2017年5月9日火曜日

数字のトリック(日経平均)



なんとなく胡散臭くを思っていましたが、先日某情報誌の記事をよみ、
改めてっていうか初めて真面目に算出のメカニズムを検証してみるに・・・
これはないよね!って(笑)


マクロを推し量る統計数値の代表例が「平均値」
単に平均値といえば「単純平均値」をいうが、明らかに嘘っぽいので多少知的に見せるには「加重平均値」を
使ってみる。
しかし、平均の値それ自体にも嘘が混じることがあるので「中央値」なんかが正鵠を得ることもある。
言ってみれば統計目的で適否は変わるって単純な話なのです。


資本市場の方向性なり活性感を評価する物差しは一体何が正しいのか?
メデイアが伝えるのは・・・

日経225
TOPIX

のどっちか。
昔からこんなものより、

当落株式銘柄数
時価総額増減

を信じてましたが、こう言えばサイレントマイノリティの趣味だと思われる。
しかし、銘柄に関わらず、上がった数が多い方が良いに違いないし、時価総額が増えることがいちばんたしかだと・・
それがそうではないって反論するならご高説を伺ってみたい。
こういう態度がサイレントマイノリティの真骨頂ってもんですが、
そうは言っても、世間は、日経225なりTOPIXで動いている。


まず後者ですが・・・・

東証一部銘柄の時価総額を基準日対比で指数化したものである。
そういう意味で時価総額増減に似ていますが、新規上場や上場廃止なんかを補正し、
最近になり、持ち合いを考慮し、浮動株基準に完全移行しましたから、今んところ一番実勢を明確に反映していそうです。
もっとも「浮動株」の算定に恣意性が入りそうなのですが、東証がどう定義しているかは不詳です。
単純に言えば、上位10社(人)の株主や役員・社員等の持株会保有分は浮動株とは言わない。

一方で前者ですが・・・・
なんともええ加減な指数で、これじゃ上がった下がったって一喜一憂してもしょうがないし、
経済の明日を予想させるものでもない。
あの新聞社も、昔ながらの兜町投機新聞だという事で決してクオリティペーパーとは言えない。

まずもって、銘柄はたった225社。
別に数はどうでも良いが、売買代金や時価総額の大きいもの順だとは限らない。
況んや、GDP寄与度なんて何にも考えていない。
なんちゃって大問題は「みなし額面換算単純平均株価」だという事。
みなし換算自体は理屈があるが、東京電力なんか50円に換算すれば、無残な数字。
こんな額面割れのボロ株を組み込んで単純平均値を出して何が嬉しいのかねえ。
そして、どうして単純平均なのか意味不明。


イヌが尻尾を振るのは当たり前ですが、尻尾がイヌを振り回している様はあまり見れるものではない。
言い換えれば、資本市場全体を腕力でコントロールするのは無理だと思いますが、
日経平均値なら恣意的に操作することは出来そうです。
有り体に言えば、GPIFが日経225に寄与度の高い銘柄に集中投資すれば良いのです。
そうすることが国民全体の年金原資運用に貢献する・・・・かどうかはしりませんし、
それがバレれば、確実に火だるまになるでしょう。







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