のメッカ・・・じゃなくて




ファッションホテルを思い浮かべるようだと、品性下劣だし、
羽二重餅やお豆腐料理だと気取り過ぎ。
焼き肉程度が社会通念上の常識なんですが、
まあ足を運ぶならば、メトロの入谷駅からってご高説を垂れるのは師業の某君。
しかし、鶯谷駅の南口でおりて、寛永寺の裏辺りというか忍岡中学校を横目に
陸橋越えに逆走すれば、ファッションホテル街を抜けるような隠微な真似事はしなくてすむ。


陸橋の下にはあの「東京キネマ倶楽部」
元々はキャバレーだったらしい無声映画上映レストランが、ライブハウスとなり
更には女子プロレスの常設会場。
なんとも、鶯谷らしい趣向(苦笑)

陸橋を挟んでその反対側は、安酒場がオシアイヘシアイ状態で並んでいますが、
その一角に「その店」はあります。

屋号は・・・・うぐいす

狭苦しい無愛想なお店でして、加えてこの界隈的には安くはない。
しかし、このたぐいを出してくれるお店は東京でも珍しくて、善男善女が逢引きよろしくやってくる。
ED対策に良いとでも錯覚しているのか・・・苦笑

モノの本的には・・・

血液をサラサラにする硫化リアル(大蒜に含まれます)
ネバネバ系のムチン、アルギニン、ナットウキナーゼ
タウリンとかアルギニン

アルギニンを多く含む素材もこの店の定番らしいので、そういう連想なのか!
しかし、そげなものを食い散らかせば、肝心のホテル代まで散財してしまいそう。
あるいは、ポン酒の相性が良すぎるもので、むしろ逆効果。


邪念を捨てて、静かに味わうべきが粋ってもんです。










2015年10月4日日曜日

緩慢な死


懐かしい国鉄列車の旅だと・・・
博多駅に着けば、次が「福岡駅」だから降りる準備をしなくっちゃって、
思っているうちに、鳥栖だか久留米(笑)

紛らわしいことに、歴史的には「博多津」というはずだが、
黒田家が乗り込んできた際に、故郷の地名をもちこんだ。
言ってみれば、博多という町人の街と福岡というお武家の街が共存する。


話し変えて・・・西海道を西に車窓の風景は


三宮
元町
神戸
兵庫

と駅名が続く。
どれがメインターミナルだか、田舎者にはわかりづらい。
神功皇后の半島国政略成功の帰りに、お祀りをしたのが「生田神社」
その生田神社の末社が「三宮神社」
生田神社に奉仕する奴たちが「神戸」・・・神社に仕える戸(一家)という意味。
兵庫は、天智天皇の頃の「砲兵工廠」に由来。
元町って地名はちょっとした港町ならばどこにでもあるありふれた海岸縁の港街
元はといえば・・・兵庫県神戸市生田区(葺合区と合体し今は中央区)に所在しますから・・・

実のところ利用客数を降順で並べれば

三宮
神戸
元町
兵庫 の順番となる。

兵庫駅はそもそも的には貨物駅で、和田岬方面の工場労働者の乗換駅でいまや衰退。
元町のショッピングストリートも南京町に近接するあたりまでが賑わいで、あとはシャッター通り化。
神戸駅も、新開地が浅草六区のように栄えていた時代は華やかだったんでしょうが、
いまや、そこかしこも「崩壊商店街」
若者が足を踏み入れようって気にはまずならないし下流暇老人の街
行列が出来る箇所はオバちゃん相手の大衆演劇の舞台だけ
おかげさまで、二本立て千円程度の名画座が三軒も集積する映画街
そう言えば、淀川長治さんは、そのあたりにあったらしい「聚楽館」という
大ホール映画館で産気ついたって伝説。
福原なるかつては倭国の首都(清盛の時代の福原京)であった界隈は阪神間屈指の風俗街。
由緒の正しさは人後に落ちないが・・・


つまるところ、長所が短所に転化した際の「変化すべき能力」の有無で帰趨が決まる。
なまじっか、歴史があると変革に弱いってことです。
別に「震災のせい」じゃない。
さすがに最近は・・・「震災前と比べて・・」って物言いは少なくなったが、
緩慢な病状悪化が、劇症になったにすぎないのです。


2015年10月3日土曜日

岩波現代文庫「宋家王朝」を読む




アメリカンの女性作家を書き上げ
中国人には全く顧みられることがなく
倭人だけが好んで読む(読んだ)        ・・・ ノーベル文学賞受賞作品


というような書き出しだったと記憶している某紙の解説版
世界文学全集収録の定番商品だったが、最近は読むヒトもいないようだ。
大手どころの文庫版にはあることになっているが、探し方が悪いのかお目にかからない。
いまさらパール・バックなんか読み返そうとも思わないが、
中国版「ブッテンブローグ家の人々」って思えば、面白くなくはない。

岩波文庫にも収録されているようだが、どうせ読むならば史上最強の三姉妹のほうが
面白い・・・と思いつつもいささか・・・

パール・バックの「太地」がアメリカンのチャイナ意識の影響を与えたのかどうかは知らない。
しかし、アメリカンは、どうして過度に中国大陸に思い入れるのか?
思い入れるというより・・・踏まれてもついて行く下駄の雪のようにすら覚える。
宋家の三姉妹は、アメリカで教育を受け、どの程度の信仰心かはしらないがクリスチャン
そのような魅力的な彼女たちのロビイングだけであそこまで肩入れするものか?

当時の中国の権力は

杜氏(マフィア)
蒋氏(殺し屋上がりの国家の簒奪者)
宋氏(裏社会の支援で浙江財閥を牛耳る)
孔氏(孔子の末裔とされる金融財閥)

によって支配されていたが、内実は地縁血縁による強固な結びつきを持つシンジケート集団
孫文の辛亥革命も、彼らの支援があってこそ
彼の衣鉢を継ぐとされる蒋介石も、宋家の姉妹を通じて義兄弟であったが故である。
あんなゴロツキに娘をやるつもりは毛頭なかったが、宋家自体黒社会の支援で巨大化して訳であって
偉そうなことを言えるものではない。

もっとも、蒋介石の求愛を拒み、孫文と駆け落ちした次女
やむなく、三女の宋美齢と結婚した蒋介石

この辺りの歯車がちょっと狂っていれば、
二十世紀前半の大陸情勢の未来はどうなったか分からない。
が、軍閥割拠する戦国騒乱がもう少し長く続いたのかもしれない。
アメリカンの標榜する価値観とは一番縁遠い世界に割拠する、
言ってみればフロント企業集団である。
日本軍の特務機関は阿片取引で活動資金を捻出したと批判されるが、
蒋介石政権は政権維持費用の多くを阿片・・・更にはヘロインまでに依存していたし、
あまつさえ、アメリカ向けの麻薬貿易を一手に握っていたらしい。

抗日戦線なるものの内実は、

逃げまわる共産党
蓄財に狂奔する国民党政権
理想に燃えるアメリカ義勇航空隊   と多少ディフォルメして言えばそうなる。

ルーズベルト政権も、腐敗堕落した国民党政権を支持したわけでもなく、
日本軍を大陸に釘付けにして、東方や南方に目を向けないようにさえしてくれればいいわけで
そのためのコストを思えば安上がりって程度のことのようである。
つまりは「敵の敵は味方」って単純な話しだったのかもしれない。


ちなみに、作者の筆はまあ冷静です。
かの「大虐殺」事件をどう取り扱っているか・・・・興味津々ですが
さらりと一行


南京の三十万人を虐殺の危険にさらした(・・・主語は蒋介石)


原文は知りませんが、なかなか巧みですねえ(笑)














2015年10月2日金曜日

名台詞(邦画編)




順不同でいきますか・・・(思いつくまま)
でも、あの国民的な長大シリーズものは除外します。
日本映画をダメにした「笑いと涙の感動作」ってお呼びじゃないという理由です。
あの東映の実録893映画は、書き出すときりがないので涙をのんで一つだけ
あとはどっちかといえば、極私的傾向主義の世界(苦笑)

ハリウッドのように台詞屋という職業が独立していないせいでしょうか
名セリフに乏しいって思います。
むしろ・・・名惹句(キャッチコピー)のほうが琴線をくすぐりますが、
それは別の話題。



なめたらイカンぜよ!

勝ったのは百姓たちだ

お盆の頃にはかえってくる。迎え火を焚いて待っていてくれ。

死んでもらいます

神輿(みこし)が勝手に歩けるいうんなら、歩いてみないや、のう!

俺はただのケチな人殺しだ。

あたしは、女ではなかとごたい

シギャアアアアァァァァ!!!

わかんねえ。さっぱりわかんねえ。何がなんだかわかんねえ

妙なもんだ。自分が育てた子どもより、言わば他人のあんたのほうが、よっぽどあたしたちによくしてくれた

おじ様でしょ?

オトシマエに時効はねえ

ボク 知ってんねんでぇ




2015年10月1日木曜日

ピンヒールを履くようになってから・・・・




彼女の身長は180センチ
一方で「彼氏」は170センチ

ノミの夫婦って言葉があるくらいだから、別に女のほうが背が高いのが悪いとは言わないが
ハリウッド俳優社会では、見てくれも大事。
上げ底なしでも、妻のほうが10センチも背が高いって、風景としてはセレブっぽくはない。
彼女は10年間の夫婦生活では、チビの旦那に相当に気を使っていたように思えますし、
結果として、役者としてもっどうも一皮剥けなかった。


離婚後の2002年、オスカーのベストアクトレスを受賞(めぐりあう時間たち)
そして・・・なんか玉石混交って声もあるのですが、
蝸牛庵好みの「耽美・倒錯・退廃」の色香をかすかに感じさせるような作品への出演が
目立つようになりました。

ドッグヴィル
記憶の棘
NINE
イノセント・ガーデン

そして2014年にはあのモナコ王妃の役・・・はまあどうでもよくて

リピーティド(原題は、私が眠りにつく前に)

20千万ドル程度の小品ですが・・・制作費も回収できなかったコケ作(笑)
でも結構面白いサスペンスドラマ。


ヒロインは「事故」で解離性障害とでもいうんでしょうか、朝起きると昨日以前の記憶が
まったくない。
ベンという同居する「夫」なる人物は、毎朝・・・
彼女の「過去のヒストリー」を語る(あしたになると忘れちゃうんですがね・・)
ヒロインは、自分の「本当の過去探し」のために、その日の出来事をビデオ画像に残すことを
主治医なるオトコから提案され、実行するが・・・

事故って一体どんな?
子供がいたらしいが、今どこに?
クレアって一体誰?
頬の傷あるオトコって?
マイクって誰?


今年の五月頃公開されたようですが、秋口になって場末の名画座にひっそりとやってきた。
シャッター通りどころが、崩壊商店街の外れにある洋画二本立て興行専門館
隣がピンク映画専門ですし、競艇の場外船券販売場の先ですから、雰囲気は想像できます。
嬉しいことにシニアだと千円(シネコンは不埒なことに消費税増税を期に1100円です)
客筋もだいたい想像できます。

世が世ならば、紫煙でスクリーンも霞立ち
アルコールの匂いが立ち込め
かような映画だと・・・・筋がようわからんやんか!って罵声が飛びそうな(苦笑)


滅びを感じさせるくらいにいまどきのご老人はおとなしいものですなあ。