2019年11月27日水曜日

自白






法曹資格者が作家業に手を出す...
古くは、佐賀潜、和久峻三..最近は、牛島信、中島博行
どれもこれもあまり面白くない。
単なるエンタメ
医者あがりの小説家はそれなりなのに...
セレブ職業人だった人種は無頼売文の徒には向かない。


ジョングリシャム

彼のリーガルサスペンスは実に面白い。
単なる法廷格闘技でなく
社会性のある教養小説的な部分で一線を画すのです。
最近、目にしたのが...Confession

邦題は「自白」
和訳としては間違いではないが、
冤罪でまさに死刑執行直前に、真犯人が牧師に
真実を告げるのだから「告解」が適語だが、
あまり一般的ではない。
ならば「告白」だろう、


タイムリミットサスペンスの典型スタイル
死刑執行予定時刻までに、執行停止ができるかどうかの緊張感が
見せ場でして、過去にも幾多の名作がある。
が、この作品ではタイムアウトでアッケラカンと死刑は執行され、
むしろ、無実の黒人青年を「殺してしまった」後始末が見せ場というか読み場

あってはならないことだが、アメリカンの中西部では有り気?
とりわけ、容疑者黒人の白人女性強殺事件ですから
裁判とは法廷上の真実追求の場であり、
法廷上の事実と実態真実が乖離することはままある...と
こればかりは訳知り顔に言うわけにはいかない。
だっからとばかりに、死刑廃止論者が勢いづくが、
死刑を廃止できうるほども、ヒトザルは進化成長した存在とも
思えない。

死刑廃止論についての作者の立ち位置は明確ではないが、
手放しで正義を讃えるものでもない。
アタシの立場は明快...現行制度廃止!
しかしそんじょそこらの廃止論者とは論拠がまったく別物ですが
書評まがいの駄文で力説することでもない。


なお、基礎データとして...

現行刑事訴訟法での死刑判決の確定数合計は、七百件強
確定済み未執行は百人余り
確定から執行までの期間は九年程度

アムネスティのリリースによれは、
死刑廃止を視野に入れた死刑執行停止に関する国連決議は
史上最大規模の賛意を得て、世界のトレンドは死刑廃止!と
高らかに述べています。
しかし、リビア、パキスタン、ルワンダが決議支持って
ブラックユーモアかね

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