2015年6月12日金曜日

インダストリー 4.0(その2)




働けども我が暮らしが楽にならざるのが不幸の極みとすれば、
働かないことを謳歌できる時代が幸福度世界一ということになる。
しかし、なにもせずに「しあわせ」が手にできるわけでもなく・・・

Arbeit macht frei

そうです!「働けば自由が手に入る」だと、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の門には
そういう標語が掲げられているそうです。


聖書(テサロニケの信徒への手紙2)には、

If any would not work, neither should he eat.(働こうとしない者は食べることもしてはならない)

と書かれているそうな・・・


あるいはスターリン憲法にも

・・・労働は労働能力のあるすべての市民の義務であり名誉である。


翻って、わが憲法では

27条(すべて国民は勤労の権利を有し義務を負う)


就業能力のないものにまで苦役的に労働を強いるものではないが、
勤労能力ある者は自らの勤労によって生活を維持すべきであるというテーゼは
かようなまでに歴史性と普遍性をもつものなのである。


さて「インダストリー4.0」の究極の目標なるものの焦点は未だ定まりませんが、
産業構造全体が変革し、劇的な生産性の向上を期待することのようです。
ICTの力でプロセス制御までも改善できれば、それはロボットの世界。
ヒトザルの最終目的が、アクテイビティ全てのロボット化による「生存のための労働からの脱却」だとすれば
有史以来の「勤労の呪縛」から初めて解放されるということになる。
そして「働かざる者食うべからず」なる標語は時代錯誤だと切って捨てられる時代がくる・・・


まるでSF的なユートピア(苦笑)
あるいはアンチユートピアかも・・・
どちらにせよ、ここまでくれば本当に「産業革命」だと言えます。


ヒトザルの歴史を変えた「8つのイベント」には

農耕
産業革命  があげられます(あとは宗教、民主主義、原爆、マスコミ、通貨、言語)

インダストリー4.0が、究極の産業革命であるのであれば、
ヒトザルは、やっと「一番幸せだった人類の黎明期を再現」できるようになるのですが・・・


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