2019年3月22日金曜日

パンとサーカス




後世、ポピュリズムあるいは愚民政策として悪評高い
クラシックローマの事象。
しかし、視座を変えれば、そうわるいものでもない。

誰か忘れましたが、この言葉は風刺詩人の詩の一節ですが、
正確には、小麦の配給と戦車競争或いは剣闘大会の開催

手厚い社会保障制度の何が悪い。
今時は、フクシフクシと言わないとサルですら木から落ちる。
消費税だって建前は社会保障財源
実際は目的税ではないので、使途は怪しげで有る。
だから、後ろめたさもあって、非課税とか軽減税率更にはポイント還元とか
制度を複雑にして広義の行政運営コストを膨張させる。

かくも愚かしい事をやるくらいなら、税率一本でプロレタリアに対して...
つまり、所得制限条項つきで全国民に金券代わりのスタンプカードでも
配る方が気が利いている。
つまり、低所得層への小麦の配給である。


腹がくちれば、娯楽が欲しくなるのが下流民(隠居老人は言うに及ばず)
だから、血湧き肉躍る....なんて実のところは単純なものではない。
ローマ帝政とは、元老院と市民集会の支持が前提であり、
血脈だけでなれるものではない。
五賢帝時代の前あたりから、制度は形骸化したものの、
大衆人気なくして権力維持はやっぱり難しい。

元老院議員や市民の前に身を晒す事は皇帝の義務である。
義務や責務でなくとも、みんなの前に姿を表す事は
リスクだが、大切なイベントでもある。
どの程度が「サーカス」の開催頻度は知らないが、
我らの選良は、数年に一度の選挙でしか身を晒さない。

某政権政党の党首は、選挙の時だけ江戸のどこやらで街頭演説に立ちますが、
聞き及ぶに大衆から面罵罵倒されないような小細工が大変らしい。
クラシックローマの頃は知らないが、
毎回のイベントのたびともなれば、世論コントロールも難しい。

有難いことというより、畏れ多いことですが、
至上が宮城の中に止まらず、ご老体にむち打ち、たびたびに
行脚され、それを国民的に敬愛する姿は...ローマ皇帝ならば垂涎もの。
というよりも、象徴天皇制は行脚に支えられてきた。
後世悪評の皇帝であっても、小麦の配給をし、
コロシアムに足繁く通った皇帝は、大衆人気は高かった。


衆議院選挙は、解散がありますから、大体三年ピッチ
参議院は三年毎。
解散制度をなくして
衆議院は、二年おきに選挙区と比例区毎に選挙
参議院は従前通り三年毎

これで通年国政選挙に近くなる。
コスト...そんなものは電子投票でタダみたいになります。


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