2019年3月6日水曜日

帳簿の世界史(2)




いまさら、単式簿記と複式簿記の違いを語れ...と
言われても(^.^)

取引の流れ、資産や負債の増減、利益と損失
その寄って立つ理由背景を立体的に表現してくれるもの

でしかなく、当たり前のように使ってますから...
中世末期に発明された複式簿記の起源は
未だに曖昧としています。
多少卑下的に言うと、賎商の卑しい技術程度に思われたのです。
確かな事は、この会計システムのおかげで、イタリア都市国家は
隆盛を極めた。
彼らのビジネスの濫觴は、教会の委託会計事務である。
なんせ、元手は口先三寸と教会に黙って流れ込む十分の一税
その収入の運営手数料で莫大な富を築き上げた。

カネは賤しい
利子を取ってはいけない

建前はそうですが、卑しく稼いでも清く使えば
神の御心にかなう...
罪を犯せば、神に寄進をしなさい。
大きな罪は大きな寄進で贖えます。

等式均衡原則とは教会の論理から演繹されたのかも?
中世のリベラルアーツにも算術はありましたから、
神学に至る基礎知識なのです。
欧米人の寄付文化もそういう背景かも知れませんが、
子孫や家族のために税控除もうまくできるようですから...ここんところは功利主義。


イタリア都市国家の衰亡の理由は様々に語られますが、
会計管理の懈怠...だけじゃないでしょう。
確かに、経理実務よりも人文科学に傾斜したメディチ家は
放漫経営で破産しました。
まるで、東洋磁器コレクションで有名ななんとか産業みたい。

マズローの欲求段階説みたいなもので、
カネが貯まれば、地位が欲しくなる
地位の次は名誉
名誉の次は....

足るということを知りたいって事が最終の欲求?
其れを「サトリ」とも言います。

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