2015年10月14日水曜日

今の時代こそ社内預金制度

不正のトライアングルの因子が、三つあるとしよう。

動機
機会
自己正当化

起きてしまったことをあれこれ論じても、覆水は盆には帰らない。
しかし、同じ失敗を繰り返す愚は回避できるかもしれない。

不正の要素が三つあれば、対策も三つ・・・三つの局面でありそうだ。
情報セキュリテイの世界では

技術的対策
物理的対策
組織的人的対策 というが、この世界に限定したことではない。

しかしである。ややもすると最後の「組織的人的対応」が疎かにされる。
不正を防止する最後の砦がヒトザルの倫理観であるならば、この対策無くして
なにをやってもセキュリテイホールが残る。

けだし・・・人は石垣 人は城 なのである。


かつての大規模製造業では社内預金制度があった。
社内に金員を預けると銀行の定期預金以上の金利をつけますし、住宅の社内融資でも、融資額の上乗せをしますって触れ込み。

従業員の財産形成の一助とするという美名ですが、その内実は、運転資金調達である。
当時は、銀行借入という間接金融主体で資金調達手段の選択肢が少なかった。
資金調達の多様化とともに、その意義が減少し、今となっては死語そのもの。
制度廃止の理由がもっともらしい。

財テク手段の多様化に伴い、その意義が希薄化し・・・

内心が垣間見えます(笑)
もう一つの隠れたる制度存在意義もあり、こちらのほうは、制度廃止により
壊滅的な打撃を被った。

お手軽で・・・給与天引きですから、世間よりも有利な資産形成手段があるのに
それを活用しないって一体どういう輩なんでしょうか?

会社のやることに何かと疑念をもっている。
浪費も相まってその日暮らしで貯金どころではない
サラ金の返済でアップアップしている
遊んで暮らせるだけの資産持ちで、いまさら貯金なんか・・・・

最後のケースは、まずありえない。そもそも働く必要がない
最初のケースはサウスポータイプで不正よりも別のことで会社に仇をなしそうだから
保安部隊の監視対象
問題は真ん中の二つのケースで、不正の動機がありげです。

要するに、社員の社内預金の預け入れ状況を監視することは有効な人的対策の一つだったのです。
順調で預金残高増えていくのはいいとしても、引き出しが続くようだと
要注意。
ドイツのシュタージかゲシュタポまがいの汚いお仕事なんですが、非常に効果的だったことは事実である。


防止対策の一環として形を変えて制度構築って動きがないことは・・・残念である。

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