2016年6月14日火曜日

ベイシックインカム(BI)


スイスの国民投票で、一部的に話題になりましたが、あえなく否決されたようです。
特段「国民的な議論の沸騰」の中で議論されたってことでもなく、直接民主主義の色彩の強い国家ですので
国民投票実施のハードルは低い。
一部の夢想的急進グループがアジテートした程度の話で、かくも真剣に議論するようなことかどうかは疑問もあります。

BIとは「国民に担保する健康で文化的な最低限の生活」を保障するための給付という制度ですが、
いかなる制度もそうですが、光と陰がある。
社会保障費の総額は約百兆円(医療費を除けば70兆円)をごっそりとBIに差し替えようって制度改革であって、
単純平均で国民一人あたり毎月数万円のお小遣いがもらえます。
その代わり一切合切の社会保障制度は廃止される。
一番の効用は社会保障費に巣食うアタマの黒いネズミどもが一掃される経済性(大行政改革!)を含めた効用。


テクニカルな意味での制度設計は、想定される様々な反作用を考慮して検討すれば済む話であり、
侃々諤々の議論に値するようなことでもない。

所得制限?(スイスの制度案ではそうなっていましたが・・・?)
支給対象は?(日本国籍保有者に限定されるべきでしょうが、マイナンバー保有者限定が現実的)
支給物は?(日本銀行券よりも必ず国内消費にまわる使用期限付きの地域限定金券がいい・・・当然パチンコでは使えない)
支給欠格事由?(収監中とか執行猶予中は不支給でしょうねえ)
支給方法?(不正支給防止の観点からは、窓口支給だが・・・ちょっと非現実的)
支給額?(スイスの制度案は成人と未成年の区分がありましたが・・・?)


まあ、技術論のレベルだとアイデアはいくらでもあるが、制度改革のロードマップのシナリオには
自信がない・・・っていうか、雑文をいくら書いても実現の確信なり予感が皆無なのです。
フランス大革命並みの事件でも起きない限り、まず無理でしょうが、
その前に現行制度あるいは国民生活の破綻が必ず起きるという悲観論にだけは確信があります(苦笑)


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