2019年6月30日日曜日
吠えない番犬が吠える相手
競争社会は苛烈だ。
勝っている間はいいが、負ければ残酷な運命が待っている。
だからといって競争のない世界はつまらない。
自由で公平な競争こそが、経済を活性化し、
ゲームのプレーヤーもギャラリーにも利益を与える...
というのが公正取引法制のキモ
実にシンプルである。
公正取引委員会の花形業務である市場独占につながるような
大型合併審査は開店休業らしく、
なんとまあ、働き方改革につながるような不公平取引に
メスを入れようとしている
最近の手口は入り口規制
予め違法とされやすい取引類型を提示して注意を喚起する
最近のある報告書の抜粋
...公正かつ自由な競争を維持・促進することにより,
消費者利益の確保や経済の活性化を実現しよう...
スポーツ事業分野についても同様であり,
選手獲得におけるチームの自由な活動等が適切に確保されることによって,
スポーツファンのみならず消費者全般の利益が達成されるということ...
チームは,スポーツ活動を通じて経済的な活動を行っている側面があり,
独占禁止法上の事業者として互いに競争している。
一般に,競争関係にある複数の事業者が,共同して,
人材の移籍や転職を相互に制限・制約する旨を取り決めることは,
原則として独占禁止法違反となる。
また,事業者団体が当該取決めを設ける場合も同様である。
しかしながら、法制の趣旨に反しない「競争制限」の存在は容認され
具体的には...
① 選手の育成費用の回収可能性を確保することにより,
選手育成インセンティブを向上させること
② チームの戦力を均衡させることにより,競技としての魅力を維持・向上させること
たかがというと失礼かも知れないが、競技団体に吠えるよりも
噛み付く相手は他にも有るだろうが、それはさておく
実はスポーツ法制って、非常に難解で、
契約法
労働法
公正取引法とかなんとか...
つまり...
選手は労働者なのか?
チームと選手の関係は請負ではないのか?
公平な取引概念を持ち込むことは可能か?
いずれもがそうで有るともないとも言える。
かつては、公正取引委員会は、プロ野球に関してですが、
公平取引法制の適用外と明言したはずだが...
まあ、時代は変わった。
自分だけが良ければって札束で有名選手をかき集めるような
やり方は品位がないし、ギャラが凄いからといって
必ず勝てるわけでもない。
その意味でも、競争制限には一定の合理性がある。
NFLはそのお手本のようなもの
ドラフトの権利は前シーズンの成績の悪い順
但し権利のチーム間の交換は可能
チームの総人件費のキャップあり。
MLBのような回避策すら認めない。
チームの戦力の均衡化こそがリーグ全体の繁栄の基礎だと
堅く信じているらしい。
でもアタシは信じていない。
事件は現場で起きているのではなく会議室で起きている。
選手の技量は勝つ因子の必要条件でしかない。
十分条件は、バックオフィスの知力
与えられた条件下でチームを編成し、戦術を練り
練習で効率よく鍛え上げる...
あんだけ戦力の平均化をやっても、強弱は定着する。
バックオフィスまで平均化すべきだと思うかどうかは
意見のあるところだが....
頭の良し悪しにはハンディはつけられない(^.^)
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