2023年12月11日月曜日

リドリースコット作品としてのナポレオン

 実は、別の事ばかり考えている。



リドリースコット監督は、、、映像作家として爵位までもらい、相当に高齢ですがこんな大作を挑む体力や気力がある事に驚愕。

製作費は不詳だが、アマゾンスタジオ製作だし、、、軽く億ドル半ばなんだろう。


彼の製作作品は上記のとおり。

監督の名前だけでプロ映画鑑賞家は、足を運びます。が、感心もすれば失望も、興収とは無関係に素晴らしい作品は素晴らしい。

例えば、、、



ビジネス的には哀しいくらいの惨状ながら、映画としては、実に素晴らしい。

ヒロインのジョニーカマーの、あの芥川の「藪の中」を彷彿とさせる多面的な顔を見せる演技。

早晩に再評価されますよ、あのブレードランナーみたいに、、、

この「ナポレオン」でもジョゼフィーヌを演じるはずだったのだが、、、実に残念



なんとも、、、ナポレオンって、翔んでる妻との愛憎に揺れ動く事と戦争だらけの生涯だったのだ。

それはそれで、スペクタクルのカタルシスを感じるし、心理劇としても役者の力量もあり、尺の割には退屈する事はない。


しかし、内政や外交の卓越したセンスによる実績があったればこそ「フランスの英雄」なんですがねえ。

そんな部分は当然ながら映像にはならないから、かなりバイアスのかかった人物像を世間に与える。


彼の功績は(山川世界史風の一般的な評価)

大革命の理念を継承し、フランスの近代化を成し遂げ、それを欧州全体に伝播させた事(実際の実現は、19世紀半ばの諸国民の革命までしばし時間がかかることになった)


英米合作の映画ですが(であるが故にか)フランスでは評判が悪いらしい。

ナポレオンの史伝は読みさしのまま、、、このまま中断かな?








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