2016年3月31日木曜日

エスカルゴと狼




インドの哲学は、思弁性が高くて深遠だし・・・とってもついてけないが
少しはかじる方がいい。
とりわけ、黄昏の時には・・・飛ぶのは「ミネルバのフクロウ」だけでもない。


さて「マヌの法典」によれば、人生は四つの時期を経て、悟りの高みに至るとされる。
このような段階的発展説はマズローやキューブラー・ロスなんかも参考にしたのだろうかねえ?


学生期
家住期
林住期
遊行期


まず「学生期」においては、しかるべき師匠について人間として学べべきことを学ぶ時期である。
期間は概ね人生の25%らしい。
今の寿命からすれば、大学卒業時期が相当するので、やっと教義に寿命が追いついてきた。

学生期を終えた者は結婚して子をもうけ仕事に励み、蓄財をし家に住む「家住期」に入る。
この時期も同様の期間らしい

さて、子を育て終え、孫の顔を見る年齢に達したとき、「林住期」に至る。
昔の定年が55歳とか60歳。
うまく出来ています
いつまでも、地位にしがみつくは老醜だし、生涯現役なんてのもおかしい。
おかしいのは、ご当人よりも死ぬまで働かなければならない社会の仕組みなんだが・・・
生前相続を行い、鴨長明か兼好法師のような生活を送る。
まあ、人跡稀な寒村の陋屋で「晴読雨読」
まれにブログ書きとネットサーフィン

そして、法典は森の民たる林住期を経た者は「無尽蔵無一物」の境地に至る「遊行期」に移行する。

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捨つることなく、捨てらるることなき孤独者に、解脱の成就ありと了知し、
常にただ独り、成就を求めて、伴侶なく遊行すべし
死を希ふことなく、生を希ふこと勿れ。
下僕がその報酬を待つが如く、時期をのみ待つべし
怒れる者には怒りを以って報ゆる勿れ。
呪われたる時には祝福すべし。
又七門に散在せる虚偽の言語を語る勿れ
---

かくしてマヌの教えによれば「人は四住期を経て解脱に至る」・・・・らしいが


林住期までは射程距離なんですが「遊行期」は、とてもとても(苦笑)
さきのことは、その時に考えます。
予定よりも、多少「家住期」が長くなったが、まあいいや。
峠を三つ、吊り橋を二つ渡った寒村の陋屋での在家仏教徒暮らしが待っている。

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ということで、この3月末で「家住期」を終えることになりました。

住所は秘匿
電話番号は非公開非通知
クリスマスカードも年賀状も出さない
とはいうものの・・・山奥とはいえ、電波と宅配便はあるので、アマゾンプライムがお友達
ブログ閉鎖は、遊行期のころかも(言う割に娑婆っ気が抜けないってことみたい(笑))


長い長いビジネスマンの生活の「最後の1日」です。


2016年3月30日水曜日

至高の贅沢





造園、築庭ほどの贅沢はない。
家屋は多少お手入れの手抜きがあってもあとから取り返しがきくが、
自然物たる御庭はそうはいかない。
家の中がゴミ屋敷でも他人には見えないが、
荒れた庭園はサルでもわかる。


ベルサイユに豪壮な造園を命じたのはルイ14世。
お抱えの庭師は、手にあまるという事で、
無名の、それも未亡人庭師を抜擢した。
ケイトウィンスレット演じる未亡人庭師は、架空のようですが、
あとは全て実在な登場人物。


平面幾何学的造形の庭園なんか何が魅力なんでしょうか?
自然を模した英国式庭園のほうが心休まる。
理性と論理しか信じない天才民族には、幾何学的な秩序に
安心すると言う解釈は、理解の射程距離ではあるが、
それを良しとはしない。

ここからは個人的印象です。
英国人にとっても、フランス式庭園とは揶揄の対象ではなかろうか?
この映画の監督は、アランリックマン。
英国人です。

ヒロインは、周囲の無理解と戦いながらも、斬新な造築をやってのける。
国王もご満悦と言う予定調和でエンドマーク。


因みに、本当にあのような造築があるのか、ネット画像をさがしましたが、
未確認です。
多分空想かな。
なんにしても、芸術家の理想への格闘技を期待したのが間違いだった。
アブラハムの神を信仰するものにとっては、エデンの庭園再現こそが
至高の様式であろうが・・・・



ちなみに、和庭園の最高峰が、足立美術館庭園。
なにをもって評価するのかは難しいが、専門誌のランキングではそうなっています。
あちこちの名園のごった煮が五万坪の敷地に散乱すると揶揄されますが、
それはそれで間違いでもないが、見た目映像の通り、、、素晴らしい。
和庭園とは、四季折々時の流れに委ねながら生きている存在ですので、
造築物として完成する事は永遠にない。

2016年3月29日火曜日

レッドメインのすべて



レミゼラブルのマリウス
ホーキンス博士
ハリポタスピンオフ作品のセンター


立派な家柄と人も羨む学歴に、交友関係にプリンスともなれば、
人生の成功は約束され、、、たわけじゃない(笑)
ゴールデンラズベリーの最低助演男優賞なんかに輝いたりもしました。
しかし、ヒキ、ウン、ジツリョクのなにが幸いしたのか、
若くして賞レースの常連に押し上げた。
今回「妻役」のスェーデン女優にオスカーをもたらしたが、
彼自身も受賞してもおかしくはない。


1930年代のデンマークとパリが舞台の実話
かようなテーマに正面から対峙するまでに映画芸術は進化したが、
まばらな観客を見るに、受け手はまだたじろいでいる。

難解な映画です。
小難しく高踏的ではなく、平明なんですが、登場人物の心理の襞が難しい。
興行としてはしんどいだろうが、どうせ時代は後からついてくる。

主人公の「彼」の日記が刊行されたのは、30年代。
一世紀になんなんとして、やっと市民権まではいかないが、
存在だけは認識されたのが今日。
つまるところ「彼」は性同一性障害のようであるが、解離性同一性障害とも思えます。
当時の医療水準からすれば、危険な挑戦でしかない性転換手術は・・・・あえなく失敗。
仮に成功しても、あの暗い時代、どこかの収容所で無惨な生涯であったのかもしれません。
ビリーマリガンのような悲惨な人生は彼だけではなかったが、
多少は時代は変わったかも





2016年3月28日月曜日

ミステリーのセンターに相応しいか?




シャーロックホームズ映画が立て続けにスクリーンにかかりました。
今更ですので、ひねりたっぷり(笑)

あの現代版ホームズが19世紀末にトランスファーしたりとか
引退して、ローヤルゼリーの研究に勤しむホームズの最後の事件だとか・・・
地味ですねえ。
お客の入りも限定的ということが、異端でも正統でもない中途半端ってことでしょう。
コナンドイルのカノン以外を素材にするなら他にも手は有りそうなんですがねえ。
ローゼンバッハの滝壺に転落してから空き家の冒険で再登場するまでの
波瀾万丈物語なんかみたいのですが。


名探偵といえば、彼に如くものはなく・・・あとはまあ、法水麟太郎くらいかって、
マニア的には
そう思う。もっとも、大衆人気に恵まれず、金田一や明智君の後塵を排するところが気の毒。
それに、最近はプライベートディテクティブは流行じゃない。
職業的な捜査専門家ばかりが横行します。
その理由は・・・・
民間人が公務に口出しする事、公務員の馬鹿さ加減を際立たせる効果なんかに業を煮やした暗黙規制ではないかと
勘ぐっています。

大抵は捜査課の巡査部長か警部補。
以下は下っ端すぎるし、上は管理職。
上司は兵隊と腕を競うものではない。
目先を変えると、鑑識。
いまだ、検視官、監察医がセンターを張らないところが、倭国の検死制度の
貧弱さを表す。
精神鑑定医が稀に登場するが、これは先に展開が見えてます(笑)

ありきたりの素材と展開。
これ以上のひねりがなくなったとおもいきや。ありました!

教場

2013年の刊行。ドラマ化されてもおかしくないが、そういう話を聞かない。
そもそも、用語の意味が分からない。
学校あるいは教室・・・・ではなく「クラス」の事らしい。


警察小説ではなく、警察学校に入校した新人達のある種の学園ドラマ(笑)
涙と汗と恋愛の青春日記なんて甘ったるい事は何もなく、
過酷の毎日、不祥事や陰湿な出来事は当たり前。
そもそも、この教育施設のミッションを錯覚してはいけない。



警察学校とは、警察官としての能力の醸成ではなく、不適格者を篩にかけて退職させる事なのだ。
これは「教育」という機能のある一面である。
馬を池のそばに連れてくることはできるが、水を飲ますことは出来ない。
飲まない馬は、桜肉にするか、叩き売る。
そういう教育システムも悪くはない(笑)
腐ったリンゴは、周りも腐らせる。


2016年3月27日日曜日

国家の「社長印と社印」

盤石の社則体系・・・だって、穴がある(笑)
我が社に「印章規程」がない事に気が付いたのは先日のこと。
馬鹿みたいに多数の会社の公印を持っているところもあるが、邪魔になるだけ。
・・・ってことで、一挙にシンプルにした。

社長印
社印
銀行認印・・・・いずれも一つだけで、あとは全廃。

印影登録原簿、押印請求簿も整備し、出来上がった印章管理規程。
我ながら惚れ惚れするような宇宙秩序を感じさせる・・・出来栄えは素晴らしい(笑)


ここからが、本論ですが、倭国にも所謂「社印と社長印」に相当するものがあるってことを
知ってしまったのは、この作業の副産物である。
さらに知ってしまったことは・・・・どうやら

国家の公印を定める法律
その公印の使い方の法律 が定められておらず、慣例に従っているのではないかって
思えてきた。
法治国家としてあるまじきことですが、成文法だけが法律ではない。慣例法も立派な法律であるから
そう目くじらをたてるものではない。


御璽は、四文字で右に天皇、左に御璽と篆刻で印字られている。
一方で、国璽は、五文字で右が大日本、左は御璽と同じ。
御璽が社長印で、国璽が社印に相当する。


一般社会においてもそうだが、社印の法的効力は限定的である。
なくても支障は少ないが、ある方が便利程度。
一方で社長印は、公的に会社の意思を表明し、ちゃんと印鑑登録をします。
かつての名門と言われる企業は、社長交代の都度作り変えたものである。

話戻して・・・国璽ってなんに使われているのだっていうと
章記・賞記、つまり、勲章や褒賞の授与書に押印される場合だけらしい。
社印並みにその程度って事が、いささか哀しいし「大日本」って大仰な文字が泣く。

国家国旗法があるのだから、次いでに、国章や国印の定めも追加し、使途や敬意の義務位を定める方がいい。
国家機関あるいは公的機関での式典において、国旗掲揚や国歌演奏で国論を二分するのはいささか恥ずかしいではないか。


考え方は様々で、強要はしないが、公務に従事するものは、自ずと立ち居振る舞いに制約がある。
起立をしない公務員・・・・片っ端から懲戒処分になっても文句は言わせない(笑)
本当は、法律で縛るような事柄じゃないし、そこまでしなきゃいけないってことはいささか反知性的だが・・・・


2016年3月26日土曜日

インフルや花粉症よりも怖いもの


被害にあいましたって悲鳴が余り聞こえなんですが・・・
予防策をみなさんうまくやってんでしょうか?
それとも、騙されて恥ずかしいから言わないのでしょうか(ご老人の振り込め詐欺被害と同じ)

もはやそんじょそこらの対策じゃ防げないレベルに来ています。
たまたま毒牙にかからなかっただけかな

昨年度の被害総額(不正送金被害)は、30億円を越えました(当然認知額だけです)
法人の被害が増えてまして、脇の甘い個人に拮抗してます。

なりすましメールに騙されて、指定されたネット口座に振り込む・・・・
国内ならば、引き出し上限額規制の関係で被害額の上限がきまるが、
海外送金ともなれば理屈では青天井。
よくよくみれば、こんな手口にひっかるかねえ・・・

自分のPCが乗っ取られて、リモートで知らないうちに送金しちゃってた・・・って
これは魯鈍ってもんです。

カネメで済むうちはいいが、ランサムウェアで「データを人質」に取られる。
個々のPCの内蔵データ程度ならばさておき、ファイルサーバーそのものを拉致されると・・・
会社死ね!ってことになる。
PCを使う個人のリテラシーは様々なレベル。
一番バカのレベルが会社の防御レベルを規定してしまいます。

マルウエア(犯罪目的の悪意あるソフトウエア)をばらまくためのサイトにアクセスしちゃった
全うなサイトにマルウエアを仕掛けられた(被害者が加害者になり、場合によっては損害賠償請求訴訟の被告になる)
不審らしからぬメールの添付ファイルが罠だった(ドメインやファイルの拡張子で判断できるレベルじゃない)


ウイルス対策ソフトの防御は限定的
未知の病原菌には無力ってだれでも判る。
不審なファイルを見かけたら開封せずに削除しましょう・・・・なんてご指導は間違いなのよ(苦笑)
既知のマルウエアならそれでもいいが(既知かどうかは開けてみないとわからない)
ヘタすれば、新たな「脅威」の発見が遅れることにもなり、人類全体への敵対行為に等しい。


ほぼ究極にちかい対策はあるにはあるが・・・・ちょっとコストがかかり過ぎるが、方法は簡単なんです。

ドアは開けない
ドアから本人は出ない
用があれば、モニターTV越しに対応する
宅配物はその場で開梱させる
見慣れないお兄さんは、無視する

普通にやってる防犯対策ですよ(笑)
もっとも、近所付き合いでなにかと支障がでますが、その程度と看過するかどうかということ。



2016年3月25日金曜日

澤の蛍もわが身よりあくがれいづる魂




彼の四十年足らずの人生が残したものは、醜聞と呪われた絵画群
ルネサンスを超えた男とアッピールしても倭国では認知度は少ない。
西洋ですら、再評価されたのは20世紀のことで三世紀にわたり忘れ去られていた。

80年代に英国の異端の映像作家がタイトルロールとしたが、
どの程度反響があったか記憶にない。
でも、極私傾向主義鑑賞家はちゃんと劇場で見てます。
その後この監督作品は何本か見てますから、最初から歯牙にもかけないっていう画家でも無かったのだろう。
しかし、なにも覚えていないし、今回の展覧会を耳にしなければ・・・
400年ぶりに発見された「マリア マグダラ イン エクスタシー」の世界初公開って触れ込みでもなければ
思い出す事も無かったはずだ。

エスクタシーなんていうと、いかがわしい危険ドラッグを想起させるが、ある種の宗教的快感を意味する。
それに「法悦」なんて倭語をあてると・・・・なんか素晴らしそうな気がするではないか。
不信心な天邪鬼でもその境地に達する事ができるのだろうか?
性的快感なんか及びもつかない・・・とかなんとか、セールストークかもしれませんがね(笑)

今回の展覧会では、彼の真作が10点あまり。現存している作品が数十点と言われ、
教会なんかに固定され移動不可能な作品がそこそこありますので、空前の規模ってあながち大げさでもない。
加えて、彼の画風の後継者の作品とを対比しながら50点あまりを鑑賞するというしつらえ。


有名どころの「バッカス」とか「果物籠を持つ少年」はどうでもいい。
なんちゃって「法悦のマグダラのマリア」である。


のけぞるような姿勢
胸元の白い肌
半開きの唇
陶酔の瞳からの流れる涙


なんだか官能小説を書いているみたい(笑)
合わせて、悔悛するマグダラのマリアが二作。
後継者の作品ですが、これまたそそるのです。
彼女は娼婦であり、信仰を得て以降イエスの妻とされますが、
娼婦の時代を悔いて、わが身を鞭打つという業をする。
当然半裸ですよねえ・・・
宗教の時代とは言え、ヌード絵画の需要はあったのですよ。
信仰のトッピングを絡ませればなんでもありなのだ。


半世紀ばかり前、ちょっと気取った舞台女優もどき女学生を転ばすのは訳なかった。
シェイクスピアやチェーホフ、イプセンじゃダメです。
そんなの好きっていう子はガードが固い。
なんちゃって、サルトルの「恭しき娼婦」
その潜みに習えば、マグダラのマリアを演じてほしいと言われて断る女優はいない。
声をかける製作者も、それなりに選んでいるはず・・・

メルギブソンが監督の「パッション」では、モニカベルッチが演じた。
良かったですよ。そりゃ世紀の美女が演じたのですから・・・
製作進行中の作品では、マリアそのものがタイトルロールだそうで


ヒロインの本命は、ハリウッド最強最大のセレブ女優であるルーニーマーラだそうです。
あまり肉感的じゃないがねえ




2016年3月24日木曜日

虚栄の市・・・いいタイトルじゃないが




家族や一族郎党が会する・・・西洋人ならばクリスマスイブの晩餐会。
よく知りませんが、最高の虚栄の市。

センターを張る結婚40年の熟年夫婦は離婚の危機
男難続きの長女は、その場繕いのアーミーを婚約者の代役に。
長男は、離婚に失業中。
熟年妻の妹は万引きでしょっ引かれ・・・・ポリスの紋章をみるに、舞台はピッツバーグみたい。
とかなんとか、隠しておきたいスネの傷の持ち主ばかりがあつまる晩餐会
トラブルが起きない方がどうかしています。


みゆきさんならば・・・ワタシ知ってしまった。しあわせ芝居の舞台裏


春先にクリスマス映画でもないだろうって思うのですが、しあわせ芝居は年中公演中だわなあ(笑)
達者な芸人の芸の応酬は、それなりによくできていますし、予定調和のハッピーエンド。
クリスマス舞台の映画としては、ホームアローンよりは出来が良くて、ラブアフェアーよりもおちる。
あっと、普通の映画ファンの評価は逆。


なんちゃって。クリスマス映画の最高峰はこれ!
けだし、たけきもののふのこころをやわらぐんだわなあ





2016年3月23日水曜日

チャイナタウンはなんと訳する?




リトルトウキョウとかリトルイタリーは耳にするが、あそこはチャイナタウンという。
「リトル」の語感には、単に小さいでは無く、見下したようなニュアンスがあるのだろうか?
だとしたら、ここにもアメリカンの過度で説明不能な近親感や信頼感が垣間見える。

さて、チャイナタウンは和語で何と言う。
中華街と言うようでは、豊かであるべき和語感覚に重大な瑕疵があると思われます。

ズバリ・・・・南京町 (笑)

聞くに、戦前は斯様に呼ぶのが普通だったらしい。
中華街なんていい方は、戦後呼称。
エビデンスを探すにも見当たらないので、差し当りは仮説としておく。
ともあれ、呼称としてのまったり感なんかすれば、はるかに南京町が良い。j
気どった俗物性は、今時の爆買いツアーなヒゲた中国人相応であり、
畏怖しつつも親しんだ中華の文物とは無縁である。


久しぶりに仲間たちと「民生」にお邪魔しました。
役員人事なんかが発表されると、サラリーマンの常として、愚痴不満期待達観(笑)
南京町まで足を運び、懐かしい黄色の看板、ビールケースに座った待ち行列のほうが
楽しいのですが、ヒルトンウエストの支店へ・・・


あの民生が、ヒルトンに出店だってぇ(笑)


南京町の店主は、お店が大きくなると、街から出て行くのが常。
長崎や横浜はその地で改築豪壮化する。
理由は知らないが、神戸は、街全体が華人と融和しており、
ことさらコミューンを作る必要がないらしいから、市内のあちこちに出張っていきます。


他人さまの噂なんかよりも、飲み食いの話のほうが楽しい。
阪神っ子ばかりだから、話題もその方面・・・

南京町名物は、民生もそうだが、豚饅頭の「老祥記」
今の若い店主は四代目だとか。
ベンツがサンダル代わりの芦屋マダムが、オートクチュールを身につけ、
我慢強く並ぶこと・・・まあ30分。
冷凍豚饅頭を100個くらい買い求めて行く風景は今も変わらないらしい。
店内でも食べることが出来ますが、圧倒的にテイクアウト。
厳しい軽減税率制度を先取りした商法は、さすがに華僑です。


ところで「ろうしょうき」はもう一軒あるのです。

元町5丁目の老祥紀

一字違いですが、古くに暖簾分けというか協議離婚か喧嘩別れか・・・定かではない
このアーケードも、いまや、三丁目を過ぎれば、シャッター通り。
従い、行列のできない方の豚饅屋さんと言われているらしい。
味の方はと問われれば、
味覚を文章で表現出来るほど傲慢ではないとしておきます。
ペンのチカラの限界、知ってます。







2016年3月22日火曜日

自主国歌制定運動



一昨日の積み残し話題です。
戦後・・・といっても、七十年前の「戦後」のことです
あらゆる価値観の転換が叫ばれたわけであるが、どういうわけか

日の丸
君が代

は生き残りました。不思議としか言いようがないのですが、
皇室制度との三点セットで、GHQも手をつけようとしなかったのか・・・・
調べてはいるのですが、よく分かりません。

しかしながら「新国歌」を制定しようという動きは微かながらあったようです。
壽屋さん・・・がラマルセイエーズにならって国民歌を公募したりとか・・・(このエピソードは知らなかった)


何事にせよ組織というのは求心力の担保としてなんらのシンボルが必要とするわけで

代紋(徽章)
テーマソング
シンボル旗

なんかは欠かせない。
毎度登場する神戸の某団体は、代々のトップの讃歌をお持ちのようです。
組織の歌というよりも、演歌調の個人の歌ってところが実に面白く、組織の性格を如実に表す。

さて「君が代」の国歌としての法的根拠が正式に与えられたのは20世紀の末の頃
まことにそっけない法律であり、外国の国章の損壊は刑法犯として処罰されるのに、
倭国の国章は煮て焼いて食おうが御構い無しは・・・・怪しからん(笑)
チャンスを見ては、不敬の行為があれば処罰できるように法令の準備って、鯉口を切っている連中がいるみたいです。

別に「国章」を厳密な意味で定義すれば

日の丸は国旗であって国章ではない(そもそも別物ですが、刑法犯罪的には国旗の損壊も処罰される)
法的根拠のある国章は存在しない(慣例的には、十六八重表菊 とされます)

国旗国歌法を制定するときにどうして国章も定義しなかったのかねえ?
このままでは、日の丸を損壊することは犯罪であるが、天皇御紋はどうでもいいってことになりますよ。
思うに、ライト系って基本的に敬皇意識って有しないただのゴロツキ風みたいだ。


ここからが、本論なんですが、執念深くも自主国歌制定運動を繰り返し、未だにお手盛りで制定した「新国歌」なる
歌謡を事あるたびに歌い散らかす連中がいるとはこれまた知らなかった。
制定したのは、戦後の日本独立の頃
当時の文部大臣の天野貞祐が、君が代歌唱運動を始めた事に対抗するためだとされる。
天野先生は、ドイツ観念哲学の先生だし、ウヨクってわけじゃない。
しかし、素朴な国民感情としての、金メダル・日の丸・君が代の三点セットは、ほかの何者をも
寄せ付けない。

関係者の不毛の努力にも関わらず、芥のように消え去る運命のようですので、
黒歴史の一コマとして、文章に残しておきます。

正式な「組歌」はありますが、新しい国歌の第一候補として制定されたという出自の良さだかなんか知りませんが
公式行事では、こちらの方がよく歌われるようです。
初めて聞きましたが・・・・恥ずかしくて国際社会に出せないって個人的感想(笑)












2016年3月21日月曜日

200%買うな!・・・だって(笑)


今更言われてもねえ(笑)

マイホームは、買うか借りるかどっちがお得か?・・・というテーマに終止符を打つっていう触れ込みですが、
そもそもこの程度の新書は、買うという選択肢は200%なくて、
借りて、熟読するほどのものでもなく、まあ立ち読みで十分・・・って事が前書きと後書きと帯の惹句で
判明しました。

かいつまんで言えば(うろ覚えで申し訳ないが)

・ランニング費用は保有の方が高い(大家よりも低金利調達力があれば別)
・所有物の資産価値は劣化する(元本が確実に暫減する金融商品を買うバカはいない)
・需給は緩む(老人でも将来貸家に困らない)
・臨機応変な生活パターンが組めない(リストラされても逃げ出せない)
・今はマンションバブルだ

毎度のことですが、かような白熱授業テーマは前提条件次第で何とでもなるし、
所与の条件って有るんだから、理屈通りってわけにも行かない。



坪百万で買ったささやかなマンションは、数年後に賃貸に出し、
一回り大きめの中古マンションに転居。
その後、ほぼほぼ買値でささやかマンションは売払い、転居マンションのローンは完済
中古マンションの価値は買値の半分まで下がってますが、自分の計算では収支はプラス。
しかしながら、築後四十年の老朽マンションですから、住民たちは、改修か建替えかって激論中。
区分所有権者の票読を冷静に見れば、答えは見えてます。
あとしばらくは不毛の根回しだかガス抜きが続きますが・・・・サイレントマイノリティには
興味がない(笑)
結婚後二十年経過した時点で、ケメコ様に贈与しちゃいましたし・・・





寒村の陋屋は、御守りが困ったものですが、築後百年とはいえビクともしない。
解体すれば材木だけでそこそこの値段が付くはずなので、心配してもしょうがない。
村役場の収入役は、ひそかに寄付してもらえると皮算用をしているそうな・・・・(笑)

2016年3月20日日曜日

組員になってもいいことないよ(笑)


文科省の初等中等教育局はこういう統計データまで出しているのか(笑)


教職員団体への加入状況に関する調査結果について


教職員団体という以上「●●組」以外にも加盟組織があるって事だ。
しかし、かつての神戸の某団体のように「●●組」が圧倒的勢力です。

教員の総数は約80万人(職員を含みません)
組織の構成員が32万人程度でして「●●組」がその内24万人ですから・・・・
まあ、満ちたる月も欠けるわけでして、結成当時は組織率80%とされたが、いまや25%を切る有様
新規加入率は20%ですので、今度さらに組織は衰退する。
しかし、まだ五人に一人は組員になろうって思うってことがちょっと驚き。
教育学部の学生さんって、どういう頭脳構造なのかねえ?
府県別の統計を探してまして・・・あちこちには組織率の高い府県とかって記述があるのですが、
どうも信憑性にかける。
山梨、静岡、愛知、新潟、福井、三重、兵庫、大分・・・なんかが牙城らしい。
しかし、山梨の組織率は99%と豪語するが、文科省の統計(未公開)では70%程度・・とか
肝心の「●●組」の公式サイトにも記載がない
都合の悪い統計データは開示しないって、卑怯だねえ。

なにかと取りざたされるのですが、まあこの程度の組織です。
しかし、こどもを人質にとってますから、鬱陶しい事この上もない。

全員が、歪んだ思想信条の持ち主だとはいわないし、
組織率と学力テストの因果関係は、過去に調べたが有意差はなかったし
イジメや校内暴力との関係は、そもそも認知件数の正確性に疑問があり統計処理に値しない。
エピソード的に粗暴で愚劣な振る舞いは多々聞き及んでいますし、その逆はまず聞くことがないから、
多分いかがわしいんだろうと思われますし、「牙城」と言われるほどその振る舞いは多いらしい。
断定的に言える事かどうかはなんとも言えない(実証データで検証できてませんもんでねえ・・)

組織が衰退する過程が一番危険なのは世の常であり、過激派がそうだった。
純化路線という考え方があるんですよ。
もっとも、純化の行き着く果ては土崩瓦解(笑)


危険な存在だと思えば、陰湿なやり方はいくらでもありますから、徹底弾圧すればいいんですよ。
文科省は歴史的な和解ってなんでやったんですかねえ。
案外、自然崩壊を読み切っていたのかも・・・



かつての護憲と民主の司法の守護神とやらを標榜する某組織は「上位組織による強圧的な締め付け」の結果、
いまや構成員2500人程度。実体的に影も形もなくなった。



おまけの歌ですが・・・・これがなんとも凄いんですよ

2016年3月19日土曜日

舌足らずなその(2)


ほかに選択肢がないからしょうがない程度でしかない政体ですが、
いかようなる政体であっても、つまるところ「政体の権力を行使する人格」次第である。

数年おきの「お祭り騒ぎ」の都度、思い出されるのが、ドクヴィルの「アメリカの民主政治」
アメリカンの一流大学では、社会科学系の学生の必読文献とされているようです。
翻って倭国はっていえば・・・・学生時代にそういう指導を受けた記憶がない。
っていうか、そもそも「指導する場」すらなく、なんちゃらジャーナルだけを読んでいればよかった時代。
当時の彼の評価とは、唾棄されるべき存在のフランス人政治思想家だったようです。

しかしながら「古典」とは風雪に耐えてこそ。
ちゃんと講談社と岩波の文庫には収録されていますが、
あの時代のアジビラのたぐいはどこへ行った。
アンソロジーでも編纂されれば・・・・値段次第ですが、贖うかもしれません。


さて、フランス革命で辛酸を嘗めた貴族の末裔であったようですが、
そのトラウマで反動主義者になるようなレベルの人物ではなく、社会のエリートとして生涯を過ごした。
なんちゃって、定員40人枠のアカデミー・フランセーズの会員でもある。
もっとも、終身席次なので、いかで天才であっても先人を押しのけて座席に座れるわけではない。
むしろ「無冠の会員」にこそ、天才民族が生み出した大天才たちがいる。
ざっと、見たところ当然会員であるべき方が名簿にないということはそういうことなのだ。
逆に空席がでたといっても、すぐ誰かが後釜に座れるわけでもない。
権威とはそういうものだ。(ググルに、今時点二人程度欠員がいます)


この稀代の名著ですが、何分浩瀚なもんで、まともに読んでません。
やってはいけない「お手軽解説本によるお勉強」は・・・・解説本著者によって、
ドクヴィルの思索の捉え方のニュアンスに差があり、やっぱりやってはいけない(苦笑)
アメリカンの民主主義は時代の最先端を切り開くものであるという高い評価は誰しも同じだし
それに内在する危険性(多数者の専制)の指摘もそうなんですが、その背景や理由の切り取り方に差がある。

今そこに見える「政治の劣化」は確かにあたっていそうだが、その危険をどう克服するかは、
よってたつ原因の正確な分析と把握によらねばならないが、そこんところがねえ・・・・
政治を読む識者の甘さってそういうことなんでしょう。


ブームという風を巻き起こして登場したものの、金メッキだったという経験はもう結構ですが、
ムクなのかメッキなのかは、冷酒とオヤジの小言と同じだ。


あとからじわじわ効いてくる・・・・・・(サイレント・マイノリティとしては諦観するしかない)




















2016年3月18日金曜日

絨毯屋商法


一応商社マンの端くれですが、商品を売り買いしたことはない(苦笑)
別におかしいことでもなく、友人は、なんちゃら証券に優秀な成績で入社(したとおもいます)が、
株券も債券も、売り買いはおろか見たこともないまま、退職しました。

池上恵さんのブログを読んでいまして・・・ちょっと「違和感」を覚えたもんでネタにしよう。
正確には「イスタンブールのバザール」の商法のことをいいますが、
有り体に言えば「詐欺商法の代名詞」ですとネットでは散見されます。
脇の甘い観光客を言葉巧みに店内に誘い込み、絨毯を法外な値段で売りつける・・・


しかし、商社マンの世界では、別の意味で使うんです。
さすがに中東の専門家の池上さんも「業界隠語」まではご存じなかったかもしれません。


商品の売り買いって、簡単で単純な商売です。
安く仕入れて高く売れば、サルでも儲けることが出来ます。
もっとも、勘違いしてはいけないのは「仕入れるとか売る」という言葉の意味。
プロ同士のビジネスは即時売買ではありませんので「掛け」のタイムラグが有る。
王道は「商品を引き渡す前に現金をもらう」こと。
小切手や手形やLCは、現金相当物であって現金そのものではない。


何事においても「買うほうが強い」
高く売るのは難しいので、安く買い叩くのが腕。
よくあるのが売値買値の応酬・・・・段々にお互いの幅が狭まってきて、やっと合意
ここまでは1stステップ。

次からは延々と決済条件の交渉が始まる。
当然後払いは譲らない。さらに支払い期限を先延ばしする。
銀行間決済だと、手数料をどっちがもつか・・・・価格以上に難航する場合がある。
売る方は必死(だって、とりっぱぐれリスクありますから)

やっとのことで、取引条件がまとまり、絨毯の梱包を指示する。
あれやこれやと瑣末な仕様を指示し、やっとのことで汗だくの梱包が終われば・・・・


ところで、今日は大安だし、もう少しまけてもらえませんかねえ
破談しちゃうと、せっかくの梱包も無駄になるわなあ(笑)







2016年3月17日木曜日

舌足らずですが、少しだけ考えたこと


お祭り騒ぎは楽しい。
何事も「楽しいイベント」に仕立て上げるアメリカンの才能ってある意味で素晴らしい。
某国の総裁選挙や代表選挙って、一国の将来を左右する重大なイベントの割に盛り上がらないが、
それを間接選挙制度だとかってことで制度問題に帰着させるのは必ずしも正鵠を得ていない。
直接選挙制度の国がすべからく国民的に盛り上がるわけでもなく、
やはり「政治への参加意識」の問題だと思うのですよ。


アメリカ合衆国の大統領選挙の「盛り上がり」って、今回はいつになく目をむくものがあるのですが、
そもそも、アメリカの政党政治の歴史ってどうなってんでしょう?
民主党と共和党の二大政党制度といいますが、それ以外にも山と泡沫政党(・・・普通はサードパーティといいます)はあるのだ。
たまたま、プレシデントがこの二つの政党からしかでていないだけのこと。
イマサラナガラですが、無知なもので色々と調べるに・・・・・実に面白い。

(この程度は常識だ!とおっしゃる方は以下をお読みならなくも結構です)



政党の歴史は建国にまでさかのぼる。
政治体制のあり方には様々な意見があり、中央政府が必要だとするグループ、各州が国家として連合すべきとするグループの
対立が、連邦党と共和党の設立となった。
ここんところが紛らわしいが、前者の「連邦党」で、今の共和党。
後者は当時は「共和党」と称して、これが今の民主党。
現在の主義主張からすれば、ハテナ(?)ってことが、ますますこんがらがる。

当時の政治地盤は(以下混乱するので現在の呼称を使います)第二次産業主体に近代化された北部は「共和党」、
第一次産業な奴隷制度を基盤にする南部をテリトリーとするのが「民主党」
リンカーンは、共和党の大統領で「奴隷制度廃止」を訴え、南部の民主党が分離独立。
おなじみの南北戦争となった(実際のところ「奴隷解放戦争」というようなものではないが、それはさておく)
これも、今の常識的なイメージと異なるもんで、頭のなかがキャベツになりそう(苦笑)

戦後の荒廃は、ますます南部を荒廃させ「プアーホワイト」と言われる民主党支持者は、救いを宗教に求める。
彼らのようなヒトザルの琴線に触れるのは、原理主義的な宗教ということはアメリカに限らずですが、
福音派は、無視できる存在ではなくなったのです。
歴代の民主党大統領はニューディール政策で南部に公共事業で雇用を拡大し、
貧困の撲滅を党是とするようになったが、つまりは支持者の期待に応えるもの。
いわゆる「リベラリズム」って、そういうことなんだ。
一方で「堅固なる南部」と呼ばれる民主党の金城湯地を守るためには、人種差別体制を巧妙に維持することが必要であり、
それが、貧しい白人たちの差別意識に支えられていた。
それをおかしくしたのがケネディの「理想主義」
言葉過ぎますが、暗殺されるだけの必然性があったのですよ。
それらプアーホワイトの反撥にうまく取り入るのが共和党の「南部戦略」であり、
今に至る「南部での攻守逆転」ということである。


なるほどねえ
政治とは功利的であり実利的であるということはいうまでもないが、
ここまで錯綜すれば「アート」としかいいようがない。
これ以外にも、経済政策やなんやらかんやら・・・・・書いている方が理解不能になので略(笑)


自由と平等というが、概念的に相反するものが有り、たくみに風を読みながらバランスをとる、
いままでは、民主党が「平等」、共和党が「自由」に軸足をおいていると思われるが、それも相対的なものでしかない。
古き良き時代の自民党の派閥均衡政治も、ある意味で「アート」だった。
エスタブリッシュとはいいがたい候補者が跳梁跋扈し、プレシデントになる可能性も否定できなくなれば、
もうすこし、歴史という「鑑」をお勉強し、現象面のお祭り騒ぎから一歩下がってよく考えて見る方がいい。

(少し考えたあとの結果は、そのうちに)












2016年3月16日水曜日

ニックネームのなにが悪い?


いわゆる「蝸牛庵十兵衛」とは、通名である(法律用語としては「通称」というそうだ)
許しがたいことに、FBでは偽名あるいは虚名の疑いということで一方的にアカウントを停止する暴挙に出た。
まあ悪の栄えた試しなく、こっそりと(正式に謝罪することなく)利用可能となったが、
面倒なので、2つのアカウントを併用したりしなかったり・・・・

しかしながら「通名」と言われるものは、外国籍の者(特に半島国系)が
倭国内で使用する日本人風の呼称を一般的に意味し、なにかと物議を呼んでいる。
在日「特権」とまで言われるが、確かに運用周りをみればそうも言えなくはないが・・・・・


歴史的に言えば「創氏改名」に由来する。
眼尻を釣り上げて「名前を奪われた!」というのは勝手だが、「強制的に連れて来られた」と騒ぎ立てるのと
似ている。文句があれば元の姓に戻せばいいんですよ。出国の自由も保証していますし、民族の誇りなんだから
倭名なんか使う方がどうかしている。

もう少し言えば創氏改名以前から倭名もどきを呼称する方々はいた。
理由は様々あろうが、知っておくべきことは「半島人の倭名呼称は当時の日本国からは禁止されなかった」ということ。
同様に創氏改名も日帝半世紀の暴力的植民地支配というが、
1940年に施行されたのだからたった5年間程度の制度である。
制度の強制性については疑義が有り、その後も朝鮮名のままの方々がいた以上、
強い誘導性はあったが、強制性はなかったと思っている。


問題はここからで、戦後「姓名復旧」がなされた際に・・・・そのまま「倭名を使いたい」あるいは「使わないと
なにかと不都合がある」って声があって、本名とは別に倭名を「通名」として法的な有効性を認めたことによる。
正式な法律によるものではなかったが、住民基本台帳法改正によりやっと正式な法的根拠を与えられた。

もっとも、住民票の写しやマイナンバー上の表記がどうなっているかまでは詳らかにしません。
考え方からすれば、本名のみ、あるいは本名と通名の併記だけが認められなければならない。


この程度ならば「特権」でもなんでもなく、単に歴史的背景に基づく運用に過ぎないのですが・・・・

外国籍であれば誰でも「通名」の申請ができる
通名変更も比較的簡単にできる

とかなんとか日本国籍の者だと通名を持てないとか改名する手続きが煩雑だとか比較の問題により
何かと物議をかましているし、名前を使い分けることの抜け穴を利用した犯罪も結構認知されている。
この辺は、マイナンバーで解決するはず。


たまたま、被疑者名を報道する際に、なにかと妄言虚報を書き散らす大メディアのみが「通名」のみを
報じたために、一部のネチズンが事の経緯もろくに調べずに騒ぐから笑止千万な戯言の山となった。
マスコミは記者クラブでの発表情報に基づいて記事を作る以上、
警察からは(推測ですが)本名と通名の両方を開示したはずです。
それをどう取り扱うかは、メディアサイドの姿勢(自主ルールを含め)ということになるが、
意義的に言えば通名だけの報道とはなにかバイアスがかかっているし、法律的な立場からすれば
いささかおかしいと思う。


2つの名前を日常社会生活上使い分けることは正常とも思えない(芸名じゃないんだから)
だっから警察も本名だけを発表すればいいんですよ
調査報道の能力に乏しい大マスコミのことだ、自分で通名まで調べて通名のみを記事するような
労力をかけるはずがない。


一説によれば、そうなれば社会面を彩る被疑者は外国籍だらけになるって・・・ここんところは論評する立場にない。






2016年3月15日火曜日

囲碁で「人工知能」に負けたからって・・・


ゲーム理論の解説本的には「二人零和有限確定完全情報ゲーム」っていうそうです。
なんだかものすごそうですが・・・(苦笑)

ふたりきりで戦うゲームです
相手が有利なら敵側は不利(ルーレットとは違う)
引き分けも含め必ず勝負がつく(本当は囲碁はルール上無限なんですが、まあありえないってこと)
盤上だけが戦場であり、見えない部分で勝敗を決めたりしない

要するに、今レベルの人工知能の得意分野です。


同様の他のゲームと違って、囲碁は手数が多い(将棋の倍くらいかな)
従って、理論上の打ち手が「10の360乗」もあり(実際は禁じ手があるのでそこまではいかない)
高品質のCPUと広大なメモリーさえあれば、瞬時に最善の次手が見つかり、いつかは人工知能が勝つ。

まあ、おそかれはやかれ「来るべきことが来た」って程度のことで、
騒ぐものではないというのが文化系システム技術者の見立てです。
もう少し言えば、棋譜をちゃんと見てませんので(ボク程度の棋力では見てもしょうがないが・・・苦笑)
大胆なことを言いますが、将棋の電脳戦予選(ヒトザルとの対局ソフト決定戦)を見るに
終局までの手数が多すぎる。つまり、まだまだ「アタマが悪い」!
羽生さん的にいえば、最善の手を打っていけば、勝負はもっと早く決まる。
中華の「矛盾の説話」ではないが、最強最高のソフトウエア同士が戦えば、無勝負になるはず(理論的には・・ですがね)


ちょっと誤解されそうな話に振りますが「レインマン」という映画があった。
ダスティン・ホフマン演じる主人公は「サヴァン症候群」である。
日常生活を送るには困難を極めるが、あるギャンブルに対しては異常なまでの才能を発揮する。
これ以上は深入りしませんが、そういうもんだろうと思ってます。


しかし、総当り的に読み筋を読んでいくやり方は、あまり賢いやり方ではなく、
いかに読み筋を少なくするかが「才能と知性」
ディープラーニングなる学習方法では、それを解決したとされる。
単純なエキスパートシステムではなく、自分自身で学習を重ねるってところはやはり凄い。
言ってみれば、過去の定石を覚えるのでなく、新しい定石を自分で
作り出そうとしているってことになります。
ただし、ゲームの世界では・・・・


人工知能の発達は「シンギュラリティ」の到来を告げるらしいが、まだまだ先遠いのではないかと
思っています。
それは「素晴らしいレベルに到達した」という評価を「解のない世界」ではどうやるんだろうってことです。


自動運転で疾走する自動車がカルネアデスの舟板に遭遇した場合、
人工知能が、サンデル教授の白熱授業を受講する学生さんを納得させうる行動ができた時には
初めて、人工知能が単なる知能でなく「知性」として凄いって評価されるのです。



2016年3月14日月曜日

神に通じる「窓」


真っ当な・・・・別に特定の価値判断を意味するものでなく単なる形容詞程度の意味ですが・・・
宗教では偶像崇拝は禁忌である。
偶像とは、固形物による宗教的対象を形取った像の事である。
イスラム教が一番厳格だと思われるが、ユダヤ教もキリスト教もまたしかり。
いずれもが、アブラハムの宗教であり、カノンである旧約聖書の十戒に定められている以上、
当然の如く崇める神を可視化してはならないのです。

クラシックギリシアやローマは偶像崇拝的であり、ヒンズー教もそうだ。
神道もそれに近いが、対象物がヒトザルを模していることではないことが異なる。
仏教は、そもそも的には・・・本来の原始仏教という意味ですが、偶像崇拝は禁忌。
仏像なんかとんでもない話であり、かろうじて「仏足石」という目印が許されたにすぎない。

どっちがまともかという議論ではない。
教義論争ほど無意味なものはない。
しかし、キリスト教の宗教施設には必ず、イエス様の偶像や聖人像、一番人気なマリア様と事欠く事はない。

教義上なぜ許されるのか?
これは論争ではなく解釈であるが、二千年間弁舌で喰ってきた連中のロジックは凄い(笑)


ーーー
聖像は神そのものではなく、神を見る「窓」である。
聖像を崇拝しているように見えるが、実のところ像を通じての神を崇めているのです。
ーーー


絶対に想定問答集があって、不信心な天邪鬼の愚問にたじろぐ事はないのだ。
しかし、この程度の質疑応答で感心するようでは、知の大伽藍も程度が知れる。
敬崇なクリスチャンにとっては、常識以前ではないかって、宮下規久郎さんは言うのですが・・・どうなのでしょう?




ここで、話しは大きく飛躍する・・・というか、今までは単なるマクラに過ぎない。
文科系IT技術者の真髄とは・・・・

ビルゲイツさんは、真面目なクリスチャンだそうですが・・・
彼が、マイクロソフト(MS)から発売するOSにどうして「 Windows 」と命名したのか・・・積年の疑問が解けた!
っていうか、ある種の解釈が出来た。
同時に、画面上の記号をアイコン(イコン)と呼ぶ理由も明らかとなった。


彼は、エヴァンジェリストだってことはよく言われますが、
神に通じる「窓」を通じて、様々な聖像(イコン)を配置する宗教施設的なる世界がコンピューターの世界なのです。
教会とは単なる箱。
神の家というのは詭弁であり、それ自体に意味がないのは偶像と同じ
OSという窓から神に通じるヤコブの階段(ジェイコブスラダーっていいます)を登りなさい・・・・これがMS教の教義の真髄。


宗教画の寓意だか暗喩を調べているとトンデモナイことに遭遇した(笑)
宮下さんのおかげです。




ささやかではあるが「発見・・・ユリーカあるいはエウレカ」とはこういう事なのだ。
あちこち探しましたが、言葉の由来に触れているものは探せなかった(宮下さんはどこからヒントを得たのだ?)
正確に言えば、あるにはあるが、テクニカルな説明で琴線にふれるものではない。
この「仮説」なんだが、哲学性があって・・・・スマッシュヒットだっておもうんですが(笑)


2016年3月13日日曜日

お約束ごと(2)






人気と認知度はさほどとも思えない・・・とかなんとか、高慢に雑学をひけらかしても、
蝸牛庵なる御仁とても、80年代にデレクジャーマンの映画で初めて知った程度だ。
だっから、世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」登場とはいえ、閑古鳥が・・・(笑)

そうはいっても、終盤になると込み合うのが世の常。
長屋の花見とかち合うのも嫌だし、早々に出かけよう。
なんちゃって、ご近所のうちに・・・


彼はバロックという時代が生み出した天才の一人。
天才の常として、生涯は波瀾と激情、早い話がスキャンダラス。
正当に評価されるようになったのは20世紀の事である。
当時ですから、スポンサーは教会。
宗教画ともなれば、寓意の塊・・・ということで「モチーフで読む美術史」が登場する。

この展覧会では、60点あまりの作品が展示されるが、カラヴァッジョ作品は10点程度。
羊頭狗肉ですねえ。
でも、彼の真作は数十点らしいので、これ以上は無理な注文です。


蜥蜴に噛まれた少年


初期の風俗画ですが、薔薇の花瓶に潜む蜥蜴に噛み付かれ、驚愕する少年の図
一体、なにを寓意するのか?

蜥蜴とは、冷血と無感情。中世の論理学という学問の象徴だそうな。
一方で薔薇。愛の試練あるいは受難、薔薇でも白は純潔、赤は殉教の血の色を暗喩するらしい。
この宮下さんの著作には、ある種の解釈が示されていますが、制作者の意図は本人しかわからない。

そんなこんな辛気臭い楽しみ方を・・・・結果はまたのブログネタです。















2016年3月12日土曜日

小納言なる官職




不可能の反対語は・・・「挑戦」なんて(笑)
斯様な精神主義はお好みではなく、黙って「可能」というほうが素直である。


ところで「大」の反対は?

これはなかなか難しい。
普通は「小」というが「少」でも間違いではない。

大学校-小学校
大事 -小事

一方で・・・

大納言-少納言
大 将-少 将


大という漢字は小学校の一年生で覚える漢字ですが、なんせ多岐多様な意味合いを持ちますから
奥が深いのです。
辞典的に言えば・・・

1 形・数量・規模などがおおきい
2 すぐれてりっぱである
3 重要
4 程度がはなはだしい
5 等級・位が高い
6 おおよそ
7 大きく見せる


さて、大納言ってなんだ?
和風によめば「おほい(沢山)ものもうすのつかさ」
通常の官制からすれば、左大臣、右大臣につぐNo.3(貴職である)
他方で少納言(すくなものもうすのつかさ)となれば、これはもう「少」でないと
平仄が合わない。
つまり「多い」に対するのはちいさい(小)ではなく「少」でしかない。


もっとも、昔は国史の知識レベルの一番単純な測定は「比叡山」がちゃんと書けることだと
言われたが、そこそこのレベルでも昨今は「小納言」と平気で書くらしい。
MS辞書では漢字例としては登場しないはずだが・・・・

清「少」納言が草葉の陰で泣いている・・・
いやいや、あの高慢な自意識の持ち主は健気にも泣いたりはしない。
きっと「ゲス(下衆・下種・下司)」だとののしっているだろう


2016年3月11日金曜日

ダーク・ダックスで行こう!




角打ち!

オトコらしい飲み方だ。
へたり込んでダラダラとグラスを傾けるのはゲスのやること。
カウンターに斜めに体を傾けて、グイってやる。
肴は、乾き物とか・・・
大和煮の缶詰とかカントダキや串揚げでもいいが、
下手をするとベチャベチャとおこぼしをするからあまりすすめない。

なんせ、一人頭のカウンターの幅は片手を差し入れる程度。
お互いが半身に構え、譲りあう気持ち一つで、本醸造が大吟醸とも思えるのだ。
立ち飲み酒場と言って馬鹿にしてはいけない。
謙譲の美徳にかけるような下流はくるもんじゃない。


浪速の裁判所の裏。
昔は梅ヶ枝町といったはずだが、今の住所表示だと西天満。
風情もへったくれもあったものではない。
法曹関係者が屯するので、コジャレたお店も多いが、通はこの店に来る。
裁判所の隣は警察署だし、一応に代紋を外してくるのが流儀
声高に仕事ネタで口角泡を飛ばすようなゲスは来ない。
他の店だとどうだかわかったもんではないが、ここではエセ紳士の真似事かも・・(笑)


もともとは、普通の酒小売店だったようだ。
いずれもそうだろうが、お店の一角にちょっとしたカウンターをしつらえて、
常連さんが、卓上に盛られた袋物を適当についばみ、長居もせずにキャッシュオンデリバリーで立ち去る。
裁判所に足繁く通った時代は、常連だったが、しばらくは足が遠のいている。
久しぶりに・・・小奇麗なビルに変わっています。
升酒も積もればビルになるか・・・


試しに・・・「吉田類 松浦酒店」で検索してもでてこない
結構なことだ。
一応「食べログ」には掲載されている。
値段表示がないのは、前と変わらないが、メニューは居酒屋並みとなった。


2016年3月10日木曜日

相場はいくら?

個人番号カードがやって来ました。

正確には、村役場まで、吊橋を渡り峠を越えて足を運んだんですがね(笑)
暇だと思うのですが、予約制。
予約をせずに行くと長時間お待ちいただくかも・・・と脅されれば。
出力サーバーが不安定らしいので、あらかじめ用意しておくんでしょう。

まず受付。
非正規な事務員です。たしか野菜作りの腕のいいおばちゃんだ。
アルバイトできてるようですが、事務処理に慣れていないので、
簡単な作業ですが、いたく時間が掛かる。日の暮れるうちに終わるかねえ・・・

やっと終わり、次のステージ。
場所移動ですが、これまた非正規なお姉さんが誘導します。
たしか、高校受験に失敗してグレてたあの子だ。

本番はここからですが、非正規に扱わせるわけにはいかないので、ちゃんとした役場の正規雇用職員さん。
陋屋の数軒先に住まいしてます。
パスワード登録がメインなんですが、なんと四つも
メインのパスワードは・・・・なんだ16桁までか
ある種のアルゴリズムでパターン化された20桁の数字に一定のルールで組み込まれる特殊記号に加え、
英字でサンドイッチというパスワードを事前に用意してきたのに・・・
がっかりしたもんで、適当に(笑)
しかし、アルファベット順のキーボードなんて、使いにくいねえ。

なんだかんだ戯言を職員さんと交わしながらも、交付事務は滞り無く終了。
もらったのはいいが、なんに使うのだ。
生きている内に利便性が感じられる世の中になりますかねえ。

パスポートならば、タイ辺りでいい値段で売れるというらしいが、



このカードは・・・誰も買わんだろう、今んところは。

2016年3月9日水曜日

不都合な「コメント」


都合の悪い質問(詰問)には、イメージを悪化させない程度にぶっきらぼうに答えておくのがいい。
なにも言わないって・・・・いささか不都合ではなかろうか?
まずもって・・・「嘘」をついてはいけないが、「方便」は許されるとされるが、
これは仏教学の用例はともかくも有り体に言えば「詭弁」である。

よくあるのが「ノーコメント」
否定も肯定もしないというニュアンスですが、聞き手は「イエスの代名詞」と受け取ってしまうから
あまり感心しない。
例えばですが、「論評を控える」とかいうほうが雰囲気的にはまだましだ。
本当は「論評する立場にない」って言いたいが、
自分のことを問われていてここまで言い切るにはさらなる「方便」が必要だ。
自分のことを問題にしている噂なり記事なりに対してなら、そういう物言いも可能だし、
そういう風に持っていけばいい。

あるいは「その件については弁護士(秘書)に一任している」
これは明らかに逃げているから、イメージが悪い。

「担当者が不在であり、連絡が取れない」・・・・バカバカしくて話にならない。
メディアスクラムの餌食にされるだけである。


よくあるんですが・・・・「訴状が届いていないのでコメント出来ない」という言い方。
民事訴訟法では「交付送達の原則」ということになっていまして、送達は原則として「郵便又は執行官」によって行われる。
要するに方法はともあれ「相手に書類を手渡す」ことが基本。
通常の送達は「特別送達」という手続になりますが、面倒なので「不幸の手紙」ということにしています。
本当に届いていない場合もありますが、多くは「言い逃れ」と思われます。
こんなときは「内容を精査しており司法の場での弁論を含めて適切に対応する予定である」と柔らかく言う方がいい。
よくある「司法の場で真実を明らかにしたい」って、売られた喧嘩を買ってやるってことですから、
最初からファイティングポーズをとらなくてもいいのです。


そういえば、あの懐かしい「記憶にない」って連発した刑事被告人がいました。
どうも記憶障害の疑いもあるらしいので、逃げ口上でもないという見方もあり、
またぞろ「人権派」に武器を与えることになりそうです。
自衛隊元高官も・・・・よく分かりません。脇が甘いだけなのか、本当にやったのか、謀略か?




2016年3月8日火曜日

お約束ごと


ある種の集団における「共同幻想」みたいなものである。
無知な(言葉が過ぎるのであれば不知な)集団にとっては、何のこっちゃ・・・に過ぎないが、
それが社会通念化してしまえば、知らないのは、白痴痴愚魯鈍の類である。
まずは、知らないことを恥ずかしくおもう・・・思わないのであれば、普通は論外という。

山吹のひと枝・・・恥じ入るオトコ道灌は、それだけで青史に名を残した。
阿漕の浦を知らなくて、女に振られた西行・・・だっから出家したらしい。

(失礼だから講釈はしませんよ。この程度は国民的常識です!)

王朝和歌の約束事くらいは、まあ知っている。
しかし、全く無知なのが、西洋絵画の約束事。学校じゃ・・・少なくとも辺境のボロ学校では
先生に教養がないからか雑談にもならない。
上野の美術館に行っても、暗喩が分からない・・・観賞家の大抵はそうだが、
それじゃあんまりだとは思い、ちくま文庫で探してきた。
せっかく、カラヴァッジョがやって来るのだ!
衒学的に観賞するためにも・・・・なもんで、やっと探してきました。実に面白い。
しかし、何が何ちゃらのメタファーといわれても、どうしてそうなのか?の説明がないのは困る。
現代人は、だからこうなのって言われないと納得しない(笑)

絵画の宮中席次は・・・宗教画 歴史画 人物画 静物画 風景画 と決まっている。
印象派素材って、末席もいいところ。
芸術の保守本流とは、その時代のスポンサーによるから、いまとなっては致し方ない。
近代ブルジョワジーには、そういうメタファーの知識を必要としないから、印象派絵画の鑑賞なんて
たいした「教養」はいらない。








2016年3月7日月曜日

投資の素人はお呼びじゃない




プロ映画鑑賞家が、どうかと思えば、やはり何かがある。

原作タイトル=映画化原タイトル=日本公開タイトル

オリジナルサイドがこのような要求をする事が増えている。
てな情報を知っていると、カタカナ公開タイトル=原作タイトル だと
錯覚する。

マネーショート

マネーボールの原作者だからって、オリジナルのビッグショートを
意味不明な英単語の羅列に改悪しますかねえ。
多少の予備知識を必要とする映画。
ロングやショートの意味すら知らないレベルは来るんじゃない。

原作者の意図が正確に映像化されるとは限らない。
マネーボールでは、編成予算の乏しいチームが画期的な選手評価システムで勝ち上がるという
アメリカンサクセスストーリーに堕してしまった。
本筋は、安く調達した選手を活躍させて高く放出するマネーゲームストーリーなのに・・・

なもんで、今回は原作に忠実・・・って事は映像展開としては難があるということ。
よくまあ、作品賞にノミネートされたねえ。
製作意図を実現するために脚本家が死ぬほど苦闘したであろうことは容易に想像できます。
オスカーの各分野賞は、その道の会員により投票されますが、
仲間内はよく理解してました。流した汗は、脚本賞に結実しました。
本当に良かったねえ(笑)

劇中の一番好きなセリフ・・・・正確ではないが

この取引(空売り)が成功するということは、世界中が不幸になるということだ


他人様のご不幸で、栄耀栄華を極めるということは、道徳的には如何なものかって
いう事だろうが、これを言っちゃおしまいです。
儲かるという事は誰かが損をするという事だ。
市場には道徳の入り込む余地はない・・・って事は今更の事。
リーマンショックという宴の後の惨状があっても、
ヒトザルはなにも学ばないし、学びようがない・・・というエンドマーク

玄人好みな映画です。
特に、博打で負けても投資では勝ち続ける蝸牛庵なる御仁は
ウンウン頷きながら見ていたに違いない

これぞ、極私傾向的!!



2016年3月6日日曜日

長屋は花見だって


江戸前落語
舞台は「上野の山」・・・は普通に考えればありえない。
文人墨客が桜を愛で散策程度はいいだろうが、徳川歴代の御廟所がある以上、どんちゃん騒ぎなんかできるわけがない。
史実に厳格に言うならば、向島か飛鳥山。
飛鳥山は 吉宗の時代にできたものだが、いささか遠い。
向島は、百花園といえば常識的だが、玉ノ井の駅(今ではそういうような風情ある駅名ではなくなった)から歩くし
どうせなら「桜茶ヤ」のオバケがいい(苦笑)


別に「花見」といえば「桜」って無条件反応をすることもなかろう。
花は桜木っていわれるのは、平安以降の王朝和歌の影響。
大和魂の権化ってことで本居なんかが持ち上げるから、戦後まなしは、あちこちで桜並木の伐採が・・・
なんとも、振幅の激しいこと(苦笑)
桜木には何の罪もない。


そう言うのが理由でもなかろうが、陋屋界隈には桜狩りの名所はない。
春の花見と言えば

田圃一杯の蓮華
梅林
桃林

と決まっていた。ある意味で実用的な花ばかりかも(笑)
ある種の中華好みですが、どちらも、花を愛でる暇があれば、さっさと花を摘む。
でないと、実が大きくなりません。
チューリップの球根だって、そういうような「栽培方法」をするそうです。
花愛する姫君よりも虫は・・・ともかくとしても実利を愛するのは善きことなのです。




梅の花、今盛りなり、思ふどち、かざしにしてな、今盛りなり

春の苑 紅にほふ桃の花 下照る道に 出で立つ乙女




2016年3月5日土曜日

理由(わけ)


あの人と別れたわけなんか興味もないが・・・
実際のところ、かようにキラキラ読みをするのかどうかは知りません。


江戸下町出身
法律事務所の事務員をやめたのは、時間のゆとりがほしいから
でも、収入も必要だし、電気だかガスの検針員の傍ら、ワープロで雑文を描き続ける。
多作濫作ですが、読むべきものは

火車
理由

くらいか・・・あと「ソロモンの偽証」がなんとか当確
あたら才能を食い散らかせているのか、多作のなかで秀作を生み出すリズムを作っているのか?


アマゾンクライムサーフィンをやってますとプライムビデオで「理由」があった。
大林信彦の監督作品ですが、長尺ってことだけではなくちょっと凄いのです。

お話は「北千住の高級マンションで大量殺人事件発生。

だれ
なぜ

その理由を多数の登場人物のそれぞれの視点で「謎を解明」してゆく。
原作本が書庫のどこかにあるはずだが、うずもれて出てこない(苦笑)

凄いってことですが、このタイトルロールの役者の数(それなりにセンター近くを張れそうな・・)
原作は20年程度前で映像化は十年程度前です。
当時は新人扱いでも、今を時めく実力派が結構登場します。
旧作を見る「楽しみ」って・・・これなんですよ。




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交番の石川巡査長:村田雄浩
交番の女子中学生:中浜奈美子
片倉信子:寺島咲
ヴァンダール千住北ニューシティー管理人 佐野利明:岸部一徳
1225号室住人 佐藤義男:大和田伸也
管理人佐野の妻 佐野なおこ:小林かおり
2024号室住人 葛西美枝子:久本雅美
ラジオのアナウンサー:安田敬一郎
葛西美枝子の夫 葛西一之:大久保運
警察官1:小磯勝弥
警察官2:若林謙
資産家の若い夫:松田洋治
その妻 とし子:宝生舞
佐藤の妻 佐藤秋江:松田美由紀
その娘 佐藤彩美:横山香夢
その息子 佐藤博史:伊坂達也
救急車隊員1:園部貴一
救急車隊員2:佐和タカシ
警察官3:三浦景虎
警察官4:加藤雅
佐藤の秘書:橘ゆかり
荒川北署巡査部長 吉田達夫:河原さぶ
荒川北署巡査長 黒井洋次:葛原光生
はましま学習教室経営者 小糸貴子:赤座美代子
学習教室の生徒1:陳平歩
学習教室の生徒2:向井優貴
学習教室の生徒3:向井沙織
学習教室の生徒4:清水映里
学習教室の生徒5:松村理子
ラーメン屋の若者:大和田悠太
小学生の小糸孝弘:立原勇武
小糸信治の妻 小糸静子:風吹ジュン
小糸信治:山田辰夫
警察庁捜査一課警部 田嶋稔:渡辺裕之
片倉ハウス住人 片倉義文:柄本明
義文の妻 片倉幸恵:渡辺えり
労務者風の男1:大前均
労務者風の男2:横田房七
義文の長男 片倉春樹:真鍋卓也
義文の母 片倉たえ子:菅井きん
パークハウジング マンション事業部部長 井出康文:長沢純
ウエストタワー理事長:石上三登志
理事:沢井晴夫
理事:高橋恒美
理事:古山桂司
理事:杉田明夫
2026号室住人 北畠敦子:小林聡美
北畠智恵子 敦子の姑:風見章子
敦子の息子:小阪光
敦子の息子:小阪明
砂川里子と呼ばれた女 秋吉勝子:古手川祐子
砂川トメと呼ばれた女 三田ハツエ:利根はる恵
砂川信夫:綾田俊樹
八代祐司:加瀬亮
小糸孝弘:厚木拓郎
19階の高校生 木暮美佳:久保麻衣子
810号室住人 篠田いずみ:多部未華子
宝井綾子の母 宝井敏子:左時枝
綾子の弟 宝井康隆:細山田隆人
綾子の父 宝井睦夫:ベンガル
宝井綾子:伊藤歩
綾子の息子 宝井祐介:加藤智恵理
綾子の担任 常盤一郎:小形雄二
綾子の祖父 宝井辰雄:立川談志
石田直澄の母 石田キヌ江:南田洋子
捜査官1:久保田哲司
捜査官2:佐倉敏
雀荘「きさらぎ」の店主 木田好子:明日香七穂
雀荘「きさらぎ」の客 雀荘千茱萸組:柳下毅一郎、篠原健、茂木節美、藤田健次、田野慶太、丸島健、千茱萸、國光直人、大久保正通、今津智之、木下康志、本田唯一、久保山努、北山正剛、梅崎雄三、藤原雅一、宮入康弘
「一起不動産」社長 早川一起:石橋蓮司
「あきら玩具」元店主 Aさん:麿赤兒
Aさんの妻:東郷晴子
占有屋の若い男:柳沢慎吾
占有屋の若い女:島崎和歌子
石田直澄の弁護士 戸村六郎:小林稔侍
事務局の女性:高橋かおり
小糸信治の部下1:勝野洋輔
小糸信治の部下2:木村文
小糸信治の部下3:林優樹
小糸信治の部下4:武井丈兒
大手家電メーカー社長:縄田一男
下町の玩具店店主:濱井利夫
石田直澄の長男 石田直己:宮崎将
石田直澄の長女 石田由香里:宮崎あおい
由香里の友人:花澤香菜
「フラワーロード」の店主 有吉房雄:永六輔
石田直澄:勝野洋
石田直澄の父 石田直隆:片岡鶴太郎
石田直澄の同僚 田上辰男:並樹史朗
石田直澄の同僚 金井晃良:横山あきお
砂川里子:根岸季衣
「あしべ」の客:山本晋也
「あしべ」の客:池永いづみ
テレヴィ局のアナウンサー:荻野奈緒美
「あしべ」の経営者 伊沢和宣:真田健一郎
伊沢の妻 伊沢総子:入江若葉
里子の息子 砂川毅:小林健
毅の恋人:菊池百合子
特別養護老人ホーム「あけぼの園」職員:嶋田久作
砂川信夫の母 砂川トメ:鈴木幸枝
秋吉勝子の兄 秋吉克之:峰岸徹
克之の妻 秋吉さなえ:吉行由美
テレヴィ局の男性アナウンサー:田中大士
有料老人ホーム「あすか園」職員 皆川康子:角替和枝
浜松駅の警察官:岡村洋一
ストリートミュージシャン:ストロー(さくまひでき、笹沢チャーリー昌之、小野滋久)
若者グループ:スパイス(沼田恒守、佐藤哲也、岡田仁、甲斐厚史、小川和伸)
三田ハツエの次女:林優枝
三田ハツエの孫:柴山智加
イーストタワーの住人 B子:裕木奈江
すれ違うおばさん:大山のぶ代
美容院の先生:木野花
美容院の客:田根楽子
出版社の編集長:小林のり一
作家:中江有里

2016年3月4日金曜日

開演のベルは8時です





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中島みゆきを語る上で絶対に欠かすことのできないのが、シアターコクーンの誕生と共にスタートした「夜会」。
それは「コンサートとも芝居ともミュージカルとも称しがたい何か」というもので、
脚本・作詞・作曲・歌、そして主演のすべてを務めるという世界に例のない舞台表現です。
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・・・だそうですが、一部補正しましたが、この文章の筆者は世界の舞台表現をどの程度ご存知なのか?(笑)

今回は、18回目。
橋の下のアルカディア

橋の下に楽園や理想郷があるわけもなく、矢吹丈が這い上がってきた丹下ジムくらいなもんです。
ある種の反語表現である事は容易に想像できる。
忘れ去られた哀しい歴史だとか、置き忘れた閉塞空間。
みゆきさんたちは、あしたのジョーになれるのでしょうか。

夜会の舞台はチケットが手に入らず、DVDや劇場版で我慢することが多い。
しかし、劇場版だからの見どころもあり、デビュー来のファンは、楽しくて楽しくて(笑)
ケメコ様はお隣で爆睡。

元来は全くの一人舞台であったが、内容の進化と寄る年波からのフィジカルな劣化もあってか、
ユニークな実力派共演者が登場。
みゆきさんのステージは、バックの品質が極めて高いと思っていましたが、蓋しけだし。


ところで、舞台のエレメントを一人で全てこなすのは稀有な事でもない。
能はそもそも一人舞台だし、世阿弥師は、脚本家であり、作詞作曲もし、自分で演出し、主演もやるのが当たり前。
いつの頃からか分業化になった。
つまり、みゆきさんは本来の舞台芸術の王道を行っているにすぎない。
世界に例を見ない・・・・なんてお勉強不足です。
かような視座からすれば、JPOPSとしてはじめて紫綬褒章の栄に輝いたが、
これは公職をすこし務めた功労も寄与したに違いない。
しかし、夜会の功績は、もっと次元の違う世界であり、
もう少し頑張れば、更に上が狙えますし、その程度の栄典は当然でしょう。






2016年3月3日木曜日

「テロには屈しない!」ではなかったか?





http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1602/19/news063.html

ランサムウェア(身代金要求目的のデータ拉致クライムウェア)に完全制圧された
某病院は、要求に屈してビットコインを支払い、データは無事解放された・・・



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対策効果が見えない
コストがかかり過ぎる
どこまでやるばいいのか限界が見えない
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けだしそのとおりであるが、
有り体に言えば「どうすればいいのかわからない」ということである。

今起きていることは・・・
文明史的に言えば「技術の進歩によってもたらされる利便性に貪欲になるあまり
インターネットに接続された人々のモラルを疑うことを忘れ、
予測できない危険の存在を無視」あるいは見たくない現実から目を背けてる状態だと言えます。

注:IBMの我妻三佳さんの文章の一節

今起きていることは「サイバーテロリズム」という非対称的な戦争そのものだと
いう認識が重要だということだそうです。
牧歌的なインターネット黎明期の「ウイルス」という概念、
いまやそんな生やさしい言葉で表現できるものではなくなっている。
マルウエア(マルシャス・ソフトウエア)というのが正鵠を得ている。
ウイルスには善玉も悪玉もあるが、マルウエアとは「悪意」そのものである。



時代はすでに「IoT」の察只中であり、その状態は更に加速する。
従来の「境界防御」だけでは情報資産は守れない。
情報共有とは両刃の剣である。
情報共通のために、企業システムにありとあらゆる人(企業)とモノがつながり始めている。
悪意のあるあるいはモラルやリテラシーの低い・・・怖い時代です。
しかし、そんなことは大昔からわかっていることだ
人事情報は人事部門からは漏洩しないが、その周辺からおきるって・・・
セキュリティシステムコントロールの本丸は、サイバーテロにはそれなりに強固であるが
出城から崩れていく。
インシデントが起きるたびに繰り返される「技術的対策」だけでは無力なのです。
安全措置とは「人的・物理的・技術的」のバランスの良い総合的な対策のみが有効である。




さて、この病院の対応は妥当だったのか?
白熱授業の格好のテーマだ。つまり「正解」がないという意味です。
政府機関の一部でも「場合によって身代金を支払うほうがよい」という意見もあるらしいが、
本当に「人質解放」が行われるかはなんとも言えない。

実際にいくら払ったのか・・・要求額丸々はありえないが、
病院側発表値もいささか少額すぎて信じがたい。
その中間値くらいではないかと、ゲスは想像します。


一体どういう院内管理システムだったのかよく分かりませんが、
セキュリティ対策が甘かったとしか思えません。
対策とは、侵入を防ぐデフェンスラインとそれを破られたあとの対応です。
少なくとも、電子カルテデータ等を毎日バックアップをとり、
全く別の場所にストレージしていなかったのでしょうか?
通常やっていないはずはないのですが・・・もしかすれば、バックアップまで拉致されたのかも。

普通であれば、

外部接続を一旦全面遮断し
内部を大掃除して初期化
別ストレージからデータの再注入  なんて方法で環境再構築をやりますが・・・


まあ、覆水盆に帰らず。
やるべきことに懈怠があった以上、無駄な抵抗をやめて全面降伏するというのも
有力な選択肢ではありますが・・・
深刻な事件ですが、IT技術者的には教訓になる部分はない。
実際に身代金がゲットできるって悪い前例をつくっただけのようです。







2016年3月2日水曜日

今年のアカデミー賞とは何だったのか?


事前の「騒動」が多少は影響したかどうかは・・・よく分かりません。
が、それなりに面白い結果だった。

マッドマックスが最多受賞作になった。
主要部門からは軒並み落選の憂き目というものの、様々なテクニカル部門で6個
これはこれで栄誉です。
映画とは、ある種「技術の塊」ですから。

監督賞は、二年連続であのメキシコ人。
作品自体の公開はこれからですから、論評はしませんが、
昔と違って監督の力量よりも、製作者とか様々な技術力等で「映像のチカラ」が決まりますので
主要部門とは言うものの、いささか地位が下がったのか?

一番の話題は、デカプリオのベストアクター賞
無冠の帝王なんて言いすぎですが、演技よりも作品の力量のおかげ。
まあ、いい映画に巡り会えるのも実力のうち。
芸能マスコミ風に言えば「体当たり演技」ってことなんでしょう。
その他の演技賞は、同様に未公開作品ばかりなので略。
助演男優賞は、あのスピルバーク映画(毎度のオスカー狙い映画の意図ありありで敬遠)なので
みてません。

作品賞は予想通り。
メデイアらしくまともな報道をやれば、映画素材にもなり、栄誉に輝く。
NYTは、どうして、このボストンブローブ紙を売り飛ばしたのかねえ?
アメリカンでも、悪貨は良貨を駆逐するらしい。
この「スポットライト」は封切りでみなくっちゃ。
他方、某国の大メデイアは、メデイア自体に映画のセンターを張れるくらいの骨太さがないらしく
ろくなものでもないことが、ここでも証明される。
記者クラブで群れなして騒いでいるだけって・・・(苦笑)

あえてって言えば「誇り高き挑戦」かな(深作欣二の初期の傑作。普通はギャング映画に位置づけられる)
主人公は大新聞ではなく業界紙の記者
いつもサングラスを用いるが、ラストシーンで、真に戦うべき相手の正体をまじろぎもせずに見据えるために
初めて黒のサングラスを取る・・・その先には(あとは自分で見てください。アマゾンプライムにはまだありませんが)
センテンススプリングに記事を売り込むパパラッチでも主役にすれば、
いい作品になると思うがねえ。


他方・・・・別に権力の向こうを張って戦う記者魂ってだけが「新聞記者映画」でもないが・・・・

或る夜の出来事
フロントページ
ローマの休日
大統領の陰謀
紳士協定

スーパーマン(クラーク・ケントはデイリープラネットの新米記者)
ニューリパブリック(負の意味で評価できます)





2016年3月1日火曜日

梅春ころの怪談噺




ある意味で怖い話を・・・・
一定の範囲ですが、食品には「一括表示」が商品の裏面等に掲載されている。
当然ながらですが「法定の範囲」ですので、あまり差し障りのあることは記載されない傾向にある。
分量の多い順番に記載するのはルールですが、あまり沢山記載しているものは
ちょっとどうかな?って思うのが素人ながら正しい商品選択の道(・・とプロは言います)


清涼飲料水・・・・

誰が名づけたのか、耳障りが良い。
なんだか気分まで良くなって・・・

しかし、清涼感はクエン酸とか酸味料で味わいを出すようですが、
問題は飲みやすさなんかは「糖分の塊」だからということ。
しかし、一括表示のどこを見ても表示がない(稀に糖分量を質量で記載しているケースが有ります)
甘くておいしいので絶対「糖分」はあるはずなのに・・・実は「炭水化物」と表記されている。

糖分といえば「砂糖」であるが、実は「異性化糖」が使われる
簡単にいえば合成甘味料
どの程度「糖分」が含まれているかって興味があれば「炭水化物」の量に着目する!!!
炭水化物の成分は「糖質と食物繊維」であるが、清涼飲料水には食物繊維が含まれているはずがない
従って、炭水化物量=糖分量 と思ってまず間違いがない。
但し、表記は100ml単位だから、ボトルの大きさで再計算する必要がある。


砂糖と糖分(異性化糖)は全く別物です。
砂糖は「ブドウ糖と果糖」の結合物ですが、糖分は最初から分離している。

エネルギー源として最も単純な構造であるブドウ糖は、
消化する必要がないためすぐに体内に吸収され血糖値が急騰します。
そのあと、上がりすぎた血糖値を下げるため大量の「インスリン」が分泌され、
今度は血糖値が急降下します。
このように、血糖値の急激な変化は砂糖のそれを上回り、
心身にさまざまな悪影響を及ぼすと考えられる・・・・のだそうです(伝聞引用のままでスイマセンが)。

よく目にする清涼飲料水の含有糖分は以下をご覧ください。
自分で現物を検証したわけではないので、鵜呑みにせずにお金を出す前に自分で確認して下さいね。


ちなみに「角砂糖の重量換算」でわかりやすく表示していますが・・・ちょっと危険です。
角砂糖にも重さは様々。通常は3ないし4グラムとされます(昔の角砂糖はもっと大きかったような・・)
大さじ一杯だと9グラムくらい(カロリーで35kcal)
そういう意味であくまで「目安」だということですが・・・
仮にですが、お砂糖だけだとこんだけ食べるのはまず無理ですよ(苦笑)