2019年11月21日木曜日
アイリッシュの叫び
アイルランドテイストの映画のなんとも言えない風情が好きです。
アメリカンの世界では、マイノリティなんでしょうが、
一定の勢力を有します。
大統領からファイヤーマン、ポリスマンまで3K業種ならなんでも
マフィアもアイリッシュの得意分野ですが、これは裏家業
おもてはキツい仕事を生業としています。
かの暗殺された人気の大統領は、一族の財産はマフィアとの
癒着で築き上げ、苦戦の選挙も彼らの暗躍があったとかなかったとか...
アイリッシュマンとは主人公の愛称ですが、
アイルランドの詩情豊か...には縁遠く
ジョンエルロイとかオリバーストーン描くところの
アメリカン現代黒歴史
主人公はイタリア戦線復員後、トラックドライバーで家族を養う。
給与の足しに積荷の横流しを行い、マフィアとのつながり
またその縁でチームスター(全米トラック労働組合)のボス、
ジミーホッファーの側近にまでのし上がる。
ピッグス湾事件
ニクソンとJFKとのドス黒い大統領選挙
キューバ危機
ダラス事件
ウォーターゲート
と疑惑満載の陰謀と織り合いながら、
所詮は欲望による野合
誰もが悲劇的に消えていくカタルシス劇
通常映画二本分の長丁場
入場料がこんなに安いと久々に感じ入りましたが、
多少冗漫と思う向きもあるかも
青年期から晩年までデニーロが一人で演じます。
なんと「デジタルメイキャップ」!!
フリーソフトでも、顔写真からアナタの三十年後写真
なんかをつくってくれますが...
アナタの三十年前なら値打ちあり!
三十年後なんて不確かだもん...ソフトの評価が出来ません。
しかし、歳は歩き方や振る舞いに出るのですが、
さすがに希代の名優ですから、抜かりはない。
アルパチーノがチームスターのボスを量感たっぷりに
演じます。
彼は謎の失踪のはて、死亡宣告を受けてます。
真実が映画の通りかどうかは論評をひかえますが、
ありえるはなし
その他オスカー組がズラズラ登場し、
監督もしかりという豪華版。
お見逃しなく...と言いたいが、
配給権はデジタル配信会社の手に有りますから
オスカーノミネート権だけゲットすれば、
そうそうに打ち切り、後はインターネット頼り
或いは来年作品賞をとれば、凱旋上映!がありえます。
知らなかったが、労働組合とマフィアの癒着の根っこは
組合員の年金基金のマフィアへの不法貸付をバーターとする
暴力装置の融通にあったらしい。
当然闇献金も暗示されます。
そうか!!
あの「消えた年金」もそういうことだったのかも..
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