山本義隆
長谷川宏
同時代人です(長谷川さんがほんの少し歳上)
東大大学院博士課程
学習産業で糊口を凌ぐ
在野の研究者として、その辺の肩書学者には求め得ない業績(著作)を残す。
共通項はこんなものですが、まずもって60年代の学生運動に身を投じ挫折したんでしょうなあ、、、マトモな組織はどこも拾ってくれなかったし、自分なりの「総括」として市井に埋もれた。
以下敬称略
山本義隆は、代ゼミの講師のかたわら西洋近代科学技術史の一連の著作で、世が世なら、、、まあそれはいい(^^)
凡そ理科系書籍が不毛なアタシの書庫にも、これらだけは鎮座している(ちゃんと精読もした)
山本義隆は予備校の名物教師で熱烈な「ファン」がおり、入試合格したのに予備校に入り浸るヒトザルがあまたとか、、?
長谷川宏は学習塾経営の傍らヘーゲルの斬新な新訳で名を馳せた。なんせ内容が難解だし哲学用語の翻訳が意味不明だし、、、彼のヘーゲルだとスラスラ読めるらしいが、、今更アタシとしてはヘーゲルでもない。
その彼が「文藝、美術、哲学、宗教」の総体を日本文化と精神の真髄として通史にまとめあげた労作
ある事を知らなかった訳ではないが「通史」を著述するって無謀だし、その分野の碩学と言われる方だけに許される事。だから在野という自由な立場でなければ誰もやらない。
やっと文庫本になりましたから(最近の文庫本は単行本なみのお値段)全四巻のうち江戸期以前までをリアル書店で買い求めた。
学習塾の先生だけあって、山川日本史の詳細且つ深掘りした副読本って、、、しかし「通俗常識的」な素材の取り上げ方じゃない。
三内丸山遺跡に始まり近世の終わりは鶴屋南北というところが、実に素晴らしい。
開けっぴろげに褒めちぎるって近代人はやるものではないから、、、(^^)
日本精神の軽重評価の結果、35のチャプターで重要と思われるアイテムを選んだんだろうが、まだ一巻目を読み終えた段階であれこれ言うのは.....
アタシの興味は、アイテムの取捨選択基準
鉄板アイテムはさすがにはずしようがないが、、、
太平記(全集系でも昨今はシカトされる)
江戸文化文政期の文芸(狂歌、川柳、洒落本とか)
話芸(落語や講談)
これらって関連性が高いので、ある種の意図性で外したのかな?
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