2015年6月6日土曜日

インダストリー 4.0



毎度のように衒学的に始めよう・・・・(苦笑)

(英語版)
A spectre is haunting Europe ? the spectre of communism.
All the powers of old Europe have entered into a holy alliance to exorcise this spectre.

(独語版)
Ein Gespenst geht um in Europa ? das Gespenst des Kommunismus.
Alle Machte des alten Europa haben sich zu einer heiligen Hetzjagd gegen dies Gespenst verbundet



共産党宣言の「有名な一節」ですが、今風に言えば・・・


いま「インダストリー4.0」なる妖怪が欧州を・・いや世界を徘徊する


しかし「インダストリー4.0」・・・長ったらしいが、一体何事なのか?
ありていに言えば「第四次産業革命の黎明」ということです。
喜ばしいことに「ICTによる製造業の復権」でもあります。
第四次がということは、1次から3次まであったということだが・・・

第一次:18世紀の蒸気機関エネルギーによる英国の繊維工業
第二次:20世紀初頭の電気エネルギーによる大量生産システム
第三次:エレクトロニクスによる生産技術制御

ということで・・・第四次産業革命とは?

第四次:IoT(E)

全て(EveryThing)がインターネット(I)でリンクされる時代。
リンクされた大量の情報(ビッグデータ)を統合解析して最適パターンを生み出す時代
かつての企業の垂直結合でも平行結合でもないWEB結合なる無理無駄のない効率社会
ITゼネコンが浮かれたようにもてはやすキーワードの全てが登場します。


産業革命とは製造システムの変革にとどまらず、
人間社会(意識・行動様式)そのものを変えてしまい、であるがゆえに「革命」と呼ぶ。
過去もそうであったように、より良い方向に変わってゆくかどうかを判断するにはまだ早いし、難しい。
必ずしも歴史の流れは「進歩・進化」とも言い切れない。
人類が一番幸せだった時代は「古代ローマ五賢帝時代」と喝破するのはかのギボン大先生
別の論法だと、農耕社会形成以前の採取経済社会こそが一番よい時代だった
なんちゃって、労働時間は現代人の半分以下で十分だったらしい(笑)


いまや、経済書の本棚は「インダストリー4.0」本で埋め尽くされ、
かの「格差」警鐘本は隅に追いやられる・・・
早晩、IoEの時代がくるのだろうが、これは課題解決の特効薬でもなさそうです。
いま、ヒトザルの抱える諸問題は・・・(順不同ですが・・)

地球の環境容量限界
格差社会の拡大と固定化
宗教的不寛容さ

・・・なんてことは「インダストリー4.0」で解決できるとは、
教宣本のどこにも書いてません。




0 件のコメント:

コメントを投稿