2015年6月5日金曜日

迷図(メイズ)






迷路と迷宮は正確には違うそうです。
正確な定義なんかはまあどうでもよくて・・・どっちにしても西洋的産物である。
敵兵の侵入を困惑させるために入り組んだ町割りにした城下町って、
戦国の頃や江戸の頃は珍しくはない。
残念ながら、再開発の中で、今に残るのは小豆島の土庄町くらいか?
起源は南北朝の戦いの頃にさかのぼるらしい。
お遍路さんの札所もあって、この町並みは残るだろう。


日本の建物は兼好法師がおっしゃるように「夏向き」にできてますから、
密室性も迷路性にも馴染まないってことですかねえ。
綾辻行人に「迷路館の殺人」ってミステリーがありますが、雰囲気的にバタ臭い。
しかし、探せばあるもので・・・

京都の二条陣屋
伊賀の忍者屋敷
加賀の妙立寺

どれもこれも、遊び心というより、身を守るトリックですので面白みにかける。
やっぱり・・・

水木しげる
楳図かずお  両氏の奇天烈なご自宅のほうが愉快だ
たしか、大正モダニズム建築にあったと思うが、整理整頓の悪い迷宮のような知の大伽藍(苦笑)
今時点探し出せていない



迷路の登場する映画のことを考えています。
ヒッチコックに「迷走迷路」って作品がありますが、原題は「Saboteur」
迷路とは無関係。
シャイニングでは、悪霊にとりつかれた主人公が、生け垣で作った巨大迷路の中で凍死する。
アルジェリアのカスバ(・・残念ですが行ったことがない)は、三次元迷路のありさまで
犯罪者やテロリストが隠れ住むって設定は、望郷やアルジェの戦いに詳しい。

しかし、物理的な存在として考えるよりも、エッシャーの錯視絵に見られる
魔殿のように不可解な存在やシステムは世の中に多々あるのだ。
迷路とはある種の「暗喩」であるって思いながら・・・

メイズランナー

三部作まで予定されているそうだが・・・巨大な壁に囲まれたっていうから「進撃の巨人」みたい。
原作はガキ向けのライトノベルらしいので、映画のレベルもその程度



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