2015年5月19日火曜日

トリックスターよ! サヨナラ サヨナラ サヨナラ



没落したイタリア貴族の末裔のベストセラー小説を、

サーカスのぶらんこ乗りあがり
インドシナの傭兵(外人部隊)くずれ
チェニジア生まれの仏語を母語とするイタリア女優・・を役者に据えて

同性愛傾向なミラノ貴族が監督して出来上がった作品
三時間あまりの超大作で、シチリア貴族家系のエキストラが参集した舞踏会シーンは
一時間にも及ぶ。
そんなトレビアなことよりも・・・


時代が変わった以上、我々も変わらねばならない(主人公の貴族の弁)


あの小沢一郎が好きな言葉らしいが、
別に自己変革のすすめのような教養映画ではない。
消え行く貴族社会への哀悼の蝋燭の一灯とでも思っておけばいい。






稀代のトリックスターはサバサバと八年間の「闘いの幕引き」をやってしまった。
予想に反しての超僅差とはいえ、負けは負け。
どうも最近の世論調査はあたりませんねえ。
今日の新聞の論調は様々でしょうが、読み筋のわかる論評には興味はなく、
穿った見方だけをご紹介しよう。
まあ、そういうことだってことです。


要するに「シルバーデモクラシー」に負けた!っていい方。
出口調査では、年齢層による「現状維持と改革推進の分離傾向」が顕著らしい。
年齢別の投票率が今時点不明なのですが、傾向的には投票率は年齢に比例する。
明日の大阪をどうしようか?って議論に余命いくばくもない老人がくちを挟むものではない。
けだし「老いては子に従え」ってそういうことなのだ。
投票制度的言えば「年齢による一票格差をもうけるべき」だったし、
それには投票目的に鑑み一定の合理性があるのです。
比較的高めの投票率とはいえ、70%に届かない。
自分たちの未来の選択を求められている「画期的な」現状に背をそむけるとはねえ・・・
それが「ワカモノ」の今の民度だし、もっと言えば別の理由もある。


各区単位の賛否傾向図なるものがあり、これが・・・実に面白い。
大阪市の北部は都構想に賛成し、南部は反対。
いみじくも「大阪南北戦争」だったのです。
多少の誤差を交えて言えば、東京都の山の手と下町的な傾向的格差がある。
住んでる「ジンシュ」が違う。
ありていに言えば「収入レベルが改革推進レベル」を規定する。
東京でも、下町のブルーカラーベルトよりも山の手の中央線や西武線沿線のほうが
革新の支持が高いのと同じ理屈。
収入レベルが知的レベルを規定するとは言わないが、
衣食足りて初めて多少先のことを考える余裕もでてくる。
今日明日の三度の飯で頭がいっぱいだと、
何時のことだかわからない「大阪都」なんて・・・まあどうでもいい。
どうでもいいから「現状維持」・・・ってよくわかりますねえ(苦笑)


関西人のライフスタイル的には

阪神間に住まいして
洛陽の学校で勉強して
大阪の会社で稼いでくる・・・ってパターン

住む街じゃないんだけど、社会とのかかわり合いの多い人々が周辺地域には多いのです。
大阪市のことは大阪市民だけで決めるって、多少僭越じゃないのかねえ(笑)
逆に、大阪市民でも、そもそも終の棲家って考えない向きも多いわけであり、
それでも一票の投票価値を与えるのか?
であれば、近隣市区郡の「大阪市利害関係人」にだって一票の投票価値はあってしかるべきって
考えるべきである。



まあ、今回の結果は、国政選挙以上の「一票の投票価値格差」からくる
不義な投票制度の結果であり、にもかかわらずあの程度の僅差であったということは・・・
大阪再生の(ある意味最後の)チャンスを大阪市民自らの手で潰してしまったってことが総括でしょう。








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